2012年02月15日

平成24年第2回臨時会(豪雪対応)

本日(2月15日)午前、臨時会が開かれました。

議案は「豪雪対応のための補正予算」でしたが、折しも今朝は猛吹雪。当初の開会時刻には札比内地区(月形町内北部)の議員2名と昭栄地区(町内南部)の議員1名が、役場までも来られない状況でした。開会後、審議入りまで1時間休憩を挟むことで昭栄地区の議員が到着でき、議案審議は8名(欠席2名)で進められました。

ちなみに、私は役場から約600m南側のところに住んでいるので歩いて向かいましたが、北風が吹きすさぶ吹雪模様と吹きだまりで、長靴・帽子・手袋・スキーウエアの完全装備でも大変でした。
写真は役場に到着してホッと一息安堵の表情。一緒に写っているのは大釜議員(役場の北側約750mに居住。車で登庁)。

このように、吹雪で議会に来られない議員がいる状況は、私には初めてのことです。議員控え室(役場3階)から町内を見回しても雪に埋もれている感じですし、駅前の町営住宅には大きな雪庇が張り出し見るからに危険。
月形町にはアメダスの積雪計がないばかりに報道されませんが、降雪は既に12m、積雪も2.5m。いくら除雪に対し装備や体制が整っているとは言っても、もう限界間近です。(詳しい状況は審議の中で説明あり。以下参照。)


さて審議について。
補正予算そのものに対しては誰からも異議はありませんでしたが、町の「豪雪対策」に対しては多くの議員から様々な疑問や指摘がありました。もちろん私も発言しています。

以下、臨時会の内容を報告します。
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1.一般会計補正予算(第5号)・・・豪雪対応

■歳入歳出総額  33億4944万円  (+3254万6千円)
■補正予算の内容:今冬の豪雪に対応するため
[歳入項目]地方交付税(普通交付税)
[歳出項目]
 □農地融雪促進事業         433万8千円
  ・豪雪により融雪時期が遅れ、作付けや生育への影響が懸念されるため
  ・融雪剤の購入に対する補助:農地10aあたり150円を上限に補助。対象耕地面積 2891.9ha   
 □除雪対策経費           2820万8千円
  ・除雪車の修繕費(+114万6千円)
  ・雁里地区除雪委託料(+182万4千円)
  ・月形地区除排雪委託料(+2523万8千円):当初予算 4837万8千円 → 7361万6千円 

【豪雪への対応、現状、被害の説明】

■経過 1月16日 災害対策連絡会議設置
          ・・・職員により独居高齢者宅戸別訪問・確認→緊急対応必要なし
    1月30日 降雪量10m超、積雪2.25m・・・高齢者宅再度訪問
    1月31日 豪雪対策本部設置・・・午後〜2月1日職員20人で高齢者宅除雪実施(24軒)
         農業被害の調査、除雪費の89%を執行
    2月8日〜 風を伴う雪害 → 町道除雪が厳しくなったため、開発局や道などに支援要請
    2月11日〜(2〜4週間) 札幌開発建設部よりロータリー除雪車1台借り受け(資料
    2月13日、14日 道からの支援・・・通学路を中心とした除排雪 
    2月14日 月形町職員による高齢者宅の除雪(15日も予定していたが悪天候で延期)
       
■2月14日現在の記録(月ヶ岡での目視観測)
    総降雪量 11.99m  積雪 2.5m

■農業被害 ・ビニールハウス倒壊 19棟
       (今後、雪解けに伴い「雪の下にしたハウス」に、相当数の被害が予想される。) 
      ・畜舎の倒壊 5棟(それに伴い、牛の被害 3頭、農機具など)
      ・人的被害(雪下ろし等によるケガ) 3名

【質疑】・・・私の特に重要と思う点を中心に記載

Q 豪雪対策本部を立ち上げたが、その効果は?
A 各担当ごとの縦割りから、危機管理係を中心とした組織として対応することができる。

Q 土日の除排雪作業はもっとできないのか?
A 降雪があれば実施している。また、病院等は日曜(休診日)を狙って排雪を行っている。
  連日の降雪でオペレーターも限界に近い。また、排雪を実施したくてもダンプが確保できない。
  (空知管内の降雪状況や、冬期間に集中する客土事業による。)

