2015年06月08日

一般質問は 6月10日(水)午前10時〜 私のみ【平成27年第2回定例会/一般質問通告】

今週水曜、6月10日のみの日程で定例会が開催されます。

一般質問は10時の開会後すぐに始まります。行うには私のみで1問。
高齢化率37%の月形町において、高齢者が地域で暮らし続けていけるよう環境を整えるのは行政の大きな課題。人口減少社会対策を視野に、商工振興とも関連させて今後の展望につなげていきたいと考え、一般質問に取り上げました。


新人3人を迎え新たな体制で始まった月形町議会。各議員、選挙時や今任期の抱負・所信として「町民の負託に応える議員に」「積極的な議員活動を」と意思表示していましたが、一般質問への取り組みは今までと変わらないようです。議会・議員の権能(議会・議員としての権利を主張し、 行使できる能力)を発揮するために、年4回しかない一般質問は必要不可欠な「場」だと私は考えているのですが、共通理解ではなかった・・・のかな?

定例会は役場庁舎内1階テレビ(町民サロン、玄関ホール)に中継されますので、気軽に見ることができます。が、もしお時間がありましたら3階の本会議場までお越しいただければ、月形町のこれからが決まる瞬間の雰囲気を感じることができます。ぜひ、どうぞ。お待ちしています。
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平成27年第2回定例会/一般質問[質問者 宮下裕美子]

1.元気な高齢者が、町内で暮らし続けるための施策
 (特に、福祉と商工の連携)について[質問時間:40分/答弁者:町長]

 町内では人口減少や高齢化の進行により商店等の廃業が加速している。また、高齢による自動車免許の返納や長距離移動(=JR・バス等利用で)の買い物が難しくなるなど、現在辛うじて自立できている元気な高齢者から、日常の暮らしの維持(特に買い物)に不安の声が上がっている。「福祉」の対象でない高齢者の暮らしをいかに保障していくかは、人口減少対策の面からも重要である。
 町は、第4次総合振興計画の地域福祉の一部でこの件に触れているが、具体的にはどのように取り組んでいくのか? 特に福祉と商工の連携を中心に伺いたい。

2015年05月20日

「自治」を考えた金・土・日【まちづくり常任委員長初公務/自治立志塾/北海道自治体学会/北海道自治体学土曜講座/大阪都構想住民投票】

先週末の金、土、日(5月15日〜17日)は、《自治》を様々な視点から考える、濃密で有意義な時間になりました。


【5月15日(金)】
■まちづくり常任委員長として初公務

町内にある樺戸神社の豊穣祈願祭に出席しました。議長、町長、教育長、産業課長、農業委員会委員長、JA組合長も同席しています。豊穣であることは、農業を基幹産業とする月形町の体力を保ち、発展の基礎となること。宗教的な行事というより昔から続く「地域のお祭り」「まちづくりの一要素」と捉えて出席しています。


■自治立志塾に初参加
中島興世さんが主催する議員向けの勉強会に今年入塾し、この日が初参加。
ゲストによる情報提供(この日は、NPO法人札幌チャレンジド事務局長 岡野裕幸氏による「障害を持つ人の自立支援―札幌チャレンジドの実践と課題」)をもとにした意見交換を皮切りに、参加議員と中島興世さん、松本懿先生とが自由な雰囲気の中、めざすべき議員像やそれぞれの自治体が抱える課題などについて、お互いに発表や主張をし助言や指摘を受けながら本質や方向性を探っていくスタイルで、有意義な5時間を過ごしました。


