2010年09月17日

平成22年第3回定例会(議案)

平成22年第3回定例会は9月14日に始まり、16日午後に終了しました。途中の15日と16日午前は平成21年度の決算特別委員会を行っています。

ここでは審議された議案について報告します。
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【平成22年度各会計補正予算】
1.一般会計補正予算(第2号)
●歳入歳出総額 31億6172万8千円 (+2213万1千円)
●[増額要因]温泉ホテル改修事業の起債、繰越金
 [減額要因]農業関係の事業費大幅減による、交付金と起債の減額
●注目点
・温泉ホテルの改修
・ニオイヒバの移植(野球場 → 街路樹)フェンス工事に伴う処置
・子宮頸がんワクチンの追加補正(予定者以上の希望による)
・中山間地域等直接支払い制度の地区割り変更(第3期スタートによる)増額
・林道等災害復旧工事(8月23,24日の大雨による土砂崩れ等)
・土地改良事業の縮小による減額

2.国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
●歳入歳出総額 5億1552万3千円 (+126万円)
・特別調整交付金の増による(電算システム改修のため)

3.老人保健事業特別会計補正予算(第1号)
●歳入歳出総額 105万5千円 (+5万5千円)

4.農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)
●歳入歳出総額 1億1105万1千円 (+159万6千円)
・市南処理場制御盤等改修工事(一般会計から繰り入れ)

5.介護保険事業特別会計補正予算(第1号)
●歳入歳出総額 3億5831万1千円 (+13万1千円)
・過年度返納金(国や道の負担金、交付金)の増額と、それによる基金繰入金減額の相殺

【その他の議案】
1.町長・副町長の減給(常勤特別職の職員の給与および旅費に関する条例)
・町長と副町長の月給を、平成22年10月〜12月分までの3ヶ月、30%減額
・切手事件(不祥事)の責任をとっての処分

2.月形町民保養センターに関すること
・温泉ホテルを「月形町保養センター宿泊施設」として、町の管理下とする。
・指定管理者として、月形町振興公社を指定(平成22年10月1日〜平成24年3月31日)

3.はな工房の料金改定
・多目的ホール(旧紫陽花) 貸室料の設定 5,250円/時間
・食事料金の上限引き上げ

4.月形町過疎地域自立促進市町村計画の策定
・過疎債が6年間(平成22年〜27年)延長されたことによる計画の策定

5.教育委員会委員の任命(本間委員の任期満了による)
・新任教育委員 豊田揺子氏 
・任期 平成22年10月1日〜平成26年9月30日

6.平成21年度月形町の財政健全化判断比率等の報告
●財政健全化法により公表が義務づけられた4つの指標と数値
             平成21年度値    早期健全化基準 財政再生基準 
 1)実質赤字比率  : ー(実質赤字がないため): 15.0%   : 20.0%
 2)連結実質赤字比率: ー(実質赤字がないため): 20.0%   : 40.0%
 3)実質公債費比率 :  11.9%         : 25.0%   : 35.0%
 4)将来負担比率  : ー(実質的な将来負担額がない):350.0% : /

●資金不足比率          資金不足比率  経営健全化基準
 1)国保月形町立病院事業会計:   ー   :   20.0%
 2)農業集落排水事業特別会計:   ー   :   20.0%

【平成21年度 決算認定】→ 決算特別委員会 → 全員一致で認定 
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今年度の補正予算で注目すべきは「温泉ホテル関連」と「町長・副町長の減給」でしょうか。

温泉ホテルは今まで民間が経営していましたが、町の財産となり振興公社が管理することになりました。これに伴って中規模な改修が行われ、12月1日にリニューアルオープン予定です。これで名実共に皆楽公園エリアの中心施設となるわけですから、この機会にハードだけでなくソフトもリニューアルし魅力をアップして欲しいです。期待しています。
皆楽公園エリアは月形町にとって「表の顔」であり、憩いの場でもあります。まだまだ引き出されていない可能性が詰まった地区です。

