2017年12月31日

2018年を表す漢字は「根」【2018年の私を振り返って】

大晦日の日が暮れて、今年も残すところ数時間。

■ 今年を振り返ってみると・・・

今年は久しぶりに農業に集中できて、植物の声を聴いたり、必要な時に必要な手をかけられたり、予兆をつかめたり等々、農業が本当に面白かった! 子育てが終わって、議員じゃなくなって、気持ちも時間も余裕ができたことが大きいとは思うけれど、私も経験を積めてたのね〜。「農業頑張った!」と言う私に、夫は「たいして働いてないぞ〜」って。そうね〜農業従事時間は去年とほとんど同じだったから。なのにこの充実感、どうしてなんでしょ(笑)
それから、たくさんの出会いがあったわぁ。全道・全国、札幌にも、これまでの私からはビックリする程たくさん出かけ、facebookでもお友達と繫がったり。新しい出会いもあれば深まる出会いもあって、本当に楽しかった。枠が外れて(たがが外れて)飛び出したからの結果なんでしょう。行動して良かった。


■ 毎年の恒例、漢字1文字で表すと・・・

私の今年は「根」かな。
見えないところで縦横無尽に、日々更新されて伸びていく。身体を支えるための基礎であり、出発点。そんな1年でした。


■ ブログ読者のみなさん

今年1年、お世話になりました。そして、ありがとうございました。
2018年が飛躍の年になりますように。
佳いお年をお迎えくださいませ。


■ おまけ

今年は夫と2人だけで向かえる20数年ぶりのお正月。色々手抜きになったけど、まあそれも善しと思える枯れ具合のお正月です(笑)

2017年12月29日

百聞は一見にしかず! 予算ヒヤリングは公開にしましょう!!【ニセコ町・予算ヒヤリングの傍聴】

今年もあと3日とは!
そんな中、昨日(12月28日・木)は日帰りで、ニセコ町の予算ヒヤリングの傍聴に行ってきました。吹雪の中を頑張って行った甲斐のある、実に有意義な視察でした♪

午前5時前、吹雪もようの月形を出発し、JR石狩当別駅で当別町議会議員の佐藤立さんと合流。始発に乗ってJR千歳駅へ。そこで恵庭市議会議員の柏野大介さんと合流したのは7時前。ここから車でニセコ町へ。

支笏湖を過ぎてトンネルを抜けると雪が降り始め、美笛峠を越えると本格的な降りになり、喜茂別町・留寿都村・真狩村と、ニセコ町が近づくにつれてスゴイ積雪に。道幅も狭く、豪雪地帯を実感する風景が広がっていきました。

9時前にニセコ町役場に到着。予算ヒヤリングの会場へ直行すると既に本日最初のヒヤリングが始まっていました(8:45〜企画環境課)。

会場には傍聴席(6席)と傍聴者用資料が用意され、壁面には2018年予算要求状況の一覧表が掲示(もちろん写真撮影OK)、自由に飲めるお茶もあって「公開」「傍聴歓迎」の雰囲気が伝わる場でした。

予算ヒヤリングでは、片山町長、副町長、総務課長、財政係長に対して担当課ごとに予算要求をするのですが、プレゼンの主体は各係長。係長が現状と課題・予算要点・財源などについて論理的かつ熱を持って説明を行います。町長等から観点を変えた質問や提案があると、検討経過を明らかにして取捨選択した根拠を示したり、ヒントとして検討項目に加えたり。新年度の予算要求の場でありながら、自治体運営の長い道のりの一場面という姿も垣間見られ、ニセコ町の底力(質の高さ)を感じました。

さらに財源に関しては、中央省庁の補助事業の動向など「いかに一般財源に頼らずに、目指す事業を実現できるのか」の視点が、全員に行き渡っていることに感心しました。小さな自治体(ニセコ町人口約5,000人)にとって、とても大事な感覚であり行動だと思います。

もう一つ。各担当課からヒヤリングを始める前に、財政係長から「2018年度の予算編成方針」が毎回伝えられていました(配付資料あり)。情報を共有して、誰もが納得して前に進むための丁寧で重要な場面と感心しました。
というのも、片山町長は「ヒヤリング段階では行政上の様々な課題を拾い上げる(見える化する)ことを目的にしているので、予算は自然に膨らんでしまう。それを編制作業の中で圧縮していく」仕組みをとっています。当然厳しい査定になるので、予算を削る際の明確な基準を提示し共有することが理解を深める(=納得する)と実践しているのでしょう。情報共有の重要性と難しさを語る片山さんを体現していると感じました。

午前中の2つ(企画環境課 8:45〜10:45、商工観光課 11:00〜12:30 定刻通りに進むのも素晴らしい)を聴いて、ヒヤリングの傍聴は終了。

午後は時折吹雪模様になる中、ニセコ町学習交流センター(図書施設)の「あそぶっく」を見学し、職員の方にお話を伺いました。多数のボランティアによる活動実態やニセコ町の図書事情など、直接聴くこと・見ることは大事ですね。

