2008年09月11日

平成19年度月形町歳入歳出決算特別委員会

月形町には以下の6つの事業会計があります。

◎一般会計          :月形町のお財布
◎国民健康保健事業特別会計  :国民健康保険(国保)のお財布
◎老人保健事業特別会計    :75歳以上の方を対象にした健康保険のお財布
                (あと数年で後期高齢者医療制度に全て移行される)
◎介護保健事業特別会計    :介護保険のお財布
◎農業集落排水事業特別会計  :下水処理に関するお財布
◎町立病院事業会計      :町立病院のお財布

各事業ごとの平成19年度の決算について、特別委員会で審議し承認しました。(9月10〜11日)

特に注目すべき点について以下に記します。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

【一般会計】
◆ 歳入総額 33億1893万8495円
◆ 歳出総額 32億9055万8331円+翌年へ繰り越すべき財源 11万5000円 
◆ 2826万5164円の黒字決算
  ・H18年度からの『月形町行財政改革プラン』による取り組み
   (町税等の伸び、繰越金の増加、歳出の抑制) 
◆ 財政調整基金、減債基金を取り崩さずに済んだ
◆ 地方交付税は、1億2901万5000円の減(H18年度と比較)
  ・国の削減方針(交付税算定基礎の減額改正、ほか)
◆ 経常収支比率 90.4%(H18年度比較 3.5%増)
  ・交付税の減少が大きな要因
  ・警戒ライン85%を上回っている(道内の多くの自治体が同様)
   → 今後も経費節減に努めることで、更なる悪化は回避できるであろう
◆ 公債費比率 13%(H18年度と同率)
  ・警戒ライン10%を上回っている
   → 今後も計画的な償還により上昇することはないであろう
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

【財政健全化判断比率】

財政健全化法により今年度(平成19年度決算)から公表が義務づけられた4つの指標と数値

            平成19年度暫定値    早期健全化基準 財政再生基準 
1)実質赤字比率  : ー(実質赤字がないため): 15.0%   : 20.0%
2)連結実質赤字比率: ー(実質赤字がないため): 20.0%   : 40.0%
3)実質公債費比率 : 11.5%         : 25.0%   : 35.0%
4)将来負担比率  : ー(実質的な将来負担額がない):350.0% : /

これらの数値から、月形町の財政は良好である
(月形町監査委員の平成19年度財政健全化審査意見書から)

※用語説明
・実質赤字比率  :普通会計(地方財政統計上の会計)の赤字状況を示す
・連結実質赤字比率:一般会計に国保や病院などの公営事業会計を加えた赤字額の割合
          (自治体財政の「真の体力」を測る新しい基準)
・実質公債費比率 :自治体の収入に対する借金返済額の割合
・将来負担比率  :自治体の財政規模に対する将来負担すべき借金の割合を測る指標
          (地方債残高や第3セクターへの損失補償額なども含まれる)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

月形町の財政規模は約33億円と年々縮小してきているが、様々な数値が示すように現在の月形町の財政は良好であり、健全化の努力は素晴らしいと思う。
また【財政健全化判断比率】は、夕張の問題を機に新しく設けられた指標(一般会計だけでなく他の事業も含めた全体の赤字について示したもの)で他の市町村とも比較できる。今後新聞等で発表された場合比べてみて欲しい。

財政は良好であるとは言え、カツカツ、ギリギリの状態は変わらない。様々なことを削って勝ち得た黒字である。
そのため、事業の細部に歪みは起きていないか? 本来はシステムで解決すべきものを熱意や努力といった人為的で不安定なものに頼り解決していないか? 将来を見据え積むべき研鑽を怠っていないか? 

