2010年09月26日

つきがた産業まつり&JRヘルシーウォーキング

9月最後の日曜日の今日は、「つきがた産業まつり」が皆楽公園内の多目的アリーナで、それに合わせて「JRヘルシーウォーキング」も石狩月形駅を発着地として開催されました。

いつもの日曜日はお店も閉まって人影もまばらの寂しい町内ですが、今日ばかりは早朝から町内のあちこちで楽しそうな雰囲気の人や必死で歩く人、たくさんの袋を持って帰る人など、賑やかでした。

我が家の前(国道275号線沿線)もヘルシーウォーキングのルートになっていたようで、9時前から人の気配が・・・

「お母さん、何だか人がいっぱい通って変な感じ。」
とは娘の弁。

その人影は途絶えることなく昼過ぎまで続きました。予約定員は400名とのことなので、実に人口の1割に当たる人が我が家の前を通ったことになるわけで、それはやっぱり「非日常」ですね。

産業まつりの会場も例年にない人出と賑わい!! 
晴天に恵まれ気温もほどよく「お祭り日和」であるのと同時に、主催者(月形町商工会)のアイデアと行動に寄るところは大きいです。

会場入り口脇では毎年恒例の鶏の丸焼きの良い匂い! 
これで人を呼び込み、昨年好評だった「マグロの解体ショー」には開会前から整理券を求めて列ができ、今年の目玉企画「タマネギの詰め放題」もすっっごい人だかり!! 

その他の出店(おつまみや軽食、飲み物、手作りおこわとカボチャ饅頭、ポップコーンの無料配布、鮮魚介類の格安販売、友好交流地区の新潟県南区月潟(旧月潟村)の果物販売に、電気店の展示やフリーマーケット)、子ども向けのゲームコーナー、消防署のPRと体験コーナー、そして消防車試乗なども人が次々訪れて・・・

町民の出足が好調だっただけでなく、ヘルシーウォーキングのスタンプラリーコースに組み込まれていたので、町外からの参加者が立ち寄ってくれたことも大きかったようです。
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夏の初めから今日までのほぼ毎週末、町内のどこかで場所を変えて「お祭り」が開催されてきました。私はいつも「お客さん」でしたが、「主催者」「お手伝い」「ボランティア」と立場を変えながら「もてなす側」で参加されている「いつもの顔」がたくさんいらっしゃいました。

その方々のお陰で「田舎の楽しみ」が維持でき、元気を頂いています。
本当にありがとうございます。

さて次のイベントは・・・
10月1日(金)〜5日(火)は「ぐるっと美術館」。月形町開町130年事業の一環で、北海道立近代美術館と三岸好太郎美術館のコレクションが町内多目的研修センターにやってきます。楽しみですね〜。

それから地域行事ですが「市南行政区防災訓練(DIG)」が10月17日(日)にあります。防災やDIGに興味のある方、ぜひご参加下さい。(お問い合わせは宮下まで。お気軽にどうぞ)

2010年09月24日

市南行政区防災訓練(DIG)にむけて

私の住む市南行政区では昨年から防災訓練を実施していて、私は防災担当としてこの企画・立案に今年も関わっています。

今年は大地震を想定したDIG(災害図上訓練)を実施します。
このDIGを提案したのは北海道女性議員協議会で体験(その1その2)したことがきっかけで、その時の繋がりから、DIGを地域防災活動に積極的に取り入れている江別市に協力を要請し、講師を派遣していただけることになりました。(江別市はDIGの第一人者の北海道教育大札幌校准教授 佐々木貴子先生と連携し、年間10件以上、様々な単位や状況で実施しています。)

その江別市の担当者と先日打ち合わせを行ってきました(こちら側からは、私と市南行政区のもう1人の担当者、月形町役場の危機管理係の3人)。お話を伺ったり、質問することで当日のイメージが出来てきました。多くの部分でご支援いただけることになり、準備は着々と進んでいます。

さあ、いよいよです。

現在各町内会に案内文書を回していて参加者を募集しています(〆切り10月1日)し、行政区内の事業所やライフライン関係者にも参加のご案内と挨拶廻りをしています。
また今回は月形町内で初のDIGなので、他行政区の方や役場職員の方にも防災訓練の参考になればと考え、案内を出しました。

