2009年12月23日

徳富ダムのゆくえ

今日の北海道新聞朝刊に、ダム建設の記事が載っていました。(以下引用)
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【農水省】44農業ダムに問題 道内も9カ所 国営の新設中止

農林水産省は22日、同省が所管する約190のダムのうち、完成、工事中のダムを合わせて44カ所で水漏れや地滑り、水の利用度が低いなどの問題があるとの総点検結果を公表した。道内は工事中のダムで東郷(富良野)など3カ所、完成ダムでは美生(十勝管内芽室町)など6カ所が「問題ダム」と指摘された。

赤松広隆農水相は記者会見で、全国的に農業用ダムの整備が一巡しているとして、今後着手する同省の国営事業では、新たなダム建設は、島しょ部を除いて行わない考えを明らかにした。

農水省によると、工事中のダムのうち、想定を上回る漏水が問題となっている東郷については、「ダムを廃止して代替策を検討するなど、複数の選択肢を示して、道と地元農家などと協議する」(農水省)としている。

工事中のダムではほかに、同省と国土交通省が事業費を計上してきた多目的ダムの徳富(空知管内新十津川町)と夕張シューパロも見直し対象に。両ダムはすでに国交省が事業凍結候補に選定しており、同省の対応方針が示された段階で、農水省も地元関係者と協議を始める。

完成ダムでは、美生が水の利用率がほぼゼロ%で、今後も水利用が望めないとして、「畜産農家への水供給など別用途への拡大を検討する」とした。

このほか、水利用率が7割未満の問題ダムは、道内では古梅(網走管内美幌町)、卯原内(網走)、民安(留萌管内天塩町)、大野(北斗)、屈足(十勝管内新得町)の5ダムが挙がった。利用率が低い背景には、地元自治体などによる関連する水利施設の整備遅れがあるため、自治体などと協議し改善策を検討する。               
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今年10月の段階では、「国土交通省のダム事業見直し表明時にも道は継続の考えを示し」ということでひとまず安心したところでしたが、今朝の報道を見る限り「暗雲立ちこめてきた」雰囲気です。

以前ブログでも書きましたが、徳富ダムの供給を受ける札比内地区はどうなってしまうのでしょう?

利用水量はダムの貯水量からすればほんの微々たるものですが、この地区の水稲栽培には影響大です。他の水源を求めるにしても、それまでのつなぎが上手くいくのか、今度は時間との戦いです。
また転作をしようにも個別所得補償制度は今のところ「米」のみで、これまでの制度に乗って転作をしてきた畑作農家にとっては現状でも大打撃、先の読めない状況の中で転作へと舵を切ることができるのでしょうか?

雨竜町や北竜町、新十津川町や浦臼町はどうなのでしょう? 
このダムが中止になったときの代替策(まだ提示されてはいませんが)で間に合うのでしょうか?
現在、本体工事だけでなく周辺自治体の付帯工事もかなり進み、最南端の月形町においても導水路がずいぶんと敷かれています。ここまでして水が流れてこないことがあるのでしょうか?

ダム関連の話題からますます目が離せなくなりました。

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