2020年06月12日

2.新型コロナ禍での学校教育支援(ICT環境整備)【令和2年第2回定例会】報告⑤一般質問

《一般質問 2.新型コロナ禍での学校教育支援(ICT環境整備)について/答弁者:教育長》

●質問:宮下●
突然始まった休校が3ヶ月も続いたことで、子どもたちの負担はとても大きかったと推察する。学校と保護者と教育委員会が1つになって対応したと聞いているが、様々な課題が見えたのではないか。私自身は早急なICT環境整備の必要性を痛切に感じた。
そこで、以下の点について教育長に伺いたい。 
(1)各家庭のICT環境はどうなっているのか。
(2)月形町でICTを活用したオンライン授業を展開しようとしたとき、何が障壁になるのか。
(3)国によるGIGAスクール構想があるが、今後のスケジュールと費用の概算のほか、近隣自治体の動向(新型コロナ対策として導入を急いでいる自治体も多いことから、機材不足等も含めての情報共有)。

◆答弁:教育長◆
町内小中学校の休校期間は、2月27日〜3月24日(そのまま春休み〜4月5日)、新学期は4月6日〜通常登校したが町内感染発生と緊急事態宣言で4月16〜5月31日まで休校になった。
休校期間中、週1回のプリント配布とDVDで授業の補完。5月11日〜分散登校、6月1日以降は対策(マスク着用、消毒、換気、三密防止)をとった上で通常登校している。行事は、運動会と修学旅行は延期、社会科見学と学習会は中止にした。
なお、文科省が全国のオンライン授業の状況を4月16日に調査した。取り組んでいたのは5%しかなかった。

(1)各家庭のICT環境
5月8日に小中全校生を対象に調査、84世帯(99%)が回答。項目と結果は以下の通り。(※特に必要な部分のみ抜粋)
・PC、タブレット、スマホの有無を調査。どの家庭にもどれかはある(=インターネットに接続可能)。
・ネットワーク環境を調査。多くは光回線無制限だが、無線回線有制限も14世帯あった。
・午前9時〜午後7時に子どもが一人で自由に使えない家庭が7世帯あった。

(2)オンライン授業の障壁
・各家庭の通信環境に差がある。オンライン授業は「無制限」でなければ難しい。
・家庭用機材(タブレット)は令和2年度中に全員配布したいので9月に予算化するが、入手困難で間に合わないかもしれない。
・学校側の機材(撮影用のカメラ・マイク)も無い。こちらも入手困難な状況。
・ソフトは8月までに決定する。
・端末の使い方が解らない子どもへのサポートも要検討。
・現在、オンライン授業は授業時数に含まれないことも課題。今後の見直しもあるので注視。

(3)GIGAスクール構想と現状
・令和元年にGIGAスクール構想が持ち上がったため、当初予算に組み込めなかった。
・令和2年度は小中学校の回線整備(アクセスポイント、LANケーブル、電源キャリア等)を行う。6月定例会の補正予算で1121万9千円を計上した。
・全ての児童生徒と教員に1人1台配布するタブレット等の端末は、当初の構想では令和5年度までに準備することになっていたが、コロナ禍によって令和2年度中になった。9月定例会で補正予算1433万円を計上する予定。ただし納入は年度末までに間に合わないかもしれない。
・近隣町村(南空知地区)もほぼ同様のスケジュールで進んでいる。機材不足は同様。
・指導は学校の先生が基本だが、他の体制も含め要検討。

●質問:宮下●
家庭の通信環境調査では、思いのほか普及していると感じた。各家庭でオンライン授業を受けるには一部改善の必要な部分があるが、それもあと少しといった印象である。むずがしい部分もあるが、工夫して取り組んで欲しい。
そこで提案がある。各家庭が無制限のオンライン環境を整えるまでの補完的な方法として、町内の公共施設等に充分な通信環境を整えてはどうか。その場でオンライン授業を受けたり、データをダウンロードして家庭で視聴することができる。教育委員会の入っている総合体育館や、避難所に指定されている各地区の公共施設、図書館や学童保育所など。

◆答弁:教育長◆
※ 避難所等の通信環境は次の質問で町長が答弁
学童保育所については検討していきたい。
オンライン授業の検討はしていくが、学習の効果は対面に勝るものはないと考えている。
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《宮下の所感》
月形町が平成22年に公共事業で光回線を全町設置したことが生きる時代になった。この恩恵を全ての家庭の全ての子どもが受けられるよう、導入促進策を別途検討したい。継続的にかかる通信費についても就学援助金等で支援できないか、ネット社会に対応した補助と支援のあり方について情報収集を強化したい。

長期休校による子どもたちへの影響は様々な分野に及んでいると思う。特に学力格差の広がりに強い懸念を抱いていたので今回はICTに特化して質問を行ったが、パソコンやインターネットなどで補完できる部分が少ないことも理解する。教育長が言うように《対面の学習効果》も確かにある。新型コロナ禍による新しい生活様式が常識になる中で、どうすれば学習の目的を達成できるのか、今が知恵を絞るときなんだと思う。また、生活習慣や意欲等も含めて充分にケアする必要があるだろう。子どもたちのこと全般を注視していきたい。

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