2009年01月19日

故山田由利美さんを偲んで

先週、岩見沢市議の酒井さん、美唄市議の吉岡さんと一緒に、岩見沢市議だった故山田由利美さんのご自宅に伺いお参りをさせていただきました。

故山田由利美さんは現役の岩見沢市議会議員(共産党)で、亡くなられたのは昨年12月定例会の会期中、12月9日朝のことでした。その日は朝早く幌向駅で共産党の宣伝活動(街頭演説とビラ配り)を行い、多くの方がその元気な姿を見かけたとのことです。10時からの委員会に出るための支度をしながら、定例会での一般質問に向けて準備をしている最中に心不全で亡くなられたとのことでした。

あまりに突然のことだったために私自身気持ちの整理がつかず、このことに触れられないまま1ヶ月が過ぎました。今回3人でお参りさせていただき、ご家族の方ともお話しできて、やっと気持ちの整理が出来ました。

今日はここで、故山田由利美さんを偲びたいと思います。
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私が故山田由利美さんと知り合ったのは、ほんの1年前です。

第56回北海道女性議員協議会(平成20年10月開催)を岩見沢市で開催することとなり、実行委員として近隣の女性議員に声がかかりました。初会合は平成20年2月18日、由利美さんと初めて顔を合わせた日です。初対面の印象は、元気で明るくて(先輩に対して失礼ですが)ちょっと抜けている「親しみやすいお姉さん」。笑顔がステキでお話しが上手、一瞬で人を引きつける力がある人だとも思いました。

この実行委員の仕事を通し、私は由利美さんからたくさんのことを学びました。特に印象に残っているのは、大会前日に二人で準備作業をした日のことです。
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明日が本番なのに準備が整わず焦る私に「大丈夫、もう少しだから。頑張ろうね。」「私がとろいからみんなに迷惑かけちゃって、ゴメンね。」と、何気なく声をかけてくれる由利美さん。ちょっとした気遣いと行動で周りの人を和ませ、自然に力を発揮させる雰囲気は流石でした。

それから程なくして高齢の男性が「忙しそうだね」と部屋に入って来られました。
由利美さん「どうしたの?」
高齢の男性「ちょっと聞いて欲しいんだけど・・・」
私の作業を気にししつつも男性の話に真摯に受け答えする由利美さん。
準備はあるけれど、それ以上に、今は訪ねてきてくれた人の気持ちを汲んで応対することの方が大事という[今すべきこと、今しなければならないことを優先する姿勢]や、男性の話の全てを肯定するわけでもなく、かといって否定し拒絶するわけでもなく[人の話を聞く姿勢と自分の立ち位置を明確にする方法]を教えていただきました。

お客さんが帰られたあと、作業を続けながら今度は二人で議論。国政に始まって、農業関係、食糧問題、後期高齢者医療制度、家庭の食や家族のこと・・・。私(無所属)と由利美さん(共産党)とではもともとの政治理念が違っているので、必ずしも二人が納得できる話にはいたらなかったけれども、「思想信条の自由は憲法で保障されているのだから、自由に考えていいのよ。」と言ってくれたお陰で、とても楽しい議論をすることができました。
マイノリティ(少数派)であるために認められない人、届かない人の「代弁者」になるためには、自信と勇気と力強さが必要なんですね。
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故山田由利美さんと過ごした時間は本当に短かったのですが、心が触れ合い、そこからたくさんの宝物をいただきました。議員2年目というこの時期に出合うべくして出合ったのだと思います。
「由利美さん、ありがとう。」

葬儀で故山田由利美さんに関係する方々が、由利美さんとの思い出を弔辞のような形で話してくれました。それを聞いていると、一度も目にしたことのない光景なのに、その時の由利美さんの様子が浮かんできます。私の知っている由利美さんは他の方が知っている由利美さんと同じでした。
誰とでも裏表・分け隔てなく接していた由利美さんだからこそ、その縁で葬儀の場に集まった見ず知らずの者同士にも共感が生まれ、理解が広がり、大きな力が波のように全体を包んだのだと思います。

由利美さんとの出会いで得たものを生かすことが、何よりの供養になりますね。
こうして振り返って、また一つ元気をもらいました。どうもありがとう。

由利美さん、どうぞ見守ってください。もしも私が迷ったり元気のない時は遠慮せずに現れて、ニッコリ笑顔で「さあやるか!」とハッパをかけてくださいね。

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