2014年03月31日

【平成26年第1回定例会/報告3】一般質問

今日は年度最終日。いつもとちょっと雰囲気が違うのは、明日からの新年度で消費税増税(5% → 8%)を控えているからでしょう。

消費税が上がるのは確かに影響がありますが、ここ数年来、新年度になれば国保税も年金も上がっていましたし、昨年からは復興特別所得税が加算されています。他にも日常生活で料金改定があれば確実に支払金額が上がっていて、そうそう、灯油代や電気料も随分上がりました。

少子高齢化や都市化(過疎化)が一層進み、政策も国際情勢も変化の幅が大きくなっている上に、国の借金がどんどん膨らんでいる現状を見れば、『変化することが日常』であり、『可処分所得が減る』ことを前提に暮らしを組み立てていくことが必然でしょう。

だからこそ、税金として納められたお金を時代に合わせて有効に使うことが一層求められていると感じます。私たち町議会議員は町財政や町の施策をチェックする立場。一層気を引き締めていかなければ! そんな想いに至った年度末です。


さて、平成26年第1回定例会の報告も今回が最後。一般質問についてご報告します。

一般質問をしながら私が取ったメモを元に、要旨のみ報告します。また、内容を分かり易くするために質問(Q)と答弁(A)を対比させました。実際の場面との構成が違っている他、ニュアンスの違いや言葉遣いに正確さが欠けるかもしれないことをご了承ください。
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平成26年第1回定例会/一般質問[質問者:宮下裕美子]

1. 月形町行財政の運営と改革について【答弁者:町長】

【財政運営と改革】
Q)
月形町財政は近年綱渡り的である。平成25年度当初予算で1億4千万円の財政調整基金取り崩し見込みが最終的にほぼ無しで済んだのは、年度途中に行われた職員給与削減(国の要請による)と、岩見沢市とのごみ処理場建設費の大幅な削減(1億3500万円の減)などによるもので、突発的なものであった。
 平成26年度当初予算では財政調整基金から2億円の繰り入れが見込まれている。歳出の多くで物件費(委託料や賃金等の消費的経費=固定費)が上昇している他、福祉関係費用(特に障がい者福祉)や医療分野の費用(町立病院への赤字補填)の伸びも大きく、厳しい状況は続くと考えられる。
 この状況を町長はどのように捉えているのか?

A)予算編成は「歳入は少なめ、歳出を最大限」に見込み、安全面を重視して編成している。平成25年度の繰越金も1億6千万円ほどあり、危機的状況ではない。財政の健全化判断比率は良好で道内自治体のトップクラス。ただし自主財源は18%しかなく、経費節減は必要。

Q)財政を他の自治体と比較するより、月形町がどのような傾向にあるかが重要ではないか。予算編成が甘いのではないか。
 テーマを持った独自施策をしなければ予算は使われずに財政は良好となるが、それで良いのか? 近年新しい事業展開がない。自主財源の確保のために何をしているのか?

A)私(町長)がテーマとして取り組んでいるのは「命に対するもの」「安心・安全」。公共施設の耐震化や防災士の育成、病院の運営もこれにあたる。月形町の基幹産業は農業であるので、自主財源の確保として中山間地域事業に力を入れている。

Q)中山間地域事業は国の事業であり、既に行われているもの。新しい事業の芽がなければこれから大きく膨らませることはできない。予算編成を見ても新しい事業がなかったことが問題。

【行政運営と改革】
Q)
行政面では保健福祉課が本格的に稼働し福祉分野に力を入れる姿勢は見受けられる。しかし、近年の福祉業務の増大(特に障がい者福祉や高齢者福祉に関する事業はきめ細やかな人的交流が欠かせない事業)で、業務量に合わせた人的配分は充分なのか?

A)職員定数は行政改革推進委員会によって決められている。保健福祉課へは住民課からの事務分掌変更(児童福祉が住民課 → 保健福祉課)に伴い1名加配する上、嘱託職員1名を増員する。

Q)以前、私(宮下)の質問「事業の精査が不十分で事業が林立し、事務が繁雑になっていないか?」に町長は「業務としてオーバーフローはない。」と答弁した。しかし平成25年度監査報告書には「業務が増加していると思われ、精神的なストレスによる休職や退職の事例がある。」「年次救急休暇取得の少ないところがある。」などの指摘がある。町長答弁とは裏腹に、増大する業務量を職員のマンパワーで何とかしのいでいる状況で、徐々に歪みが出てきているのではないか?
 加えて、新年度予算に提案型で獲得した国の予算(補助金)は見当たらない、以前「課長補佐を置き、課長とともに政策提案にも力を入れる。」と答弁していたが、機能していないのではないか?

