2020年08月17日

月形町の人口増加問題が、朝日新聞に

先日、私が書いた「月形町の人口が増えている! その要因は・・・」が、新聞記者の取材によってより一層整理されて問題点をあぶり出しています。

さらに、私と上坂町長の視点と考え方の違いも。

コロナで住民登録が増えた 「刑務所の町」の異変とは?  朝日新聞デジタル 2020年8月17日 11時00分

 減少の一途をたどっていた北海道月形町の住民登録者数が、今年6月に突然増加に転じた。増えた多くは65歳未満の非高齢者の男性。人口減少と高齢化に悩む地方自治体にとっては朗報だが、理由は必ずしも町の魅力が増したからではなかった。ではなぜ?

 札幌から北東に約50キロ離れた月形町は、米作や花の栽培が盛んな農業地帯。町名は明治時代に置かれた監獄「樺戸集治監」の初代典獄(監獄長)だった福岡藩士・月形潔に由来し、1983年には町の積極的な誘致で月形刑務所が開所するなど「刑務所の町」として知られる。だが1960年に9492人いた町民は、今年5月末の時点で3分の1以下の3071人まで減少。高齢化率は2020年3月末で42・3%まで上っていた。それが7月末には人口3134人と2カ月で約2%増え、高齢化率も41・5%に下がった。

 突然の「人口増」は、新型コロナウイルス流行の影響だった。緊急経済対策として国は今年4月、特別定額給付金として住民1人あたり10万円の支給を決定。対象に刑務所の受刑者も含められたため、この機会に塀の中から町役場に、住民登録方法について問い合わせの手紙が相次いだという。

 再犯・累犯者が対象の月形刑務所は、刑期の長い受刑者が多い。入所前の居住地の住民票が自治体の職権で消除されていることもあり、町役場では各地の自治体への問い合わせに追われた。刑務所側も担当者が役場に来られない受刑者に代わって住民登録手続きを代行するなど、受給実現に協力。受刑者80人以上が同町に申請したという。

 地方交付税算定などの基準となる国勢調査での人口数は、住民登録をしていない人も含む常住人口をカウントしており、受刑者もそこに含まれる。そのため月形町では町役場の住民基本台帳よりはるかに多い人口が計上されており、かねて「町の実態を反映していない」との批判があった。今回の給付金目当ての住民登録について、同町の宮下裕美子町議(53)は「衣食住が確保されている代わりに経済活動がままならない受刑者に給付金を支給するのは、新型コロナ対策の趣旨と合わないのではないか」と疑問を呈する。一方、元障害者施設長の上坂隆一町長(69)は、「弱い立場の人たちと共に生きる月形町でありたい。できればこれを機に、出所後も地域に定着していただければ」と語っている。(戸田拓)

この記事を読んだ方から、以下の意見が寄せられました。
●受刑者は「弱い立場の人」なのか?
●受刑者の中には、経済的理由や社会的背景から犯罪を犯した人もいる。上坂町長はその人たちを「弱い立場の人」としてに想いを馳せているのではないか。
●上坂町長は「出所後も地域に定着していただければ」と言っているが、そのための準備はできているのだろうか。家や仕事のほか保護司や民生委員など、現状でも不足しているのに。
●受刑者は犯罪を犯して懲役刑の最中。被害者側の心情をどう考えているのか。

町民の中には出所時のトラブルで影響を受けた記憶があり、素直に「出所後も地域に定着していただければ」という気持ちになれない人もいます。刑務所の社会的使命と地元民の暮らし、そう簡単には言葉にできない事柄です。
上坂町長が日常的によく使う「弱い立場の人」、私はどうとらえたら良いかいつも迷います。

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