2010年09月16日

定例会が終了しました

予定より1日早く、平成22年度第3回定例会(平成21年度決算特別委員会を含む)が終了しました。

今回の定例会は色々考えることがあったり、視点や考え方の違いに気付かされたり、新たな対策の必要性を感じたりと、ある意味「裏切られた」または「予想をこえた」事態に、頭をフル回転させて疲れました。心も相当揺れましたしね。

結果、皆さんにお伝えしなければならないことがたくさん出てきました。

でも今日は「ごめんなさい」です。
体力と気力を回復させるために、今日はもう寝ます。
明日以降、私の感じたこと、考えたことも含め報告します。

※ 2枚の写真は役場駐車場中央にある「藤」です。大きなサヤ(種の袋)が藤棚の下にたくさん下がっていました。
サヤは黄緑色。表面にある無数の毛が陽射しに照り映えて、輝いていました! 綺麗でしたよ♪

ずっとずっと前からそこにある藤棚ですが、花の咲く時期以外は気にも留めず、上を眺めることもありませんでした。ただただ藤棚の下の木陰が日除け場所として最高だったので、その下に入ったことはありましたが、上を眺めるまでには・・・。
藤棚脇に止めた車に乗ろうとした時、目に飛び込んできてハッとしました。

何もしなくても、世の中は変化しているんですよね。気付かないのは私たちだけかも。
目の前にあるものも、見ようとしなければ見えないものなんですね。

2010年09月11日

社協ボランティアセンター主催・映画「空想の森」上映会

今日の夕方、交流センターにて映画「空想の森」の上映会がありました。この上映会、月形町社会福祉協議会のボランティアセンターによる企画・運営で入場無料! 共同募金からの補助とボランティアの方々の協力があってできた催しでした。

この映画「空想の森」は十勝管内新得町が舞台で、2組の夫婦(宮下さんと山田さん)の暮らしを綴ったドキュメンタリーです。4人とも道外出身ですが今は新得町内で農業に携わっています。それぞれの暮らしの他に、新得共働学舎の生活や仕事(牛飼いやチーズ作り、畑作業)、新得町の風景、Shintoku空想の森映画祭や新得バンドなども盛り込まれ、2時間以上の上映時間もあっという間のひとときでした。

映画に描かれた農作業風景は、会場に集まった町内の人々(ほとんどが私より上の方々)にとって自らも体験した身近な光景だったのではないでしょうか。季節の移ろいに作業がはかどらない様子や赤ちゃんをおぶって農作業する姿に共感の声が聞こえました。それに共働学舎の様子も、障がい者施設やグループホームがいくつもある月形町では、何となく想像できる雰囲気でした。

かく言う私も17年前に新規就農した当時、1歳の娘をおぶって花切りや草取りをしていたので素直に感情移入し、植物の生長する姿に感動したことや子育てのワクワク感を思い出しました。一生仕事がしたくて、農業ならそれが叶うと新規就農した私にとって、映画の中の宮下さん夫婦の暮らしぶりは憧れですね。それに「労働は人間の最善の友である」そんな言葉が上映中何度も頭をかすめました。

とはいえ、現実の世界は厳しい。私自身、子どもが大きくなってお金のかかる世代なった今、素直で純粋な感動の時間は少なくなったかもしれません。素敵な物に目を留める余裕よりも、目の前の仕事をこなさなければ生活できない現実があります。
そういえば今は稲刈りの真っ最中。現役世代の参加者がほとんどいなかったのもそういう理由・・・。
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この他、映画の上映前後にもちょっとした企画が・・・

上映前にはフォークグループ「ノース・ファーム・ワン」による「勝手に作った月形のお店PRソング」の演奏が場を盛り上げてくれましたし、上映後の田代陽子監督と主催者代表・釣崎さんとのトークセッションでは、この映画が繋ぐ人と人との縁や価値観が語られ、田代監督の情熱とこの映画の不思議なパワーを感じることができました。

最後の最後、片付けも終わったロビーで田代監督(中央)と私(左)、そして新規就農仲間・春木さんの3人の記念写真。この映画に共感し繋がった3人です。
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とても素敵な映画でした。

kuusou3.jpg自主上映が主体なので滅多に見る機会のない映画を月形で上映するまでに汗を流してくれた釣崎さん、その想いを実現してくれたボランティアセンターの皆さん、資金を工面してくれた社協の方々、出店を開いてくれた協力者の皆さん、PR看板を書いてくれた月形高校の生徒さん、そして月形まで足を運んでくれた監督。皆さんのお陰で素敵な映画を見ることができました。ありがとうございました。