Q 町道の歩道用除雪機は1台しかなく、故障で除雪できない時期があった。予備機が必要では?
A 状況は認識している。平成24年度予算で提案予定。

Q 国の除雪対策費23億円が出ることになったが、どのように配分されるのか?
A この部分についての情報はまだない。
  今確定しているのは、通常3月に交付される特別交付税が、一部2月に交付されること。

Q シーズン当初から降雪が続き、オペレーター等の作業環境悪化・健康管理が懸念される。
  町として、指導や指示はしているのか?
A 常識の範囲で「対応していただきたい」と言っている。

Q 対策本部は、職員のみの対応だけでなく、各種業者や区長等との連絡が必要なのでは?
A 対策本部立ち上げ時と現在では状況が変化した。早速『拡大対策本部』を検討したい。

Q 対策本部を設置後、住民に対して中身のある説明必要。
  IP告知、ホームページ等で情報を流すべきでは?
A 対応を検討し、情報を周知していきたい。

Q 対策本部の対応は、除排雪と高齢者宅対応中心のようだが、学校関係はどう対応している?
A 職員が出向き、通学路の確保(道路や雪庇対策)をしている。
Q 先週から臨時休校等が数回あるが、その連絡が遅れたり不十分になっている。
  教育委員会だけでなく学校やPTA等も交え、吹雪等の対応を検討すべきではないか?
A 教育委員会と学校との連絡は密にしている。学校と保護者の連絡は学校側の責任である。
  吹雪時の下校は教職員の引率や、除雪車先導によるスクールバス運行で自宅に送り届けている。

Q 豪雪対策の対応が後手に回っているのではないか? 猛吹雪が始まって1週間になるのに
  「『拡大対策本部』をこれから検討する」というのは遅すぎる。
A 急な吹雪には対応できない。危険が伴う。ただし、緊急車両が通行できない状況はない。
  住民の命と安全を守るのが行政の使命。私たちのやれるところでやっている。
  大災害対策協定に従って(警察・消防・自衛隊と)連絡を取り、除排雪も行っている。
Q 現場が頑張っていることや、吹雪の中で動けないことは理解している。しかしソフト面の対応
  対策は吹雪の中であってもできる。吹雪開けに動けるよう、対策を練っている段階では?
A 今後、取り組んでいきたい。
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『豪雪対策』に対し、特に町民との連携不足を強く感じています。
答弁でも「連携は密にとっている」とありましたが、多くは行政内部や関連機関とのもので、通常業務の域を脱していないのではないでしょうか?

今回の豪雪は、月形町の降雪新記録を更新するような勢いで、とても「通常」の範囲内では収まらないでしょう。だからこそ対策を先手先手で進め、町民や民間業者も巻き込んで(少しでも多くの手や体、頭を使って)対策を講じなければならないと思います。

もちろん民間業者も町民も、もう限界に近い状況です。「これ以上何をしろというの!」という声も聞こえてきそうです。でも連携を密にし、ちょっと情報が増えるだけで安心感を得たり、無駄な動きをしなくてすんだり、効率的に手助けしたりできるんです。


例えば「登校時間近くになって吹雪いてきた朝」。
これまでの判断基準に従えば(臨時休校かどうか)判断できない状況が続き、ただ時間だけが過ぎていきます。何の連絡もないままに子ども達を登校させるかどうか迷って迷って・・・自宅待機させる家庭もあれば、「気をつけるように」と言って登校させる家庭もあり、既に保護者は出勤して子供が判断する場合もあり、親が吹雪をおして車で送る家庭もあるでしょう。

もし「登校時に吹雪模様の時は、登校時間を1時間遅らせる」という申し合わせがあって「今がその時」との連絡が回れば・・・判断する側は「臨時休校」を決断するまでに時間の余裕ができ天候や体制を確認できるでしょうし、保護者もその後の対応ができるでしょう。朝の通勤・通学の気忙しい時間を外すことで様々な場面で一呼吸でき、冷静になって上手い解決策が見いだせるかもしれません。何より子ども達の安全が確保されます。

これらのことも豪雪や吹雪がない年なら何ら問題なく過ぎていきますが、今年は「その時」なのです。例年の判断基準やシステムでは対応できない状況なのです。今だからこそ、現実に即した対策を練り実行しなければ!

今日の答弁を聴いて、「確かに現場は一生懸命頑張っている」と本当に感謝の気持ちがいっぱいになりました。ただ、それを管理する側=構想を練る側=戦略を立てる側は、それに見合うだけのことをしているのか???

キチンとしたビジョンや展望がないままに使われる(動かされる)人は、どれほど辛いか・・・

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