2011年04月08日

月形中学校入学式(平成23年度)

20110406.jpg4月6日午後、月形中学校の入学式に出席してきました。

今年の入学生は21名。2年生は27名、3年生は36名。
少子化の影響でこれから先数年間は1学年20人前後で推移します。時代ですね。
また新入生名簿を見たところ、性別に関係なく一字名が多く、呼び名も漢字も様々。これにも時代を感じました。(私の同級生は○○子、○○美がほとんどでしたから。)

入学式が行われたのは月形中学校の体育館。先月の卒業式と同じ会場、同じ配置、同じ飾り付けでしたが、空間が広く伸びやかな感じを受けたのは、やはり入学式だったからでしょうか。新入生の不安や期待が会場を包んでいたからか、それとも卒業生に比べてまだ体が小さいからか・・・いずれにせよ、これからの成長が楽しみです。

写真は、入学式後半での一場面。2,3年生から新入生への歌のプレゼントです。
この歌「時の旅人」は卒業式に全校生で唄ったものでしたが、当時より1学年ずつ進級した分、2,3年生も大人っぽく見えました。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

卒業式や入学式、こういう何気ない決まり切った節目が、実は人生の大事な節目になっていくのですよね。それは子ども達だけでなく、出席している私達大人にとってもそうなのだと、東日本大震災の映像を見て感じました。

例年のごとく、ごく普通に淡々と行事を行えることの幸せをかみしめています。

2011年04月07日

平成23年度予算特別委員会

内容が前後しますが、3月15日〜17日午前中まで審議が行われた平成23年度予算特別委員会の報告です。

一般会計と5つの特別会計(月形町老人保健事業特別会計は平成22年度末でを閉じたため、特別会計数6→5)のうち、私が注目した点を中心に記します。(右の写真は3月15日当日のもの)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

■一般会計予算 32億3,200万円(平成22年度予算比+7,100万円)

各種財政指数の見込みは         
・経常収支比率   97.4%
・公債費比率    6.6%
・実質公債費比率(3ヶ年平均)9.6%
・公債費負担比率  17.8%
・財政力指数(単年度)    15.4%   
・財政力指数(3ヶ年平均)  16.4%

※ 平成22年当初予算に比べて経常収支比率が大きく悪化した(87.0→97.4)のは、平成21年度に行った財政システムの変更とその基になる数字の取扱いの違いによる。実質的に極端な悪化はないものの、悪化(経常経費の上昇)傾向にはある。
※ 公債費比率や実質公債費比率、公債費負担比率は減少し、良い傾向。


今年度の一般会計事業の中で私が気になるものは

◆月形町光ネットワーク
 ・平成22年度で町内に整備された光回線を使って、様々な事業が展開される予定
  (具体的な内容はこれから)
 ・当初予定より工期が遅れ、4月1日からの供用開始も遅れる
 ・月形町光ネットワークを利用したインターネット光通信の申込見込み数は、現在350件。
  (光通信利用料の一部が月形町に還元され、光ネットワークの維持管理費と相殺される。
   町の支出の限界点(収支±0)には、365件の加入が必要。)

◆法令遵守推進事業
 □予算 ・法令遵守委員会委員報酬・費用弁償  5万9千円
            (+弁護士等の費用  12万6千円)
     ・職員研修(公務員倫理法令遵守研修) 6万3千円
 □月形町職員の公正な職務の執行の確保に関する条例(通称:コンプライアンス条例)
 ・コンプライアンス条例は平成23年4月1日施行
 ・法令遵守委員会の委員は3名「学識経験を有する者、または町長が適当と認める者」
 ・委員会は専門家を呼ぶこともできる(専門的知見の活用)
 ・法令遵守委員会委員の報酬は他の委員と同額。 日額7,200円(4時間以内は半額)

◆北海道地域創造フォーラム          200万円
 ・町長の執行方針に明記。今年度の目玉行事
 ・北海度雲霞委託における囚人の歴史を学び取り、月形を考える機会にする

◆ぬくもり交付券事業(対象:70歳以上の町民) 589万4千円
 ・支給額の増額   9千円 → 1万円/年・人(250円券×40枚)
 ・利用項目の拡充  (温泉・タクシー)+配食サービス+除雪サービス
 ・平成21年度の利用実態 温泉:タクシー=3:7

◆月形町社会福祉協議会補助金      1,221万6千円(前年度予算比 +96万8千円)
 ・人件費の増額(平成22年度 正職員2+嘱託職員1 → 平成23年度 正職員3人)

◆月形町最終処分場機能検査答業務       909万3千円
 ・開設から17年が経過した最終処分場の状況確認検査(自主調査)→ 今後整備計画へ展開
 ・検査項目:機能検査(施設の構造、浸出水の処理、機器の破損)
       地中データを使っての遮蔽面の空洞調査
       2カ所のボーリング調査