それから会場に集まった皆さん。同じ空間で月形の雰囲気を醸し出してくれたことで、私の感受性は高まりました。ありがとうございました。

願わくばもっとたくさんの人に見て欲しかったけれど、それはまたの機会に。
皆さん、お世話になりました。ありがとう。

2010年09月10日

全員協議会(2010.8.5)切手事件に係る職員の懲戒処分について

切手事件に関わる重要な内容で報告漏れがありました。
この内容は間もなく始まる定例会の一般質問にも関連しますので、ここに掲載します。
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【町側からの協議・報告事項】切手事件に係る職員の懲戒処分について

■ 経過説明
・ 7月23日 全員協議会に報告・協議
・ 8月 2日  懲戒処分等審査委員会(※)から答申
・ 8月 5日  職員を処分
※ 懲戒処分審査委員会の構成員:弁護士1名、町民2名、職員4名

■ 処分の根拠(懲戒処分等審査委員の答申から)
[切手の位置づけ] 切手の所有者は「図書を寄贈する考えはあったが、切手まで寄贈する考えは
          なかった」と捉え、所有は寄贈者にあると判断。町は占有者。
           → 遺失物として取り扱う
[換金について]  所有者でないものが勝手に処分 → 横領にあたる
[飲食にあてた行為] → 盗品無償譲り受け行為

■ 被害相当額の弁済
・ 7月29日 関係した者から20万円の弁済があった。
・ 町の所有物でないため「一時預かり物の損害相当物の弁済」として、
  一般会計の「諸収入の雑入」で受けた。

■ 処分内容
[懲戒処分]処分決定に基づき、8月5日朝に実施
・ 換金、飲食した40代職員・・・停職60日(条例で定める最高処分)、本人希望により本日退職
・ 飲食した40代係長・・・減給1/10、8月から4ヶ月間
・ 飲食した30代主査(当時主任主事)・・・減給1/10、2ヶ月間
・ 飲食した30代主任主事、2名・・・減給1/10、2ヶ月間
[その他]
・平成16年当時(発見時)適切な処理を怠った者:30代主任主事、2名・・・厳重注意
                        50代管理職・・・注意
・ 教育長・・・6月9日退職
・ 50代管理職・・・死亡退職で対象にならない
・ 30代元職員・・・退職のため処分しない

■ 警察への告発について
・ 6月中旬以降、弁護士に相談「物証のない中で被害届を出すことはどうか」
・ 同時期、警察にも相談。書類を提出していた
・ 関係職員が自主退職したことから、これ以上の罰はないと判断し、警察には届けない

■ 今後の対応について(現在考えられること)
1. 外部を入れた倫理委員会の設置も考えられる。この中で
  ・原因の究明
  ・隠ぺい体質
  ・不適切な処理(事務処理)の原因
   等を議論していきたい。また内部告発の受け皿にもなれるかと考える
2. 職員の倫理教育の徹底のため、外部講師を入れた研修の機会を増やす

【質疑応答】
Q 審査会のメンバーで、職員が過半数以上(7名中4名)含まれている。問題はないか? 
  厳正な処分ができるのか?
A もともとは副町長をトップとする職員だけで行っていた。過去に議会からの提案を受け
  民間2名を入れ、今回は弁護士を加えた。今後改善も考えたい。

Q 処分内容(減給期間)の格差の理由は?
A 組織全体として関わったとして「役職で差をつけるべき」という審査会からの意見による。

Q 理事者の処分は?
A 9月定例会で行う。

Q 損害金の扱いは? 10万円ではなかったか?
A 弁済金ではなく、損害相当額。不祥事に関係した者が話し合って相手側から持ってきた額。
  7月29日に納入済(20万円)。

Q 町民に対する謝罪はどういう形で行うのか?
A 8月20日のお知らせ号に不祥事の概要と処分等について、1枚折り込みを入れたい。

Q 教育委員会で起きた事件であるが、教育委員長の見解は?
A 今回の不祥事は教育長の管理すべきものと考えている。

※意見として ・・・ 別の弁護士の見解では、遺失物横領罪、業務上横領罪も考えられる。
         今の説明ではまだ充分でない。

2010年09月09日

9月定例会の日程と一般質問

昨日、議会運営委員会が開かれ、9月定例会(平成22年第3回定例会・平成21年度決算特別委員会)の日程と一般質問等が決定しました。

日程は 9月14日(火) 本会議(一般質問(4名)・議案審議等)
      15日(水) 平成21年度決算特別委員会  
      16日(木) 平成21年度決算特別委員会
      17日(金) 本会議(決算承認・会議案等)