中央倉庫群(既に年末年始の休みで外観だけ)や道の駅「ニセコビュープラザ」などにも立ち寄ってから、午後3時前にニセコ町をあとにしました。
※ニセコ町のみなさん、お世話になりました。

吹雪の中、倶知安町・京極町と羊蹄山麓をほぼ1周して中山峠へ。札幌市街に入ると澄んだ空気の穏やかな夕方。午後5時前に地下鉄真駒内駅で解散し、地下鉄南北線とJRを乗り継いで石狩当別駅に着いたのは午後6時半。当別は吹雪だったらしく、吹きだまりの中からスコップで車を掘り出して一路月形に帰りました。

長い道中、様々な意見交換もできて楽しく有意義な視察ができたのも仲間がいたからこそ。柏野さん、佐藤さん、ありがとうございました。お疲れ様でした!
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視察を終えて・・・

現場を見るまで「予算ヒヤリングの公開」と聴いただけで「そこまでやって大丈夫なの?」と思っていましたが、現実は全く違っていました。傍聴を終えた今はむしろ「何でこれを公開しないんだろう?」と疑問に思う程です。「予算ヒヤリング」は「まち」の課題や行政の取り組みを知る絶好の機会であり、ニセコ町に限らず多くの自治体が実践したらいいですよね。
また、それを議員が聴くことも重要だと感じました。予算に上がらなくても大事なことはいっぱいあるし、過程を知ることで見えることもある。「まち」への理解を深めると議員活動にも役立つと思います。

「予算にかかわることを公開すると(予定価格等が漏れて)不正につながる」と心配する職員や首長がいます(私もそう言われて公開を拒まれることがよくあります)。全くのお門違いだなあと、公開の現場を見て感じました。「予算公開→不正」って事実や可能性を言っているのではなく、無知が作りだした不安や擦り込みであり、新しいことをしないための言い訳のようにも感じられました。気づいたら改善していきましょうよ。

公開することに不安な人、非公開に疑問を持っている人は、ぜひ、ニセコ町に足を運んでほしいです。目で見て、耳で聞いて、肌で感じればわかります。情報公開の素晴らしさが。
予算ヒヤリングはまだ始まったばかりです。

2018年1月10日、11日、12日にも開催されます。

2017年12月23日

チャレンジか可能性を広げる【酪農学園大学・実践農学の授業講師】

昨日(12月22日)午前、江別市にある酪農学園大で「実践農学」の授業をしてきました。

この講座が3年前に開設されて以来お声かけいただき、年に1度90分間、若い学生(今年は1年生が対象)に講義を行っています。毎年この講座の「トリ」を勤めさせていただくので、かなり気合い入ってます(笑)

私に与えられたテーマは「花き栽培」「新規就農」なのですが関連していればかなり自由に話せるので、今年は「地域活動」「市民自治」などの話題も厚めに盛り込みました。そして最後のまとめでは「自分の人生を切り拓くための具体的な行動」についても。

「酪農」をめざして入学してきた学生がほとんどなので植物を対象にした農業の話を聴くのはこの「実践農学」が初めてらしく、花の種類や植物生理に興味を持つ学生もいれば、様々な花を組み合わせる経営スタイルに前のめりになる学生もいたり。同様に「市民自治」にも反応があったので、話題提供できてよかったです。

でも一番反応が良かったのは「人生を切り拓く」をテーマにした部分。そう、大学生の頃って人生に悩む時期ですものね〜。それまでメモばかりとっていた学生が顔を上げ背筋を伸ばした姿は圧巻でした。それと、この部分に反応したのは圧倒的に女子が多かったことも印象的でした。私の経験に基づく話しだったので同性として共感したのか、女性が生きにくい社会を暗示しているのか・・・。いずれにせよ、「チャレンジすることの重要性」が伝わったのは私にとっても大きな喜びになりました。

私に「場」を与えてくれた猫本先生に感謝です。


そうそう今年初めて気づいたのですが、授業の出席確認は学生証で「ピッ!」の時代なんですね〜。教員の事務作業軽減に役立っているそうです。

今年初めてといえば・・・「声とことば塾」に通い出して初めての講義。そこで学んだことが活きました。
月形から江別まで車で1時間あるのですが、運転しながら呼吸法・母音発声・舌のストレッチをやり、信号で止まったときには指ヨガを実践。大学に到着する頃には「準備は整った!」みたいな余裕が持てて、講義にスーッと入っていけました。さらに時間配分がバッチリ決まったのは「15秒スピーチ」の訓練のお陰ですね。萬崎先生に感謝です。

やっぱり「チャレンジが可能性を広げる」んですよ

2017年12月12日

【月形日赤奉仕団・平成29年度ミニ講話】

12月7日(木)の午後に日赤奉仕団の活動があり、参加してきました。

プログラムは
1)ミニ講話「月形町における防災」月形町役場危機管理係
2)防災食の工夫「三色おはぎと野菜スープ 〜ハイゼックス袋とジップロックを使って〜」調理実習と試食
連日の降雪の止み間の当日、約30人の団員が参加しました。

