2010年10月21日

市南行政区防災訓練〜地域防災力を高めよう・災害図上訓練DIG〜 その2

前項にひき続き、市南行政区防災訓練の様子です。
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休憩後は、いよいよ地図を使ってのDIG(災害図上訓練)。
市南行政区を中心に、市街地方面まで網羅した住宅地図を使います。

まずは地図上に必要な情報を落としていきます。指定された色のマジックで建物に印をつけます。
●参加者の自宅(青)
●避難所(緑)
●病院、医療機関(ピンク)
●建設業者、重機などの機械があるところ(オレンジ)
●ガス販売所や燃料店(茶)
●食料品を扱うお店(紫)

「お店が少ないねえ。」「昔はここにもお店があったのに。」
そんな声があちらこちらから聞こえてきます。
「地図に色をつけていくと、わかりやすいもんだね。」
そんな声も聞こえてきました。

続いて、地域に住んでいる要支援者(独居の高齢者、高齢者のみの世帯、障がいのある方、妊婦、小さい子のいる家庭)をシールでマークしていきます。同じ行政区とは言え、町内会が違えば細かな情報まではわかりません。地図上にたくさんのシールが貼られたことで、身近にたくさんの要支援者がいることを視覚的に実感しました。

ここでファシリテーター後藤さんから指示があり、想定上の『災害発生現場』が発表されました。
●火災発生(表霞町○○さん宅向かいの空き家・・・など、3件)
●交通事故(国道275号線○○事業所前で車4台による多重衝突、けが人あり)
●通行止め(町道農事会第1線○○さん宅〜△△さん宅前まで道路陥没と倒木・・・など2カ所)

指定された場所は具体的で身近な場所。地図に落としていくと、よりリアルに感じイメージも膨らんでいきます。そこでファシリテーター後藤さんから質問が投げかけられます。
「事故の現場で血を流して助けを求める人がいます。救急車は来ません。さあ、どうしますか?」
「声をかける。」「止血する。」「看護師さんなど近所にいる専門家を呼びに行く。」「まずは安全なところに運ぶ。」・・・色々な意見がどんどん出てきました。

他にも「火災発生、消防車は来ません。現場でどうする?」「さあ避難所に行きましょう。どこを通っていきますか?」など、質問と情報とを織り交ぜながら、ジェットコースターにでも乗っているような臨場感(緊張感とホッと一息が組み合わされた感じ)で、様々な課題をこなしていくうちに防災に対する理解と心構えが深まっていきました。

最後に月形町で来年から運用されるIP告知システムのお知らせも加えられ、防災訓練は終了しました。
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アンケート結果から
Q災害時心配なのは? A「家族の安否」「近所の人達」「要支援者のこと」
災害をリアルにイメージできたからこその気づきだったように思います。

また「 DIGがわかりやすく、楽しかった。」「 講師の説明がわかりやすかった。」「グループで話し合うことで理解が深まった。」「 また来年も(何かの)防災訓練を実施して欲しい。」等の声も多く寄せられ、防災意識の高まりを実感できました。

地域に住む人が、地域の課題を自ら見つけ出すことができるのがDIGのいいところです。昨年の防災訓練は現状の把握が中心でしたが、それを意識の高揚まで一歩進めることができたのではないでしょうか。次は実践、来年度もまた企画し実施していきたいと考えています。

災害が起きた時、地域に残るのは高齢者と女性と子ども。私もその一人として、真剣に取り組んでいきたいと思っています。
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そもそも地域の防災訓練に災害図上訓練DIGを実施しようとしたきっかけは、2年前の北海道女性議員協議会の体験に寄ります。初体験の鮮烈な印象から、いつか地域で実施したいとずっと思っていました。そしてその時のご縁をたよりに、DIGを地域防災活動に積極的に取り入れている江別市と繋がることもできました。

江別市関係者の方々には当日だけでなく事前学習や打ち合わせなど、たくさんのご支援とご協力をいただきました。また実践を重ねたファシリテーターの技術は素晴らしく、私もいつかこの技術を身につけ実践・普及したいと、目標の1つになりました。後藤さんをはじめとする江別市の皆さん、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。

また月形町の危機管理係の方々にもお世話になりました。一行政区の行事ではあっても自治体の枠を越えての活動になるため、役場の仲介なしには話は進みませんでした。また準備や事前学習でもお手伝いいただき、ありがとうございました。

それからライフライン関係の方々、行政区の役員の皆さん、役場の地域担当職員の皆さん、日曜日にかかわらず早朝から、ありがとうございました。大規模な行事だけに協力してくれる方がいなければ物事進められません。理解とご協力に感謝しています。

そして春から一緒にこの企画を切り盛りしてくれた市南行政区防災担当の鈴木さんにもお礼を言いたいです。本業の傍ら時間を割いて連絡や調整など、細々としたことを含め企画を進めていただきました。チームとして企画に携わったからこそ不足を補い、新たな発想・発展もできたのだと思います。お世話になりました。そしてありがとうございました。

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