2017年12月08日

【月ヶ岡農村公園の指定管理者確定】傍聴記(2)

9月定例会で月ヶ岡農村公園(JR月ヶ岡駅周辺施設)の管理を来年度から指定管理者で行うことが決まり、公募を経て今定例会でその指定管理者に「社会福祉法人 雪の聖母園」が決定した。応募の際の指定管理料は、上限と同額の150万円/年とのこと。

月ヶ岡農村公園は、JR月ヶ岡駅に隣接した待合所・トイレ・駐輪場・公園で構成されている。これまでの管理は町が直接行い、そのうち清掃等は委託していた。年間の管理経費は総額166万円(うち委託料は121万円/平成28年度予算)。ただし、冬期間は使用できなくなっていた(つまり、冬期間の管理は不用だった)。

今年度大規模改修を行い、台所を新設して簡単な飲食が提供できるようにし、トイレも24時間年中使えるようにして、来年度から「月形町を発信する拠点」として運営できる指定管理者を公募した。

公募の際の仕様書には、月形をPRするイベント等の開催(収入は事業者が受け取れる)と、清掃などの管理業務を行うこと、契約金額の上限は150万円/年と示されていた。
応募したのは「福祉法人 雪の聖母園」ただ1者とのことで、決定に至った。

質疑応答で明らかになったのは、町が契約金額の上限額を設定する際、清掃と管理業務をあわせて年間70万円と算出したということ。これまで委託料として120万円かかっていた業務を、冬も仕事がプラスされ、飲食の提供でトイレ等の清掃も頻繁にする必要がある条件で、50万円も減らしていたのだ。

飲食業の経験がある笹木議員から「飲食を提供するとなると清掃等にも時間がかかる。この金額で本当にやれるのか?」との問いに、「雪の聖母園(障がい者支援施設)は就労継続支援B型事業所なので賃金が安い。応募の際、この条件でも作業人員を確保できるということだったので問題ない」と担当課長から答弁があった。

“えっ!”

つまり賃金が安いことを前提に上限金額を設定していたのか?

公募のときに仕様書を見たが「こんなに業務をしなくちゃならないのに150万円じゃあ割に合わないな〜」と、私も正直思った。そう、一般事業者は同じように感じたのではないか。それで結果的に雪の聖母園しか応募しなかったのではないか?

指定管理者制度を使うなら、PR効果が上がるアイデアを持った事業所がたくさん参入しやすくするよう、業務内容に見合った上限額を設定して公募し、応募のあった中から最適な事業者を選定することが必要だったのではないか?

上坂町長は「雪の聖母園」の元施設長である。この一連の経過を見ていると、そのことも気にならないではない。

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