せっかくの機会ですので、多くの人にDIGを体験していただけたらと思っています。

どうぞ皆さん、ふるってご参加ください。お問い合わせは宮下まで。
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先日の打ち合わせで、初めて江別市役所に入りました。市役所の壁面にはソーラーパネルが取り付けられていたのが目をひきました(それも角度が2通りに設置され、太陽の角度の違いを意識した設定になっていました!)。庁舎内は市民がひっきりなしに訪れ、窓口は忙しそう・・・(自治体の規模が違うのですから当たり前ですが)月形町の役場とはちょっと雰囲気が違いました。

市議会のある3階もチラッと覗いてきました。たくさんの会議室に囲まれた中にある待合い所にも審議(当日は決算委員会)の音声が流れ、緊張感のある雰囲気が漂っていました。
審議に参加する議員と傍聴者以外に「ふらっと」立ち寄ることのない議会のフロアは閑散としていて音声だけが響き、階下とは全く違った雰囲気です。これは月形町議会も同じ。この雰囲気がもっと柔らかくならなければ、住民は足を運びにくいだろうなあ・・・と感じました(もちろん自戒も込めて)。

江別市とは管轄が違う(石狩振興局と空知総合振興局)上に、「市と町村」という違いもあります。たった40分くらいの距離にありながらほとんど接点のない自治体ですが、「防災」という共通の課題でご協力・ご支援いただけたことに感謝しています。ありがとうございます。

また江別市議会の中には顔見知りの議員が何人もいます。北海道女性議員協議会で知り合った方もあれば、各種勉強会で顔を合わせたり、共に壇上に立ったり。顔を見知ってるからこその心強さで相談したり情報交換したり。顔を広げることの重要性を感じる今日この頃です。

2010年09月22日

秋の気配と十五夜

数日前から秋の気配が強く感じられるようになり、今朝はとうとう10℃を切りました。
(最低気温8.4℃、最高気温18.7℃)

陽が傾いてきた頃からは空一面に鱗雲が・・・
あらゆる木々がほのかに色づき、中にはハッキリ紅葉しているものも。

あ〜秋なんですね。

そういえば明日は秋分の日。そして今夜は十五夜(中秋の名月)でした。

東から登る今年の満月は色白で、もう少し黄色くなったら写真に納めようと思っていたら・・・雲の中に隠れてしまって、残念。雲間から月光は感じられるのですが、姿を捉えることはできません。

お供えのお団子とけんちん汁を用意して(我が家の風習)、家族揃っていただきました。
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今年はずっと天候不順(春の低温、6月の猛暑、7月の曇天と降雨、いつまでも続く残暑)で、作物の出来具合も例年と違っています。

春の低温で生育が心配された米は夏の高温で回復したものの、その後も続く高温が響いて充分に実を蓄える前に刈り取りの時期を迎えました。見た目より収量が少ないようです。ジャガイモも高温の影響で小ぶりだったり中に空洞が開いているとか。スイカやメロンも収穫時期によっては雨の影響で糖度が下がってしまったと聞いています。
ただカボチャだけは出来が良いとか。カボチャ(南瓜)は文字のごとく、暖かいのが良いんですね。

我が家の花にも影響がありました。お盆の菊は高温の影響で出荷時期が遅れ、お盆中まで出荷に追われる事態に。秋のブライダル向けに作っているスカビオサは気温が下がらないために花芽が立ってきません。例年のこの時期なら畑中に花茎が立って蕾が大きく膨らみ、煙っているように見えるのに・・・今はまるで切り終わったかのように寂しい状態です。

今年は日本全国、農作物の作柄があまり良くないようで、品物不足のため総じて農産物は高値の状態です(特に野菜)。物が少ないのだから高値になるのが自然ですし、そうでなければ農家の所得は減るのですが、現実には市場の要請で価格が抑えられるものも。結局、農家がしわ寄せを食っているのが現実です。

「こんなんならもう農家は続けられないよなあ。」こんな言葉を良く聞きます。

収穫に感謝する十五夜。
経済的な問題は別にして、自然の恵みで収穫できるのだと強く感じた今年です。

2010年09月20日

平成22年第3回定例会(一般質問・その2)