【5月16日(土)】
■北海道自治体学会 総会&政策シンポジウム

「人口減少社会を見据えた地域づくりとは」をテーマに、島根県隠岐郡海士町の山内道雄町長を迎えたシンポジウムは盛況でした。「最後尾から最先端へ」を実践した町長は経営者としての感覚が鋭く、自ら率先して取り組む経過はベンチャー企業家のそれと同じ。ただ自治体であるために対象範囲が広く、それを解決するには「経済基盤を整える=外貨を獲得する手段を得ること」と「人づくり・多様性の確保」がポイントだと感じました。
その後の分科会では「教育」のテーマを選択。海士町の島前高校を出発点に、月形高校の取り組みも話題の1つとなりました。初顔合わせの人も多く新鮮さがあり、今回をきっかけにした今後の展開に期待が膨らみます。

なお、総会で役員改選があり、私は今年度から代表運営委員となりました。
一般会員からいきなりの代表運営委員で戸惑いもありましたが、「女性の登用」という意味合いを伺い納得。女性であるために目の前にある階段を上らせてもらえない場面もあれば、いきなりエレベーターに乗る場合もあります。与えられたチャンスを活かすことが後進の道を拓くことでもあるので、任と期待に応えられるよう精いっぱい頑張ります。

北海道自治体学会役員体制(2015年〜2016年)
 代表運営委員 石井 吉春(北海道大学公共政策大学院教授/院長)
        大坂 敏文(江差町職員)
        宮下裕美子(月形町議会議員)
 事務局長   松井  健(中川町職員)


【5月17日(日)】
■北海道自治体学土曜講座第5回の打ち合わせ

今年も北海道自治体学土曜講座が6月から開講されます。私は実行委員の1人として、10月24日開催の第5回「男女平等社会をはばむ「壁」を越えるには 〜女性の視点から〜」を担当。共同代表の森啓先生とともに、基調講演を行っていただく妙木 忍先生(社会学者/北海道大学留学生センター特任助教)と打ち合わせを行いました。

第5回は、世代も活動分野も違う5人の女性による講座です。
・妙木忍先生 
・下郷沙季さん/札幌学生ユニオン共同代表
・藤根美穂さん/岩見沢市立総合病院小児科医師 
・中村由美子さん/北海道女性農業者ネットワーク「きたひとネット」事務局長 
・宮下裕美子/月形町議会議員

このメンバーでの講座(基調講演とパネルディスカッション)がどう発展するのか、企画者側としてもとても楽しみです。有意義な内容になるよう当日までに準備を重ねていきますので、どうぞご参加ください。《問い合わせ & 申込 : jichi_doyokoza2015@yahoo.co.jp


■大阪都構想の是非を問う住民投票
大阪市の住民でない私たちには直接関係ないものの、《自治の形》も《住民投票のあり方》も、いつ自分の身に迫るか解らない身近なこと。今回は橋下市長という話題の人物が主導しただけに、多くの分析がなされています。私もfacebook上で、他の人のまとめたブログや記事をシェアしながら自分なりの考えを記しました。興味のある方は検索してみてください。

まとめれば・・・
二重行政の解消の必要性は強く感じるが、大阪都構想は権限を市→府に移すもので集権的。この構想が通った場合、自治の観点が失われる可能性がある。都構想でない方法で二重行政を解消することは可能。
一方、住民投票の投票率は高く《参加型の手法》は自治意識・主権者意識を喚起することがわかった。ただし、住民投票は投票にかけられる課題(今回は大阪都構想)の細かな制度設計まで説明を尽くした上でなされるべきだが、現実には、それぞれの陣営が自分たちの勝利をめざし余計なことは言わない(=本質的なところは明らかにならないまま投票日を迎える)。よって、第三者の解説が欠かせない=マスコミにはもっと頑張って欲しかった。

関連して・・・
国民に投げかけず(国民投票=参加型の手法をとらず)、閣議決定だけで憲法主旨を変更しててしまう安倍政権の問題と、「僅差でも負けは負け。私は辞めます。」と言った橋下市長の《多数派支配型民主主義》の危うさについても。
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《自治》には答がない。当事者が模索し、創り上げていくしかないのだと、学べば学ぶほど強く感じるようになりました。だから考え続け、学び続け、議論し続けなくては!

