2018年02月22日

10年先じゃない。5年先を念頭に!【月形町地域公共交通活性化協議会/傍聴】

20180222a.jpg2月21日(水)の午後、役場で標題の協議会が開催されたので傍聴してきました。
北海道新聞(2018年2月22日朝刊・空知版)には写真のような記事が掲載されています。

当日の傍聴者は計6人。といっても町民は私のみで、町外から報道機関4社(記者4人)と男性1人でした。
町民が少ないのは、この会議の開催案内がホームページでしか告知されていないからでしょう。毎朝町内全戸に配信されるIP電話で告知されていれば、関心のある町民にも届いたはず。一方、報道機関が多く集まるのはJR札沼線関連の話題が出るかもという一連の流れによるものでしょう。私もそのあたりが気になって傍聴したのですが・・・(詳しくは後段で)。

この協議会は、今回が初会合。委員の委嘱(委員数25人・一般公募の募集ナシ、任期2年)に始まり、この会議の目的を確認したのち、会長・副会長の選出、運営規定・傍聴規定を決め、スケジュールを確認するなどで1時間半で終了しました。

20180222b.jpgさて、以下は私の感想を含めた傍聴記。

この協議会は「月形町地域公共交通網形成計画」を策定するために設置された法定協議会。つまり、国の補助を受けるために必要な要素を盛り込んだ【計画】を作ることが第1にあって、その過程で町民のニーズをアンケート調査したり、月形町内の公共交通網全体を話し合うというもの。補助申請の時期との兼ね合いで、話し合う機会がほとんどないスケジュールになっていて、コンサルタントに丸投げする月形町のいつものスタイルで進められることが解りました。

コンサルタントの選定はプロポーザル方式を採用する(=良い提案をした業者を選ぶ)とのことなので、コンサルタントが「無作為抽出の住民協議会を開催する」とか、「町民参加のグループワークやワークショップを開く」と提案することも考えられますが、会議でのやり取りを聞いていると・・・事務局(役場総務課)はそこにこだわっていないようです。今まで通りの「町民アンケート調査」になるもよう。

※そもそも「コンサルタントの選定」を事務局のみが決めるやり方が疑問。本来はその選定にも協議会がかかわるものだと思うのですが、「期限内に計画を作る」が最大の目的であり、「これまでのやり方(前例)」しか頭にないのであれば、こうなるのは当然ですね。

また事務局からの説明では「この協議会は町全体の交通網を再構築するために協議する場であって、JR札沼線の存続を協議する場ではない。JR札沼線については(関係4首長が主体の)検討会議で話し合われる」と強調していました。つまり、JR問題はこれまで通り非公開で、町民が参加する余地なく決定されるということなんですね。とても残念でした。

傍聴に関しては「原則公開。ただし非公開にすることができる。その場合は委員に守秘義務が発生する」とのことで、結局これまでと同じでした。資料の扱いもこれまで同様(配付資料は公開可)。一安心ですが・・・ この手の協議会で、あえて「非公開」のことを最初に規定する自治体はどれくらいあるのか? と疑問が湧きました。いずれ調べたいと思います。

JR問題に限らず、月形町内には公共交通空白地帯はたくさんありますが、今はまだ「近所の自家用車」が交通弱者をサポートする共助体制が自然発生的にできています。ただ、超高齢社会が超高速で進んでいて、運転できていた人が免許返納や亡くなることで、サポートシステムが破綻する事例が相次いでいます。本当の町民ニーズの把握と、5年先の現実を直視した対策ができるか・・・ 期待するしかありません。

協議会の皆さん、役場の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

2018年02月17日

町民と一緒に考えるのかと思ったのに〜【JR札沼線を巡る動き】

写真は今朝の北海道新聞(2018年2月17日朝刊2面)の記事。

夕べ、たまたま見たNHKニュースに上坂町長が写っていて、この「札沼線沿線まちづくり検討会議(関係4首長+振興局)」が開催されたのを知った。非公開の中でドンドン進んでいくんだな〜と思っていたところ、今朝の新聞記事の中に

検討会議議長の上坂隆一月形町長は、最良の公共交通体系の構築について「時間はない。提案された事項を4町が持ち帰って早急に議会や町民と確認する」と述べ、3月にも次回会合を開くとした。

とあったので、“時間がない中で、いよいよ町民説明会が開かれるのか!”と、ちょっと期待したのもつかの間。月形町ホームページを見たらトップページのお知らせ欄に
■ 月形町地域公共交通活性化協議会の開催案内について ■
があり、2月21日(水)午後2時〜平成29年度第1回が開催されるとのこと。委員の委嘱に始まり、議事は、1)会長及び副会長の互選、2)協議会運営規程の制定、3)協議会傍聴規程の制定、4)今後のスケジュール等、5)その他 と記載されていた。(当日は若干名の傍聴可能)