会期中、随時全員協議会が開かれます。
内容は議案審議に関することや、町側からの説明・報告事項、議会活性化など。

また今回一般質問が4名(宮下、宮元、楠、笹木)からあります。
ほとんどが切手事件に関わることですが、その内容や視点はそれぞれです。
私の一般質問は以下の3点で、順番は最初です(14日(火)10:00の開会後すぐ)
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1. 切手事件の組織的課題に対する対応・対策について(町長に対する質問)

 切手事件は「組織的に行われた」ことが大きな問題であるとの認識は、誰しもが抱いていることである。町長も同様の見解を示し、8月5日の全員協議会で倫理委員会の設置等の考えを示していた。しかし、1ヶ月経過した今でも具体的な動きは見えない。
 なぜ対応が遅れているのか、また今後どの様な対策を行うのか、実施するに当たっての具体的な内容を含め、伺いたい。


2. 信頼回復に向けた自発的・積極的な情報の開示について(町長に対する質問)

 切手事件は当事者の情報隠ぺいにより調査が長引いたが、その一方、調査や処分において、町側からも自主的・積極的な情報開示は行われなかった。このことで行政の隠ぺい体質が疑われ、多くの信頼を失っている。
 時代の流れを含め、行政の信頼回復のためには情報の自主的・積極的開示と充分な説明は欠かせない。
 今後どの様な姿勢で情報開示を行い、それを具体化するのか、町長に伺いたい。


3. 人員削減後の福祉施策について(町長に対する質問)

 今回の人事異動で保健センター(福祉分野)の人員が1名削減された。
 月形町の福祉は「きめ細かな対応」で成果を上げているが、それには人員の確保が欠かせない。また、高齢化率が高い状況や地域福祉、障がい者福祉など抱える課題も多い。
 この現状で、なぜ人員を削減したのか、また今後どの様な福祉施策を展開するのか伺いたい。
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 切手事件は多方面に様々な影響を及ぼした大きな事件でした。この事件をただ「過去の過ち」とするのではなく、「教訓として生かす」ためにはまだ取り組まなければならないことが残っていると考えます。区切りをつけ前に進むためにも、今一度ここで立ち止まり検証すべきではないでしょうか。

 今回の一般質問では4人の議員がそれぞれの視点でこの問題に臨みます(事前に相談したわけではないのですが、結果として4人が関連する質問をします)。一般質問を通して各議員の考え方や視点、町長の考え方や今後の対応も明らかになることでしょう。

 この事件に関しては新聞報道や噂、議会だよりや町の報告書などで町民の皆さんにも情報が届いていると思います。その経過の次に来るのが今回の議会です。
 関心を持ってこの事件を見守ってくださった皆さん、どうぞ傍聴にお越し下さい。

2010年09月08日

地方議会改革セミナー 第1回(講師:中尾修氏)

9月7日の夜、札幌で行われた地方議会改革セミナーに参加してきました。

これはローカルマニフェスト推進議員連盟北海道の主催で、今回が初の開催です。参加者は市町村議や道議が中心だったものの議会改革に関心の高い市民も多く、会場はいっぱい(約70人)でした。
また講演の様子はUstream(ユーストリーム)で配信されたり、ツイッターでのつぶやきが画面に映し出されるなど、配信実験(新たな試み)が行われていました。時代ですね。

セミナーの講師は前栗山町議会事務局長で、現在は東京財団研究員の中尾修氏です。分かり易さとメッセージの強さで定評のある中尾さんの講演ですが、全国を飛び回り講演を重ねていることや、様々な事例を研究されたことなどから以前にも増して「言葉」や「思考」が洗練されていて、全てが直球で入ってきます。
議会改革や地域主権などを地方議員側としてどう捉え行動するか、多様な視点を得るための手法など、議員活動や議会活動で問題になる様々な関係性を整理することができました。参加し甲斐のあるセミナーでした。

以下に、私の心に残った内容を記します。
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ローカルマニフェスト推進議員連盟北海道主催
    地方議会改革セミナー第1回

