2020年08月05日

普通エアコン+ロスナイを提案【令和2年第4回臨時会/新型コロナ対策】

昨日(8月4日)臨時会が開かれ、コロナ対策を中心にした予算審議がありました。

・追加のコロナ対策に         1億7604万7千円
・これまで実施したコロナ対策の残額分  −2516万9千円
・コロナ禍によって中止や縮小した事業分 −1390万8千円
・災害見舞金等              +60万円 
これらにより、一般会計は1億3757万円の増額で、総額58億1226万7千円に!(平常時は35億円程度) 

これほど大きなお金が動く年はない! まるでバブルのよう。そして、これらは全て未来へのツケ(国からの臨時交付金は赤字国債による)。だからこそ、現状の課題解決と将来の希望に繫がる使い方をしなければ!と、今まで以上に強く感じています。
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色んな事業がある中で、私が最も注目したのはエアコン設置事業。

■コロナ対策(マスク着用による熱中症対策等)として、以下の施設にエアコンを設置する。(工事費込みの予算額)

・役場庁舎(会議室等)・・・主に冷房のための普通エアコン 5台  590万円
・避難所利用の公共施設・・・換気型エアコン(冷暖房可能)
  多目的センター(全館) 11台  1332万円
  札比内コミセン(全館)  9台  1119万円
・学校施設への換気型エアコン(冷暖房可能)
  小学校 6教室6台    990万円
  中学校 6教室6台    990万円
※これとは別に商工事業所の店舗改修(エアコン設置等)にも1事業所50万円までの助成金事業あり。

エアコン本体の価格は、普通エアコン 42万円/台、換気型エアコン 84万円/台とのこと。家庭用のイメージからするととても高い! それに輪を掛けて、換気型は倍!!!  

コロナ対策では換気が有効。35℃を超える猛暑日が続く本州なら窓を開け放したら熱中症になるからエアコンが必要というのは理解できます。真夏の数日の数時間だけ30℃を超える月形町でエアコンが必要? 疑問を持っていた私ですが「マスクの着用で熱中症の危険が高まっている」という説明に一応納得しました。

ただ、月形町で最も対応が求められているのは真冬の換気です。
○日中でも0℃以下の真冬日が何十日も続く中で、窓を開放して換気ができるのか? 
○せっかく温めた空気を排出してまた温める、そのエネルギーロスへの対応は? 
○暖房設備(概ね灯油)は完備されている。それを活かすシステムが必要では?
質疑を通して、暖房のことまでは考えられてないことがわかりました。

そこで
◎コロナ対策で最も重要なのは換気。冷房時も暖房時もエネルギーのロスを少なく換気できるシステムの導入が最優先。
◎暖房は完備されているのだから、冷房は普通エアコンで対応。換気には熱交換型換気扇(ロスナイ)を設置すれば、年間を通して快適で効率的な換気ができるのではないか。
を提案しました。
エアコン設置時には国からの交付金があっても、ランニングコスト(エアコンの電気代だけでなく暖房の灯油代)は、町が払い続けなければならないのですから。

町側から「再検討する」との答弁が得られたので、原案に賛成しました(→ 全員一致で原案可決)

2020年08月02日

これからの一般質問の取り扱い【全員協議会】

報告が遅れました。(写真は開館中の樺戸博物館)

以前話題にした「一般質問の取り扱い」の件(2020年6月24日のブログ参照)。7月27日の全員協議会で議会運営委員会(議運)楠委員長から、決定事項の報告がありました。

結論としては・・・
「一般質問は議員固有の権利なので、コロナ禍ではあっても時間制限はしない。ただし、各議員が状況を考慮した上で一般質問を行うこと。ただし、通告内容等が適切かどうかは議運が判断する」
「議運の決定は重い。各議員は議運の決定を遵守するように」
ということでした。

ちなみに、議運で出た意見も紹介されました。
・一般質問は議員固有の特権。制限することはおかしい。
・質問と答弁が噛み合っていない。もっと噛み合うように。
・質問の前の口上が長すぎる。
・町民が解る質問に心がけるべき。
・議員としてのレベルを上げること。
※上記意外にも紹介されていたかもしれませんが、私のノートにはこれだけしかメモしてなかったので。
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《以下は宮下の意見》

一般質問がこれまでと同じようにできることは良かった。だけど・・・議運で出ていた意見の中には反論したいことがある。(もちろん、議運は議会全体の話をしているのであって私個人に対する意見だけではないと思うけれど、一般質問の回数も量も飛び抜けてしまっている私が言われている確率が一番高いので気になる。)

一般質問は質疑と違う。解らないことを聞くだけの場ではない。質問の背景や提案など、議員の考えを伝えてこその一般質問。そこが理解されていないのは悲しい。
さらに、質問は「町政上の課題を議論する」ものであって「町民が解る」ことが基準にならない。もちろん、町民が解るような説明に心がける必要はあるけれど、テーマ設定はあくまで「町(行政)」という視点。その違いを理解してもらえてないのも悲しい。
そして「議員としてのレベルを上げる」というのは何を指しているのだろう? 直接言ってくれたら解るけれど、どの方向を求められているのか・・・

