2008年09月06日

北海道自治体学会フォーラム in えにわ(報告・1)

今日は表題のフォーラムに参加し、様々な情報を吸収・発想を充電・新たな繋がりを得て、議員として向かうべき光(方向性)を見いだしてきました。これ程までの充実感を味わったのは久しぶりです。講演をしてくださった先生方、スタッフの方々、参加した皆さん、そして私に参加する時間を与えてくれた家族に感謝です。

以下に、フォーラムの内容(私の受け取ったエッセンス)を記します。感想と「議員として向かうべき光」については別の項で。
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北海道自治体学会フォーラム in えにわ 
 テーマ『ひとが動く、まちが変わる』  会場:北海道文教大学

◎特別講演『逆境が育む まちづくり戦略』
               恵庭市長 中島興世氏

◆地盤・看板・鞄(=組織力)←→ 政策・志
・組織力を持たない者が選挙に勝つためには、政策と志
・政策を力に替えるには、市民にとってわかりやすいモノにする
 1) 感動、共感を呼ぶ表現(→ 絵本仕立てのマニフェスト)
 2) 政策のポイントを絞る(= 商品の差別化)

◆歴史に残る仕事とは
・大きな障害、反対を乗り越えて始めて歴史に残る
・抵抗や障害は良い仕事をするための必要条件

◆自治体の役割とは
・政策をつくり、実施していくこと
・住んでいる人(= 地域に根ざした人 = 女性や子供)のためになる政策
・政策の実現には、市民一人ひとりの問題解決能力と、市民との信頼と共感のアプローチが必要

◆本を介在した教育
・ブックスタート事業、読み聞かせ
・図書館司書の充実
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◎基調講演『自治体の日常から真の地方自治を考える』
    慶應義塾大学大学院法学研究科教授(前鳥取県知事) 片山善博氏

◆自治体改革にあたって
・改革というが、今ある「しくみ」を充分に活用しているのか?
・日常生活(現在の行政スタイル)を見直す必要があるのでは?

◆教育
・自治体行政で最も重要。
・教育現場が上手くいっている=自治体運営も上手くいっている
・経営のマネージメントができていない
 例)教育委員会=経営者、モンスターペアレント=クレーマー
  ○ 会社にクレーマーが来た場合、会社全体(組織)として対応する
  × 学校にモンスターペアレントが来た場合、担任(個人)のみの対応になっていないか
・学校教育の充実は、公共事業を削ればすぐにでもできる(予算は数分の1で対応可)
・学校図書館の充実による教育の向上

◆行政
・仕事量と人員配置はマネージメントの問題
・仕事量が増えたら、それを処理する税率もアップする「しくみ」(負担分任=地方自治の原則)
 → 税金が上がらないように、歯止めがきく。議会が機能する。

◆その他
・税務署長の経験 = 徴税の辛さ、大変さ → 無駄遣いしない → 透明化

2008年09月03日

平成20年度 樺戸監獄物故者追悼式

今年も樺戸監獄開監のこの日、追悼式が行われました。
今年は篠津山霊園内の慰霊碑の前で行われましたが、開式とともに霧雨から本降りとなり風も付いて、あいにくの天気となりました。ただ、先人の苦労を思えば、悪天候の中での追悼式は思いを馳せるには充分すぎるものがありました。

月形町に樺戸集治監が開設された明治14年9月3日から廃監になった大正8年までの39年間に、病死や事故死のために1,046人の方が亡くなられ(囚人並びに殉職者)、遺族に引き取られなかった1,022人が、今もこの篠津山霊園内の樺戸監獄墓地に眠っています。

この墓地には合葬碑が3基と、個々人の戒名が記された406基の石碑が整然と並んでいます。
その昔、土饅頭状態だったお墓を不憫に思い、過去の記録を頼りに確認作業を進め、戒名を記した木の墓標を建てました。その木の墓標が朽ちて哀れになっていくのを何とかしたいと石碑に替えた(昭和56〜58年)ものが今、目の前にあります。