議員として、『お金』だけに着目するのではなく、立体的、時空的に全体を見極めてチェックしていきたいと思う。

2008年09月09日

平成20年度第3回定例会(一般質問)

本日、一般質問を行いました。今回一般質問を行ったのは、私と宮元議員(教育現場の現状〜国旗・国歌の取扱い)で、ともに教育長に対してです。

私の一般質問と答弁の要旨を以下に記します。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

平成20年度第3回定例会 一般質問 (宮下裕美子 → 教育長)

1. 学校給食の運営方針について

【質問】学校給食は、学校給食法の改正により「栄養改善」から「食育(食や文化の大切さ、栄養バランスなどを学ぶこと)」に主要目的が転換した。月形町においては以前から「食育」や「地産地消」に熱心に取り組んでいる印象であるが、設置者として、現在の学校給食の運営方針はどのようになっているのか。

【答弁】月形町のの学校給食運営方針は「安心・安全」「地産地消」である。安心・安全面では食中毒を起こさないよう衛生管理を徹底し、食材も吟味している(問題の起きたマッシュルームや餃子などは使用していない)。また地産地消に関しては、宮下議員の認識のとおり。


【再質問】設置者と保護者とで同じ認識のもと学校給食が運営されていることに安心した。
一方、今年度に入り食材や燃料などあらゆる物が高騰している。今後の学校給食の運営に際し、「安心・安全」「充分な食育」を堅持しようとすればある程度の費用がかかるのは必須。運営方針と給食費のバランスについて、具体的な運営基準はどのようになっているのか。

【再答弁】月形町では食材費分を給食費として保護者に負担してもらっている。現実に物価は高騰しているが、保護者から預かっている大切な給食費はメニューやコストを意識し工夫しながら有効に使っている。しかし、カロリーや栄養が基準を満たせない場合は値上げせざるを得ない。この事については学校給食運営委員会で検討中である。


【再々質問】今の答弁ではカロリーや栄養など給食の栄養改善面のみに着目した運営のように取れる。食育が主要目的であるならば、メニューの数や質を落とさず、行事食なども取り入れた中で運営していく必要があるのではないか。また、そのために給食費が大幅に値上げされるのであれば、町の施策として(子供に対する施策が少ない現実を考慮して)給食費の保護者負担割合の見直しは考えられないのであろうか。

【再々答弁】施策に関しては私の答える範ちゅうにない。
給食の目的には「明るい学校生活のため」というのも含まれる。少ない金額でも工夫をして夢のある給食を目指したい。なお倫理的なことからも、食材費=給食費という方針は続けていきたい。今のところ概算で1食10〜20円の値上げとなるであろう。今後給食費を値上げする際は、その理由と給食の内容を保護者にキチンと説明していきたい。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

2. 栄養教諭の業務について

【質問】栄養教諭とは、学校における「食育」の推進を目的に、H17年にできた制度である。月形町では今年4月から月形小に配置された。今年度の教育執行方針の中にも「各学校の『食』に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけさせることに取り組む」とうたわれている。この事から「食育」への取り組みがより一層強化されるものと思っていたが、現実にはそうはなっていないようだ。
 月形町における栄養教諭の配置目的と業務内容はどのようになっているのか。

【答弁】栄養教諭の配置制度で食育の強化ができると考え、当初良い制度だと思った。しかし実態は「給食センターの栄養師」と「食育を指導する専門教員」の一人二役をこなさなければならない、問題のある制度である。今年は初年度で試行錯誤中であるが、栄養教諭本人の努力と熱意で今まで通りの食育や出前授業も行っていく計画である。


【再質問】では、今年度の教育執行方針を実現させるために、今後どのように取り組むのか。

【再答弁】制度がある以上、形は変えられない。しかし栄養師が栄養教諭になったのであるから、食育の部分の量は同じでも質が向上するであろう。


【再々質問】栄養教諭本人の努力だけでなく、行政や学校側からのサポートはないのか。

【再々答弁】色々な場で「栄養教諭の一人二役制度」から「独立して食育に専念できるような配置」になるよう要望していきたい。また、各学校の校長や先生方にもご理解いただき、応援してもらいたいと考えている。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