そして何よりも「議運の決定は重い。各議員は議運の決定を遵守するように」という一言。
定数8の議会で、議運のメンバーは5人(委員4人+議長)。議員1人1人の議員活動に関係することで、8人全員で話し合えるような環境なのに、議運という閉ざされた場(傍聴はできるけれど、議論に加われない)で決定したことを遵守するだけだなんて。ここにきて権威主義を強く感じてしまって残念だった。

色々考えることはありますが、もちろん議運の決定には従います。

2020年07月23日

議会が意義を持つための立役者【北海道新聞コラムから】

昨日(2020年7月22日)の北海道新聞・空知版の記者コラム。
月形町議会での出来事を題材に、議会の意義について触れられていた。

コロナ禍に対応するため多くの議会が議論を遠慮・停滞させている中、月形町議会は真摯な議論を展開してきたつもりなので、傍聴してきた記者のこのような感想には当事者の一人としてとても嬉しい。未曾有の事態だからこそ議会本来の力を使って乗り越えていきたい。

記事には「議員」と「首長」のあるべき姿が書かれている。傍聴者にはその2者が目に着くのだと思うが、当事者(議員)の私の視点では、議会が本来の力を発揮するために必要不可欠な登場人物が他にもいる。

それは「議長」と「議会事務局」。このような議論の場が作れるかどうかは議長次第であり、それを裏付けサポートする議会事務局も必要。(←全国の話を聞くと、議会事務局が議論をストップさせている事例が散見される。議会事務局が議会の一員として働くのか、出身母体である行政側の出先の感覚で働くのか、こういう場面で試される)。

月形町は「議員」「議長」「議会事務局」「町長」の4者が、それぞれの役割を理解し行動している。
これから先も、そうありたい。

 

北海道新聞/朝刊・空知版「そらち日誌」/2020年7月22日

 5月下旬の月形町議会の全員協議会。町は新型コロナウイルス対策に、町民1人あたりマスク30枚を配布する方針を示した。
 一方、一部議員が待ったを掛けた。町内各店でマスクが既に販売されている実情を説き、全町民への一律配布に疑問を呈した。
 意見した中には4年前の町長選で現職と一騎打ちした議員もおり、記者は「当初予定どおり配布となるだろう」と踏んでいたが、良い意味で裏切られた。町は関連議案が提出される6月定例会までの数日間にマスク販売の実態を調べ、災害などの際に早急に配布できるよう備蓄しておく方針へと転換したのだった。
 町の示した方針にひるまず異を唱えた議員と、かつての対立相手の提案を受け入れた首長。異なる意見を持つ者同士がぶつかり合い、住民にとってより良い案を模索する議会の意義を見た気がした。(勝間田翔)


2020年06月24日

あ〜ぁ、ヒラ議員の悲哀【新型コロナ対応の影で】

昨日は午後から「まちづくり常任委員会の所管事務調査」でした。住民課による乳幼児医療費等の事業内容の確認で、特段の新しい事実があったわけではないので報告は割愛します。
 
で、ここからは内面の吐露(少し愚痴)。
 
新年度(4月から)の常任委員会は今回が初で、次回は10月とのこと。「町側がコロナ対応」で町側が忙しいことに配慮してが理由。そうですか・・・
例年、6月7月は町村議会議員研修会の季節だけれど「新型コロナ対応」で全道や全空知主催の研修会とも中止。そうなんです・・・
 
そうそう、定例会中の全員協議会で「議会改革」が話題に。「一般質問が長すぎるので、もっと効率的にしてはどうか。新型コロナ対応もあるし・・・」という提案がありました。
現在の一般質問は議員側が質問時間を自由に設定していて、私は毎回2時間を目安に3〜4問しているけれど、他の議員は1〜2問で30分程度。全く質問しない議員もいる。長すぎるというのは・・・私のこと、だよね〜。
で、この検討をまずは議会運営委員会で行い(7〜8月)、そのあと全員に諮って9月定例会から適用・・・みたいなことになっている。この件で一番影響がある私は議論の場(議運)に加われず、その後に全員に諮るといっても議運のメンバー(議長を含めて5人)とそれ以外(3人)の状況からいって、議運の決定が変更されることはない。
 
9月の定例会までの間に、議会運営委員会と広報特別委員会は開かれるけれど、(議員全員が関わる)全員協議会と臨時会は今のところ予定されていない。ということで、9月まで私の出番はない。
 
さらにいえば「新型コロナ対応」で町内行事もほぼ中止。全議員が出席していた戦没者追悼式は縮小で、正副議長のみの出席に。ということで、私の予定はない。
 
まちづくり常任委員の委員以外、なんの委員にも役職にも就いていない私は、これからの2ヶ月に公式な議会議員としての仕事は何一つないという状況に。
「チーム議会」という時代に、ひたすら議員個人として活動するしかないなんて。4期にもなっているのに議会のための仕事ができないとは・・・ ヒラ議員の悲哀を感じています。
 