もう一点の「町長と副町長の減給」について、町長は質問の答弁で
 ・自ら厳しい処分をしなければと思い、過去の事例を見ても甘くない処分を行った。
 ・自らは関与していないし、決裁もしていないので(辞職する程ではない)。
 ・全体の責任者として処分を行った。
と答えています。
町長の気持ちの中では「これで区切りがついた」と思っているのかもしれませんが、(一般質問や決算委員会の答弁などの内容から)事態は長期戦の様相を呈してきました。本当に残念です。
切手事件にかかわる内容については別項目で詳細に報告します。

それからもう一つ。新しい教育委員会委員の人選は非常に良かったと思っています。
豊田氏は長らく福祉関係の仕事をしてきた人物で、子育て経験も豊かですし、現役の子育て世代でもあります。教育と福祉の連携を強く訴えてきた私にとって、今後の教育行政に変化が出るのではないかと期待大です。

2010年09月16日

定例会が終了しました

予定より1日早く、平成22年度第3回定例会(平成21年度決算特別委員会を含む)が終了しました。

今回の定例会は色々考えることがあったり、視点や考え方の違いに気付かされたり、新たな対策の必要性を感じたりと、ある意味「裏切られた」または「予想をこえた」事態に、頭をフル回転させて疲れました。心も相当揺れましたしね。

結果、皆さんにお伝えしなければならないことがたくさん出てきました。

でも今日は「ごめんなさい」です。
体力と気力を回復させるために、今日はもう寝ます。
明日以降、私の感じたこと、考えたことも含め報告します。

※ 2枚の写真は役場駐車場中央にある「藤」です。大きなサヤ(種の袋)が藤棚の下にたくさん下がっていました。
サヤは黄緑色。表面にある無数の毛が陽射しに照り映えて、輝いていました! 綺麗でしたよ♪

ずっとずっと前からそこにある藤棚ですが、花の咲く時期以外は気にも留めず、上を眺めることもありませんでした。ただただ藤棚の下の木陰が日除け場所として最高だったので、その下に入ったことはありましたが、上を眺めるまでには・・・。
藤棚脇に止めた車に乗ろうとした時、目に飛び込んできてハッとしました。

何もしなくても、世の中は変化しているんですよね。気付かないのは私たちだけかも。
目の前にあるものも、見ようとしなければ見えないものなんですね。

2010年09月11日

社協ボランティアセンター主催・映画「空想の森」上映会

今日の夕方、交流センターにて映画「空想の森」の上映会がありました。この上映会、月形町社会福祉協議会のボランティアセンターによる企画・運営で入場無料! 共同募金からの補助とボランティアの方々の協力があってできた催しでした。

この映画「空想の森」は十勝管内新得町が舞台で、2組の夫婦(宮下さんと山田さん)の暮らしを綴ったドキュメンタリーです。4人とも道外出身ですが今は新得町内で農業に携わっています。それぞれの暮らしの他に、新得共働学舎の生活や仕事(牛飼いやチーズ作り、畑作業)、新得町の風景、Shintoku空想の森映画祭や新得バンドなども盛り込まれ、2時間以上の上映時間もあっという間のひとときでした。

映画に描かれた農作業風景は、会場に集まった町内の人々(ほとんどが私より上の方々)にとって自らも体験した身近な光景だったのではないでしょうか。季節の移ろいに作業がはかどらない様子や赤ちゃんをおぶって農作業する姿に共感の声が聞こえました。それに共働学舎の様子も、障がい者施設やグループホームがいくつもある月形町では、何となく想像できる雰囲気でした。

かく言う私も17年前に新規就農した当時、1歳の娘をおぶって花切りや草取りをしていたので素直に感情移入し、植物の生長する姿に感動したことや子育てのワクワク感を思い出しました。一生仕事がしたくて、農業ならそれが叶うと新規就農した私にとって、映画の中の宮下さん夫婦の暮らしぶりは憧れですね。それに「労働は人間の最善の友である」そんな言葉が上映中何度も頭をかすめました。

とはいえ、現実の世界は厳しい。私自身、子どもが大きくなってお金のかかる世代なった今、素直で純粋な感動の時間は少なくなったかもしれません。素敵な物に目を留める余裕よりも、目の前の仕事をこなさなければ生活できない現実があります。
そういえば今は稲刈りの真っ最中。現役世代の参加者がほとんどいなかったのもそういう理由・・・。
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この他、映画の上映前後にもちょっとした企画が・・・