ひき続き、一般質問の概要です。

通常もっと内容を絞って記載するのですが、今回の内容は「切手事件」の新たな事実が示された部分もあり、それがわかる程度にまとめました。そのため長くなっています。

なお、この概要は私が議場で口述筆記したものを元に要約しています。できるだけ正確に書くことに務めましたが、漏れ等があるかもしれません。正確な情報は後日公開される議事録をご覧下さい。
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【順番2 宮元哲夫議員】

1.今回の不祥事に伴う町長の対応について  [答弁者:町長]

Q 今回の不祥事は本来、教育委員会の事務方のトップである教育長が処理しなければならない事案
  であったにもかかわらず、なぜ3日で辞表を受理したのか? また前教育長の渡部氏からは
  「町長から強く辞任をうながされた」とも聞いている。どういうことか?
  これら町長の対応のまずさが議会や町民に不信感を与えた。不祥事に度に再発防止を掲げながら
  また再発している。これらのことから町長責任は重大である。
  ◆町長の見解は?

A ●辞表受理までの経過説明
  ・6月7日に教育長(渡部氏)が辞表を持ってきた。
  ・教育長(渡部氏)は「(教育委員会で調査は行ったので)今後は役場側でやって欲しい。」
            「私は(切手紛失について)知らない。」と言ってきた。
   私(町長)は「あなたがやるべきだ。」と言ったが、意志は固かったので辞表を受けた。
  ●渡部氏に対して
  ・(宮元委員の示した)渡部氏の発言には驚いている。
  ・渡部氏のこれまでの業績や行政手腕は評価している。感情的なことで対応したくない。
  ・渡部氏がきちんと対応していたならば、これ程大きなことにならなかったのではないか。
  ●町長としての責任
  ・町長就任後、平成18年に任命したが、事件は平成19年に起きている。
  ・組織としての規律のゆるみもあった。
   → 町長として責めを負う(今定例会に給与削減条例を提出している。)
 
Q ◆切手が「遺失物」である根拠は?

A(副町長)●経過を含めた根拠の説明
  ・一般に、古本と一緒に切手を寄贈することはないと考える。
    →「寄贈者に切手を寄贈する意志はなかった」と捉えた。
  ・この時、寄贈者に返還できれば良かったが、寄贈者を特定できなかった。
  ・発見時に警察に届け出ていれば良かった。
    → この時届け出ていれば、6ヶ月(当時)で町の所有物(民法)。
      寄贈されたものも10年で所有物になる。
  ・遺失物法では、拾得者は遺失物を警察に届け出るか、持ち主に返さなければならない。
   しかしどちらも行わなかった。
    → 当時の教育委員会は所有者でなく、占有者となるだろう。
     (弁護士の意見も加味して決定)


2.懲戒処分等審査委員会の構成員について

Q ◆懲戒処分等審査委員会は、町民3名と職員4名で構成されている。職員が過半数を占める状況で
   公平・公正な審議ができるのか?
A ●以前は職員のみの構成だったが、平成17年からは民間2名を加えた。今回は民間2名の他に
  北海道町村会顧問弁護士1名を加えている。職員がお手盛りしたとは考えていない。  
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【順番3 楠 順一議員】

1-1.不祥事の再発防止について(法令遵守の取り組み)

Q ◆今回の不祥事は、職員が何気なくやっていることや生活の思考パターンによって
   引き起こされたのではないか?
  ◆不祥事の再発防止のため、今後の法令遵守を、職員・役場組織に対してどの様に臨むのか?

A ●役場職員に、常々こういう事件の下地が培われていることはない。
   ミスはあっても法令に違反することはないと思っていたが、こんなことがあって残念。
  ●職員倫理条例を制定し、きっちりやっていきたい。また研修計画を立て、管理職と職員が
   互いにチェックできるよう、人事評価の中でやっていく。

Q ◆内部牽制が組織の中で機能しているのか? (認識されているのか?)
A ●複数でチェックすることは指示してやってきたが、残念。
  きちんとできていればこんなことにならなかった。

1-2.不祥事の再発防止について(職員の事務について)

Q 役場は町民に対して文書主義であるのに、今回の切手の顛末等は記録が全く残っていない。 
 ◆なぜ文書に残さなかったのか?
 ◆記録に残さないで扱われている業務が他にないか? あり得るか?
A(副町長)
 ●今回は特異な例。上司がしっかり指導できていれば・・・、これが原因だろう。
 ●組織の縦社会の中、先輩から後輩にしっかり指導し再構築していく。
  今後は必ず起案をして上司に伺いを立てることをしっかりやっていきたい。