 
「新型コロナ対応」・・・ 弱い立場に影響が大きい。

2020年06月12日

2.新型コロナ禍での学校教育支援(ICT環境整備)【令和2年第2回定例会】報告⑤一般質問

《一般質問 2.新型コロナ禍での学校教育支援(ICT環境整備)について/答弁者:教育長》

●質問:宮下●
突然始まった休校が3ヶ月も続いたことで、子どもたちの負担はとても大きかったと推察する。学校と保護者と教育委員会が1つになって対応したと聞いているが、様々な課題が見えたのではないか。私自身は早急なICT環境整備の必要性を痛切に感じた。
そこで、以下の点について教育長に伺いたい。 
(1)各家庭のICT環境はどうなっているのか。
(2)月形町でICTを活用したオンライン授業を展開しようとしたとき、何が障壁になるのか。
(3)国によるGIGAスクール構想があるが、今後のスケジュールと費用の概算のほか、近隣自治体の動向(新型コロナ対策として導入を急いでいる自治体も多いことから、機材不足等も含めての情報共有)。

◆答弁:教育長◆
町内小中学校の休校期間は、2月27日〜3月24日(そのまま春休み〜4月5日)、新学期は4月6日〜通常登校したが町内感染発生と緊急事態宣言で4月16〜5月31日まで休校になった。
休校期間中、週1回のプリント配布とDVDで授業の補完。5月11日〜分散登校、6月1日以降は対策(マスク着用、消毒、換気、三密防止)をとった上で通常登校している。行事は、運動会と修学旅行は延期、社会科見学と学習会は中止にした。
なお、文科省が全国のオンライン授業の状況を4月16日に調査した。取り組んでいたのは5%しかなかった。

(1)各家庭のICT環境
5月8日に小中全校生を対象に調査、84世帯(99%)が回答。項目と結果は以下の通り。(※特に必要な部分のみ抜粋)
・PC、タブレット、スマホの有無を調査。どの家庭にもどれかはある(=インターネットに接続可能)。
・ネットワーク環境を調査。多くは光回線無制限だが、無線回線有制限も14世帯あった。
・午前9時〜午後7時に子どもが一人で自由に使えない家庭が7世帯あった。

(2)オンライン授業の障壁
・各家庭の通信環境に差がある。オンライン授業は「無制限」でなければ難しい。
・家庭用機材(タブレット)は令和2年度中に全員配布したいので9月に予算化するが、入手困難で間に合わないかもしれない。
・学校側の機材(撮影用のカメラ・マイク)も無い。こちらも入手困難な状況。
・ソフトは8月までに決定する。
・端末の使い方が解らない子どもへのサポートも要検討。
・現在、オンライン授業は授業時数に含まれないことも課題。今後の見直しもあるので注視。

(3)GIGAスクール構想と現状
・令和元年にGIGAスクール構想が持ち上がったため、当初予算に組み込めなかった。
・令和2年度は小中学校の回線整備(アクセスポイント、LANケーブル、電源キャリア等)を行う。6月定例会の補正予算で1121万9千円を計上した。
・全ての児童生徒と教員に1人1台配布するタブレット等の端末は、当初の構想では令和5年度までに準備することになっていたが、コロナ禍によって令和2年度中になった。9月定例会で補正予算1433万円を計上する予定。ただし納入は年度末までに間に合わないかもしれない。
・近隣町村(南空知地区)もほぼ同様のスケジュールで進んでいる。機材不足は同様。
・指導は学校の先生が基本だが、他の体制も含め要検討。

●質問:宮下●
家庭の通信環境調査では、思いのほか普及していると感じた。各家庭でオンライン授業を受けるには一部改善の必要な部分があるが、それもあと少しといった印象である。むずがしい部分もあるが、工夫して取り組んで欲しい。
そこで提案がある。各家庭が無制限のオンライン環境を整えるまでの補完的な方法として、町内の公共施設等に充分な通信環境を整えてはどうか。その場でオンライン授業を受けたり、データをダウンロードして家庭で視聴することができる。教育委員会の入っている総合体育館や、避難所に指定されている各地区の公共施設、図書館や学童保育所など。

◆答弁:教育長◆
※ 避難所等の通信環境は次の質問で町長が答弁
学童保育所については検討していきたい。
オンライン授業の検討はしていくが、学習の効果は対面に勝るものはないと考えている。
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《宮下の所感》
月形町が平成22年に公共事業で光回線を全町設置したことが生きる時代になった。この恩恵を全ての家庭の全ての子どもが受けられるよう、導入促進策を別途検討したい。継続的にかかる通信費についても就学援助金等で支援できないか、ネット社会に対応した補助と支援のあり方について情報収集を強化したい。

長期休校による子どもたちへの影響は様々な分野に及んでいると思う。特に学力格差の広がりに強い懸念を抱いていたので今回はICTに特化して質問を行ったが、パソコンやインターネットなどで補完できる部分が少ないことも理解する。教育長が言うように《対面の学習効果》も確かにある。新型コロナ禍による新しい生活様式が常識になる中で、どうすれば学習の目的を達成できるのか、今が知恵を絞るときなんだと思う。また、生活習慣や意欲等も含めて充分にケアする必要があるだろう。子どもたちのこと全般を注視していきたい。

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