上映前にはフォークグループ「ノース・ファーム・ワン」による「勝手に作った月形のお店PRソング」の演奏が場を盛り上げてくれましたし、上映後の田代陽子監督と主催者代表・釣崎さんとのトークセッションでは、この映画が繋ぐ人と人との縁や価値観が語られ、田代監督の情熱とこの映画の不思議なパワーを感じることができました。

最後の最後、片付けも終わったロビーで田代監督(中央)と私(左)、そして新規就農仲間・春木さんの3人の記念写真。この映画に共感し繋がった3人です。
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とても素敵な映画でした。

kuusou3.jpg自主上映が主体なので滅多に見る機会のない映画を月形で上映するまでに汗を流してくれた釣崎さん、その想いを実現してくれたボランティアセンターの皆さん、資金を工面してくれた社協の方々、出店を開いてくれた協力者の皆さん、PR看板を書いてくれた月形高校の生徒さん、そして月形まで足を運んでくれた監督。皆さんのお陰で素敵な映画を見ることができました。ありがとうございました。

それから会場に集まった皆さん。同じ空間で月形の雰囲気を醸し出してくれたことで、私の感受性は高まりました。ありがとうございました。

願わくばもっとたくさんの人に見て欲しかったけれど、それはまたの機会に。
皆さん、お世話になりました。ありがとう。

2010年09月10日

全員協議会(2010.8.5)切手事件に係る職員の懲戒処分について

切手事件に関わる重要な内容で報告漏れがありました。
この内容は間もなく始まる定例会の一般質問にも関連しますので、ここに掲載します。
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【町側からの協議・報告事項】切手事件に係る職員の懲戒処分について

■ 経過説明
・ 7月23日 全員協議会に報告・協議
・ 8月 2日  懲戒処分等審査委員会(※)から答申
・ 8月 5日  職員を処分
※ 懲戒処分審査委員会の構成員:弁護士1名、町民2名、職員4名

■ 処分の根拠(懲戒処分等審査委員の答申から)
[切手の位置づけ] 切手の所有者は「図書を寄贈する考えはあったが、切手まで寄贈する考えは
          なかった」と捉え、所有は寄贈者にあると判断。町は占有者。
           → 遺失物として取り扱う
[換金について]  所有者でないものが勝手に処分 → 横領にあたる
[飲食にあてた行為] → 盗品無償譲り受け行為

■ 被害相当額の弁済
・ 7月29日 関係した者から20万円の弁済があった。
・ 町の所有物でないため「一時預かり物の損害相当物の弁済」として、
  一般会計の「諸収入の雑入」で受けた。

■ 処分内容
[懲戒処分]処分決定に基づき、8月5日朝に実施
・ 換金、飲食した40代職員・・・停職60日(条例で定める最高処分)、本人希望により本日退職
・ 飲食した40代係長・・・減給1/10、8月から4ヶ月間
・ 飲食した30代主査(当時主任主事)・・・減給1/10、2ヶ月間
・ 飲食した30代主任主事、2名・・・減給1/10、2ヶ月間
[その他]
・平成16年当時(発見時)適切な処理を怠った者:30代主任主事、2名・・・厳重注意
                        50代管理職・・・注意
・ 教育長・・・6月9日退職
・ 50代管理職・・・死亡退職で対象にならない
・ 30代元職員・・・退職のため処分しない

■ 警察への告発について
・ 6月中旬以降、弁護士に相談「物証のない中で被害届を出すことはどうか」
・ 同時期、警察にも相談。書類を提出していた
・ 関係職員が自主退職したことから、これ以上の罰はないと判断し、警察には届けない

■ 今後の対応について(現在考えられること)
1. 外部を入れた倫理委員会の設置も考えられる。この中で
  ・原因の究明
  ・隠ぺい体質
  ・不適切な処理(事務処理)の原因
   等を議論していきたい。また内部告発の受け皿にもなれるかと考える
2. 職員の倫理教育の徹底のため、外部講師を入れた研修の機会を増やす

【質疑応答】
Q 審査会のメンバーで、職員が過半数以上(7名中4名)含まれている。問題はないか? 
  厳正な処分ができるのか?
A もともとは副町長をトップとする職員だけで行っていた。過去に議会からの提案を受け
  民間2名を入れ、今回は弁護士を加えた。今後改善も考えたい。

