2018年12月19日

12月21日の臨時会で審議【議員報酬大幅引き上げの発議】

さて、昨日の北海道新聞(12月18日朝刊空知面)に掲載された記事。
※発議=議員自身が提案するもの=議員提案。議会に関係する条例改正は、基本的に発議による。

議員復帰して最初の議会(臨時会)で議員報酬引き上げ発議を審議することになるとは! 

このことを知ったのは無投票当選が決まったあと。「え”!」初めてそのことを聞いたとき思わず口から出てしまった。これまで色々傍聴してきたが初耳だった(正確には、報酬の議論をしているとは聴いていたが具体的な金額などは全く聞こえてこなかったので、まさかいきなり議決になるとは!という驚き)。それで自分なりに調べ始めたけれど金額等の詳細は伏せられていて知ることができなかった。
 
それで昨日。ちょうど臨時会の告示日であり、新任議員研修でもある。議長から発議についての説明があって全容をようやく知ることができた。
 
●一般議員 16万8千円 → 18万7千円
●委員長  19万1千円 → 20万5千円
●副議長  21万4千円 → 22万8千円
●議長   26万8千円 → 28万2千円  
 
月形町議会では発議をする際、基本的に事前の全員協議会で【全会一致】を取り付ける。なので議場での質疑や討論は省略されて可決される。今回もすでに現職議員は全員賛成で一致。残るは新任2人の同意。それもあって昨日は議長自ら出向いて事前説明をしたのだ。
 
議長からの説明を聴いても私は納得出来なかったので「当日は質疑を行いますし、反対討論も行います」と告げた。(実は以前にも全会一致の慣習のある発議や意見案に反対したことがある。)
 
議長からの説明は、議論の経過をかいつまんだもの。議長との質疑応答も含めて解ったことは以下の通り。
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■ 過去からの経過として【議長説明】
・平成11年まで空知町村報酬等審議会で答申を受けていた。
・平成16年に報酬の1割引き下げ(一般議員 18万7千円/月 → 16万8千円)。以降は変更なし。
【宮下から補足。参考】
・平成12年は地方分権改革の年。自治体の独自性を進める方向に法改正が進んで、自治体の特別職報酬も自治体が決める流れになったことによると考えられる。
・平成16年に市町村合併問題があり、町と議会は「自立」を選択 → 住民投票の結果は「合併」が過半数 → 既に合併相手はなく「しかたなしの自立」になった。これらの流れと財政危機の予測から報酬を下げたと思われる。
 
■ これまでの議会内での議論【議長説明】
・議会改革の1つとして、定数や報酬などについて今年春から検討してきた。報酬の議論をはじめたのは夏以降。(定数削減10→8は9月の定例会で議決)
・12月定例までに決める方針だったが、慎重に審議したために若干遅れた。
・報酬額を決めるにあたって「算出方式(新十津川町議会の方式を参考)」「平成15年に戻す」に意見が分かれた。結果、一般議員は平成15年に戻し、役職議員は圧縮することにした。
・議員報酬引き上げの理由は
 (1)空知管内に合わせる(月形は空知管内最低レベル)
 (2)定数削減で議員の仕事量が増える可能性がある
 (3)新しい議員に・・・(聴き取れなかった)
・役職議員の報酬額は、南空知の議会を基準に「一般議員と役職議員の差の平均」とした。
・引き上げのタイミングがこの時期になったのは4月の改選に向けて町民への周知のため。3月という意見もあった。
・議会報告会(11月27,28,29日)では「議会活動」の項目の中で説明している。
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上記の説明を受けても納得できなかった点。
 
★ 議会報告会に関連して・・・ 議会報告会の資料にも案内にも「議員報酬引き上げ」については何一つ記載がない。また、当日の説明も「議会で検討中」程度、具体的な金額の明示や経過説明は全く行われなかった。さらに、議会報告会の参加者は3会場合計で12名。開催告知が1週間前だったのと、全ての会場が午後1時半〜という設定の問題で参加者は極端に少なかった。

★議員報酬の議論の際、当初は空知管内全体との比較をしていたが、役職議員にかんしては“南”空知を基準にしている。その理由が不明瞭。
南空知は中空知、北空知に比べて人口が多く報酬は高い。月形だけが人口が3000人台で北空知や中空知の方が類似自治体は多い。人口比で言えば月形は南空知内で足並みを揃える必要はない。

★9月定例会で定数削減の発議の際「人口減少」「町財政に鑑み」を理由に挙げていた。その時との整合性は? 

★月形町議会は果たして担い手不足なのか? 前回の統一地方選も2度の補欠選挙も無投票だったが、結果として無投票になっただけで立候補を検討していた人はいた。

★議員定数を10→8にしても、今のやり方を続ける限り議員の仕事は増えないと考える。これまでも欠員1の状態で2年間こなしてきている。広域議会に派遣される場面が増えるかもしれないが、それはそちらの議会から報酬がでる。

★何よりも、町民への具体的な説明もないままに(15年ぶり!!に)報酬を引き上げることに反対。金額の算出についても妥当性に欠ける。引き上げるのであれば、町民への丁寧な説明(説得)が必須。

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