Q ◆上司の指導がなければ書類を残さないのは常識か?
  ◆最初から書類を残さないことで切手を闇に置いておくという意図があったのか?
A(副町長)
 ●こういう事例では、係員では判断できないだろう。上司に相談し進めるべき。
 ●意図的でなく「誤って寄贈したので預かる」という考え方だった。
  短期的に置いておくのは必ずしもダメではない。ただ起案すべきだった。

1-3.不祥事の再発防止について(組織の風土)

Q (役場職員は)本来なら町民を守る方向に行くべきであるが、度を超えて「役場職員としての
  立場を守る」という意識に変質しているのではないか? 住民の税によって成り立つ行政、
  民間にも増してコンプライアンス(法令遵守)や説明責任を果たすべき。
  都合の良いことは公開、都合の悪いことは陰に隠すなどの体質が残っているのでは?
  長年にわたって培われた組織・職員の風土ではないか?
  ◆意識を根本から変える取り組みが必要では?

A ●そういう風土はないと認識している。
  「ミスがあっても隠すな。」と言ってきた。理解しているはず。
  何度も何度も機会を設けて言うしかない。誠実に取り組んでいく。

Q 町長は「組織風土の問題はない」と言うが、もう一度見直すべき。
  世の中が変化していく中で敏感に対応していかなければならないのに、役場職員の思考と行動
  が内向きと感じる。それを改善するために歴代町長は行ってきたが、浸透していないのが現実。
  ◆役場職員自身が変わろうとしない限り変われない。町長はどう思うか?

A ●この事件の特殊性について、職員の中で早急に対応したい。情報も出したつもりではあるが、
  足りなかったかもしれない。外部倫理委員の答申を受けながらやっていきたい。


2.高齢者福祉計画について

Q ◆高齢者人口が増えている中で各種サービスの利用人数は横ばいか微増であり、データに違和感
  がある。データの出所はどこか?
A ●高齢者福祉計画(平成21〜23年)は推計で、過去のデータを元に算出している。
  過去に変動がなかったので、穏やかな伸びとなっている。

Q ◆後期計画に向けて、推計だけで良いのか?
  ◆計画では、予防介護の効果を汲んで施設介護の数字を下げている。介護保険財政も合わせた
  中で推計を出しているので、実態を現していない。問題はないか?
A ●平成21年度の実績では、在宅は計画を下回り、施設入所は上回っている。
  ●現実は心配の元ではあるが、入所希望に添って単独自治体で対応するのは難しい。

Q ◆高齢者福祉のニーズと実態を調査すべきではないか?
  制度の問題も理解するが、これは町単独でもできる事業である。
A ●計画と実績がずれていることに目を向けていく。きっちり調査してやっていく。
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【順番4 笹木英二議員】

※小項目の質問が多数だったので、わかりやすくするため整理しました。一部副町長が答えている部分もありますが、答弁者は省略しました。また内容については、間違いの無いように務めましたが、口述筆記なので充分ではありません。確実なところは後日公開される議事録で確認してください。

1.切手換金問題について  [答弁者:町長]

(1)調査が長引いた理由

Q ◆3月に問題が発覚したが、6月の定例会直前に教育長が辞任するまでの3ヶ月間、目立った動き
  はなかった。4月初めには「切手があって、今はない」という事実がわかっていたというのに、
  何もしなかったのはなぜか?

A ●この時期、教育委員会に会計検査が入るので、一次調査を中断した。
   また5月末の職員の自殺に際し、腰が引けたのは事実。 
  ●3月〜6月までの詳しい経過
  ・3月24日 教育次長から職員27名分の調書が提出「切手はあっただろうが、今はない。」 
  ・この後、教育長から申し出があり、(調査する側が交代)
   副町長・総務課長・総務課主幹の3人で調査を行うことになる。
  ・4月13,14日 教育委員会の聞き取り調査を実施
  ・4月20日 教育長と面会「私は全く知らない。」
  ・4月20日〜5月24日まで中断(5月中に教育委員会が会計検査を受けるため)
  ・5月25日 調査再開