Q 処分内容(減給期間)の格差の理由は?
A 組織全体として関わったとして「役職で差をつけるべき」という審査会からの意見による。

Q 理事者の処分は?
A 9月定例会で行う。

Q 損害金の扱いは? 10万円ではなかったか?
A 弁済金ではなく、損害相当額。不祥事に関係した者が話し合って相手側から持ってきた額。
  7月29日に納入済(20万円)。

Q 町民に対する謝罪はどういう形で行うのか?
A 8月20日のお知らせ号に不祥事の概要と処分等について、1枚折り込みを入れたい。

Q 教育委員会で起きた事件であるが、教育委員長の見解は?
A 今回の不祥事は教育長の管理すべきものと考えている。

※意見として ・・・ 別の弁護士の見解では、遺失物横領罪、業務上横領罪も考えられる。
         今の説明ではまだ充分でない。

2010年09月09日

9月定例会の日程と一般質問

昨日、議会運営委員会が開かれ、9月定例会(平成22年第3回定例会・平成21年度決算特別委員会)の日程と一般質問等が決定しました。

日程は 9月14日(火) 本会議(一般質問(4名)・議案審議等)
      15日(水) 平成21年度決算特別委員会  
      16日(木) 平成21年度決算特別委員会
      17日(金) 本会議(決算承認・会議案等)

会期中、随時全員協議会が開かれます。
内容は議案審議に関することや、町側からの説明・報告事項、議会活性化など。

また今回一般質問が4名(宮下、宮元、楠、笹木)からあります。
ほとんどが切手事件に関わることですが、その内容や視点はそれぞれです。
私の一般質問は以下の3点で、順番は最初です(14日(火)10:00の開会後すぐ)
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1. 切手事件の組織的課題に対する対応・対策について(町長に対する質問)

 切手事件は「組織的に行われた」ことが大きな問題であるとの認識は、誰しもが抱いていることである。町長も同様の見解を示し、8月5日の全員協議会で倫理委員会の設置等の考えを示していた。しかし、1ヶ月経過した今でも具体的な動きは見えない。
 なぜ対応が遅れているのか、また今後どの様な対策を行うのか、実施するに当たっての具体的な内容を含め、伺いたい。


2. 信頼回復に向けた自発的・積極的な情報の開示について(町長に対する質問)

 切手事件は当事者の情報隠ぺいにより調査が長引いたが、その一方、調査や処分において、町側からも自主的・積極的な情報開示は行われなかった。このことで行政の隠ぺい体質が疑われ、多くの信頼を失っている。
 時代の流れを含め、行政の信頼回復のためには情報の自主的・積極的開示と充分な説明は欠かせない。
 今後どの様な姿勢で情報開示を行い、それを具体化するのか、町長に伺いたい。


3. 人員削減後の福祉施策について(町長に対する質問)

 今回の人事異動で保健センター(福祉分野)の人員が1名削減された。
 月形町の福祉は「きめ細かな対応」で成果を上げているが、それには人員の確保が欠かせない。また、高齢化率が高い状況や地域福祉、障がい者福祉など抱える課題も多い。
 この現状で、なぜ人員を削減したのか、また今後どの様な福祉施策を展開するのか伺いたい。
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 切手事件は多方面に様々な影響を及ぼした大きな事件でした。この事件をただ「過去の過ち」とするのではなく、「教訓として生かす」ためにはまだ取り組まなければならないことが残っていると考えます。区切りをつけ前に進むためにも、今一度ここで立ち止まり検証すべきではないでしょうか。

 今回の一般質問では4人の議員がそれぞれの視点でこの問題に臨みます(事前に相談したわけではないのですが、結果として4人が関連する質問をします)。一般質問を通して各議員の考え方や視点、町長の考え方や今後の対応も明らかになることでしょう。

 この事件に関しては新聞報道や噂、議会だよりや町の報告書などで町民の皆さんにも情報が届いていると思います。その経過の次に来るのが今回の議会です。
 関心を持ってこの事件を見守ってくださった皆さん、どうぞ傍聴にお越し下さい。

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