2010年03月29日

第2回 アライグマ捕獲講習会

3月26日午後、役場大会議室にて「第2回 アライグマ捕獲講習会」が開催されました。

参加者は農作物を荒らされている人がほとんどで、既に捕獲オリを仕掛けた経験のある人も多く、より実効的な捕獲方法や新たな情報を求めて真剣そのものでした。参加総数は約20名です。

講習会の内容は、第1回と同様(詳しくはこちら)でしたが、新たに「夏〜秋(作物が豊富にある時期)のオリの仕掛け方=T字撒き」が加わりました。これは講師の今井さんが実践を通して編み出したもので、実績も上がっているとのことです。(今井さんが昨年1年間で捕獲したアライグマの数は約60頭!)

野生動物が相手なので必ず捕獲できるとは言えませんが、生態を知り、より確率の高い方法で仕掛けることで被害を防げるかもしれません。実際、昨年の講習会を受けた方が捕獲頭数を伸ばしたということ、あわせて町内の被害総額も減っているということからも推察できます。

それから、アライグマを捕獲しようと仕掛けたオリにタヌキがかかることも多いそう(アライグマとタヌキは生息域や生態が似ている部分もあるため)で、今井さんの場合でもアライグマと同数以上のタヌキが捕獲されているとのことです(タヌキは野生生物保護により逃がしている)。
他に、餌にドッグフードでなくキャットフードを使った場合はネコがかかってしまうことなど、現場に携わっている人ならではの情報が盛りだくさんでした。

講習会最後、参加者との意見交換・質疑では、

◆シカの数が増え、被害も増している。猟友会によるシカ撃ちだけでなく、被害が出ないように農家等各戸が対応できる対策を検討、情報提供して欲しい。

◆アライグマだけでなく、タヌキやキツネ、カラスの食害やイタズラもある。アライグマだけを捕獲しても被害は無くならない。何とかならないのか。

◆有害鳥獣による被害や捕獲状況の統計情報が欲しい。出没や捕獲の場所や時期など、きめ細かな情報を行政と町民が共有することで総合的な対策ができるのではないか。
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参加者の発言から「(猟友会や行政の取り組みは理解しているが、それだけでは限界があるので)自分も何かしたい! させて欲しい!」という切羽詰まった状況が見て取れます。今以上に「協働」を意識した展開を町民が求めていると感じました。

また、野生生物保護により被害が出ても何もできない現実に疲弊しているのも感じました。保護の重要性も認識していますが、制限を設けるなどして規制緩和できないものなのか・・・

いずれにせよ現場は常に変化し人知の先を行くため、対策や講習会も常に工夫が求められています。

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