(2)教育長の辞任について

Q ◆教育長の辞任で一気に不信感が強まった。あの時期の辞任や、長い時間をかけて調査した後に
  あまりにあっけない受理など、誰が考えても不信感を持つ。どういう理由か?
A ●幕引きを図ったわけではない。全く違う。
  意欲のなくなった教育長には何もやれないだろうと判断した。

(3)教育長辞任に関する、6月4日のやりとりについて

Q ◆前教育長は「6月4日に副町長が教育委員会に辞任を促しに来た。」と言っているが、
  どういう事か?
A ●6月4日に教育長と話をしたのは事実。「事件にかかわっていない。」と言いながら辞表を
  持ってきた。ただ「続ける意志がなくなった。」と言った。
  6月7日に退職金を戻すという辞表に書き直した。

Q ◆教育長の6月4日の件は今まで一度も話がなかった。なぜ今まで話されなかった?
A ●副町長と教育長の、特別職同士の話。ここまで公開しなければならないのか、疑問。
 
(4)新教育長の就任時期について

Q ◆「この定例会後に渡部教育長の送別会をしてあげたかった」との発言があったが、はじめから
  この時期に松山教育長にするつもりだったのか?
A ●誤解がある。任期が終了する頃という意味。3期の実績を踏まえた表現。

(5)警察への届け出について

Q ◆なぜ司法に届けないのか?
A ●職員の自殺があってから計8回、警察に相談した。弁護士にも4〜5回相談した。
  この対応に対し、スピード感がないと言われるかもしれないが、誠実にやっただけ。
  決して、事件を闇に葬り去ろうとしていない。

Q ◆警察に8回も相談に行って、なぜ手続きをとらなかったのか?
  ◆データが不足しているからこそ捜査を頼むべきではないか?
  ◆なぜ取り扱ってくれなかったのか?
  ◆紛失届を出せば良かったのに、それすらも出さなかったのはなぜか?

A ●3月〜6月末まで、職員の換金・飲食は噂に過ぎず、警察に届けるほどとは思わなかった。
  7月1日から供述を取ったが、行政内で処理できる案件と思っていたし、弁護士も同意見。
  ある程度調査ができ、社会的制裁(退職)もあったので、加罰する必要ないと届出なかった。

(6)町発行のチラシについて

Q ◆8月20日のお知らせ号に折り込んだチラシ(町が事の顛末と処分内容を公表したもの)は、
  町民の知りたいことに何も答えてない。町民は納得していると思っているのか?
A ●処分の根拠まで出さなければならないのか、倫理委員会で詰めてもらう。

(7)退職した係長について(退職の経緯)

Q ◆係長は「絶対に辞めない」と言っていたのに辞めた。辞めさせたのか? 本人から辞めたのか?
A ●辞任を強要したことはない。ただ2回「辞任するのが普通。」と話はした。「職場に残るのは
  厳しい。」と言っただけ。

(8)自ら命を絶った職員について

Q ◆今のままでは犯人と思われてしまうのではないか?
A ●退職した係長と一緒に切手を売りに行っている。同罪である。

(9)信頼回復について

Q ◆町長は職員との接し方に問題がある。きちんとした隔たりがない。
  一線を画し、厳しくやるべきではないか。
A ●私の想いが伝わらなければならないと、管理職に常々言ってきた。職員からのボトムアップを
  図るようにも言ってきた。町職員が真っ当にやってくれるように管理職会議で言ってきたのに。
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今回の一般質問を通して、今まで知らされていなかった事実がわかってきました(特に3月〜6月の調査の経過、教育長辞任直前(6月4日)のこと、退職した係長の退職間際の状況など)。
これらは事件の調査が適切に行われたか、組織的な問題として取り組んでいるのか、事実と町側からの公表に相違がないか(問題の隠ぺい)等、検証する上で重要になってくる事実です。
これで益々、第三者機関(関係者以外による)としての倫理委員会の役割が重要になりました。倫理委員会での検証作業に着目したいと思います。

加えて「退職した係長の退職間際の状況」について、職員組合は何か対応しないのでしょうか?
町長は「強要はない」と発言していますが、権限のある上司の発言として問題はなかったのか? 私はパワハラ(パワーハラスメント)の要素を感じました。例えこの係長が組合員でなかったとしても、町長がこのような発言をしていたとすれば、組合員に同じような対応をするかもしれません。だとすれば対策など練る必要はないのでしょうか?
いずれにしても、不法行為であれば問題があります。ここもしっかり検証して欲しいと思います。