この確認作業を行ったのが、郷土史研究家で当時役場職員だった熊谷正吉さん。そして、木の墓標を墓石にしたのが、現在名誉町民で当時町長だった鈴木勇三さんです。お二人とも既に80歳を超えていますが、お元気に追悼式にも参列されていました。

追悼式では参列者による献花の後、岩見沢在住のオカリナ奏者・斉藤かすみさんによる追悼演奏(千の風になって、ふるさと他)。オカリナの音色は雨音とともに霊園一帯と私の心に染み入り、自然に感謝と哀悼の気持ちで満たされていきました。

月形町の礎を築いてくださった方々に、合掌。ありがとうございました。

2008年08月31日

月形消防公設110周年 月形消防演習

本日午後2時から月形小学校グラウンドで「月形消防演習」が行われました。今年は公設110周年に当たるため、例年の演習(昨年度の演習参照)に加え、歴史ある腕用ポンプ操法が実演されました。

この腕用ポンプは、昭和9年に第2分団(札比内地区)に配備・使用されましたが、時代とともに仕舞われていたものを、公設100周年の時に修理し復活させたそうです。内部には真ちゅうのリング状ポンプが4つ入り、手押し棒を上下させる度に水を吸い上げ押し出すしくみになっているそうです。

 
この腕用ポンプを操作するのは、月形消防団から選抜された10名の「古式隊」です。通常の小型ポンプは4名で操作できるのに対して、動力の役目(6人)をするためにこれだけの人数が必要になります。皆、昔の消防服(刺し子の2重構造。空気をほとんど通さず、水を被ると火の粉が飛んできても燃え移らない。大変重い。)に身を包み、残暑厳しい中、汗だくで実演してくれました。

今回は同時に「半鐘」も打ち鳴らされました。この半鐘も昔、町内の「火の見やぐら」に設置され実際に使われていたものだそうです。半鐘は、お寺の鐘とは違って戦時中も召し上げられることなく地域を見守り続けていました。今では聞くこともない半鐘ですが、とても乾いた懐かし音色でした。
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消防演習を見る度、消防団員の方々の努力に頭が下がります。身近なお兄さん、おじさん、お姉さんが、それぞれ仕事を持ちながらも「いざ」という時のために訓練を重ね備えてくれていることに、頼もしさと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

その若手団員の方が
「実際の火事の時、消防の職員が最大出力のホースの先を余裕をもって操作しているんですよ。俺なんて振り回されちゃうのに、さすがだなあと思いました。」
と話してくれました。消防団員から尊敬される職員、ここもまた良い関係ができていて嬉しく思います。

町に住む人みんなが、感謝と尊敬で結ばれていることが一番の安心・安全に繋がります。
やっぱり月形は「素敵なまち」です。

2008年08月30日

町内5団体親睦パークゴルフ大会(2008)

今日の午後は、町内5団体(農協、商工会、農業委員会、土地改良区、議会)による親睦パークゴルフ大会が開催されました。
ここ1週間の不安定な天候から「雨で中止か?」との予想もされていましたが、朝降っていた雨も開会までにはすっかり止んで、時折晴れ間も覗くパークゴルフ日和となりました。そのためか一般のお客さんも多く、また月形高校PTAも親睦大会を行っていて、賑やかなパークゴルフ場でした。

大会の結果は昨年同様、商工会が優勝。次いで議会でした。

昨年は大会デビューと言うこともあり、最初から最後まで緊張の連続で、ハッキリ言って全く楽しめませんでした(付いていくのがやっと。ただひたすら最終ホールを目指すのみ)。
しかし1年の経験とは素晴らしいものです。パークゴルフの腕はほとんど変わりませんが(今回は75)、いっしょにラウンドしてくださった方々(商工会のK事務局長と、土地改良区のY理事長、農協のKさん)と会話を楽しみながらプレーでき、あっという間の1時間半でした。