ただ学んでいるだけでは何も解決しないのも事実。理論と実践がともにあってこそ。
そして私は議員。実践の当事者。

2015年05月10日

議会人事決定。まちづくり常任委員長になりました。【平成27年第2回臨時会(初議会)】

5月8日(金)選挙後の初議会(平成27年第2回臨時会)が開催されました。

今回は議会人事だけでなく議案3件(月形町創生総合戦略審議会条例の制定、花の里保育園増改築建築主体工事請負契約、町立病院暖房設備配管等改修工事契約)の審議もあり、議会審議の様々な側面が凝集していました。新人議員にとってはもちろんのこと、4年に1度の初議会を初体験した町管理職にとっても、貴重な場になったでしょう。

ということで、議会人事は下部に記載の通りです。(本会議では、全て指名推薦で決定。前段の全員協議会では、ほぼ全ての人事は正副議長一任で決定しています。)

私は「まちづくり常任委員会」委員長、「広報特別委員会」副委員長、「議会運営委員会」委員になりました。
これまでは広報副委員長として議会の情報を発信することに注力してきたのですが、これからは「まちづくり常任委員長」として町内各種行事や会合にお呼ばれする機会も増え、公私ともに様々な場面で町民のみなさんと直接お話しができ、【暮らしの声を議会につなぐ】ことが今まで以上にできると考えています。

【まちづくり常任委員長としての就任あいさつ=運営方針】
地方議会は委員会中心主義を取っていて、委員会活動の充実が議会活動の充実に直結する。これまでの委員会活動は所管事務調査がほとんどだったが、これからは条例審査等の委員会付託や、自治法改正で可能になった参考人招致を取り入れるなど様々なチャレンジを行い、町民の付託に応えられる委員会活動=議会活動を展開していきたい。(宮下裕美子)

町民のみなさん、どうぞよろしくお願いします。

なお、今回も外部組織へ派遣されることはありませんでした。近隣議会議員のみなさんや町内各組織のみなさんと、組織の一員として一緒に仕事をすることができないは残念です。
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【月形町議会内組織】

議 長 :堀 広一
副議長 :金子廣司
監査委員:大釜 登

議会運営委員会   :委員長)楠 順一、 副委員長)大釜 登、
           委 員)金子廣司、 宮下裕美子
まちづくり常任委員会:委員長)宮下裕美子、副委員長)笹木英二
           委 員)堀議長を除く全議員
広報特別委員会   :委員長)楠 順一、 副委員長)宮下裕美子
           委 員)松田順一、 我妻 耕

森林・林業・林産業活性化・月形町議会議員連盟:全議員が会員
[林活議連]     会 長)笹木英二、 副会長) 楠 順一
           理 事)出村 隆、 松田順一
           監 査)宮下裕美子、我妻 耕
月形町議会議員会  :会 長)笹木英二、 副会長) 大釜 登
[議員の親睦組織]  幹 事)出村 隆、 松田順一
           監 査)宮下裕美子、我妻 耕
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【外部組織への派遣】

岩見沢地区消防事務組合議員 :大釜 登、 我妻 耕
月新水道企業団議会議員   :金子廣司、 楠 順一、 出村 隆
空知教育センター組合議会議員:松田順一
南空知ふるさと市町村圏組合議会議員 :  堀 広一
石狩川流域下水道組合議会議員:堀 広一

民生委員推薦委員       :楠 順一
高校教育振興協議会委員    :我妻 耕
農業再生協議会委員      :金子廣司、我妻 耕
環境保全推進協議会オブザーバー:出村 隆
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初議会打ち合わせのとき、私は「正副議長等が就任した際、【就任あいさつ】ではなく【所信表明】を行って欲しい。」と提案しました。賛同を得たと思っていたのですが、実際には【就任あいさつ】のまま。「言葉の違いだけで内容は同じ」と考えて前例に従ったのでしょうが・・・。

