2019年02月20日

高齢化率41%超の月形町。想定利用者は誰?【月形町地域公共交通活性化協議会・傍聴】


2月18日(月)午後、月形町役場で平成30年度第3回月形町地域公共交通活性化協議会が開催されたので傍聴してきました。(傍聴は私1人。報道は道新のみ)
 
この協議会は「地域公共交通網形成計画」策定のための法定協議会なのですが、加えてJR札沼線代替バスや新たな町内公共交通の運行に関する詳細も詰めるという盛りだくさんな目的を持った協議会です。法定協議会として立ち上がっているので、関係する自治体・道・国の職員や近隣交通事業者等が大半を占め、町民(町職員も含む)は半分程になっています。
 

18日の会議の概要は道新記事(2月19日朝刊・空知面)を読んでいただくとして、私が気になったのは・・・
 
■今回の協議会は比較的活発な議論があったが、発言するのは今回新たに加わった委員や町外から参加している委員中心。町内のことなのに、月高の校長先生以外の町民から発言がないのはどうなんでしょ? 
配布資料を見る限り、今回提案された中身には疑問点がいくつかあったので残念だったし、委員には町民の代表として積極的に関わってほしかった。(事前に町内委員を中心とした「部会」で議論されているのかもしれないが非公開なので知るよしもない。)
 
■「JR代替バス路線運行計画の考え方」と「町内公共交通(デマンド便)運行計画・全体像」を審議会で議論したけれど、そのたたき台は「委託事業者の提案」となっていた。確かに、アンケート調査や分析、町民への聞き取り、乗車調査などを行ったのは委託事業者(コンサルタント)だけれど・・・ 
一般的に、コンサルがつくった提案に対して、町内事情を知る事務局が修正を加えた上で「事務局案」に仕上げ、それを審議会に諮るという流れなんだが・・・ 
このやり方、審議会での議論と修正ができる充分な時間が確保されているならギリギリだが話しはわかる。でも、会議の進め方やスケジュールを見る限り、その場で即決してもらいたかったようなのだ。(実際はいくつかの修正がでたので、事務局が数字を見直した上で委員に書面で示し確認する方法をとることに)。結局、提案が上手くいかなかったときの矛先をコンサルに向けさせているようで、事務局の本気度が感じられなかった。色んな意味で苦しい。私たち町民の使いやすい公共交通が出来るのだろうか?
 
■町内公共交通(デマンド便)が新たに運行したあとの「町内公共交通全体の利用者数」の想定が、現在タクシーを利用している延べ人数と同数に設定されていた。委員からも「目標が低すぎるのでは?」という指摘に同感。だって、既存の交通体系に不便を感じていた部分を補完するためにデマンド便を走らせるのに、利用枠が広がらないなら現行通りにタクシーだけ走らせてればいいわけだ。人口減少を言う背景は理解するが、それでも、楽に実現できる目標を設定していて本来の目的を見失っているみたいにみえた。
 
■現状分析から提案を導き出しているが、もっともっと深いところに目を向けて欲しい。月形町の高齢化率は41%超。今できていることが数年のうちに出来なくなるのが高齢者でもある。
今回のデマンド便の案では「スクールバスがない昼間のみデマンド便を走らせ、スクールバスの時間帯は一般混乗で対応する」となっていた。 あれ? スクールバスとセットなの? スクールバスは利用しにくいからデマンド便を走らせるんじゃなかったの?
高齢者がスクールバスに乗るのは大変だって、解ってないのかな〜。停留所は遠いしステップは高い、歩くのが大変だから便利な公共交通を求めているのに。今、車に乗れる人はギリギリまで車に乗ると思う。車に乗れなくなって初めて公共交通に頼るようになるが、バスに乗れても数年後には乗れなくなる。そういう方向なのに、これからハードルの高い乗り物にに乗せるの?
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このあと、パブリックコメントや住民説明会もあるそう(2月下旬〜3月下旬の間)。しっかり意見を言うつもり。

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