2013年03月25日

今年展開される事業は・・・【平成25年度予算特別委員会/個別審議】

月形は低温続きで雪に埋もれたままですが、ちょっと休憩。
写真は3月17日に撮影した、栃木県鹿沼市の紅梅。春爛漫の彩りです。

さて、本題。
4月から始まる平成25年度。予算特別委員会は【予算】というお金の流れを追ってはいるものの、「役場の仕事」や「月形町の未来の姿」を明らかにしていく「場」です。自ずと理事者(町長等)の考え方や姿勢を追求する場にもなります。

月形町議会では議長を除く全議員(9名)が構成委員として参加(議長はオブザーバーとして、終始同席)。まずは担当課ごとに個別の事業について審議します。説明員として担当課長、係長が同席し、議員からの細かな質問(事業内容や金額の確認等)に答えていきます。(現在、副町長は総務課長も兼務なので、個別の案件にも答弁します。)

理事者(町長、教育長)は個別案件審議中は聞くこと中心ですが、最終段階の【総括質疑】では事業全体を通した「考え方」や「方向性」が問われるので、必然的に答弁者となります。一般質問とは形式が異なりますが、同質の議論が展開されていきます。

以下は、平成25年度予算特別委員会の個別審議で私が気になった項目です。内容と私の気になったポイントを記載しました。
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月形町の平成25年度予算規模

【一般会計】             33億6600万円
【国民健康保険事業特別会計】      5億2916万3千円
【農業集落排水事業特別会計】      1億1320万4千円
【介護保険事業特別会計】        4億5509万円
【後期高齢者医療特別会計】        5280万円
【国民健康保険月形町立病院事業会計】
             収益的収入  8億0819万8千円 
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個別審議

◆まちなか歴史探索事業(新規) ・・・ 315万円
 ・月形町の歴史を、博物館を訪れた観光客や町民に広めることが目的。
 ・歴史を感じながら町内を歩けるよう、地図を作成。
  合わせて旧町名や建物跡地を示す道標を設置(平成25年度は20基)。
  様子を見ながら来年度以降も展開していく予定。
 ・9月3日(樺戸集治監開庁日)を中心にイベント展開予定。
 ・予算315万円(うち100万円は、宝くじ系補助金を活用)
《気になったポイント》
 ○歴史を使った「まちおこし」として、新たな展開に期待する。
 ○平成25年度の事業内容の詳細はまだ決まっていない上、将来的な展望もハッキリ
  していなかった。もっと構想を練ってから展開した方が良いのでは?


◆特別職の退職手当組合への負担金 (→別項目で詳しく)
 ・3年前に退職した渡部教育長の退職金の取り扱いと事務手続きに関し、議会への
  説明が間違っていたことが発覚。
 ・全員協議会で対応協議するも、理事者と議会の隔たりは大きいまま。
 ・本会議最終日(19日)の開会前に町長が謝罪。今後の展開アリ。
《気になったポイント》
 ○前教育長の退職金問題が発端だが、問題の本質は別のところにあると私は考える。
  行政の広範囲に影響することなので重要であり、慎重に対応していきたい。


◆総合振興計画事業 ・・・ 372万6千円
 ・総合振興計画の義務付けはなくなったが、今まで通りの内容で計画を策定予定。
 ・次期計画は平成27年策定のため、平成25年は住民アンケートを実施。
 ・予算はアンケートを行う経費が中心。
《気になったポイント》
 ○議論の中での楠議員の発言「義務づけの無くなった意味を考えるべき。独自色を
  出すことが重要ではないか。コンサルが作るキレイな物より、町民とともに行政
  自ら考え絞り出した計画を」に共感する。現状では今までの焼き直しに過ぎない。


◆障害者自立支援等給付事業 ・・・ 1億0529万8千円
 ・事業費が急速な勢いで増えている(昨年は 9056万7千円)
 ・月形町の特性(2つの障がい者施設が立地)もあり、今後も伸びる。
《気になったポイント》
 ○規模が大きく、お金の出入りも様々な事業なので「特別会計化」の検討も必要かと
  私は考えたが、様々な理由から「今のところは現状で」とのこと。特別会計化する
  ことのメリット・デメリットも整理されていて、納得できた。
  ただ、将来的には検討の余地もある。その時のための準備は必要。


◆町道および公共施設除排雪業務 ・・・ 4969万7千円
 ・平成24年度は2件の人身事故が発生。安全管理体制、人件費の積算と配分について
  一般質問と絡めて金子議員から質疑アリ。
《気になったポイント》
 ○人身事故が立て続けに起きた以上、安全管理等を問われるのは必須。
  委託事業における人件費の問題は「公契約条例」に繫がる視点。展開に要注目。


◆主に高齢者向けの除雪対策事業
[福祉分野:17万7千円/産業課・私道除雪補助金(新規):60万円]
 ・福祉分野の除雪事業は、高齢者事業団に依頼する高齢者の身近な除雪支援。
 ・産業課分野では、高齢化している地区の私道の除雪が対象。緊急路確保が目的。
  要件を満たす地域住民団体が申請すれば、1シーズン3万円以下/戸の補助。
《気になったポイント》
 ○豪雪地帯の月形町では、除雪なしに暮らしは成り立たない。公道の除雪も含め
  様々な対策は必要。しかし個人に補助金を出す場合、キチンとした構想が必要。
  担当課ごとに対象者を規定すると「公平性」の問題も。
 ○少ない予算を有効・公正に配分し町民の満足度を高めるには、町民が「選択」出来
  るようにすることが重要。除雪の様々なメニューを提示し、その人(世帯もしく
  は地域)が最も必要なところに手厚く支援できれば満足感も高まる。
  行政の総合的な取り組みと構想力。


◆国民健康保険事業特別会計
 ・平成25年度の予算に[財政調整基金からの繰り入れ 1000万円]を計上。
 ・平成24年度も1000万円の繰り入れを行った。
 ・平成24年度末の基金残高見込みは2,400万円。
 ・厚労省指針では、基金残高約2100万円が下限ライン。平成25年度下回る見込み。
《気になったポイント》
 ○基金繰入額の動向は、平成24年度の国保会計決算確定と税申告の状況により決定さ
  れる国保税率による(6月定例会で補正)。国保税は一昨年大幅に上げられ、負担
  感が倍増。今後の動向に要注目。
 ○国の抜本的制度改革はいつ? 政治不信に繫がりかねない現実。


◆国民健康保険月形町立病院事業会計
 ・予算書における入院患者数・外来患者数が、実績より遥かに多く非現実的な数字
   → 平成21年度から「目標数値」として計上。
 ・内科医師派遣が隔週1回から毎週1回に増えることで院長の負担軽減になる。
 ・当初予算に一般会計からのルール分以外の繰り入れが、2500万円含まれている。
《気になるポイント》
 ○予算決済時、町長はどういう判断でこの予算を了承したのか?( → 総括質疑)

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