“そっか! 12月議会で話題に出ていた、一般公募なしの協議会か!!” と気づいてガッカリ。結局一般町民向けには何の説明もないし、話しも聴いてもらえないのね〜。それに、議事の中にある「3)傍聴規定の制定」というのが気になる。これまでの各種協議会を傍聴してきたが、最初の議題で「傍聴規定」を取り上げたことはなかった。どんな規定になるのか?? 疑心暗鬼になってしまう。あ〜あ。

ひとまず、2月21日(水)は傍聴ができるのだから行くしかないか〜。

なにか、障子の影から息を殺して覗くような雰囲気で、気持ちがドンヨリした、土曜日の朝。

2018年02月15日

こども施策のアイデア満載【こどもの参画でまちづくり/広田まゆみ道議政経セミナー】

20180214.jpg昨日(2月14日)は夕方から、札幌市白石区民センターで開催された【こどもの遊びと参画の保障が拓く地域の未来(=こどもの参画でまちづくり)・・・ 広田まゆみ北海道議会議員 企業家後援会 広志会政経セミナー】に参加してきました。

広田道議は自治立志塾のメンバーであり、こども環境学会も同じく会員。北海道のこどもたちの遊び環境を作っていきたいと活発に活動しています。塾生仲間としてお声かけいただき、お手伝いを兼ねての参加となりました。

セミナーは以下の講演等で約2時間
■基調講演「被災地の現場で再発見したこどもたちの力」
新田新一郎氏(プランニング開 代表取締役/アトリエ自遊楽校 主宰)
■実践報告「ぼくらの遊び場プロジェクト」
井内 聖氏(学校法人リズム学園 園長/はやきたこども園 園長)
■未来への提言「遊び環境保障の条例を住民の力で」
中島興世氏(北海道自治立志塾 塾長/前恵庭市長)

いずれも
・こどもが参画すると地域がどう変わっていくか
(こどもが持つ潜在能力・可能性を伸ばした実例)
・こどもが活き活きと輝くための具体的な手法
・幼児期の外遊びの重要性
などが語られ、とても参考になる学びの多いセミナーでした。

私は今回初めて政治家後援会が主催する「政経セミナー」というものに参加したのですが、イメージ(いわゆる政治家の後援会パーティー)とは全く違っていて、政治家の政治活動や実績を強調することは全くなく、政治家がめざす将来像がどんなものなのか、それに向けてどう行動するかだけを示していました。政治家が議員活動を通して得た知見や人脈を分かち合う場としてこのスタイルがあるのなら、積極的に参加してみたいと思いました。

北海道議会議員という立場を考えると、願わくは(自身の選挙区へのアプローチだけでなく)北海道全体を対象にした取り組みや発信に発展して欲しいと思っていて、期待もしています。
一方、私の地域から選出された道議会議員の場合、イベント等でお顔を拝見することはあっても活動実態や政治信条・めざすものなどを聴く機会は皆無。私が組織に辱していないから情報が入ってこないだけかもしれませんが・・・ちょっと残念。都道府県議員という中二階の立場の活動は、基礎自治体のものとは違って難しいのでしょう。

2018年02月11日

せっかくの広聴機会だったのに【町民と議会の懇談会】

20180206.jpg2月6日(火)に開催された「町民と議会の懇談会」に参加してきました。当日は全議員9人(欠員1)と議会事務局(2人)が総出。司会は議運委員長(楠議員)。参加町民は11人(昨年より2名増)でした。

最初に司会の議員委員長が「この懇談会は議会主催で今年2回目」と言っていましたが、昨年初めて開いたときは「これは議員個人が開く懇談会で、たまたま全員が集まって合同開催したという位置付けです」と説明していたはず。主催が誰かは結構大事なことだと思うのですが、それを言っても詮無きこと。内容等について書いていきます。

今回の懇談会で議会側が用意した懇談内容と説明者は
・JR札沼線の維持・存続問題について(堀議長)
・月形町立病院について(金子副議長)
・議会活動及び町政への意見・要望について
3つとも昨年と同じテーマだったので「月形町の課題って1年経っても同じなの?」・・・ 言ってもしょうがないので、先へ進みます。

■JR問題

説明と言っても資料は町が議会に提出したものA4裏表1枚で、JR問題が表面化してからの経過(日程)が書かれているものみ。説明も町側の情報そのままで具体的なものはなく新聞報道以下。それで「町民の意見を伺いたい」と言うのも・・・どうかと思ってしまいました。

「これでは状況がわからないから町民説明会を」と何人もから意見があっても「時期的に難しい」とのこと。議会に話を聴いているのに、行政側の答弁を聴いているようで、私はモヤモヤ最大級! この件で議会は何も動いていないような雰囲気でした。
最後に議長から「新聞報道によれば今年の夏までに結論が出るようだ。町はこれまで存続維持のみを強調していたが、他の手段も考えなければならない段階になるだろう」という発言が。他人事みたいな議長の発言にしっくり来なかったのは私だけではなかったと思います。

