2019年10月11日

恵明園(盲人養護老人ホーム)の見学【月形町赤十字奉仕団一日研修旅行】

昨日(10月10日)は日赤奉仕団の研修で、江別市の恵明園に行ってきました。恵明園は全国に51ある盲人養護老人ホームの1つ(定員110人/全室個室)です。盲人向け施設ということで設備や運営に様々な配慮があり気づかされることがたくさんありました。
 
以下は私の気づき。
■盲の方が安心して暮らせるよう、施設内はルール遵守
・廊下は左側通行・・・左側の手すりを伝って行動。経路を記憶
・会話は小さな声で・・・(聴覚が敏感のため)大きな音や声は不快
・勝手にモノを動かさない・・・配置で記憶
 
■盲の方とのコミュニケーションは「話す」が中心。
・混乱を防ぐために職員は統一した伝え方、話し方に
・点字を読めない人が増えている(点字習得は盲学校か独学。中途失明の場合は機会が少ない)
 
■その他の配慮
・入所して施設内を把握(記憶)するまでは、職員が一緒に移動経路を歩く。
・入所後、居室の変更は極力行わないが、必要な場合は「配置が同じ」部屋に
・階段上には転落防止ゲートと点字ブロック(写真2)
・2階からの避難には「避難すべり台」。年4回の訓練
・散歩道は黄色いロープが張り巡らされている。左側のロープを伝って一人で散歩できる
・部屋番号はビスを使った表示(写真3:部屋番号46)
・分別用のゴミ箱は、フタの形状を変えて識別可能に。点字も併記
 

恵明園は、110人の利用者を日中9〜10人(支援員総数は28人)で支えているとのこと。(制度変更により)有資格者が以前より減っているので夜勤を回すのが大変とのこと。制度変更で働き手の確保ができる一方でしわ寄せもあるなど、制度の難しさを今さらながら感じました。
 
なお、恵明園は65歳以上の入所が基本で、一部には介護保険の適用部分があるものの特養対応状態になれば同法人内の一般特養施設に移るとのことです。同じ敷地内に一般デイサービスやグループホームも併設されていました。
 
恵明園の職員のみなさん、利用者のみなさん、ありがとうございました。
丁寧な説明と対応も素晴らしく、とても勉強になりました。

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