一般質問を通して、切手事件に関する理事者側の認識と取り組みは充分ではなく、特に再発防止については全く考えが及んでいないようです。頭がいっぱいになるほどの重大事件だったことは理解できますが、だからこそ早急に透明性を確保しなければ信頼回復などないのです。

もし理事者が「最善を尽くしてきた」と思うのであれば、発想を変えなければこの事態に対応できないでしょう。既にそういう場面まで来ています。

行政は仕事量も相当でしょうし、仕事の幅もあるでしょう。「だからできない。」「だから進まない。」と言う人もいます。でも、それ相応の人員もいるのです。そして3名の退職者を出すほどの大きな事件になってしまったのです。

要はこの問題をどう捉え、どれだけ真摯に向き合うかで、解決へ進み具合は違ってきます。
理事者は本当に最善を尽くしているのか、今一度検討して欲しいと思います。

2010年09月18日

平成22年第3回定例会(一般質問・その1)

定例会前に始まった稲刈りですが、ほんの数日見ない間に7割方終了しました。例年になく晴天続きだったお陰ですね。我が家の圃場周辺はほぼ終了です。今年の作柄についてはまた後日。

さて、本題です。
今回の一般質問には4人(質問順:宮下、宮元、楠、笹木)が立ちましたが、いずれも切手事件に関係する内容となりました(楠議員の2つの質問のうち1つは別内容)。

「既に処分も終わり区切りもついた今、なぜ質問して問題を蒸し返すのか?」という声も聞きましたが、それ以上に「現状では問題の本質がわからない。」「問題が解決できていない。」という町民の声も多く、私も同様に感じていたため質問を行いました。

質問内容は質問者それぞれの考えで行っているので、視点や主旨が違っています。様々な方面からの質問に、今まで語られなかったことも明らかになりました。結果、質問者と理事者の間には切手事件に対する認識の違い(大きな隔たり)があることがわかりました。

以下に私が要約したものを記します。
(長くなってしまったので、まずは私の分のみ。その2で他議員分を掲載します。)
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【順番1 宮下裕美子議員】

1.切手事件の組織的課題に対する対応・対策について [答弁者:町長]

Q 切手事件は「組織的に行われた」ことが大きな問題である。
  町長も同様の見解を示し、8月5日の全員協議会で倫理委員会の設置の考えを示していた。
  しかし1ヶ月経過した今でも具体的な動きは見えない。
  ◆なぜ対応が遅れているのか? 
  ◆また今後どの様な対策を行うのか、実施するに当たっての具体的な内容は?

A ●現在「月形町倫理条例」制定に向け準備している。
   内容)・公務員としての心構えと基準
      ・職員のモラル意識を高める
   進捗状況)既に素案はある。今後庁内の法令審査会にかけ、12月の第4回定例会に提出予定。  ●「倫理委員会」素案の概要
   ・倫理通報制度(町長または倫理委員会に通報できる。直ちに調査し通報者に伝える)
   ・町長の責務
   ・監督職員の役割については規則の中で決める。

Q ◆示された「倫理委員会」は職員の倫理などに注目した内容であるが、今求められているのは
  「切手事件の検証と公開」「再発防止策」ではないか。
   ・事件そのもの、調査段階や外部への対応での問題点等、問題箇所の洗い出し
   ・同様の事例、可能性のある事例が行政内にないか
   ・防ぐためのルール作り
  ◆もっと積極的に展開できないか?

A ●倫理委員会は、
   ・外部や学識も入れた第三者機関として立ち上げる。(事件経過も含め意見を頂きたい)
   ・12月定例会で立ち上げる(条例が必要なため)
  ●内部では早速検討を始める。


2.信頼回復に向けた自発的・積極的な情報の開示について [答弁者:町長]

Q 切手事件は当事者の情報隠ぺいにより調査が長引いたが、その調査や処分では町側からも
  自主的・積極的な情報開示は行われなかった。このことで行政の隠ぺい体質が疑われ、
  多くの信頼を失っている。行政の信頼回復のためには情報開示と充分な説明は欠かせない。
  ◆今後どの様な姿勢で情報開示を行い、具体化するのか?  