◆ヤナギのバイオマス研究のための圃場提供    0円
 ・独立行政法人森林総合研究所によるペレット化実験のためのヤナギ栽培圃場を提供
 ・つち工房エリアの町有地を提供

◆商品券発行事業(プレミアム商品券への補助金) 600万円
 ・商工会からの要望(町内各商店への波及効果あるとの認識)
 ・平成21年からの3カ年計画の最終年

◆就学援助事業              163万2千円(前年度予算比 +52万8千円)
 ・支給項目の単価上昇と、高額支給を要する当該学年児童生徒が多いため
  (子ども達の就学状況が悪化している訳ではない。)
 □月形町の就学援助基準[準要保護の一部規定。この他の要件のうちどれかに該当で可]
  ・所得が生活保護の1.0倍 (平成16年までは1.3倍だったが引き下げられた)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

各特別会計の平成22年度予算規模(歳入歳出)は以下の通りです。

■月形町国民健康保険事業特別会計予算   5億2297万7千円(前年度予算比 +380万1千円)
■月形町後期高齢者医療特別会計予算      4900万円        ( ー230万円)
■月形町介護保健事業特別会計予算     3億9100万円        ( +3282万円)
■月形町農業集落排水事業特別会計予算   1億1396万9千円      ( +451万4千円)
■国民健康保険月形町立病院事業会計  病院事業収支 7億9856万5千円

                     
特別会計の中で気になる点

◆国民健康保健会計、介護保険会計の悪化
 ・いずれの会計も基金を大きく取り崩して予算立てしている。
 ・いずれの会計もあと1,2年で基金が底をつく状況(特に介護保険は今年度末にもあり得る)
 ・介護保険は毎年の予算の伸びも大きい(施設介護の増加、介護度の進展、対象人口の増加)
 ・介護保険で年度途中に基金が底をついた場合は、道の基金の借り入れで対応予定
 
◆病院会計の悪化
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

東日本大震災が発生したのは3月11日。平成23年度予算の策定時には考えられなかった大惨事が発生し、日本全体の状況が変わってしまいました。ここに平成23年度の予算内容を記しましたが、財源となる交付金などが減額されることも予想され、全てをこのまま執行できるのか不安です。

非常事態となった今、「何を優先させるのか」は大きな関心事ですが、町政執行方針及び予算員会での町長答弁からは、町政の具体的な方向性は示されませんでした。

総花的な予算配分を絞る時には何かしらの指針が必要になります。町長からは「今後状況に合わせて検討する」旨の答弁ばかり。未来像が描けません。このままでは思考が目の前の課題解決のみに注がれ、月形町全体が矮小化するのではないかと非常に不安です。こういう時こそリーダーは一歩先の目標や夢を掲げ、職員や町民の顔を上げさせなければ・・・と思うのは私だけではないでしょう。

また以前からの懸案事項だった国民健康保健会計と介護保険会計の悪化が顕著になり、基金の底が見えてきました。国の制度改革が進まないことが大きな原因ですが、だからといって私達が何も手を打たないわけにはいきません。
町立病院の運営も含め、「医療」「保健」「福祉」は待ったなしの大きな課題です。

私も議会の一員として、今後の厳しい決断の場面に立ち会うことになります。一歩先を見つめた選択ができるように、準備したいと思います。

2011年04月06日

全員協議会(2011.4.4)

4月4日の臨時会に合わせて、全員協議会が開催されました。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

1.町側からの協議・報告事項

■東日本大震災に伴う支援について:実施済内容〜今後の予定
[実施済または実施決定事項]
 ◎支援物資:平成23年3月20日提供済
  ・米(1,000kg) ・缶詰(108缶) ・毛布(100枚)
  ・マスク(12,000枚)・消毒液(12本) ・うがい薬(150本)
 
 ◎義援金 :平成23年4月4日臨時会で決定
  ・災害見舞金 300万円
   (北海道共同募金会月形町共同募金委員会、日本赤十字社月形町分会に各150万円)

 ◎人的支援:平成23年4月4日臨時会で決定、4月6日報告予定
  ・一般事務職 2名1組を2週間 × 2回(交替で計4週間)
   派遣旅費として 150万円、  4月下旬〜派遣予定

[受け入れ可能事項・・・既に道には報告しているが、実際の動きはまだない]
 ◎仮設住宅建設用地:JR石狩月形駅裏の町有地
 ◎被災住民の受け入れ
  (公共施設)・南地区広域集落会館(一部) 6人・6ヶ月間
        ・南耕地集落会館(一部)   6人・6ヶ月間
        ・市南福祉会館(全部)    6人・6ヶ月間
        ・職員住宅(4戸)      16人(4人×4家族)・1年間
        ・はな工房(9部屋)     18人(2人×9家族)・1ヶ月間(6月頃)
  (その他) ・児童生徒のホームステイ   20人程度・6ヶ月間
        ・生活家具等の貸与(電化製品・家具・寝具等)
 ◎患者の受け入れ:月形町立病院(内科・外科系) 4人(4床)

