2014年01月26日

その2)3歳児の保育(教育)環境はどうなるのか?【これからの月形町の幼児教育を考えるための勉強会】

《その1》に引き続き、「これからの月形町の幼児教育を考えるための勉強会」の報告です。

勉強会の流れにしたがって質問項目ごとに役場の回答と質疑応答や意見などの要点、そして私の感想と問題提起しています。このブログを読んだみなさん、当日参加者のみなさん、コメントなどお寄せください。
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【保育料、補助金】
■私立幼稚園に通う時に受けられる就園奨励費について、子どもの年齢や人数、年収などで分類。モデル家族が大谷幼稚園に通った場合を想定して、保護者の実質負担額が示された。

■保育園の保育料に関しても同様に、モデル家族が花の里保育園に通った場合を想定して提示。月形町の場合、基本的に国の基準単価(一部区分が細かく設定されてる)。

※ この保育料に関する2つの資料は、一般的な表示区分(所得税課税額○○円、町民税の所得割○○円)に加え年収の目安が記載されているので、自分がどの区分に当てはまるのかが分かり易くなっています。また、家族モデルが示されたものは補助率の仕組みが理解できます。
仕組みを知りたい方は、ぜひ役場でもらってください。役立ちます。

■無認可保育園(わくわくの杜)に関しては口頭で説明。就園奨励費ナシ。
■認定こども園の一例として(空知管内の公立認定こども園の場合)、長時間利用は保育所の設定料金、短時間利用(=現状の幼稚園児)は長時間保育の半額で行っている。
■平成27年度以降、保育料も定員も市町村が決めるようになるだろうが、保護者の実質的な負担は変わらないだろう。

《ゆみこの視点・・・感想と問題提起》
◆現状を踏まえると、平成28年度以降の幼児教育の場は「認定こども園」が最有力になるだろう。
ただ、その形態は様々ある上、平成27年度から始まる「子ども子育て新制度」の詳細がわからないなど、イメージできない。当然保育料もどうなるのか・・・

◆花の里保育園の保育料が国の基準に準拠していて、北海道の地方自治体としては高額なことは理解していたが、幼稚園の就園奨励費がこれほど手厚くなっていたとは! 今回調べて初めてわかった。目的や利用時間が違うとは言え、「保護者の負担額」だけを見れば相当に開きがあり、これを(所得割のみに)一本化するのは相当に難しいと感じる。工夫が必要。

◆月形町は農業を基幹産業にしているが、その就労形態や所得分布は近隣の同様自治体とは明らかに違う。それは月形刑務所(国家公務員)や各種福祉施設があることに他ならず、政策によって導かれた結果である。また、農業者の状況も過去とは大きく変化している。大規模集約化が進み農家戸数は減り法人化も進んでいる。戸別所得補償制度(経営所得安定対策)などで大規模農家の所得は上がった。
これら状況の変化もあって、花の里保育園在園児に占める農家の割合は、開園当初(15年前)の6割から現在は2割になっているとのこと。昔のイメージで保育現場を考えてはいけない。

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【通園方法】
Q 新しくできる保育施設でもバスの送迎はできるのか?
A どうなるかわからない。
 ただ、今の幼稚園に近づけたい思いはある。検討しなければならない。

《ゆみこの視点・・・感想と問題提起》
◆若いお母さん方と話しをすると、通園バスの希望がとても多い。幼稚園を選択する一つの理由になっている。新しい保育施設で通園バスを運行するとなると検討課題は相当ある。

◆例えば、合同保育時間の確保。全町から子ども達を集めるとなると・・・(参考として現在運行しているスクールバスは3系統、40〜50分。)通園バスの場合、保育士(幼稚園教諭)の同乗が必要で、乗車時間の制限もある。もし同時に3系統を回すのであれば3人の保育士(幼稚園教師)が必要になるし、1系統で3周りするのであれば、全ての子どもが揃うまでに2時間以上を要する。

◆将来的な事業の継続を考えると、いかに経費を抑え保護者の要望を満たすかが鍵・・・方向性を決定してからバスの運行を検討するのでなく、バスの運行を含めて方向性を出すことが重要。まず運行経費の概算算出は必須。それほど保護者の要望も大きいし、経費も掛かる課題。
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【受入先の決定時期】
・・・平成28年度に新しい幼稚園教育の場ができれば、月形町内での[幼稚園教育の場]は確保され、途切れることはない。一方、幼稚園教育の場が確保されても平成26年度3歳児は就学前の1年を別の施設に移ることは変わらず、幼児期を同じ環境で過ごすことはできない。先行きの不透明さから入園を見合わせている保護者もいる。

Q 幼児期を同じ保育(教育)環境で過ごしたいと望む幼児に対して、何か対策はあるか?
A 環境が変わることが子ども達にも大きな影響があることは認識している。ただ、それが負担になるかは状況によると考える。例えば最後の1年間を認定こども園で過ごした場合、一緒に過ごした同学年の友達と共に月形小学校に入学することができる。プラスの要素もあるのでは。
 町の考えは、平成28年3月までは大谷幼稚園が経営しているので、大谷幼稚園には最後まで経営して欲しい。(経営が終わった)平成28年4月から新たな施設と考えている。方向性は今年の3月までに決定する。同じ環境で幼児期を過ごしたいという保護者への対策は、今のところない。
 
Q:会場から)「意見を聞く会」を開催すると言っていたが、(3歳児に対する対策がないという)方針が決定しているのなら、「意見を聞く会」に意味はあるのか?
A 今のところの方針は説明した。「意見を聞く会」は参考にさせていただく。意味がないことではないと考えている。

Q:会場から)今、大事なのは子どものこと。役場が子どものことを見ていないのはおかしい。3歳児だけでも特別措置すべきでは? 幼稚園の経営云々の前に、子どもを見てほしい。

《ゆみこの視点・・・感想と問題提起》
◆「子どものことを見てほしい」は保護者の切なる願い。この言葉は重い。

◆幼稚園が平成27年度末で閉園すると聞いた時から、この問題の争点は3歳児の処遇にあると直感し12月の一般質問や活動報告書で指摘もしてきた。また、この勉強会を開催するにあたって役場と行った事前打ち合わせの際にも保護者から指摘があった。
その結果、「幼児教育の場」そのものは確保される見通しがついてきたが、「幼児期を同じ環境で過ごさせたい」という希望に対しては「対策しない方針」とのこと。保護者の意見を充分聞いてもいない段階で、どうしてこの部分だけ「方針」として強く打ち出したのか? 

◆さらに「対策しない方針」の根拠が「幼稚園経営を第一に考えて」では、いくら(最後の1年を充実させれば)プラスの効果も期待できるのではと言われても・・・納得できない。私以上に対象幼児の保護者は不満も不信も大きく、何より不安だと思う。

◆今回の問題にからみ、幼児を持つ保護者家族が転居を検討している(既に転居した)ことは町内でも噂になっている。もし「対策しない方針」のままなら、さらに転居者が増えることも考えられる。非常に重大な局面だと感じる。

◆3歳児を持つ保護者の間では「2年保育の途中で保育施設を変わらなければならないなら、就学前の1年間だけ新しい保育施設に通えばいい。」との考えもあるとか。国が「幼児教育を充実させる」目的で新制度に移行させる時代にあって、1年保育を選ぶ保護者がいるなんて! このままじゃダメだ。
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つづきは《その3》へ。
内容は、勉強会全体を通しての質問と参加者の意見です。

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