2019年11月10日

台風19号で被害に遭った実家へ【東京 → 栃木】

8日(金)の授賞式後は、高校ハンド部仲間と3年ぶりに会って青春を取り戻したあと、3泊目となる娘夫婦の家に帰宅。 授賞式まではプレゼン準備やら何やらで、1歳7ヶ月の孫と遊ぶ余裕もなかった私。ようやく全てから解放されて・・・爆睡してました(苦笑)
 
昨日(9日・土)は午前中に実家の栃木に向けて出発。一緒に過ごす時間が少なかったので、娘(ケガで松葉杖)は最寄り駅まで、孫と義母は2駅いっしょに電車に乗って特急乗り場まで見送りしてくれました(涙)また来るね♪
 

東武鉄道日光線。栃木に近づくにつれ水害のあとが残る風景が次々と… 堤防に「立ち入り禁止」の看板とロープ。なぎ倒されたままの樹木や草。水が抜けてガランとした家。修理の材料が積まれた庭… 台風被害から1ヶ月経つものの、生々しさの残る風景に胸が締め付けられる思いです。栃木駅に入るまでしばらくは徐行運転でした。
 
新鹿沼駅に到着すると母が迎えに来てくれていて、1年ぶりの再会。イメージよりも老けて小さくなってたような、ないような。

私の実家は鹿沼市内の旧粟野町。栃木県西側中央の日光連山に連なる山間部です。台風19号の大雨が山にあたって雨量が多かった地域で、鹿沼市の中でも大きな被害を出したのが旧粟野町でした。実家に戻る道すがら、川の決壊現場や幼なじみの家の被害を目の当たりにして・・・言葉になりません。
 
そうこうしている間に実家に到着。思ったよりも片付いていて、ご近所さんや周りの方々に助けていただいたのが本当に良くわかって、とてもありがたかったです。とはいえ、実家に戻って時間が経つうちにいろいろ見えてきて… やっぱりひどい被害だったことを実感。特に精神的ダメージがーーー 世間の1ヶ月は、ここではほんの一瞬なんだなあと。
 
帰宅する火曜日の朝まで、私に出来ることをやりたいと思います。

2019年10月30日

続報4 浸水米活用の記事/新潟日報・2019年10月29日朝刊【台風19号被害】

新潟日報の10月29日(火)朝刊に、前日の浸水米引き取りの記事が出ていたと、新潟県在住の知人や親戚から連絡がありました。
記事はネットでも公開されていたのでリンクを貼り、本文に引用させて頂きました。
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20191029504030.html
 
こうして大きく取り上げられることで、
 
①これから先の災害時に、浸水米処理の選択肢とし「すぐに」頭に浮かぶようになればと思います。「米は生もの」・・・特に水を吸った米の変質は急速ですから。
 
②災害支援の1つの方法として、自治体が指定するごみ袋に「お米のプラスチックを使用したごみ袋」の採用が進みますように。
最終製品が出回らなければ原料の引き取りも進まないので。願わくは、経済サイクルとして確立でき、浸水米であっても「原料価値」として被災者への支払いにつながりますように。
 
 
■ SDGs・災害支援を推奨するモデルケースとして、国や都道府県が補助(経費の一部負担)できないでしょうか。
■ SDGs・災害支援の取り組みとして、どこかの市区町村で採用できないでしょうか。
 
関係者のみなさん、力を貸してください。

【新潟日報】被災地の浸水米、レジ袋原料に活用   南魚沼の法人 無償で引き取り

 水害に遭った農家のショックを少しでも和らげたい-。新潟県南魚沼市でコメ由来のバイオマスプラスチック原料を生産する「バイオマスレジン南魚沼」は28日、台風19号の影響で水没、浸水した栃木県の農業生産法人のコメを無償で引き取った。廃棄する手間を肩代わりし、レジ袋やごみ袋の原料として活用する。同社は「浸水米が他にもあれば、積極的に引き取りたい」としている。

