2019年04月30日
ココで問われるのは市議会と議員【美唄市立病院の建て替え問題】
お隣の話しではありますが・・・
以前(2019年3月4日のブログ)に紹介した「美唄市立病院建て替えを考える市民会議・傍聴」に動きが出てきたのでご紹介します。
https://yumiko3.net/blog/2019/03/post_487.html
4月25日の北海道新聞朝刊・空知面(写真)に大きく取り上げられていました。
●(高橋市長は)病院の規模を現計画から縮小する方針を固めた。
●基本設計までさかのぼり規模縮小を図る。
●保健福祉総合施設の併設も見送る方向。
●作業中の実施設計策定は早期に中止する。
●実施設計(6600万円)は発注済、違約金が発生する可能性あり。
●中止の理由は「実施設計を進める中で、建設資材や人件費の高騰により事業費は増えることはあっても減ることはないと分かったため」「(近隣自治体の医師・看護師不足に触れ)公的医療を取り巻く環境が以前より厳しくなっている。将来への負担軽減のために判断」
●市議会へは5月の臨時会などで説明する見通し。
結果的に市民会議が望んだ形になりました。公式発表の理由はどうであれ、市民活動の成果だったと思います。市民にとっては結果オーライ! 市民が自分事として真剣に動くことが重要だと多くの人が実感できたのではないでしょうか。
この状況でこれから問題になるのは《市議会》と《議員》です。(もちろん、高橋市長の判断責任は当然ですので横に置きます。)
市議会は3月定例会で、高橋市長が提案した「建て替えの実施設計の予算」に賛成したのです。これまでの経緯から察するに反対した議員は一人もいなかったと思われます(会議録は現段階で未公開のため、確認できなかった)。
つまり、市議会が全会一致で賛成し予算を通した50億円の市立病院建替計画が市長の判断で中止になったのですから、市議会としては、市議会の総意に反する結論を出した市長に対して「どうして中止にしたのだ!」と問い質す必要が出てきたということです。それが市民感情と裏腹な態度であっても、議会や議員としては筋を通す必要があるでしょうし、採決に対する責任になります。
ココをうやむやにしては議会制民主主義は成り立ちません。
もしも、なんの質疑もなしに方針転換を了承し補正予算(設計料の減額補正と違約金の増額補正)を通したなら、議会の存在意義がなくなります。
これまで市民側が、市議会議員に対して説明を求めた段階で何らかの考えを示していたら・・・また違った道が見えてきたでしょうに。
美唄市は6月に市長と市議会議員の選挙を控えています。絶妙のタイミングの選挙! 《市民自治》の現場がまさにココにあります。