今回の一般質問では、教育長から明快な答弁をいただくことができ、質問した側としても満足のいくものでした。

学校給食は教育における一部分ではありますが、全ての子供がかかわり、またその保護者も関係します。私は学校給食をただ単なる『食育』や『栄養』という面だけで捉えるのではなく、行政・保護者・子供・学校をそれぞれ繋ぐ糊のような存在であると考えています。今の教育現場の問題点を『学校給食』という切り口から見直し、新たに発展させていくために、これからも注目していきたいと思います。

平成20年度第3回定例会(日程)

本日から以下の日程で、月形町議会9月定例会が始まりました。

9月9日(火)定例会開会、一般質問、北海道後期高齢者医療広域連合議会議員選挙、
            平成20年度補正予算、各種条例改正、他
 10日(水)平成19年度月形町歳入歳出決算特別委員会
 11日(木) 〃
 12日(木)定例会(発議、意見案、会議案など)閉会予定

平成20年度第3回定例会(日程)の続きを読む

2008年09月08日

月形小学校 日曜参観日

昨日は、月形小学校の日曜参観日でした。午前中が授業参観、午後はPTAの球技大会(ドッチボール)という日程です。
このため実に多くの保護者が学校を訪れました。学校訪問名簿を見ると約9割の保護者が参観、お父さんの姿もたくさんあって、平日の参観日とは違った家庭的で賑やかでゆったりした雰囲気でした。

それから校外にはお爺ちゃん、お婆ちゃんの姿もチラホラ。
実は午前の授業参観の内容がマラソンだったからです。
「孫が走るっていうんで見に来たんだけど・・・」
あいにくグランド状態が悪く(水浸し)でマラソンは中止になり、お婆ちゃん達は教室に入ることなく帰って行きました。

なにか、月形って良いところでしょう?

2008年09月07日

北海道自治体学会フォーラム in えにわ(感想)

今回のフォーラムでは、実践例を中心にその問題点と解決策や理論的裏付け等のお話を聞くことができ、普段の行動を一歩進める勇気をもらった気がします。迷いが晴れた分、思い切って、自信を持って、今までのやり方を推し進められます。

それから一つ気付いたことがあります。月形町の議会や行政はまんざらでもないということです。

今回、知事や市長や市議会議員のお話を聞いたわけですが、そこで問題になっていることの多くは月形町ではクリアされています。
人口が少ないため(4,000人)多くの人が何かしらの「役」を持って行政や地域に関わっているということ、地縁・血縁がしっかりと残っているために情報網や監視能力が発達しているということ、過疎・高齢率の高さ・低所得等から協力し合わなければ成り立たない厳しい場面があるということなどから、議員と町民と行政との間に「顔の見える関係」が成立しています。そのために慣習や直感で多くのことが良い方向に解決できていると考えます。

もちろん、月形にも問題点はあります。ただその質が都市部とは違うということを再認識しました。
地方自治であるならば、それぞれの問題をそれぞれの解決策を持って対処していかなければなりません。国や道に期待したり、都市部ばかりを見て参考にするのではなく、自分の町の良いところを充分に認識しながら、独自の取り組みで解決すべきと強く思いました。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

私は議員になって2年目ですが、議員になる前に議会や行政に抱いていた疑問や不満は随分薄れてきました。それは今まで見えていなかったものが見えてきたからだと思います。月形町議会は思いのほか自由(会派はなく、提案・議論・採決も個人に任される)で柔軟であり、問題解決能力を持っていました。行政もしかり。

しかし、これらは議員になってから見えてきたこと。つまり町民には知らされない場面で行われていたということです。活発な議論は非公開の議員協議会が中心、行政からの情報発信もニーズに合っているとは言えません。
知れば、知らせることができれば、議会も行政も信頼を得ることができると確信しました。

そのためには「透明性」です。何も隠すことはないし、今までやって来ていることは充分「透明」に耐えられます。

そこで私の役割は「自分の活動や考えを積極的に公開していくこと」。
私は常に「開拓者」なのです。

<<前の5件 123

▲TOPへ戻る