 レジン社が引き取ったのは、栃木県鹿沼市にある農業生産法人「ワタナベ」の浸水米。鹿沼市内では台風19号の影響で思川と荒井川が決壊するなどし、多数の浸水と土砂被害があった。

 ワタナベも倉庫に保管していた1袋30キロの玄米約700袋のうち、3分の1ほどに当たる約250袋(約7・5トン)が水没。保管していたコメのほか、軽トラック、農機具などの浸水被害もあった。渡辺宏幸社長(49)は「こんな被害は父の代でも聞いたことがない。何も考えられなかった」と振り返る。

 水没したコメの処理に頭を悩ます中で渡辺社長は、レジン社が今年の九州北部豪雨の際、会員制交流サイト(SNS)上で浸水米引き取りに手を挙げたことを知った。さっそく連絡を取り、引き取りが実現した。

 28日はレジン社の社員6人が現地に駆け付けた。浸水米が入った紙袋から運搬用の袋に手分けして移し替えた。カビが生えるなど状態の悪いコメは処分用に仕分け、約5トンを貨物トラックに積んだ。

 コメは精米した上でバイオマスプラスチックの原料に加工する。使い捨てのレジ袋やごみ袋での活用を見込む。45リットルの袋に換算すると、5トンのコメから約15万枚が生産できるという。

 九州北部豪雨のときは引き取りにまで至らず、実際に浸水米を活用するのは今回が初めて。中谷内美昭専務取締役(57)は「気候変動による災害が多発する中、食用にできないコメが出るなら、バイオマス資源として活用したい。こうした取り組みを新潟から発信したい」と話した。

【社会】 2019/10/29 11:51

2019年10月29日

続報3 浸水米の搬出【台風19号被害】

昨日(10月28日)午前、「バイオマスレジン南魚沼」のみなさんが新潟県魚沼市から実家の栃木県鹿沼市まで、大型トラックで浸水米を引き取りに来られました。新潟県と栃木県は遠いと思っていたのですが高速道路使用で2時間程とのこと。案外近くて驚きました。
 
それから、新潟県の地元テレビクルーや地元新聞記者なども同行していて賑やかだったそう。「バイオマスレジン南魚沼」さんは注目のベンチャー企業ですし、災害時の広域支援や資源循環の新しい形として話題性と可能性を見いだしたのだと思います。報道によって認知が進み、経済活動の一つとして確立できたら・・・多くの人がWinWinになれるでしょう。この動きに期待しています。
 

写真はその時の様子を弟が撮影したもの。
■1枚目:「バイオマスレジン南魚沼」の社員さんが、使える米をフレコンに詰めているところ。社員6人と大型トラックで来てくれた。
■2枚目:手前に写っているのが「お米のプラスチック」を使用した「自治体指定ごみ袋」
■3枚目:浸水米はカビが生えて、ところどころ塊になっている。一部進行している部分(中央部の緑色)は胞子の拡散が始まっている。
 
発災から2週間経過して、浸水米の一部にはカビが生えて変色していたり、積み重なった中央部は発酵してかなりの熱をもったりと変化していたとのこと。当初の引き取り予定から1週間遅れた影響が出ているようです。生ものである“米”を資源化するにはスピードが大切だと改めて感じました。
 
作業を開始した「バイオマスレジン南魚沼」のみなさんは浸水米の使えそうな部分を漉くってフレコンに詰めていきました。約3時間の作業で4トン程を詰め終え、正午近くに帰られたとのことです。
 

と、ここで数字の訂正。
当初「倉庫には3トンの米があった」と書きましたが、実は21トンもの米があったそう! もうビックリです。そのうち2/3は被害がなく食用米として販売できたそう。浸水米となったもののうち4〜5トンは「お米のプラスチック」として再利用(無償提供)、そして残り(3〜4トン)は泥やカビなどとの分離が難しいので廃棄(堆肥化)となりました。
 
弟が「経済的な損失は確かに痛いけれど、それ以上に辛いのは、せっかく作った米が何にもならずに廃棄されること。俺の仕事がなんだったのかな〜と思った」と。普段から明るくて前向きで物事を割り切って考えられる弟は、父とは反対の性格です。その弟も父と同様、農業を愛してる根っからの農家なんだなあと。この精神的ダメージを回復するには相当の時間がかかると感じました。

2019年10月18日

続報2・浸水米 行き先決定!【台風19号被害】

おかげさまで、浸水米の行き先が決まりました。
「バイオマスレジン南魚沼」に引き取っていただき「お米のプラスチック」に活用されます!
 