私からは「議会が町民の声を大事に考えているのなら、議会独自で広聴活動をして提言すればいい」「今回の懇談会を広聴機会と位置付けるなら、少なくとももっと情報や資料を準備しないと」とも発言しました。情報はギブ・アンド・テイクだと私は考えてます。

■町立病院問題

今年の3月末で院長が退職し、常勤医がいなくなるのが確定(院長はすでに2年前に定年を迎えていて、やっとやっと延長していた状態だったので、自明の理)。次の医師確保について副議長から説明があったものの、町側からの経過報告のようなもので「何とかなりそう」という程度のもの。資料は何1つナシ。

町立病院の問題は医師確保もそうですが、年々増大する赤字経営が大きな関心事で、今年度初めに町長は「秋までに診療所にするのか病院として残すのか決着をつける」と言っていました。町民にとって医師確保以上に体勢変更の関心が強かったのに、その件については何の説明もナシ。赤字幅や体勢についての質問があったのですが、議会に資料の準備はなくキチンと答えられませんでした。議会や町側の認識と、町民の認識には大きな隔たりがあると感じた一場面でした。

■その他の中で印象に残ったものを

●昨年の懇談会で色んな意見や要望が出ていたが、どれか1つでも実行されたり、取り組んだりしたのか? それがハッキリしないなら、こういう場で意見を言っても仕方ないと思って参加しなくなる。聴きっぱなしにしないでほしい。・・・厳しい意見だけれど、本当にその通り。

●説明会を開いても町民はなかなか参加しないだろう。もっと若い世代を対象に意見を聞く機会を設けて欲しい。・・・平日の昼間に若い人は参加できないですものね。

●私から「本会議の傍聴資料を閲覧でなく、以前のようにもらえるようにして欲しい」と再度要請しました。ですが議長から「以前からも配布はしていなかった。勝手に持ち帰っている人がいただけ。特段厳しくしたわけではない」 議運委員長からは「傍聴資料は議会を傍聴している人が、審議内容を理解しやすいように提供しているだけ。持ち帰りは想定していない」と。開かれた議会から益々後退している雰囲気を感じてまたもガッカリ。

●ならば「今の傍聴規則は時代に合っていない。拡声器やハチマキなど記載の必要がないし、どの携帯にもカメラはついている。時代にあわせた規則に改定を」と要望すれば、議長「古くさい規則だからと言って、何か不都合があるのか? 規則に不具合はない。拡声器等載せておいて問題ない。傍聴規則を改定して傍聴人が増えるのか?」 さらに司会の議運委員長から「手続き論ばかり議論しても意味がない」とのことで、終わってしまった。せっかくの「町民と議会の懇談会」だったのに、何の一歩も踏み出せずに終わってしまったのでした。

まあ、こんな感じではありますが意見や要望はたくさん出ていて、予定より長く2時間以上にわたって懇談が続きました。
私が参加したのは初日のみ。このあと町内2カ所で開催されましたが・・・はどんな感じだったのかな〜。

来年開催するとしたら選挙の2ヶ月前になるわけで、どんな風にするのか気になります(けど、期待はしないことにします。)

2018年02月10日

最新情報収集と自分の内面を見つめた5時間【自治立志塾・2月例会】

自治立志塾は、【自治の実現】【政治家としての志の確立】【議員活動の質の向上】などをめざして超党派の地方議員が集まり学ぶ、元恵庭市長の中島興世さん主宰の政治塾。

20180209.jpg年4回開催のうちの1回、2月例会が2月9日にあり参加してきました。(私は元議員ですが、今も仲間に加えていただき学びを続けています。)今回はいつもと場所を変えて、札幌市白石区の障がい者就労センタースカイに併設されたコミュニティ・キッチン「ふぃーる」さんで。塾生の広田まゆみ道議が会場を探してくれるのですが、会場そのものにも意味があり、学びにも繫がっています。

さて今回の塾は、恒例の「3月定例会における一般質問」を学び合う場面もありましたが、「政治家をめざす原点」「自身に課せられた使命」もテーマにあがっていて、私は塾長から指名を受け政治観について話しをしました。

この塾では発表内容がどうのというより、お題に対して自分がどう向き合ったかが重要なのだと考えています。政治には答えがなく、自分で考えて求め続けるしかないので、折りに触れ機会をいただき自問自答することの大切さを改めて学んだ気がします。
また、私はこれまで「普通のオバチャンが地域のことを解決するために町政に参加する」という感覚で活動をしてきましたが、一般的には「政治家」というカテゴリーに位置付けられているんだなあと。当たり前なんでしょうけれど、私の内面と外面とのギャップというか、多様な視点で私自身を見つめ直すことができました。

政治は八方美人ではつとまりません。だからといって独善的ではなく、さらに未来志向を打ちだせなければ人の心は動かないでしょう。軋轢を恐れるあまり無意識のうちに迎合したり取り込まれるのはよくあることなのですが、そういう状況下で、自分がどういう位置に立っているのか、どういう方向に向かおうとしているのか、覚悟はあるのか・・・ これらを常に意識することが大切だと考えさせられた、今回の塾でした。

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