A)職員からの政策提言はある。予算ヒヤリング時(予算編成当初)、職員から上がってきた施策を組み入れると6億円の不足になってしまった。そこで、新しい事業を取り止め、その結果、2億円の不足に収めた。
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2. 月形町の幼児教育について(平成26年度と今後の事業展開)
                         【答弁者:町長・教育長】

Q)月形町の幼児教育の課題は平成25年第4回定例会で指摘した。それを受けて行政は平成26年2月に保護者や一般町民向けの説明会を開催し、課題解決に向けた事業案を提示している。
 それによれば、平成26年度は認定こども園開設に向けた準備年として早急な事業展開があるはずだが、町政執行方針にも教育行政執行方針にも具体的な記述はなかった。また、平成26年度の予算審議においても最後まで理事者からの説明は一切なく、認識の違いに驚いた。
 月形町の幼児教育について、今後の方針も含め、具体的な事業展開は?

A)3月に方向性を示すと言ったが、そのスケジュールでは当初予算に盛り込むことは不可能なので、予算委員会にも諮らなかった。この定例会中に行われる全員協議会で議会の意見を聞いて基本的なこと決め、4〜5月に補正予算を組もうと考えていた。執行方針には私(町長)の想いは載せている。事業展開の周知はこれらとは別の方法で行うつもりだった。
 具体的な事業展開は(以下、2月の説明会での内容に同じ。詳細は → こちらを参照)
■平成28年4月〜 花の里保育園を(認可保育所 →)認定こども園にする。
■花の里保育園は指定管理者制度(指定管理者:札親会)で運営しているが、認定こども園になっても引き続き札親会に指定管理者として運営してもらう。
■円滑に移行するため、平成26年度・27年度を移行期間とし、大谷幼稚園と花の里保育園での合同保育、保護者を対象にした(既存の)認定こども園見学、北翔大学との包括的連携協定の活用などの取り組みを進める。
■移行準備のため、花の里保育園に職員2名を増員する。
■認定こども園開園に合わせ、大谷幼稚園の教員2人を認定こども園に採用する。

Q)指定管理者制度の目的は「サービス向上」と「経費節減(行政の効率化)」であり、保護者の希望も「保育や教育の質の確保・向上」と「保育料の低減」で一致する。指定管理者制度のメリットを追求することが重要ではないか?
 また、認可保育所から認定こども園に変わることで求められるものが違ってくる。指定管理者制度の目的(サービスの向上と経費節減)に合わせれば、継続や一者特命でなく、公募することが必要ではないか?

A)利用している子ども達の環境が激変しないようにすることは重要で、保護者も望んでいる。また、花の里保育園の「保育の質」の評価は高い。
 認定こども園として質を向上させるためにも、2年間にわたって(花の里保育園の職員に)技術研修を行っていく。そのために2名の職員を雇い(臨時雇用)、その職員が通常保育にあたる間に既存の職員が研修などを受けられるようにする。
 保育料は、平成27年の制度改革による。国の設定する保育料が決まってから。

Q)花の里保育園職員の研修費用は事業者(札親会)側が出すべきもの。指定管理者制度の基本に立ち返るべき。

A)4月中に補正予算を組むなどして、取り組んでいきたい。
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3. 教育行政における平成26年度の具体的な施策について【答弁者:教育長】

Q)平成26年度の教育行政執行方針では分野別に重点項目が明記されているが、その中には「内容を工夫します」「努めます」等の表現が多く、教育委員会が主体者としてどのように事業展開をするのか、理解できなかった。特に、平成25年第3回定例会一般質問の答弁で「魅力ある教育に向けた年度ごとの計画は、教育行政執行方針の中で示している」と教育長は言ったが、具体的には何を指し、どう展開するのか解らなかった。
 平成26年度における教育行政全般における具体的施策等と、その中で教育委員会が主体として担うのはどの部分なのか?

