2018年12月05日

とても残念だ。【月形町議会12月定例会 一般質問】

平成30年第4回(12月)定例会の一般質問を傍聴してきました。

今回は2人の議員からそれぞれ1問ずつ、「役場組織改革」と「町立病院の経営」という私も関心を寄せているテーマだったので、町長からどんな答弁が聴けるのか期待していたのですが・・・
 
相変わらずの具体性のない答弁でガッカリしました。現状への危機感はお持ちのようですが、それをどういう手立てで解決していくのかの道筋を示さなければ、物事は動きません。精神論に持っていっても現場は混乱するだけでしょう。
次の定例会(3月)で「役場機構改革の条例提出」がなされたり「町立病院の新年度予算審議」もあるとなれば、具体的な方針や施策を議論するのは今回の一般質問しかないのに・・・ 
 
中身の薄いやり取りで、とても残念でした。
 
詳しい内容は、以下に記します。
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我妻議員 ■ 町の組織機構改革について
 
Q 近年の行政課題は多岐にわたりニーズも多様化しているため、横断的で迅速な対応が求められている。それらにどのように対応するのか、新年度に向けた町長の考えを伺いたい。
 
A 議員の言うとおりだが限られた職員で対応しなければならない。平成28年策定の第5次行政改革大綱に添って、簡素で効率的な組織にしたい。平成31年4月1日〜新しい配置にするため3月定例会で条例改正したい。
私は長年、町の行政改革推進委員を(町民の代表として)やって来たから理解している。第5次行政改革大綱に基づき、住民サービスが後れをとらないよう、効率的にスピードをもって対応していきたい。


 
楠議員 ■ 月形町立病院の現状と経営改革に向けた取り組みについて
 
Q 院長が交代し、医療スタッフも新体制になって8ヶ月。院長の方針(在宅・看取り中心)は国の指針にも合致し、町民の評価も概ね良好だ。しかし、看護師の大量退職などがあり町民の不安が膨らんでいる。現在の経営状況と経営改善に向けた取り組みを伺いたい。

A 院長は予防医療と終末医療(看取り)を中心にしているため、入院病床利用率は5割程度(40床あるうち、10月末以降は20床未満)になっている。看護師が足りなくて入院が少ないわけではない。
なお、看護師不足は月形だけの問題ではない。どこも不足している。また、医療事務不足を解消するために委託から直営に切り替えた。一時3人体制を確保できたが、10月末で退職者が出て現在は2名。こちらも常に不足している。
整形外科の医師を配置したいが、配置するなら手術もできるようにと院長から要望されている。看護師不足の中で対応は難しい。ただ、9月以降、医局に頼らない整形の医師を配置した。同一医師による診療で患者が確保できるのではと期待している。

Q 病床数の変更(病院→診療所)、地域医療としての体制づくりや他の公立病院との連携が必要では?

A 経営改革すべき時に来ている。僻地診療所もしくは社会医療法人の指定管理者による病院経営が有力ではないか。ただ、当面は現状のまま進める。今後(現在一時休止中の)町立病院運営会議で検討していく。
なお、南空知全域では病床過剰と言われている。私は町長になる前から福祉施設の代表委員として南空知の医療体制検討会議に出ていたからわかっている。
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【私の所感】 

●町立病院の件● ・・・ 現状に危機感を感じ、昔から委員として情報を得ていたなら、今すぐにでも改善のための行動を起こせばいいと思うのだが、全ては「○○で検討する」としか言わないことに腹が立つ。何もしないでいるうちに〈赤字は膨らむ=利用者が減っている=町民のニーズに合っていない〉ということが明白なのに。
高齢社会に時間はない。あっという間に状態が悪くなってしまう。何よりも、どこよりも迅速な対応が求められているというのに。悠長すぎる。

●機構改革の件● ・・・ 3月に条例改正を考えているなら、どうして今、改革の方針を説明しないのだろう? 改革を進めるには理解と共感が欠かせない。それには相手を説得することが必要で時間と手間がかかる。だから機会を捉えて想いを伝える必要があるのに。
機構改革は何のためにするのか、誰のためにそれをする必要があるのか・・・ 一義的には職員の理解を得ることなのだが、その先に町民の姿があってこそ。つまり、常に町民を意識し、町民に理解を求める姿勢が大切なのだ。町民に説得する場が議会であり一般質問なのに・・・とても残念だ。

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