A ●切手事件の情報開示について
  ・確実なもの、根拠のあるものから開示していった。
  ・予測や推測の中では発表できないので、控えた部分もある。
  ・この事件は特別な事例。通常の情報開示は必要な人・ところに行っている。
  ・隠ぺい意識はなかった。ただ今後の教訓として取り組みたい。

Q 事件経過の中で、情報開示に消極的だったと感じた例として以下の2点。
  もっと自主的に、もっと積極的に情報提供できたのではないか?
  ◆教育長辞任時の説明:6月定例会直前に教育長が辞任したにもかかわらず、本会議の冒頭に
             説明がなされなかったこと。(結果、金子議員の緊急質問で公に)
  ◆処分を公表したチラシ:切手の位置づけ(遺失物か、公財産か)で処分も変わってくる。
              処分の根拠等を示す必要があったのではないか。

A ●教育長辞任の件:定例会前に議長・副議長に報告したので、それで良いと判断した。
  ●処分公表の件:規定の流れ(懲戒処分等審査委員会の答申を受け、そのままの内容)で処分を
          行ったので、根拠を示す必要はないと判断した。

Q 今後、積極的な情報公開や説明責任を果たすために、条例化(自治基本条例等)も考えられる。
  いかがか?
A 月形町に情報公開条例がある。これで対応できるか調べる必要がある。


3.人員削減後の福祉施策について [答弁者:町長]

Q 切手事件により年度途中で3名の欠員が発生、教育長は間もなく就任するものの、職員2名分は
  産業課と住民課保健センター(福祉分野)で1名ずつ削減された。
  月形町は高齢化率が高く、福祉施設も多い。福祉の担当範囲は広く、時代のニーズも高い。
  「きめ細かな対応」で評価を得ている上、町長の掲げるノーマライゼーションのためにも
  人員が必要ではないのか?
  ◆この状況で、なぜ人員を削減したのか?
  ◆今後どの様な福祉施策を展開するのか?

A ●年度途中に発生した2名の欠員に対応するための緊急避難的な人員削減。来年には補充する。
  各課のことを考えた時、産業課と住民課からの協力が得られた。
  現体制でできなければ「嘱託を採用するように」と言っている。
  ●削減は月形町の福祉の特徴を否定するものではないし、福祉のレベルは落とさない。
  今年の3月議会で示したことはきちんとやる。
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町側が示した「倫理委員会」は「職員倫理」を中心にした内容でした。しかし、職員は元来、地方公務員法で縛られていています。その状況下にあっても今回の事件が発生したと言うことは、倫理より他に問題点があったのではないでしょうか? 

それが何なのか、今までの町側の説明からは一向に見えてきません。だからこそ今、この事件全般に関する検証が必要なのではないでしょうか。

今後設けられる第三者機関としての倫理委員会は、本当の意味の第三者(関係者以外)でなければ意味がありません。町民の信頼回復のために、信用に足る情報を全て公開すること(=透明性の確保)が重要です。

そしてスピード!!!! 

今回の答弁で一番驚いたことは、倫理委員会の立ち上げが12月の定例会以降になると言うことです。
切手事件に区切りをつけて早く次の展開に進みたいのであれば、何より先に倫理委員会(私は検証委員会とした方が良いと思っています)が動きだし、答申を得なければならないと考えます。それなのに、まだ形になっていないとは!

折しも、この切手事件と同時期に起きた相撲協会の不祥事で考えてみてもわかります。不祥事が起きてその検証や対策をするのが、本場所を2つもまたいでしまったら、国民はどう思ったでしょう?
内容が充分とは言えなくても誠心誠意公開し、最大限のスピードで対処するからこそ信頼回復が図られるのではないでしょうか?

「行政においては確定した情報しか流せないし、最大限に取り組んでいる。」
と行政関係者は言います。しかし民間であったら・・・まごまごしている間に倒産してしまいます。

町民(国民)は、不祥事を起こした所が民間か、行政かで、判断基準を変えるのでしょうか?

民間は倒産しても、最終的には自己責任で済まされます。しかし行政は・・・町民(国民)の税金で賄われ、倒産することもなく、取り替えることもできません。だからこそ、民間以上に誠意を持って対処する必要があるのではないかと考えます。

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