みなさんに色々な形で助けていただいたおかげです。
ありがとうございました。
みなさんの温かな気持ちと行動に感謝しています。
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今朝、いただいた情報をもとに「バイオマスレジン南魚沼」に連絡を取り、状況を説明しました。米の状態、運搬コストや輸送状況なども含めて確認し、最後は実家の弟と先方が直接やり取りして話がまとまりました。
 
先方から数日中にトラックが来て、浸水米の上部の乾いている米(全体の7〜8割)を無料で回収してくれるとのことです。
なお、床近くで今も湿っている部分は泥が混じっているので使えないとのこと。その部分は自前で堆肥化することになりました。
 
弟に話しを聴いたら、当初の米の量は3トンどころではなかったよう。今となっては細かな数字を聴いてもしょうがないので、これらの米がそれぞれに行き先をみつけられ、活用されることを喜びたいと思います。
 
発災から6日目、家族には疲れも出てきていますが、毎日物事が着実に進んでいるので大いに励まされているよう。たくさんの方に助けられている毎日は愛にあふれ、感謝しかありません。ありがとうございます。
 
※ 写真は現在の倉庫の様子。浸水した米袋は破れやすくなっていて、持ち上げると米がこぼれてしまうそう。このままの状態で迎えが来るのを待っています。当初のような乱雑さがなくなって落ち着いた雰囲気になりました。

2019年10月17日

続報・浸水米【台風19号被害】

1つ前の投稿に、たくさんのシェアとコメントとアイデアをありがとうございました。
状況が進展していますので、先程より詳しい状況をお知らせします。
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今日、倉庫に入れるようになったあとのこと。
 
米袋(玄米)は1袋30kg。荷崩れを起こしているので素人では運び出すのも至難の業。そこにプロ集団(民間の米取引業者)が心配して駆けつけてきてくれたそう。米の状態を見極め、水に浸からなかった米を救出してくれました。
 
床近くにあった米は、米袋の中も泥水が入っていて、しっとりと吸水していて即廃棄状態。その上に乗っていた米は袋に多少の汚れは有るものの、中身はサラサラとしていて問題なさそうに見えるけれど・・・ 一度水に浸かった米はカビるので食用にはできない。(浸水した可能性も含めて)廃棄の対象に。
 
そんなこんなで救済できた米は全体の1/3。
倉庫に残ったのは2トンの米。
 
農業法人経営者である弟2人で協議。2トンの米は何かに活用できれば使ってもらいたいけれど、そうでなければ廃棄することに。(廃棄=堆肥場に運んで堆肥化。もしくは、米のまま田んぼに撒いて自然肥料化)
 
もう廃棄することも覚悟したので、これ以上ここに手間をかけないと決定。つまり、米がカビるだろうけれど他の作業が終わるまでこのまま放置するということ。まずは今すべき作業を優先。機械や車の修理、田んぼに入ったゴミの片付け、○○の刈り取り、麦蒔き・・・ 並行して自宅の片付け。
 
秋は農作業の最盛期で本来は仕事が目白押し。そこに被害の片付けも加わったのでやるべきことはたくさん。でも、できないことも大量にあるので、諦めることもたくさん。とにかく経営者として優先順位をつけて、少しでも損害を減らし稼げる策を講じています。
 
みなさんから寄せられたアイデアの中で「株式会社バイオマスレジン南魚沼」は水没米も活用してくれるとのことなので、早速明日連絡を取ってみます。

みなさんからのアイデアや励まし、とても嬉しかったです。
ありがとうございました。

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