A)(自治体教育委員会の役割は)学校教育では、学校に対して働きかけること。社会教育については選択と集中をしていきたい。

※要旨を上手く整理できないので、ここまで。詳細はのちに公表される議事録で。
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種を播かなければ、芽は出てこない。
そして
行政とは、自治体が法規に従って行う政務。

私ばかりが勝手に危機感を抱いているのか、いつもながらに煮え切らない一般質問になってしまいました。

2014年03月25日

ちょっとブレイク。月形には新鮮な春風が吹き込んでいます。【月形里のわくわく雪遊び】

堅い話題が続いたので、今日はちょっと一息入れて、雪国に新鮮な春風が吹き込んだような楽しいイベントのご報告です。

3月17日(月)定例会の休会日に「月形里のわくわく雪遊び」というイベントがあったので参加してきました。これは「ひきこもりやニートの若者の就労を支援する団体」であるNPO法人コミュニティーワーク研究実践センターの月形事業所「わくわーく」が主催したイベントです。

「わくわーく」が月形町内で本格的に事業展開(都市部の若者が月形町に長期滞在orショートステイをし、農家でのアルバイトや社協での高齢者支援、一般の方からのお手伝い依頼などを通して就労体験を積み、自律した暮らしのための力をつけていくという事業)を始めて3年。「わくわーく」の活動の幅は広がり、町民の認知度も上がってきました。

そこで彼らの目に留まったのが《月形の自然》。この豊かな自然を生かした余暇活動や遊びを提案することで、町内と町外、利用者と一般、若者と幅広い世代とを繋ぎ、新たな可能性と広がりを生み出そうとイベントが企画されました。「月形里のわくわく雪遊び」は、スノーシューでの雪原ハイクと鹿肉をテーマにした交流会とで構成されています。


当日の参加者は「わくわーく」の声かけで集まった20数名。町内はもとより札幌方面、江別方面の大学生と関係者など。ツアーガイドとして北海道教育大岩見沢校の山田亮先生、鹿肉講師として猟師であり月形町役場職員の今井学さん。年代は幅広く、初対面の人も数多く。初めから「新鮮」な雰囲気が漂っていました。
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まずはスノーシューでの雪原ハイク。

場所は「雪の聖母園」の私有地〜月ヶ湖。私有地であるが故に人目に付かないひっそりとした雰囲気をたたえ、雪原であるが故にどこにでも足を踏み入れることができる自由、春の日射したっぷりで気持ちの良い青空の下の開放感、身近な場所にこんな所があったのかと「新鮮」な感覚を呼び起こすツアーになりました。

参加者同士でおしゃべりしたり、自然の音に耳を傾けたり、自然の中にはまり込んで自分と向き合ったり・・・山田先生のレクチャーする「自然の楽しみ方」で、目の前の景色に奥行きが出てきます。また、ツアー途中ではいくつかのレクリェーションも。

私のお気に入りは「カメラとシャッター」ゲーム。

2人組になり、1人は目をつぶってカメラ役。もう1人がカメラ役の手を引いて、自分のお気に入りの場所まで誘導して行き、シャッターを切る(目を開けて風景を見せる)というもの。

先導役のセンスが問われる上、足場の悪い雪の上で目をつぶっている相方を誘導する時の気遣いなどは人間性の表れるところ。知らない者同士がこのゲームをやったら親密になること請け合いで、「婚活に良いかもね。」なんて声も。

ちなみに、私は旧知の男性(一回り上)とのペア。自分たちの中では「婚活に良いね〜」なんて言っていたけれど、周りからは「老老介護みたいで微笑ましい」とのこと。これもまた楽しいひとときでした。

※ちなみに上の写真は、私のシャッターポイント。どうですか?


ツアーの後は、場所を南地区広域集落会館に移して昼食交流会。

メインメニューは鹿肉カレー。鹿肉はもちろん猟師からの提供。スパイスの効いた味付けは野菜ソムリエの資格を持つ「わくわーく」の職員。お米は月形町内産の5分づき米。デザートの「梨のコンポート」は秋に庭先で採れたものを甘く煮て漬け込んだ保存食。他に漬物など。月形の山の幸と里の幸で作られた豊かな食卓です。
ガツガツ食べたのは言うまでもありません♪

一息ついたところで、猟師の今井さんから「猟師の一日」の話し。

装備品(実物)の紹介から猟の様子の映像など、興味はあっても知らなかったことが次々語られ、狩猟に対する関心が高まったところで、鹿肉の実食。熟成させた鹿肉を目の前で調理して食べさせる・・・これぞ猟師の醍醐味とばかりに、今井さんは次々と提供し、それを次々と頬張る参加者。最後は足肉の解体も。