《言葉は思考の道具》とは、森啓先生のことば。森先生は「理論的思考力を高めるには基礎概念を曖昧に使用してはならない。」と常々おっしゃっています。当初、私は《言葉》の重要性に気づかず安直に使っていましたが、今は《言葉》の重さをひしひしと感じています。今回、月形町議会が選択した「就任あいさつ」という言葉は、今の議会の実態を表していると痛切に感じました。何を始めるにしても、まずは最も簡単な《言葉》を変えていく必要がありますね。

《言葉》といえば・・・
議長、副議長、議会運営委員長の就任あいさつで、とても気になった言葉がありました。異口同音に(町と議会は)「仲良く」「円滑に」「和を保って」と言っていたことです。

地方議会は二元代表制(町長と議会議員を別々の選挙で選ぶ=町長と議会がともに町民を代表する)であり、町(行政機関=役場)と議会(議員個人でなく、議会としての塊=合議体)は機関対立主義をとっています。お互いの機関が対等な立場で緊張関係を保ちながら、自治体の運営の基本的な方針を決定、監視、提案するという仕組みです。
一昔前の感覚(町と議会は車の両輪=町と議会が一体化した状態)は既に過去のもので、今は上記のような「機関対立主義」が一般的。全国で設置が進んでいる議会基本条例の骨子にもなっています。

月形町議会は議会基本条例制定の動きが全くない状態なので、一昔前の感覚が色濃く残っているのかもしれませんが・・・。 町民主体の議会運営、地方分権の受け皿と成りうる議会になるために、取り組むべき課題は多いです。

2015年05月07日

選挙費用(選挙運動収支報告書と実支出額)を公開しています。【2015選挙考/その1】

20150507.jpg大型連休が終わり、今日からしばらくは平常ペースの生活ですね。

私はこの連休、稼業の農作業(主に越冬スカビオサの草取り)が中心でした。日が傾いて仕事の終わりを感じる頃、スッキリ・サッパリ整列した花苗の姿を見ては、「あ〜、これで大きくなれるね!」と連日達成感を味わっていました。もちろん帰宅すれば爆睡。春作業は心身共に鍛錬と弛緩、集中と開放の繰り返しです。


さて、月形町議会は明日5月8日(金)が初議会。議会内人事が決定し、4年間の任期(正式には5月1日〜)が本格的にスタートします。議会人事は決まり次第お知らせします。


それとは別に、先の統一地方選挙。
既に遠い過去のような気がしないでもないですが・・・ まとまり次第報告していきます。まずは「選挙費用」を公開しました。

公開したのは、公職選挙法に従い選挙管理委員会に提出した「選挙運動収支報告書(PDF)と項目別金額」「実支出額」で、選挙費用ページ(ホームページ>議会・議員・選挙>選挙について>選挙費用)に掲載しています。

「選挙運動収支報告書の金額」と「実支出額」の金額に開きがあるのですが、その詳しい説明も掲載しています。また、過去2回(2011年、2007年)の選挙についても同時に見ることができますので、ぜひご覧ください。
なお、月形町議会議員選挙において、選挙費用の公的補助はありません。

議員選挙にお金がかかると思っている方、やり方は色々あります。一つの方法として参考にしていただければ幸いです。

2015年04月25日

選挙を候補者以外の目線で捉えるチャンス【選挙運動期間最終日から見えてきたもの】

本日、選挙運動期間最終日。もしも選挙になっていたら私も大忙しな一日だったはず。でも無投票当選で何もない。
ところが、そんな私に思いがけないチャンス到来。そう、自分に何もないからこそ「他の自治体の候補者がどんな選挙をしているのか?」「市民の目線で、各候補者の選挙運動はどう見えているのか?」を、この目で確かめられるチャンス! 

