2018年10月14日

【北海道自治体学土曜講座・完結/完了】

10月13日(土)は「最後の土曜講座」「松下圭一先生追悼特集」「大塚信一氏・西尾勝先生・森啓先生の講義と鼎談」でした。演台には松下圭一先生の遺影、その横には松下先生の奥様が寄せてくれた大きなアレンジフラワーがあり、最終回にふさわしい雰囲気の会場には100人以上が集ってその時を共有しました。

登壇された3人の先生方によって【松下理論=自治体理論】【松下圭一先生の人となり】が、それぞれの視点で、独自の語り口で、具体的なエピソードを絡めて語られました。私自身松下理論を人に説明できるほど理解できているわけではないのですが、松下圭一先生の思想や人物像が今まで以上に具体的・立体的になって、私の生き方の中心に染み込んできたように感じました。

それにしても3人の先生方の語りは個性的で魅力的でした。

■大塚信一さんは編集者。松下圭一先生の最も身近なところで観察研究していたとも言え、松下先生との関わりのエピソードとそこから導かれた思考・思想の解説がとても興味深かったです。
その中で印象的だったのは・・・
「水戸黄門」「大岡越前」は面白い。だがそこに市民はいない。「最後にお上が何とかしてくれる。お上の言うことを疑問なく素直に受け入れる」という「お上意識」そのものなのに気づいていない。(日本人には)お上意識が血肉化している。

■西尾勝先生のお話しは、まるで経口補水液のようにスルスルと身体に染み込むよう。お話を聴いているだけで理解が深まる、とても優しくて充実した内容でした。
その中で印象的だったのが「シビルミニマム論」の解説。市民と行政側のせめぎ合いがとても解りやすかったです(私がここでまとめて言葉にするのは難しい・笑)ので、西尾先生の書かれた書籍でもう一度確認したいと思いました。

■森啓先生はパッションの人。先生の内から湧き上がる情熱が言葉や雰囲気から発せられ、そこに惹きつけられるのだと改めて認識しました。
その森先生が「松下理論の3つの骨子」を解説
1.市民自治(市民自治・市民・自治体)
2.都市型社会(田舎にも存在する都市型生活様式のこと←→ムラ社会)
3.政策型思考(松下理論の方法論。実践理論←→説明理論)
なるほど〜と、考えを整理することができました。

今回の土曜講座には、月刊ガバナンスの千葉編集長もお越しになっていたので記事になるでしょう。また、書籍化する予定もあるので楽しみです。
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土曜講座、長い間のご愛顧ありがとうございました。

会場には常連さんはもちろんのこと、過去に実行委員をされた方、自治体職員やOB、議会議員、市民・・・ 多くの人にお集まりいただきました。幕を閉じるにふさわしい内容と参加者だったと思います。
「これをもって完結する」と決定した側として、土曜講座がめざしたものを多くの人と共有できたことで肩の荷が下りました。

土曜講座は終わりますが「めざすもの」が無くなったわけではありません。一人一人が実践していく場面になったのだと思います。その先にもしまた必要とされたなら、土曜講座のような「場」を作りましょう。その時はご一緒に!

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