2013年09月26日
民の力/個性と多様性がゆたかな農村を作る!【 Fieldays in Japan &トマトイベント】
一雨毎に秋が深まりますね。冷たい雨のあとは、キーンと冷えた空気に満ちた朝です。今朝の最低気温は5.8℃でした。
稲刈りも終盤戦。今日も稲穂が乾いてくれば、稲刈りの音と香りの一日になることでしょう。一層刈り跡のパッチワークが際立つ季節です。
さて、収獲といえば、農業系収穫祭も目白押し。その中で「ほ〜、なるほど!」と農村の可能性を感じた民間主催のイベントを2つ紹介します。
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【Fieldays in Japan】 9月21日(土)開催
隣町、当別町のファームエイジ(株)特設会場で開催された畜産系収穫祭。
ファームエイジ(株)は牧畜用電気柵や箱ワナなどを作っている会社(月形町のアライグマ用箱ワナもここの製作)で、そこを核にして関係する人たちが主催。
●美味しいもの:農産物、羊と鹿の丸焼き、ミルクジャム、ソーセージ、ワッフル他
●美しいもの :手染めの毛糸、手芸品、花苗他
●楽しいこと :羊の毛刈りショー、
体験もの(砂金とり・稲刈り・毛つむぎ&織物、園芸保育・・・)
私が覗いたのはお祭りの終盤。既にホッとした雰囲気も漂う中でしたが、お客さんが結構集まっていました。朝から昼にかけては札幌方面からの団体客もあったそうで黒山の人だかりだったとか。確かに、魅力的な昼メニューがたくさんありましたものね。(出遅れた私がGETできたのは極わずか。残念!)
出店者は、帯広方面やニセコ方面、もちろん地元(当別町、月形町)からも。ちなみに、月形町内からは、個性的で素敵な農業者のWさん(農産物と山羊の展示)、園芸保育のワークショップをしていたHさん、それにスタッフとして会場をくまなく歩いていたKさん。この他、お手伝いやお客さんとして多数の月形町民も参加していましたよ。
【個性的】【好きなことが仕事】【楽しい田舎暮らし】。こんな言葉がふっと浮かんでくるような、私好みのお祭り。田舎ならではの魅力たっぷりでした。
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【コテージガーデン/トマトイベント】 8月31日(土)開催
町内の園芸店「コテージガーデン」が主催する、トマトをメインにしたイベント。今年でたぶん5回目。社長の梅木あゆみさんは全国的に活躍するガーデナー。
様々な種類のトマトあり(もちろん試食も)、トマトを使ったランチメニューあり(月形の人気店が作るトマトラーメン[ポポット]とトマトカレー[北喜常])、地元農家の新鮮野菜や手作り雑貨、希少な植木鉢などのマルシェ。コンパクトな会場は宝の山といった雰囲気でいっぱい!
その中で特に変わり種は[金魚や金ちゃん]。町内で珍しい金魚を養殖している金ちゃんが初出店。大小の手作り水槽には水草が浮き、その中に色鮮やかな金魚が泳いでいて、涼やかな雰囲気。異色だけれど違和感のない、何とも夏らしい雰囲気を醸し出していました。
そこに、金魚すくいの全道チャンピオン(月形町役場職員Mさん)も。圧巻の技にお客さんは釘付けでしたよ。
それから、キッチンガーデンの展示。こちらはキッチンガーデン倶楽部(募集で集まった一般の人たち)が春から作業をして作り上げたもの。デザインはガーデナーの梅木さん。
ちょっと珍しい野菜(白いナス、黒いトマト、大きな唐辛子・・・)が入っているものの、植物の組み合わせは普通に手に入る野菜苗を使って応用できそう。小さな畑でも、立体的で機能的な使い勝手の良いキッチンガーデンできる、そんなアイデアあふれる展示でした。
ちなみに、イベント当日この場所で(町内のサークルによる)フラダンスが踊られたんですよ♪ これもまた新たな提案ですね。
そして一番興味のあった[トマトもぎ食べモニター]。
これは今年度月形町一般会計で予算化された【緊急雇用創出事業】の目玉。企業支援型として、新たな事業創出に補助金を出したものの1つ(全額、国・道からの補助金)。「イチゴ狩り」のように「トマト狩り」もできないかと、コテージガーデンが提案してチャレンジしているもの。
札幌方面などからモニターに応募した人たちが、ビニールハウス内で様々な種類のトマトをもいでは食べ、もいでは食べ、アンケートに答えていました。みなさん楽しそ〜♪
今年は料金設定とシステムづくりのためのデータ集めとのことで、次年度以降の雇用創出&事業展開にむけて、着々と進んでいるのが見て取れました。
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この2つのイベント、それぞれの得意な分野を全面に出して、魅力たっぷりでした。特徴がある=個性的であり、そこにいるだけで主催者の想い(意思や思想)を感じます。そこが魅力の神髄。
みんなのバランスを重視する公的なイベントもありですが、農村の可能性を追求するなら、(イベントに限らず)民の力を活用した個性的で多様な活動が、道を拓いていくと感じました。農村は組織(会社)ではないのです。個々が自営、独立、自立して生きていけるところが魅力だから。
今、何でもかんでも「組織化」「大規模化」「単純化」しようという流れだけれど、農村にもそういう大きな流れがやってきているけれど、それが農村の魅力を失わせているのも事実。
価値観の転換、魅力の再発見が重要です。そして、何かを創造する=アイデア=発想・着想が重要。となれば1つの頭よりたくさんの頭。→ 個性。多様性。
補助金も、そういう場面にもっと投入できたらいいのに。
そのためには、補助金を決定する側の頭も柔らかくなければ!