早速、統一地方選挙後半で議会議員選挙が行われている《岩見沢》《南幌町》《当別町》に行って見てきた。
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【事前調査/インターネットによる情報】
まずはインターネットで各選挙管理委員会から発表されている候補者情報をチェック。自治体によって公表している情報に差があり、候補者の「名前」「性別」「所属」しか掲載されていないところも。

これでは候補者の背景が全く解らず想像もできないし興味も薄れる。せめて「別紙 平成27年4月26日執行月形町議会議員選挙立候補届出者」くらいの資料は掲載して欲しいし、選挙公報が公開されていればなお良し。(しかしながら月形町を始め、特に町村では選挙公報そのものを発行していない自治体が結構ある。残念。)

候補者のウェブサイトを確認。上記届出書に記載されたアドレスをチェック。内容は様々。候補者の考え方や方針、実績が載っているものもあれば、遠い過去にページをつくっただけ(更新なし)のもの、できない理由(言い訳みたいなもの)が書かれてるだけのブログ、キャッチーな言葉だけ(一般論と流行の言葉が中心で、本人の考えや言葉が見えないもの)が並んだページなどもあった。

その中で目にとまったのは、街頭演説の日程が掲載されたもの。この時間にここに行けば、確実にこの候補者の声を聴くことが出来る! そう、これをめざして行ってみよう!


【実際目にした選挙運動】
選挙戦最終日。私も候補者だったからわかる。終了時間が見えて、気持ちが上がり踏ん張りもきく。演説は回数を重ねてよくまとまり、自信もついてくる。候補者の本質が最も現れる日。

■街頭演説を聴きたくて、予定時刻に予定の場所へ。4人乗りの軽自動車選挙カーが時間通りに現れ、4人(候補者、司会者、補助者、運転者)がシステマチックに動いて、すぐに候補者が街頭演説を始める(約2分間)。演説中に証拠写真(「現在、街頭演説○○回目のプレートと一緒に撮影。たぶんネット掲示用)。そのあと司会が投票の呼びかけ等を行っている間に、候補者は聴衆と握手し、予定の所作が終わるとあっという間に立ち去った。その間5分以内。街頭演説というより「ゲリラ演説」という印象。新鮮! スゴイ! なるほど!
既に500回を超えた街頭演説は一般論が中心だが短くよくまとまっているし、何より自信を持って話しているのが良かった。それに4人のチームワークが抜群で、組織がしっかりしているのも感じる。たくさんのチャレンジが含まれていて、とても参考になったし、興味もそそられた。

■候補者が自転車による選挙運動をしているところにも遭遇。ネットでもたくさん紹介されているが実際に目にしたのは初めて。色々なやり方があると思うが、私が見たのは・・・ 
候補者が自転車に乗り先頭を走る。その後ろをゆっくりと選挙カーが追従し、ウグイス嬢が名前を連呼。住民の姿が見えると候補者は自転車で向かい、自転車を降りて握手。素早い! なるほど、こういう仕掛けになっていたのか!
自転車遊説のネット写真を見て、私は勝手に候補者が一人で頑張っていると思っていたが、現実は違うこともあると気づいた。ウグイス嬢が連呼してい前方で自転車に乗っているのは、どんな意味があるのだろう? 私にはパフォーマンスにしか映らなかった。でも「有権者とふれ合う」という意味では、選挙カーから手を振るよりは目標達成できるだろう。1つの選挙スタイル。

■政党による組織選挙も見た(月形町では政党所属候補者がいないので新鮮)。
演説の声が遠くから聞こえたので現場に直行してみると・・・ (現場に行き着くまでに時間を要したので既に演説は終わっていたが、)かなり長い時間やっていたもよう。選挙カーと遊説隊を乗せた車が何台も沿道に止められ、おそろいのジャンバーを着た運動員が実にたくさん群がっていた。その近くにもたくさんの聴衆。組織の力はすごい!
個人的に候補者のことを知っているが、普段とは違った雰囲気だった。

