2015年05月20日

「自治」を考えた金・土・日【まちづくり常任委員長初公務/自治立志塾/北海道自治体学会/北海道自治体学土曜講座/大阪都構想住民投票】

先週末の金、土、日(5月15日〜17日)は、《自治》を様々な視点から考える、濃密で有意義な時間になりました。


【5月15日(金)】
■まちづくり常任委員長として初公務

町内にある樺戸神社の豊穣祈願祭に出席しました。議長、町長、教育長、産業課長、農業委員会委員長、JA組合長も同席しています。豊穣であることは、農業を基幹産業とする月形町の体力を保ち、発展の基礎となること。宗教的な行事というより昔から続く「地域のお祭り」「まちづくりの一要素」と捉えて出席しています。


■自治立志塾に初参加
中島興世さんが主催する議員向けの勉強会に今年入塾し、この日が初参加。
ゲストによる情報提供(この日は、NPO法人札幌チャレンジド事務局長 岡野裕幸氏による「障害を持つ人の自立支援―札幌チャレンジドの実践と課題」)をもとにした意見交換を皮切りに、参加議員と中島興世さん、松本懿先生とが自由な雰囲気の中、めざすべき議員像やそれぞれの自治体が抱える課題などについて、お互いに発表や主張をし助言や指摘を受けながら本質や方向性を探っていくスタイルで、有意義な5時間を過ごしました。


【5月16日(土)】
■北海道自治体学会 総会&政策シンポジウム

「人口減少社会を見据えた地域づくりとは」をテーマに、島根県隠岐郡海士町の山内道雄町長を迎えたシンポジウムは盛況でした。「最後尾から最先端へ」を実践した町長は経営者としての感覚が鋭く、自ら率先して取り組む経過はベンチャー企業家のそれと同じ。ただ自治体であるために対象範囲が広く、それを解決するには「経済基盤を整える=外貨を獲得する手段を得ること」と「人づくり・多様性の確保」がポイントだと感じました。
その後の分科会では「教育」のテーマを選択。海士町の島前高校を出発点に、月形高校の取り組みも話題の1つとなりました。初顔合わせの人も多く新鮮さがあり、今回をきっかけにした今後の展開に期待が膨らみます。

なお、総会で役員改選があり、私は今年度から代表運営委員となりました。
一般会員からいきなりの代表運営委員で戸惑いもありましたが、「女性の登用」という意味合いを伺い納得。女性であるために目の前にある階段を上らせてもらえない場面もあれば、いきなりエレベーターに乗る場合もあります。与えられたチャンスを活かすことが後進の道を拓くことでもあるので、任と期待に応えられるよう精いっぱい頑張ります。

北海道自治体学会役員体制(2015年〜2016年)
 代表運営委員 石井 吉春(北海道大学公共政策大学院教授/院長)
        大坂 敏文(江差町職員)
        宮下裕美子(月形町議会議員)
 事務局長   松井  健(中川町職員)


【5月17日(日)】
■北海道自治体学土曜講座第5回の打ち合わせ

今年も北海道自治体学土曜講座が6月から開講されます。私は実行委員の1人として、10月24日開催の第5回「男女平等社会をはばむ「壁」を越えるには 〜女性の視点から〜」を担当。共同代表の森啓先生とともに、基調講演を行っていただく妙木 忍先生(社会学者/北海道大学留学生センター特任助教)と打ち合わせを行いました。

第5回は、世代も活動分野も違う5人の女性による講座です。
・妙木忍先生 
・下郷沙季さん/札幌学生ユニオン共同代表
・藤根美穂さん/岩見沢市立総合病院小児科医師 
・中村由美子さん/北海道女性農業者ネットワーク「きたひとネット」事務局長 
・宮下裕美子/月形町議会議員

このメンバーでの講座(基調講演とパネルディスカッション)がどう発展するのか、企画者側としてもとても楽しみです。有意義な内容になるよう当日までに準備を重ねていきますので、どうぞご参加ください。《問い合わせ & 申込 : jichi_doyokoza2015@yahoo.co.jp


■大阪都構想の是非を問う住民投票
大阪市の住民でない私たちには直接関係ないものの、《自治の形》も《住民投票のあり方》も、いつ自分の身に迫るか解らない身近なこと。今回は橋下市長という話題の人物が主導しただけに、多くの分析がなされています。私もfacebook上で、他の人のまとめたブログや記事をシェアしながら自分なりの考えを記しました。興味のある方は検索してみてください。

まとめれば・・・
二重行政の解消の必要性は強く感じるが、大阪都構想は権限を市→府に移すもので集権的。この構想が通った場合、自治の観点が失われる可能性がある。都構想でない方法で二重行政を解消することは可能。
一方、住民投票の投票率は高く《参加型の手法》は自治意識・主権者意識を喚起することがわかった。ただし、住民投票は投票にかけられる課題(今回は大阪都構想)の細かな制度設計まで説明を尽くした上でなされるべきだが、現実には、それぞれの陣営が自分たちの勝利をめざし余計なことは言わない(=本質的なところは明らかにならないまま投票日を迎える)。よって、第三者の解説が欠かせない=マスコミにはもっと頑張って欲しかった。

関連して・・・
国民に投げかけず(国民投票=参加型の手法をとらず)、閣議決定だけで憲法主旨を変更しててしまう安倍政権の問題と、「僅差でも負けは負け。私は辞めます。」と言った橋下市長の《多数派支配型民主主義》の危うさについても。
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《自治》には答がない。当事者が模索し、創り上げていくしかないのだと、学べば学ぶほど強く感じるようになりました。だから考え続け、学び続け、議論し続けなくては!

ただ学んでいるだけでは何も解決しないのも事実。理論と実践がともにあってこそ。
そして私は議員。実践の当事者。

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