2008年03月05日

3月定例会での一般質問は・・・

 今週金曜日(3月7日)から開催される平成20年第1回(3月)定例会で、今回も一般質問をします。内容は以下の通りで、既に通告書を提出(〆切は2月27日)してあります。

質問事項
「一般ゴミ処理方法の今後について」(答弁を求める者:町長)
南空知地域ゴミ処理広域化検討協議会において進められている「一般ゴミ全量焼却」の経済性、社会性、環境性に関する問題点について伺いたい。


 現在原稿作成中ですが、ゴミを焼却するということに対して様々な問題点が浮かび上がり、それを列挙するだけで(最初の質問は)相当の時間がかかりそうです。一人演説にならないよう、町長から有効な答弁が引き出せるよう、練っていきたいと思います。

 今回の定例会では一般質問をするのは私だけです。予定では3月7日の開会後すぐなので、興味のある方はぜひ傍聴にお越し下さい。お待ちしています。

2008年03月02日

講演会「北海道農業とバイオマスエネルギー」

今日の午後、月形町はな工房大ホールで「北海道農業とバイオマスエネルギー」という講演会が行われました。これは農水省の農地・水・環境保全向上対策・営農基礎活動支援事業の関連で、町内中和保全組合が主催したものです。

講演の内容は実に興味深く、充実した2時間でした。以下に私が興味を持った部分について列記します。
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「北海道農業とバイオマスエネルギー」 講師 北海道大学大学院農業研究院教授 松田從三氏

●バイオエタノールの生産は、食糧との競合という観点からグローバルでは問題があるが、日本、こと北海道に関して言えば、農業復活のためにやる価値がある。
・休耕地、耕作放棄地での米の生産 → 米(米および稲藁)からのバイオエタノール生産
・農業振興、農地保全、食糧自給率の向上、エネルギーの創出
・道内には今後利用可能なバイオマス(稲藁、籾殻、麦藁、林地残材、草等)の賦存量が多い

●日本のバイオマスエネルギーの問題=出口がないこと
・バイオマスエネルギー(エタノール、ガス、電気など)の生産施設建設には多大な補助金が投入され作り出されている。しかし、そこで生産されたエネルギーを買い上げる政策がなく、また規制も厳しいため、経済的に成り立たない → 破綻してしまう。
・国の補助なしにバイオマスエネルギーは成り立たない。先進地:ヨーロッパ各国(特にドイツ)
・施設建設より、維持管理費が捻出できるような政策(買電・買ガス価格の上乗せ、RPS法の数値目標の引き上げ)を積極的に展開することが未来へ繋がる。
・バイオエネルギー生産時の副産物(消化液、DDGS)の利用促進もエネルギー循環のためには重要

●バイオガスプラント
・湿式メタン発酵:家畜糞尿(乳牛等)を嫌気性下、37℃、25日間発酵 → CH4 60%、H2CO3 40%、+H2S
 ここからCH4(メタン)のみを取り出す。副産物の消化液(液肥様のもの)も利用
・乾式メタン発酵:メタンガスも堆肥もできる。肉牛の糞尿はこの方式が使える
・バイオガスプラントには生ゴミや豚糞、鶏糞なども利用できる。原料によって消化液の成分が変わるので、成分分析をしながら利用する。

●バイオエタノール
・現状では発酵時にアルコール含量10%程度のものしかできないので、これを濃縮して製品にする際に多大なエネルギーが必要となる。(何を素に濃縮エネルギーを得るのか)
・生産地と消費地が近いこと重要。(移動、運搬のエネルギー)

●同量のバイオマスから生産できるエネルギーの熱量は、バイオガス>バイオエタノール
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今日の講演内容は、農地・水・環境保全向上対策・営農基礎活動支援事業にとって、最もふさわしいものだったと思います。
今まで私は『バイオマスエネルギー=環境』という概念でしか捉えていませんでいたが、今日の講演で『バイオマスエネルギー=農業(農業振興、食糧生産、自給率向上)、経済(エネルギー生産)、環境(農地保全、カーボンニュートラル)』という広がりと関連性を見つけることができました。
北海道の過疎地域や農村が、食糧もエネルギーも自給できる可能性があること、つまりは存在価値を肯定され、都心一極集中ではなく地方にも生きる道があるという希望が持てました。

私は今回の講演会で、新たな知識を得ただけでなく希望の光を感じました。講師の松田先生と、この講演会を企画してくださった中和保全組合の方に感謝します。ありがとうございました。

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