「地方分権化における議会改革」 
                    講師  中尾 修氏

          早稲田大学マニフェスト研究所客員研究員
        東京財団研究員・北海道自治研究所特別研究員
                   前栗山町議会事務局長

■地方議会は「二元代表制」
・住民は違った選び方で、2つの代表(首長と議会議員)を選ぶ
・選び方の違いから、2つの代表(首長と議会)には微妙なズレが生ずる
・ズレは抑制と均衡のバランスを生む → 二元代表制はとても良い制度設計
・二元代表制によって、議会と首長は一端は対立する構図になっている

■今、地方議会が置かれている状況
・地方自治法が議会に与えている権利(提案権、調査権、修正権)は
 首長と対峙するためのもの、バランスをとるために与えられているもの。
 しかし今までそれを行使してこなかった。
  → そのつけが今議会に回ってきている = 議会不信、議会不要論
・議会は既に崖っぷちにいる。そこに「地域主権」などの大風が吹いてきた
・どちらに進むべきか迷っている。気付いた人はその理論づけが必要と感じている。

■住民と議会の関係
・プライドの高さが住民と議会を遠ざける
・議会は悩みながら進んでいる。その全てを公開すること(過程公開の重要性)
 (例)旭山動物園の行動展示・・・全てを見せることで人気が出た(=知りたい情報を提供する)
・議会が機関として(一塊たまりになって)市民の前に登場する時代 = 報告会、説明
 狭い議場で全てを決定する時代は終わった。
 (例)名古屋市議会・・・河村市長に対峙するために党派を超え街頭宣伝、説明会の実施。

■なぜ議会基本条例か
・議会規則では市民参加や行政評価が明記されていない。議会基本条例でなければ書き込めない
・制度として安定していないものは市民に受け入れられない
・議会基本条例は議会版マニフェスト。市民との契約。
 (首長マニフェスト(首長の想い)だけが自治体の姿になってしまう。
  議会マニフェストとして議会基本条例があることでバランスがとれる)
・議会の意思を表し、国の制度を変える動きとなる。

■その他
・今の制度のもとでは「通年議会」だけが議長招集権を手に入れる手だて
・阿久根市の事例から、総務省は「議長の議会招集権」の検討に入った。
  → 10年前から要望して動かなかったことが、たった4ヶ月で動き出した
・阿久根市のようなことは、実は全国各地で起きている
 (今までは議会を懐柔する首長がほとんどだったが、
  自治体予算が減り自由度がなくなったために、想いを成し遂げるべく行動する)

・市民と議会、市民と職員、どのように付き合ってきたかが問われている。
 「自治という視点」で見直してみよう。
 市民は「自治」に気づき、行動させはじめた。
・議会改革が行政(職員)に伝わっていない。自己満足に陥ってはダメ。
 市民、そして職員にも伝えること。議論から逃げたらダメだ。
・市民の前に立つことで資質が磨かれる。そのことを乗り越えなければ市民との信頼は生まれない。

・決算のやり方を見直してみよう。議会独自の視点で
  → 縦割り行政に対峙するために、横の視点で審議してみてはどうか
 (例1)補助金だけを全て取り出し、10年スパンでその推移を見る
 (例2)今年は水道会計、病院会計に特化して審議する・・・など

・イメージしてみよう
 もし橋本大阪府知事が北海道知事になったら・・・
 もし河村名古屋市長が札幌市長になったら・・・
 もし竹原阿久根市長が自分の自治体の首長になったら・・・
 議会として、議員として、何をする?
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現場をよく知り自ら行動してきた中尾さんが、その経験を軸にしながら全国の様々な事例を研究しての結果導き出した内容なので、私とってとてもイメージしやすく参考になるものでした。
その時何をすべきなのか何ができるのか、多様な視点の重要性とそれを得るための手法など、自分のものとして考えさせてくれました。私も軸を持って物事に当たらねば。

「二元代表制」は言葉として理解していても、現実の場面ではどれほど活用されているか?

私たちの議会や理事者、職員、町民の間でも、どれほど理解されているのかは疑問で、まして活用までは・・・。私自身も勉強する度にその本質に触れているようなもので、まだまだ体現できていません。それでも二元代表制の当事者で、一翼を担う側の議員の一人として、気付いたことから始めなければという思いがより一層強くなりました。

議員は『行動』して初めて評価される。今日の気づきを形にしていきたいです。

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