参加した誰もが羨望のまなざしで猟師今井さんを見つめていたのは言うまでもありません。猟をしてみたいという大学生もいて、活気あふれる交流会となりました。
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日常の暮らしでは気づかないことも、その道のプロの解説や助言で全く別の価値を生み出します。「豊かな自然=宝」であり、その宝を磨いて価値あるものに昇華させた今回のイベントは、その良い事例になったではないでしょうか。

こんな企画ができるのも、人材を集められるのも、この先この事業を展開できるのも、「わくわーく」という新しい感覚を持つ若い力のお陰。彼らもまた「月形の宝」だなあと感じました。

縁あって月形に集った人たちが、これからも新たな価値を生み出す活動ができるよう、私も何かお手伝いができないか・・・やる気と元気が湧き上がったイベントでした。

2014年03月23日

【平成26年第1回定例会/報告2】平成26年度、予算はこう使われる

今回は、平成26年度予算特別委員会の報告です。

月形町議会の予算特別委員会は一般会計と5つの特別会計(国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療、農業集落排水、町立病院)について、議長を除く全議員(9名)が参加して審議を行います。会場は本会議場です。今回の委員長は金子議員で、議長席下に特設された委員長席で委員会を仕切りました(議長はオブザーバーとして、代表監査委員や出納室、財政係とともに会場の一角に位置)。

本会議と違うのは、審議する予算項目ごとに説明員(町側の出席者)が入れ替わるところ。所管する課の係長以上が説明員となる(=質疑の答弁をする)ので、予算の根拠となる数字や経年変化、現場の状況など細かいことも確認できます。
町長と副町長および教育長は審議される予算項目に関係なく(基本的に)全日予算特別委員会に出席し、細かな質疑に耳を傾けながら必要があれば発言します。

予算特別委員会の最終日に行われる「総括質疑」では、個別事業の質疑を終えて議員側が内容を理解した上で、予算の提案者(町長、教育長)に対し、予算の執行に関係する全体的な課題や今後の展開、執行方針の内容などに対して質問を行います。

4日分の内容をまとめるのは難しいので、私の気になったところをいくつか報告します。この他、何かありましたらお問い合わせください。

※ 上の写真は「平成26年度月形町各会計予算書」と「平成26年度一般会計予算説明資料」。予算審議をする上で重要なアイテムで、事業ごとに細かな金額(予算額と財源)が書かれています。毎年発行されるので、過去のものと見比べることで事業の流れを見ることができます。
 
左側の写真は、私の今回使用した平成26年度の予算書(上の写真にある分厚い冊子を開いたところ。細かな数字が見られないように加工をしています)。見開き2ページ単位で、項目別の分類と予算額、前年度当初予算額との比較、財源、使途別分類と事業ごとの金額が黒字で印刷されています。

その余白に私が赤字や黒字で、前年度の事業別予算額(時には過去数年に遡ったデータ)や疑問点、質問項目などを書き込んで予算審議に臨みます。その後、予算特別委員会での質疑と答弁で明らかになったことも書き込んでいきます。こうすることで決算審議の時にも、次年度以降の予算審議の時にも、問題点や疑問点を共有することができ、より深く事業を理解して審議ができます。
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平成26年度月形町一般会計予算【36億2700万円/前年度比 +2億6200万円】

《一般会計予算が大きく膨らんでいる》
■平成25年度に比べ、2億6200万円も予算規模が膨らんでいる。新たに発生した要因は樺戸地区国営土地改良事業負担金(1億950万円)くらいで、民生費(福祉関係予算)の経常的な伸びと各事業予算の積み上げによる(次項参照)。
■地方交付税は平成25年度と同額を見込んでいるが、町税等税収は若干減る見込。不足分を財政調整基金から繰り入れる( 2億700万円)。
[ゆみこの視点] 新たに取り組む事業がない中で予算規模が7.8%も膨らむこと、財政調整基金から2億円も繰り入れなければ予算が立てられないこと、いずれも問題だと感じる。

《歳出のうち全般的なこと》
■燃料費、光熱費は実勢価格の上昇により増。
■4月から消費税が 5 → 8%になることから、多くの委託事業で、金額アップ。理由は「消費税3%アップ分」との説明だったが、質疑を繰り返すうち、人件費のアップもその中に含まれていた。
[ゆみこの視点] 人件費のアップは固定費の増大に繫がるので慎重にすべき。政策的な意図があって人件費を上げるのであれば理解するが、積極的説明はなく、指摘を受けて説明するのみ。

