2020年03月10日

混乱と落胆と失望・・・ありえない現実【令和2年度第1回定例会】

今日から予算特別委員会。1週間ぶりに全議員と町側とが本会議場で顔を合わせました。(途中、議員だけの全員協議会や議会運営委員会は開催しています。)
 
予算特別委員会の前に本会議2日目が開かれ、議運委員長から日程変更の報告がありました。・・・ 問題はそのさらに前。
 
(初日に体調不良=発熱と風邪の症状で欠席し)今だ微熱と鼻水の症状がある町長が、マスク姿で開会前の議場に現れて「お詫び」のご挨拶をしたのです!!!!!
 
なぜ、風邪症状のある町長が議場に入ってくる?!
 
私が混乱し落胆し失望したのは、風邪症状の人が目の前にいることではありません。月形町のトップである町長の「絶大な権限を持つ人の無自覚さ」と「危機管理意識の無さ」を目の当たりにしたから。そしてそれを許している役場組織と議会の「危機管理能力の欠如」も。

※ 町長は挨拶後すぐに議長に促され退出。会議は欠席。
 
今、国を挙げて新型コロナウイルス対策に注力している時です。感染を広げないために、感染しているかどうかは関係なく「発熱や風邪の症状がある人は外出自粛」と呼びかけ、学校を休校にしたのは、行政=国・道・町です。
その結果、子ども達は朝晩検温し1ヶ月以上も自宅で過ごすことになり、様々な事業所が人のやりくりに困り、飲食店はキャンセルが相次ぎ死活問題になっているのです。
こんなに多大な影響を与える決定をしたのは町長です。(町長本人は「国や道の要請」であって、自分は決定していないと思っているかもしれませんが、制度上、自治体のことは自治体の長=町長の判断と責任なのです。) 町長自ら、町民に課した規制を破って行動しているなんて! 絶句です。
 
さらに、一般的に感染症は、症状がある時に感染力があるので「休むように」と言われるのです。新型コロナウイルスが広がっている今は「自宅療養」が徹底されています。それなのに、微熱と鼻水の症状があると自覚しているのに、(昨日)多くの職員が働いている役場で打ち合わせをし、(今日)議会に顔を出して挨拶をする???
 
万が一町長が新型コロナウイルスに感染していたら、役場も議会も完全に機能停止です。何のために対策本部を立ち上げ、全員マスクを着用し、清掃担当者は消毒を欠かさないようにしてきたのか。全てが台無しになる行為です。
 
 
本会議1日目(3月3日)町長が欠席した際、私はブログに「町長は発熱と風邪の症状がある」と書きました。このことに対して副町長から「なぜ、発熱と風邪の症状があると書くのか。道新記事のように体調不良ではダメなのか。新型コロナウイルスが流行している時に不安をあおっている」「多くの人から問い合わせがあり迷惑している」「様々な問合せの声に、町長は落ち着かなくて身体が安まらない。療養もできない」と抗議がありました。
 
私は「町長の欠席により議会日程や一般質問の取り扱いが変更になるなど大きな影響がでた。それは町長に発熱と風邪症状があったからで、町長不在が長引くことや最悪のケースも頭に入れた対応を考える必要があった。それを説明するためには体調不良でなく発熱と風邪症状と書く必要があると判断した」「町長は公人。透明性と説明責任が求められる」と反論しました。
 
3月3日のブログを書いた当時、私は《町長は、議会を欠席することが危機管理上最善と判断して実行した》と思い込んでいたので、正確な症状を書くことで町長の判断を後押しできると考えました。
だから、もし外部から問い合わせがあったら「発熱や風邪症状があれば町長であっても自宅待機する。それでも役場機能は問題なく維持できているので、危機管理体制が整っている」と返答すればいいくらいに考えていました。
 
でも現実は・・・ 町長は全く危機管理意識がなく、権限を持っていることにも無自覚だったということです。そして、役場組織も議会も同様に危機管理能力が低かった。危機管理には、想像力と構想力と一線を守る強い意志が必要ですが、どれも中途半端だと感じました。

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