2020年05月30日

修正を期待しての大いなる提案【全員協議会/新型コロナウイルス対策】

臨時会後の全員協議会で、町側から「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策」についての説明がありました。
 
これは6月2日(火)から始まる第2回定例会で審議される一般会計補正予算の一部に含まれる内容です。国から新型コロナ対策費として配分された地方創生臨時交付金(約6000万円)を使った施策が示されました。通常は「全員協議会では説明のみ、質疑等は本会議で」となるのですが、本会議での質疑時間短縮やスムーズな議事運営が求められるご時世なので、かなり突っ込んだ議論を行いました。
 
というのも、現在計画されている施策の内容に私は問題を感じたからです。既に議案として上げられているので今から金額の修正はできないまでも、使い方については修正可能。本会議の審議が始まる前に修正してもらえたらと期待しています。ですが、もしもこのままの内容で進むとしたら・・・減額修正案を提出しなければなりません。最悪の場合も考えて、修正案についても検討を始めています。
 
さて、今回提示された新型コロナウイルス感染症拡大防止対策は・・・
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《6月議会定例会に上程予定の一般会計補正予算 総額 6839万3千円》
 
■1)緊急経済対策地域振興券交付事業  約1200万円
・全町民に対し、1人3000円の地域振興券(商品券)を配布
・0〜18歳には3000円の上乗せ(合計6000円の商品券)配布
・配布は簡易書留による郵送
・事業費:商品券分1020万円+事務費189万円=1209万円
 
■2)感染予防対策事業 約1500万円
①全町民へのマスク配布❗️(1人30枚 こどもと施設は別枠)
 マスク代 702万円(13万4千枚)+事務費73万円= 775万円

②町内5つの入所型福祉施設への感染症対策資材購入補助
 20万円×5施設= 100万円
③公共施設自動水栓装置設置 119箇所 計538万円
④公共施設足踏み式消毒液スタンド設置 17台 計71万円
⑤町感染予防対策経費(マスク・フェイスシールド等)25万円
 
■3)役場庁舎大会議室窓枠改修事業 約500万円
・窓枠8箇所を開閉式にして網戸をつける 
 
■4)中小企業等経営持続化支援金交付事業 約3000万円
・新型コロナの影響で売り上げが前年同月日20%以上減少している事業所(法人・個人)に、30〜100万円を支給
・適用事業所:100事業所×30万円、事務費6万円
 
■5)休業協力・感染リスク低減延長支援金交付事業 200万円
・道施策の上乗せ分+町独自支給(対象:5/7〜15の休業)
・適用:20事業所
■6)経営持続化休業特別支援金交付事業 30万円
・道施策の上乗せ分+町独自支給(対象:5/19〜31の休業)
・適用:3事業所
 
■7)「うち読」推進事業  約190万円
・休館中の図書の貸し出しを、電話受付し郵送で貸出する事業
・返却図書の消毒機器購入
 
■8)災害時の避難所の感染防止対策 約160万円
・避難所開設時の感染防止策としてマスクや防護服等の備品購入
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《宮下の意見と提案》
 
今回の施策で、一番気になったのはコレ↓
 
■2)①全町民へのマスク配布❗️(1人30枚 こどもと施設は別枠)775万円
・・・既に市中にマスクが出回っている今、なぜ全町民にマスクの現物を配布するのか? 775万円も使って!? 
町としては「町民から〈まだマスクが不足している〉の要望がある。感染の第3波第4波やインフルエンザへの備えとして住民備蓄のために」とのこと。とはいえ、今回予算が通ったとしてもマスクの配布が完了するのは7月になるとのこと!
 