《本会議場に中継用カメラを設置》
■長らく議会内で検討されてきた「本会議場のテレビ中継」に予算が付いた。本会議場内に2台のカメラを設置し、役場内のテレビ(町民サロンや役場ロビーなど)で議会の様子を見ることができるようになる。
[ゆみこの視点] 開かれた議会への第一歩。町民サロンに中継されれば、今よりずっと気軽に議会を見てもらえると思う。議会に対する意見や要望が上がってくることを期待している。ただ、実際に中継を始めるまでには検討項目がいくつもあり、議会内でまだまとまっていない。早急に対応を始めたい。

《花の里保育園の指定管理者の指定と指定管理料》
■花の里保育園の次の指定管理期間は2年間で、札親会を指定管理者に指名する。指定管理料は7767万円(平成21年〜23年:7150万円、平成24年〜25年:7512万円)
[ゆみこの視点] 指定管理期間を2年間にしたのは、平成28年度から花の里保育園を認定こども園にする方針からだが、その方針は執行方針の中でも、この審議の中でも理事者から伝えられなかった。なぜ積極的な説明がないのか? 不信感が残る。また、指定管理料は右肩上がり。利用者増や子育て支援の充実などの理由だが、指定管理制度の基本は? 

《臨時福祉給付事業、子育て世帯臨時特例給付事業》
■消費税増税に伴う負担軽減のため、町民税非課税世帯や子育て世帯に対し、1万円/人(一部5千円)が支給される。全額国から。

《第4次総合振興計画策定にあわせて、各種計画も策定》
■月形町の今後10年間をどのようにしていくのか、平成27年度から始まる新たな第4次計画を策定するため、昨年度からアンケートなどが実施され準備が進んでいる。
■これにあわせるように、平成26年度は国土利用計画、住宅マスタープラン、保健福祉総合計画などの他、子ども・子育て支援事業計画も策定することに。
[ゆみこの視点] 計画に月形町の実態と町民の意見がどれくらい反映できるか、行政の腕の見せどころ。

《町立病院への操出金》
■これまで当初予算では赤字補填分として2500万円の定額を繰出していたが、今年度からその方法を見直し、実態に合わせた数字で(町立病院の)予算を立て、歳入不足分にあわせて一般会計から補填する方法に切り替えた。そのため今年度の当初予算における赤字補填分は6755万円となった。
[ゆみこの視点] 操出金が大きくなったのは会計処理の考え方を変更したことよるもので、すぐに問題になることではない。病院は独自プランを立てて経営改善に取り組んでいるので、赤字補填分を小さくできるか、今後の病院会計の推移を見守りたい。

《スポーツを中心とした社会教育の充実》
■平成25年度に北翔大学と結んだ包括的連携協定を生かすため、社会教育指導員を1人配置し、総合体育館のトレーニング機器を使った事業を展開する。保健福祉課の健康増進活動とも連動させる予定。なお、トレーニング室の使用料金は、町民に限り当面の間無料とのこと。
[ゆみこの視点] この事業が(理事者から特別なアピールはなかったが)平成26年度の目玉の事業ではないかと考える。大学との連携だけでなく、行政の横のつながり強化にも期待したい。一方、トレーニング室の使用料金を有料にすることは、既に利用者との合意形成ができていた。にもかかわらず無料にすることは受益者負担の原則に照らしてどうなのか? 今後の利用状況なども注視していきたい。
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特別会計は以下の通り。

■平成26年度国民健康保険事業特別会計予算【5億0482万円/前年度比−2434万円】
■平成26年度介護保険事業特別会計予算  【4億6719万円/前年度比+1210万円】
■平成26年度後期高齢者医療特別会計予算 【  6120万円/前年度比 + 840万円】
■平成26年度農業集落排水事業特別会計予算【1億2252万円/前年度比 + 932万円】
■平成26年度国民健康保険月形町立病院事業会計予算
                   【収益的収入および支出 8億2098万円】
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町政執行方針や教育行政執行方針は新年度予算と連動し、月形町がその年どんなことを行うのか、将来的にどのような町になるのかを町民に知らせるものです。執行方針を読むだけで素直に伝わってくることが重要だと私は考えています。

