2017年02月15日

頭と心と体をフル回転。女性農業者の力強さと輝き!【きたひとネットフォーラム2017&総会】

2月13日(月)、14日(火)は全道から女性農業者が集う「きたひとネットフォーラム2017&総会」でした。会場は札幌市で、1日目は北海道大学学術交流館、2日目は北海道庁赤レンガ庁舎です。今年のテーマは「アゲる」ですが、実質的には「経営継承」でした。

会員は(女性)農業者ですが、賛助会員には農業関係機関の方もいらっしゃるので男性も名を連ねています。当日は会員、賛助会員、一般など110人ほどの参加者で、男性の姿もちらほら。ご夫妻で参加されている方もいらっしゃいました。

今朝の日本農業新聞に初日のフォーラムの様子が掲載されていましたが、これは2日間にわたる「きたひと」のほんの一部。学びあり、共感あり、発散あり・・・。頭も心も体も(口も)フル回転した充実の2日間で、閉会時には明日へのエネルギーを満タンにしてパワーアップした参加者が全道各地に散っていきました。

1日目のフォーラムは「経営継承」を真正面からとらえて講演2本とディスカッション。佐賀県伊万里市からお招きした市丸初美さん(佐賀県農業士会副会長/株式会社百姓屋取締役)からはご自身の経営や後継者育成のお話しを、小林国之先生(北海道大学大学院農学研究院准教授)からはデータを使って経営継承の必要性と課題が提示されました。その後は会場からいくつかの事例発表があり、それらを含めてディスカッション。経営継承する側とされる側、第三者継承にあたっての課題など、いつものことですが予定時間では納まらない活発な意見交換でした。

佐賀県と北海道の経営形態や規模は全く違うのですが、農業を引き継ぐという視点で言えば同じ。農業を楽しんでいる親を見て子どもたちが自然に興味を持つことや、経営をガラス張りにして夫と妻さらには家族で共に考えるなどの話題が出る度に、「情報公開」「情報共有」など議会や行政の課題解決の手法と重なりました。結局のところ、今の日本に欠けているものは同じもので、そこに逃げずに向き合うことが解決への糸口になるように感じます。

さて、フォーラム終了後は、参加者の7割は参加する盛大で人気の懇親会。農家の母さんが求める「気取らず等身大」をコンセプトに、お料理も飲み物も雰囲気も役員さんが工夫をこらしたもの。会場のあちこちで1年ぶりの再会と近況報告が花開いたり、新しい出会いにご縁を感じたり… 開会の乾杯を皮切りに静寂なしの2時間が始まりました。その中でも毎年一番の盛り上がりは地域対抗戦!今年の種目は尻相撲。各地域代表者による一騎打ちを制したのは・・・何と空知代表の私! それ以降「チャンピオン」の称号で、声をかけていただけるようになりました(笑)

そして宴は2次会へ。1次会の半分は参加する2次会は全員の自己紹介あり、宣言あり、ダンスあり。未来を自ら切り拓く女性たちはパワフルで明るく楽しい役者揃い。休むことを知りません。ここでも頭と心と体がフル回転して、幅広くて深い絆が作られていきます。さらに3次会(これ以降は私には知るよしもないのですが)・・・ 

こんな実態を書くと「おいおい母さん、そんなことしてきたのか〜」と心配されるそうですが、大丈夫。みんな「情報公開」「情報共有」していて理解されていますから。男性がそうであるように、女性も同じように活動するのです。もちろん個人差はありますが、性別の差はそうないのです。固定概念で押し込められた「女性像」の息苦しさを打破するのも「きたひと」のテーマ。お仕着せでなく、自分に正直に望むものを手に入れた先が今の私たちなのです。

日付が変わって2日目の研修
会場を由緒ある道庁赤レンガ庁舎に移して、講義とグループワークです。まずは農林水産省・女性活躍推進室長の久保香代子さんから女性農業者をめぐる状況や様々な支援策などのお話しがありました。今話題の「農業女子プロジェクト」メンバーが「きたひとネット」に何人もいるので、親近感の湧く内容でした。

グループワークは「女性農業者として人間力を上げるには」をテーマに、SWOT分析法(目標達成のために、今ある「強み」「弱み」「機会」「驚異」が何であるかを考え整理する手法)を使って解決策を導き出します。最終段階のグループ発表では、世代ごとの特徴がよく現れていたのですが、一方で、個人の力を上げるには地域の力を上げることが必要ということは共通の認識でした。たった50分間で成果を出せたのは、日頃から問題意識を持って日常生活を送っている参加者たちだからこそ。年代別に構成された7つのグループ(60代×3班、50代×2班、40代×1班、20代&30代×1班)が、今の農業実態と同じというのも面白い現象で、「きたひとネット」が北海道農業界の一つの牽引役になる雰囲気を感じさせました。

1年に1度しか顔を合わせられないから「その日のために頑張る!」というのもあり、
これをきっかけにSNSで繋がり「遠く離れていても傍にいるよ!」の付き合いができたり、
別の場面で出会って「あら!」と驚いてみたり。

ゆるく、長く、広く、かたく、強く・・・
きたひとの「ネット」は全道各地に張り巡らされていきます。
今年は夏に札幌以外の場所で交流会を開催する予定があり、来年は創設10年目。
これからどんな風に展開していくのでしょう。楽しみです。

来年のフォーラムは2018年2月1日(木)開催です。ぜひ、ご参加を!

comments

紹介ありがとうございます。役員見習いは当日うろうろするばかりであっという間に終わったという感じです。先輩役員の皆さんに教えていただきながらこれからも頑張ります。
会場でご挨拶できずすみませんでした。これからどうぞよろしくお願いいたします。安平町ないとうけいこ

  • ないとうけいこ
  • 2017年02月16日 00:30

  •     

ないとうさん、コメントありがとうございます。お疲れ様でした。
あれだけのフォーラムを開催するのは並大抵の準備ではないですよね。役員さんの大変な努力に頭が下がります。お世話になりました。
これからの「きたひとネット」がどうなるか、とても楽しみですね。私も会員の1人として主体的に係わります。それが「きたひと精神」ですもの! どうぞよろしくお願いします。

  • 宮下ゆみこ
  • 2017年02月16日 00:47

  •     

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