2018年06月08日

なぜ議場で具体的な話をしないのか? JR札沼線問題【月形町議会第2回定例会・一般質問傍聴】

月形町議会平成30年第2回定例会は6月7日〜8日までの日程で始まった。初日は一般質問。

今回の一般質問は、我妻議員と楠議員から計3つの質問があった。その中で注目はやっぱりJR札沼線。傍聴席にはテレビカメラ4台に記者等、計12人の報道陣が詰めかけた。もっとも一般傍聴者は私のみ。傍聴ツアーを企画したのだが不発だったのだ。

さて、その注目された楠議員の質問のポイントは2つ。
Q1)5月29日の住民説明会の翌日「バス転換容認」と一部新聞報道がなされたことに対する町長の見解は?
Q2)JRの件で、議会と町側とで充分な議論ができていない。町民はそれ以上に情報が少ない。大多数の町民が納得できるプロセスを示して欲しい。今後のスケジュールは?

これに対し、町長の答弁は
A1)5月30日の報道は誤り。廃止容認と言っていない。他の報道機関に掲載されていないことを確認し、当該新聞社に抗議した。(容認するかどうか)まだ決めていない。
A2)JRと沿線4町が個別に議論する展開にはなっているが、4町は維持存続で一体化している。ただJR北海道を取り巻く全体の流れは予想より早く進んでいて、変化の兆しは感じている。
もう少し時間をかけて、町民の話を聞く機会を設けていきたい。
(→このあと「出前町長室で町民の声を聴く」と、従前と変わらぬ意思表示があった。)

再質問からは「まちづくりへの想い」が中心になる。
■Q■ 
・月形町の決断が北海道全体を左右するような立場に置かれている。報道や周りの状況に惑わされることなく「月形町としてどうなのか」の視点を大事に考えたい。
・JR月形駅は「まち」の中心。月形駅を中心にしたコンパクトで住みやすい「まち」を町民も望んでいる。
・総合戦略の中心にJRがある。JRは単なる交通手段ではない。まちづくりの柱。観光資源、観光振興としても大切で、インバウンドも見込める。
・(駅周辺の再開発は)地方創生で国からの支援も得られるだろう。
・「JRが無くなったら、うちの町は終わり」という町民の声が強い。声に出さない町民の声を感じてほしい。

■A■
・JRや「まちづくり」への想いは楠議員と同じ。
・将来の月形町にとって移動手段の確保は改めて重要だと思う。町内公共交通を協議していく。まちづくりをしっかり考えていきたい。
・JRがあってもなくても、駅前広場の整備はしっかりやりたい。総合戦略の柱として取り組みたい。
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私はこの議論を傍聴席で聞きながら、釈然としない気持ちでいっぱいだった。

というのも、先日の住民説明会で示されたのは、JR札沼線を月形まで存続させることも難しいという揺るぎない事実。それでもなお存続議論をするなら「町はいくらまで負担できるか?」「どうすれば財源確保できるか?」などの具体的な話しをする(話ができる)段階に入ったはず。その議論があって初めて「それなら存続のために頑張ってみよう」あるいは「こんな状況ならバス転換もしかたない」と、町民の納得(合意形成)への道が開かれるのではないか。

それに、議員から「決定までのプロセス」や「今後のスケジュール」が質問されたら、町長にはキチンと答えてほしい。答えない町長を目の前にしたら、議員はキチンと指摘してほしい。どっちも言いっぱなしで何も積み上がっていなかった。

それなのに「想い」を延々と語る。JR問題が浮上した頃からずーーーーーと同じように「想い」を語り合って終わりにしてきた。もうそのことはイイから、次の手立てを考えましょうよ!と、言いたかった。


議会が始まる前、傍聴席に顔見知りの記者がいたので「どうして傍聴に来たんですか?」と聞いてみたら「町長が(バス容認と)発言するかもしれないので」とのこと。私は「いや〜今日この場でそんな発言はないと思いますよ。結論はいつも先延ばしだから」と言ったのだけれど、結局その通りになってしまった。 おしまい

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