また、その後の懇親会でも多くの方と楽しい会話を交わすことができました。これもこの1年間様々な場面で顔を合わせ、同じ月形に住む「仲間」という認識を持っていただけたり、共通の話題を持つことができたからに他なりません。

今日の「親睦」が、これからの様々な活動での「繋がり」に発展し、町がより良くなる方向への原動力にできれば最高です。

平成20年度 南空知PTA連合会研究大会 兼 月形町PTA連合会研究大会

今日の午前、上記の大会が月形町多目的センターで開催されました。南空知各地から約400名のPTAが参加し、日頃の子育てに役立てるべく講演と提言を聴講しました。

以下に私の印象に残った内容を記します。
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大会テーマ 『はぐくもう 21世紀に生きる南空知の子どもたち』
        〜 子どもとの心豊かな絆づくり 〜

講演『子どもの心が見えますか 〜健やかな成長を願って〜』
           北翔大学短期大学部教授 川村道夫氏


◆今の子供たちにとっての課題(求められるもの)
  ・やる気 ・頑張る気 ・人とのコミュニケーション力
 これらは大きくなってからでは育たない。小さいうちに身につけるもの。

◆子供たちはどのような問題を抱えているのか(大学生の場合)
 ・親から見放されるかも、という不安感
 ・何となくの生活 = 行動の理由が分からない
 ・自信がない   = 達成感を味わった経験がない
 ・すぐキレる   = 言葉のつなぎ方がわからない
 これらは過去に何かの経験があることに起因する(最近は親子関係にある場合が多い)

◆親の安定が大切
 ・心に余裕がない → 夫婦の関係が悪くなる → 子どもに影響

◆子どものサインを感じることができているだろうか
 ・子どもの気持ちになって理解しているだろうか
 ・サインは転がっている。そこに大人が視点を合わせられるかどうかがポイント
 ・聞くだけではダメ。聞く → 語る → (かかわりながら)待つ

◆子どもとどう向き合うか
 ・問題志向(問題を指摘する:○○ができていない ○○がダメだ)
   ↓
 ・解決志向(できることを見つけて励ます:ここまでできたんだね)

 ・3原則(認める、誉める、励ます)を大切に
 ・自分で考えさせる = 自分との対決
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提言『情報モラルの育成等について』
     北海道教育庁学校教育局学校安全・健康課主幹 小山茂樹氏


◆携帯電話は「ケータイ」
 ・子どもにとって携帯電話は通話のためではなく、コミュニケーションツール
 ・利用のほとんどは「メール」
 ・所持率:高校生9割、中学生6割、小学生3割
 ・「すぐ返信しないと!」という心理(都会では1分以内と考えている)

◆学校裏サイト
 ・文科省の実態調査 38,260件(2008現在)。実際にはこの10倍程度あると言われている
 ・世間で言われているほど悪いものばかりではない

◆問題の対処方法
 ・サブアドレスから来るメールの排除は、設定変更で対処
 ・チェーンメールは『全国webカウンセリング協議会』へ送信
 ・メール等での「いじめ」にあったら、「辛かったね」と共感。以下に相談
   北海道立教育研究所、北海道教育委員会、札幌法務局

◆良いユーザーとなるために身につけさせること
 ・判断する力(善悪、良識等を自ら判断する)
 ・自制心  (無料につられて問題を招く)
 ・責任   (最後は自己責任になる)
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講演、提言とも身近な話題であり、奥の深い話が聞くことができて有意義な時間を過ごすことができました。

現代社会における子育てには「心の安定」や「情報の入手」が必要で、そのためには「余裕」が重要な鍵を握るようです。最も大切な「余裕」なのに、子育て期間中に最も無くすのは「余裕」、因果なものです。
何も努力しなければ手に入れられないのも「余裕」。意識的に作り出さなければなりませんね。

親としてやらなければならないのは、自分と向き合い、大切にしなければならないものを取捨選択していく強い心を持つこと、だと思いました。

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