■「○時○○分(5分後)より、△商店前で街頭演説を行います。」という選挙カーの呼び込みに誘われて現地に。候補者と数名の運動員が配置につき、いよいよ街頭演説が始まった。
第一声を聞いた時、あまり慣れていない話し方に「選挙期間中、あまり演説してないんだなあ」と期待が半分薄れていく。しかし、約10分間の演説は、立候補の理由、現状の課題提起、町の未来像、議員としての取り組み方など、候補者自身の考えを候補者自身の言葉で綴っていて次第に引き込まれた。演説が終わったとき、私は惜しみない拍手で「頑張って!」の気持ちを表していた。

■一番多く目にしたのは、選挙カーの助手席に候補者が乗り、後部座席におそろいのジャンバーを着た運動員とウグイス嬢がいて、大きく手を降りながら候補者の名前と選挙特有のフレーズを繰り返すスタイル。 
確かに、名前の連呼は「あっ、○○候補が近くにいるんだ!」ということを伝えるのにはいい。私もそれぞれの自治体に知り合いの現職議員がいるので、その人の名前を聞けば「会いたい」とも思う。けれど、全く知らない候補者の場合、名前を聞いてもどんな人なのかは想像できない。選挙公報やウェブサイトがあれば調べられるが、往々にしてそういう候補には情報がない。結果、何の印象も残らなかった。
また、今回出会った選挙カーのほとんど全てが「ウグイス嬢=女性の声」を使っていて、街中に女性の声があふれていた。道内の市町村議会には女性議員は1割もいない。なのに選挙の時は女性の声が響くから、女性が政治に参画しているような間違った印象を与えているのではないかと感じた。もし候補者だけの声しか許されないなら、中高年男性の声がほとんどになる。選挙運動そのものの印象も変わり、多様な候補者の必要性を実感できると思う。
それから、ビルが建つ都市部での連呼はスピーカーの音が反響して、とても聞きづらかった。何を言っているのかも解らない。辛うじて名前の一部を判別できる程度。市議会の候補者ほど立派なスピーカーを搭載していたが、実際に使える場面はそう多くないようにも思った。
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選挙をする側(=候補者側)にとって、選挙期間はあっという間に感じるし、とても濃厚な時間。しかし、一般市民の感覚で見ると、選挙カーに遭遇する機会は案外少なく、非日常の一コマくらいなものなのだとわかった。実際、私はたくさんの候補者の様子が知りたくて、あちらこちらを走り回ったけれど、出会えた選挙カーは数えるほど。事前調査でお目当ての候補者が数人いたが、最後まで出会えなかった。

「選挙」に対する感覚は関係者と一般市民とでは、相当に違っているのがよく解った。この温度差を縮めなければ、投票率の向上も、無投票選挙の回避も進まないと思う。そのためには、市民が欲しがる情報をきっちり提供することが必要で、特に選挙管理委員会には情報提供システム(最低でも、詳細な情報の載った届出者一覧や選挙公報の作成とウェブでの公開、それらがリンクなどを貼り合って一元的になっているシステム)を構築してほしい。

一方、候補者は、どこに行けば会えるのかの情報(街頭演説等の日程や遊説ルートの公開等)を積極的に行うべきだと思う。選挙運動の目的を「有権者とふれ合う」ことにする場合でも、行き当たりばったりより事前に予定として解っていた方がいい。インターネットや携帯・スマホ等の発達で、情報環境は一昔前と全く違っている。普段誰かに会いに行くときも、まずメールなどでアポを取ってというのが一般的になっているから。


今回私は選挙運動期間が1日しかなかった。そのため、街頭演説しかしない方法に限界も感じていたが、今回の調査で悩む必要などないことがよく解った。やり方の工夫は必要だが、路線としては間違っていないと確信した。そして活用できるアイデアもたくさんいただいた。やはり『百聞は一見にしかず』なのだ。


さて、いよいよ投票日。私に投票権はないが、入れるとすれば《○○○○○》候補かな。

有権者のみなさん、みなさんの1票は、あなたのまちの未来をつくります。
どうぞ、想いの丈を1票に表して、投票しましょう。

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