であるならば・・・
●提案1● マスクの現物支給ではなく「マスク券」を町民に配布し、必要な人は町内のお店でマスクに交換。費用はあとから町がお店に支払う。
もしくは
●提案2● 全町民に3000円の商品券を配布するのだからそれで買ってもらうか、マスク分として上乗せ配布。
 
〈意見〉
マスク不足でどこにも売っていないならいざ知らず、既にお金さえ払えばどこでも買える状況なのだから、マスクを必要とする人には、マスクを買えるように手立てすればいい。さらに言えば、充分なマスクを確保している人や布マスク派の人への現物支給はムダを生むだけ。アベノマスクの轍を踏まないでほしい。
  ↓
 
できるなら
●提案3● この予算を使って町の備蓄を増やす。万が一町内の入所施設でクラスターが発生した場合、発生初期は施設で対応できたとしてもすぐに底をつく。次の入荷までの当座をしのぐために、町の備蓄品を供給してサポートする体制を。マスクや防護服など新型コロナに対応した数と種類が必要。これまでの想定以上数の確保を。(←一般質問で取り上げる内容を前倒しで提案)
 
この予算の一部と今後の展開として
●提案4● 感染予防対策としての施設改修を行う。新型コロナウイルスの感染経路として〈スイッチ〉〈ドアノブ〉があるので、不特定多数が利用する場所(役場や公共施設や学校)のトイレや廊下を感知式のスイッチに変更する。ドアノブをドアレバーにして肘で開閉ができるように。引き戸には取っ手をつける。など〈触れない〉視点で点検して改善していく。(町内事業所や施設に改修補助もいい。)
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新型コロナ対策で気になることは他にもある(非正規労働者やひとり親家庭の収入減少対策・雇用保険の問題、商業者以外の支援・・・)が、今、動かないと戻れなくなるのはマスクの件。
 
全員協議会で問題点の指摘と提案を行った。6月3日に予定されている議案審議のときに施策内容が変更になっているのであれば賛成するが、もしもこのまま町民全員へのマスク現物支給というのであれば、775万円の減額補正修正案を提出する予定。

※ 写真は臨時閉館中の樺戸博物館。開館は6月1日。

自治立志塾もZoomで

昨日は、1日で1ヶ月分くらいの会話をしました。早朝のご近所会話に始まり、午前中の臨時会と全員協議会、午後からの一般質問調査と自治立志塾(Zoom開催)で。刺激が強すぎて(たぶん午後9時頃に)寝落ち。このまま溜め込むと詰まるので、体調を整えるためにも情報を吐き出していきますネ。
 
まずは自治立志塾。3ヶ月に1回の開催の道内地方議員を中心にした勉強会で、今回は初のZoom開催でした。オンラインの利点を活かして、全道各地から初参加を含めていつもより多い参加者+ストックホルムから川崎先生、もちろん山﨑幹根先生も。とても有意義な時間でした。
 
新型コロナ禍によって議会も行政も新たな動きをしています。各地の議員から状況報告を受けました。新型コロナ禍は、自治体の規模や位置づけに関係なく等しく降りかかった危機状態のため、自治体(行政も議会も)その対応の違いが如実に表れています。
その違いを私なりに分析したところ
1)新型コロナ禍を自分事として捉えられているのか
2)行政や議会の本来の役割を理解しているか
3)議論と行動が連動しているか(アイデアを出し合い、課題に照らし合わせ十分検討し、行動しているか)
の違いのような気がしてきました。現状では恵庭市議会の動きに注目です。
 
今回、ストックホルム(スウェーデン)から川崎先生が参加され、スウェーデンの特異的な新型コロナ対策とそれを高く指示する国民の様子などを伺いました。幼少期から自ら考える教育をしている国で、なぜ国民は一致して政府を信頼するのか、何がポイントなのか・・・もっともっと深く知りたいです。
 
山﨑幹根先生からの「民主主義とは何か」についても、深く考えさせられました。題材として「クマと民主主義」「デモと民主主義」が身近な話題だからこそ、考えを広げる/深めることができます。
 
みなさん、ありがとうございました。
 
添付の写真は、終了段階での記念写真。それぞれの都合に合わせて出入りしたり、接続環境の関係で画面だけ音声だけの人もいて、いつも以上に自由な雰囲気が出ています。オンラインもよし、リアルもよし、集える仲間がいることが何よりも大事。

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