2011年09月22日
文化人類学的に見る新規就農者とは?(卒論インタビュー)
昨日、東京の大学3年生がインタビューに来られました。
文化人類学を専攻している彼女は、卒論のテーマに「人と社会文化の関わり」を選び、その題材として新規就農者を取材しているとのこと。既存の社会文化の中に新たに加わり生業を立てている私たち(新規就農者)の、そのとけ込む過程を通して「人と社会文化の関わり」を探ろうとしています。
夏休みを利用し実家のある北海道で調査をしていて、私たちを含め全道各地の新規就農者(6戸)に会ってインタビューをしたとのこと。ある新規就農者は「農家はクリエーターだ」とおっしゃったとか。確かに!
様々な新規就農者とのインタビューを終えて、彼女の中の農業(あるいは新規就農者)に対するイメージが「固定的・シンプル」なものから「個性的でバラエティに富んだ」ものに変化したようです。
私たちは今までもこうした取材を受ける機会が何度かあり、夫も私もその度に自分達の過去や考えに向き合い、信念や夢を再確認しながら言葉にしてきました。時には「えっ、そんなこと考えてたの?!」なんて思うこともあったりしながら(きっとお互い様なのでしょうけれど)。
そしてそのどれもが、私たちにとって良い節目になっています。
新規就農して18年目を迎えますが、経営もある程度軌道に乗り、子ども達も大きく育ち、地域社会との繋がりも濃くなって、様々な点で就農時点より成長し変化したのだなあと、しみじみと感じます。その間おぼろげに目指したものが、こういう節目を通して何度も確認していく間に確固たる信念や夢に変わってきたことも実感しました。インタビューに来てくれた彼女に感謝です。
「行動は動機を強化する」
心理学者・加藤諦三氏の言葉ですが、今ふっと頭に浮かびました。