災害時を想定した調理実習はカセットコンロと汲み置きの水を使い、手は洗わずにゴム手袋着用。調理器具は鍋が1つだけ。

【おはぎ】
もち米(150g)と水(150ml)をハイゼックス袋に入れ、いつも通りにゴムで口を閉じて、沸騰した鍋で30分煮ればOK。取り出して少し冷ましたら袋の上から手で潰して「半殺し」の状態に。袋から出しながら丸めて「きなこ」「ごま」「あんこ」などを付けて出来上がり。

【野菜スープ】
食材(各種野菜とウインナー)は小さめに切ってジップロック袋へ。コンソメスープの素1/2個と水(150ml)も入れて口をしっかり閉じる。沸騰した鍋で30分弱煮れば出来上がり。
この献立は、昨年の台風被害の時に富良野の避難所で実際に提供されたものだそうです。同じものが続きがちな炊き出しで、甘いものを提供することでとても喜ばれたとのこと。結構簡単にできるのでオススメです。
今回ジップロック調理を初めて経験しましたが、熱に強く便利ですね。お米も炊けるし、カレーもできるンですって!
 
【カレー】去年実施済とのこと
食材(ジャガイモ・人参・玉ねぎ・ウインナー)、細かく砕いたカレー粉、水を入れて、スープ作りと同様に煮る。野菜が煮えたら取り出して袋ごと振るととろみがでてくるらしいです。
作業しながらおしゃべりも弾んで、楽しいひとときでした。
顔を合わせ、おしゃべりをしていくうちに知識も増え、気心も知れて団結力も高まるんですよね。こういう機会を大事にしたいと思います。

2017年12月11日

【債務負担行為:塵芥収集及び衛生センター管理業務】傍聴記(4)これで終わり

ここまで問題点ばかり指摘してきたが、良いこともあったので書き残しておきたい。
「塵芥集および衛生センター管理業務」つまり「ゴミ収集と処理」のお話し。

月形町の一般ゴミ(家庭系・事業系)は、以前は町単独で処理(市街地を中心に収集を行い、町内の最終処分場に直接埋立)をしていた。ゴミは有料化されていて1枚40円のゴミ券を市販の袋に貼って出す方式(≒1ℓ1円)。資源ごみ(プラ、ビン、缶、紙、布・・・)は無料。

3年前に広域処理(岩見沢市+美唄市+月形町)への移行を機に大きく変更。岩見沢市に大型焼却炉を建て、生ゴミを含む燃えるものは焼却炉へ運び、燃えないものは町内の最終処分場へ。収集範囲も町内全域に拡大した。指定ごみ袋(1ℓ2円)になり、料金は平均2倍に上がった。資源ごみは無料のまま。

ここから本題。

町単独処理していた当時、ゴミ収集と衛生センターの管理を年間約3000万円で毎年委託(一者特命随意契約)していた。広域化に伴って岩見沢市の焼却炉までゴミを運ぶことになり、また収集範囲を町内全域にしたことから、パッカー車と人員を増やすことに。一般競争入札により約6000万円/年×3年間で業務委託契約を結んだ。そしてその契約が今年度末で切れる。

次期3年間の契約に向けて担当課は事業を見直した。
●ごみの減量化が進んだ(ゴミ料金が倍になったことで分別が進んだ。高齢化と人口減でゴミ排出量が減った)ことで、1度に移動できるパッカー車の距離が伸びた。
●パッカー車が1台休むことも可能になった。
●当初の人員(常勤9名+非常勤9名)から常勤9名に減らしても、業務時間内に仕事が終わることを確認した。

このことから、次期契約は5000万円/年×3年とし、その債務負担行為(予算をとっておく約束)が一般会計の補正予算の中で説明された。

何とすばらしい!! 

町民と行政の努力によって、かかる経費を削減できたとても良い事例だと思う。今回は債務負担行為なので契約金額の上限を定めたが、実際の入札ではこれより安くなるだろう。(3年前の債務負担行為時には6500万円/年で予定していたが、入札で6000万円/年に。)

先日の恵庭市の住民協議会でまさしく議論になっていたところで、月形町は1つの事例になると思う。(まあ、経費が安くなったからといって町民の負担額を減らすわけではないが、町の支出が抑えられれば他に使うことができるのだから、回り回って町民のためになるのだ!)

私は傍聴席で嬉しい想いでいっぱいだったが・・・

金子議員が質問に立ち「こんなに急激に上限を下げたら従業員にしわ寄せが行くのではないか?」「こんなに減額できるという根拠は?」等と減額に異を唱え、責め立てるような発言が続いき、担当課長は悪いことでもしたかのような雰囲気になってしまった。

この件に関し他の議員は誰も発言しなかったが、もし私が発言できたなら担当課長の説明に納得したことを表明したかったし、こういう結果なら3年前の契約金額が妥当だったかの質問もしてみたかった(あとで確認したら、当時は分別方法や収集システムの変更があって、それなりの人員は必要だったとのこと。なるほどと納得できた)。

今回の件は、目の前の金額云々というより「行政の流れ」を掴めているかが鍵だと思った。新人議員だと難しいだろうけれど、何期も努めている議員は過去の経緯も知っているはずなのだから。

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