2010年03月24日

強風と農家と家族

先の連休は全国的に強風が吹き荒れ、北海道内でも農業用ハウスの倒壊等、局所的に被害が発生しました。ここ月形もひどい風で、3月21日(日)の最大瞬間風速は25m。既に春作業(苗作り等)を始めている農家もあるので被害もあったようです。

我が家では一番大きな越冬ハウスの天井フィルム(農PO)が裂けてしまいました。幸いにもハウスの中に植わっているのは寒冷地の宿根草で、この時期の外気にさらされても大丈夫。それに太くて頑丈なパイプだったので骨格には被害が無くて、ひとまずホッ。

翌22日は振り替え休日。少し風がおさまったのを見計らって、家族4人でハウスの補修へ。と、みるみるうちに雪が降り出し、風も付きだして地吹雪模様に。結局この日は補修するための道具と資材を破れたハウスに運び込んで終了。作業時間:約1時間。

翌23日。今日こそはと多少の風と雪の中、夫と二人で作業開始。破れた場所を修復するためには5m以上もある屋根に上らねばならず、夫は上に登ったまま、私は下からサポート。大きく開いた穴に蓋をかぶせるように落ちたフィルムを引き上げ、風の入り口をふさいでいると・・・雪がバサバサと降り出し、みるみるうちに積もり・・・一気に作業できなくなりました。修復完了まであと半分。作業時間:約2時間。

そして今日。朝から晴天。日が高くなると共に表面の雪がとけて作業が進むと思いきや、またも風が! こんな日は作戦が重要。いかに安全に無駄のない動きで作業できるか、状況変化に対応して作戦を変更しながら、作業を進めること3時間。補修完了!!! 
天井に開いた穴は完全にふさがり、風にも強く補強されました。
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今回の強風被害を修復するために、大人2人で都合6時間(+子ども2時間分)。どんなに大変でも生産するためには直さなければなりません。今までもこうして2人で直してきました。農家の宿命です。

毎回状況が違うので作戦もその都度違い、疲れや見解の相違でケンカになることもありました。経験を積んで、お互いの一歩先を読みながら、効率的に何とか動けるようになったかな。それでも今回のように天候急変で中途で止める場面もあります。思うようにいかないのも農家の宿命。

今回修復した越冬ハウスは、私たちがここで農業を始める以前から建っていました(元の農家が建てたもの)。私たちが引き継いでから、強風や台風、吹雪で何度か被害が出ているのですが、それが決まって休日。毎回、家族の記憶に残る出来事です。

そして今日、終業式を終えて帰宅した子ども達に「ハウス、きれいに塞がったよ。」と報告すると「え〜、スゴイ、良かったね。」とねぎらいの言葉が返ってきました。補修の大変さを知っているからこその共感。

ハウスの被害は残念でしたが、修復完了の達成感と、自分もやればできるという自信、そして家族と共感できる幸せ。ああ、農家で良かった!



3月も下旬というのに月形にはまだ1mくらいの雪が残っています。いつもより寒い日が続いてるからですね。ちなみに、この冬の降雪は約10m、平年より少し多かったくらいでした。

関東方面では桜が咲いたと聞きます。
あ〜、月形の春はまだ先かな〜。

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