ここ数年来の執行方針は総花的で、どのようなことが重点的に行われるのかわかりにくい状況が続いています。それは目玉となる事業がなかったり、目標やテーマを決めてまちづくりを進める手法を取らない理事者の姿勢だったり、そうなるべくしてそうなっていたと言えるでしょう。

「まちづくり」や「町政執行」にはパッション(情熱)が必要ではないか?
パッションは人を突き動かします。人が動かなければ何も始まらないのです。

2014年03月21日

【平成26年第1回定例会/報告】まずは、平成25年度補正予算から

3月18日、予定通りに平成26年第1回定例会が終了しました。

今回の定例会は3月5日に始まり、平成25年度補正予算・条例改正・平成26年度町政執行方針/教育行政執行方針に1日間、新年度(平成26年度)予算審議に4日間、一般質問に1日間、そして最終日は月形町議会初の請願の審議。間に土日などの休会日を何日か挟みましたが、(個人的な)調査や準備などに時間を要し、議案書が配布される直前からほぼ3週間×24時間、丸々忙しかった印象です。

定例会が終わり一息つけたので、これからいくつかの項目に分けてご報告します。
まずは平成25年度の補正予算と議案審議(新年度予算に絡むものは、予算委員会の項目で)。私の視点で重要と思うものを掲載します。

写真は、今回の議案書と第1日目(3月5日)の議事日程。議案書は定例会の開始時には付箋がビッチリ付いていてシャキッとした印象もあったのですが、毎日持ち歩き何度も何度も開閉を繰り返し、メモ書きもいっぱいした結果がこれ。既にボロボロです。今日もこれを開き、メモとノートを確認しながらブログを書いています。
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平成25年度月形町一般会計補正予算
             【1億5240万円を減額し、総額32億8822万円に】

《歳入》
■財政調整基金からの繰り入れは、281万円に。
・当初見込額(1億4272万円)− 減額補正(1億3991万円)=281万円
・岩見沢市との一般廃棄物処理施設広域整備事業負担金(焼却施設建設費)
 の減額(1億3554万円)が大きく影響
・年度途中に国から要請され減額した職員給与分+予定外退職者分も
  特別職+一般職員分 = 約 3000万円
  町立病院職員分   = 約 900万円
  消防職員分     = 約 400万円  合計約 4300万円

■歳入として見込んでいた「いきいきふるさと推進事業助成金」100万円 → 0円
・まちなか歴史探索事業(予算315万円)の財源の一部として予算計上
・助成金の使途が「物品的要素が強い」とのことで不採択に。
 助成要件は「ソフト事業への助成」だったとの説明。
・予算審査時、一般財源のみで「まちなか探索事業」を行うのであれば事業規模の
 見直し等も考えられた。財源見込の甘さが問題。

■社会教育事業参加負担金 (当初予算 67万5千円 − 46万3千円)
・参加見込数に対し、実際の参加者が少なかった。特に生涯学習講座。
 ふれあい大学(高齢者大学)はほぼ見込通り。
・社会教育事業の精査(選択と集中)は、平成24年度まちづくり常任委員会も指摘。
 私も昨年9月の決算特別委員会等で指摘。改善されていない印象。

《歳出》
■障がい者自立支援等給付事業(当初予算 1億0530万円 + 618万円)
 
・障がい者福祉サービス費給付費の伸びによる
・対象障がい者数はほぼ横ばいだが、サービスの種類増と利用回数が伸びた
・今後も大きく伸びる傾向

■高齢者福祉に関する事業全般(施設入所、居宅生活支援、他)は減額
・利用者(高齢者)の財政的負担が少ないサービスに移行する傾向

■病院事業会計操出金 +7000万円
・「救急医療の確保に要する経費(3460万円)」が特別交付金から一般交付金に
 変更され、これまでの規定額(2530万円)に+930万円増額された。
・不採算地区病院の運営に関する経費(赤字補填)として+6070万円
 → 当初予算計上分 2500万円と加算して、総額 8570万円が一般会計から赤字補填

■一般廃棄物処理施設広域整備事業負担金 −1億3554万円
・入札方式の変更(プロポーザル方式 → 一般競争入札。 JV → 単独)による
 建設費の大幅削減(予定総額 128億円 → 81億9000万円に)。
 あわせて、国の負担割合(交付金額)がアップ 1/9 → 1/3
・月形町の負担総額も減額(予定額 3億8000万円 → 1億8800万円)。

■鳥獣被害対策事業 (当初予算 285万円 + 98万円)
・捕獲頭数が予定数を越えたことによる、報奨金等の増額
  シカ (予定数)15頭 → (実績)71頭
  アライグマ   70頭 →     101頭
 ※キツネ(頭数把握はなし。毎週土曜日に実施)
・被害額(農業者へのアンケートによる)H24年度 250万円、H25年度 190万円
・有害鳥獣は増加傾向。捕獲により被害が減ったのかは不明。要推移観察。
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平成25年度月形町国民健康保険事業特別会計補正予算
               【 2791万円を減額し、総額 5億0965万円に】

■減額要因は、保険給付費(=医療費)が少なく推移したことによる。
・年間を通し、保険給付費(一般、高額とも)が少なく推移。要因は調査中。
・保険給付費の減少に連動し、国や道の支出金等は減額されたので、国保会計全体
 としては余裕のない状況が続いている。基金の積み増しはできていない。
・このまま推移すれば、基金からの繰入額は当初額1000万円 → 400万円にできる。
 (最終的な数字は6月定例会で。その時に税率も審議。)


平成25年度月形町介護保険事業特別会計補正予算
               【 49万円を減額し、総額 4億6520万円に】

■減額要因は、訪問・通所・短期入所利用者の減による。
 ただ、生活に余裕がなくなって(利用を控えて)いることも考えられる。
■町内では介護保険ののべ利用者数は伸び、居宅介護 < 施設介護 の傾向が強い。
■任意事業(家族介護応援手当、成年後見人等)は2年連続大幅減額。
 これを使う家族側の抵抗感が強いのかも。今後、利用増に向けて要努力。


平成25年度月形町後期高齢者医療特別会計補正予算
               【 14万円を減額し、総額 5266万円に】


平成25年度月形町農業集落排水事業特別会計補正予算
               【 117万円を減額し、総額 1億1503万円に】

■減額要因は、使用料の減少(人口減による下水道使用量、契約者数の減)


平成25年度国民健康保険月形町立病院事業会計補正予算
         【収益的収入と支出 1085万円を減額し、7億9735万円】

■職員給与費の減額(国の要請、他)が大きい(−895万円)
■入院、外来とも患者数は伸びている。特に皮膚科と眼科。良い兆候。
 入院:H24年度実績 10,948人 → H25年度末見込 13,505人
 外来:        21,295人 →         22,050人
 ※ 婦人科はH25年度途中で閉鎖。今後、再開の見通しなし。
■一般会計からの繰入については、「一般会計歳出」の項を参照。
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補正予算の他、いくつかの条例改正がありました。

■課設置条例の一部改正(児童福祉の所管を、住民課 → 保健福祉課に)
・これにより福祉に関することは全て保健センター(保健福祉課)で行うことに。
・保育園や学童保育の入所手続き、児童手当の申請なども。

■職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正(特殊勤務手当の一部が復活)
・平成17年に(病院業務以外)全面廃止になった職員の特殊勤務手当だが、一部復活。
 復活するのは「有害鳥獣駆除手当」「犬取扱作業手当」「害虫駆除手当」
・1日につき1000円。4時間に満たない時は6割の支給。
・他自治体で最も多く取り入れられている「税務担当職員の特殊勤務手当」は
 「全く検討していない。」とのこと。

この他、
■行政区設置条例の一部改正(新たな町内会ができたことによる)
■学校給食センター設置条例の一部改正(委員の構成変更による)

を行ったが、審議の中で「現状と条例にズレがある」「本来ならもっと前に条例改正し、文言整理すべきだったのではないか」と指摘した。

2014年03月11日

3月11日。この気持ちはまだ言葉にできない【東日本大震災から3年】

3月11日が近づくにつれ、折に触れ「あの日」のことを思い出し、「あの日を境に一変した様々な人々の暮らし」に想いを巡らせてきました。

今日はその当日(3月11日)、
その時間(午後2時46分)、
予算審議中の本会議場で1分間の黙祷。

そして、今。

気持ちはまだ言葉にできません。
何かしっくりと来る言葉が紡げない。
まだ私の中では消化できていないのでしょう。
これからも「あの日」に向き合いながら、
いつか気持ちを言葉に表せる日が来ますように。

今朝、町内のあちこちには弔旗が、役場も半旗が掲げられていました。


東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

被災された皆さんが一日も早く日常を取り戻せますように。

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