 ※なお、被災者受け入れや職員派遣の経費に関しては、後日、国から一部が補填される見込み。
  また月形町の支援状況などは、月形町ホームページの専用ページで公開中


■石狩川流域下水道中部地区協議会への加入について(生し尿の処理関係)
[進捗状況]全員協議会(2010.12.8)での説明以降分
 ◎石狩川流域下水道中部地区協議会(6市4町)に加入申入書提出(2011.1.11)→ 6市6町に
 ◎加入後の負担割合の見通しが出された
   □建設費・総額 6億3,000万円(50%を国、50%を構成市町村が負担)
       ・各自治体の負担割合(1割を12自治体で均等割、9割は重量(=使用量)割) 
       ・重量(使用量)は直近3カ年の平均量とする→ 月形町は全体の1.999%
            ↓
       ・建設費における月形町の負担額(現在のところ):1,008万7千円
               (15年償還とすると、単年度あたり 67万2千円)
   
   □維持管理費・8,500万円(全額参加自治体負担=重量割)
       ・維持管理費における月形町の負担額(現在のところ):169万9千円

   ◇年間の生し尿処理経費 237万1千円+事務組合の事務経費(現行より約300万円減)

 ◎今後の対応
   □し尿と下水道処理計画の策定が必要(国が各自治体に求めているもの)
    ・月形町は「し尿処理」の部分のみこの協議会に加入したが、
     生し尿は前処理(今回建設する施設を使って処理)後、既存の下水処理施設によって
     浄化されるため、下水処理施設も利用することになる=全体計画が必要。
    ・計画策定と調査に 3,000万円(参加12市町で按分)


■今後の一般廃棄物(ゴミ)処理について(岩+美+月での協議状況報告)
[経過説明]3月28に行われた岩見沢市長、美唄副市長、月形町長間での内容
 ◎南空知広域ゴミ処理協議会(岩見沢市・美唄市・三笠市・夕張市・月形町が参加)の
   分科会(岩見沢市・美唄市・月形町)として協議を進めている。
 ◎岩見沢市は、検討委員会から溶融処理との答申を受けたが、議会の議決もまだであり、
  市としての方向性はまだ決定していない段階。
 ◎美唄と月形は、現状では静観するしかない。何も動きはない(動けない)

[質疑応答から]
 ◎月形町は現在、2つの枠で今後のゴミ処理を検討している。現状では(1)を優先。
  (1) 美唄市+月形町:高温高圧処理によるゴミ処理
  (2) 南空知広域処理分科会(岩見沢市+美唄市+月形町):岩見沢市の決定待ち
 
 ◎当初は、3月末までに岩見沢市が方向を決定し、月形町も(美唄市も)6月までに最終結論を
  出すスケジュールになっていたが、遅れている。今後の具体的なスケジュールは分からない。
  岩見沢市の動向次第。

 ◎溶融処理について・・・正式に決定した事項ではないので何も動きはとれない。
             担当職員は情報収集などをしている。


2.議員間協議事項

■改選後の初議会について:5月2日(月)を予定
■次期派遣議員について
 ・農業委員会の議会推薦枠
  → 農業委員任期(7月19日)までは現職の堀議員がそのまま引き継ぐ。
    その後については(議員自らが農業委員となるか、議会が町民を推薦するのか)は、
    新しく選出された議員が決定する。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。
 
生活に密着した内容が議会で協議されています。町民のみなさんに迅速にお知らせできたら、もっと議会に興味を持っていただけるでしょうし、ご意見もあるでしょう。
今後の議員活動の大きな課題です。 

2011年04月05日

平成23年第2回臨時会(東日本大震災支援関連)

4月4日午前、新年度が始まってすぐですが臨時会が開催されました。
東日本大震災に対する支援のための月形町一般会計補正予算の審議です。

議案内容は以下の通り。
今回の補正予算に上がったのは2点の支援ですが、この他にも支援が行われます。
詳しくは【全員協議会(2011.4.4)】をご覧下さい。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

■東日本大震災に対する支援のための補正予算
 ◎職員派遣 ・一般事務職 2名1組を2週間 × 2回(交替で計4週間)
       ・派遣旅費として 150万円
       ・4月下旬〜

 ◎災害見舞金・300万円
       (北海道共同募金会月形町共同募金委員会、日本赤十字社月形町分会に各150万円)

[質疑応答から:答弁は町長]
Q 近隣自治体の支援状況や月形町の財政規模から考えて、高額の見舞金になっているが何故か?
A 月形町は昭和50年に水害を経験している。
  その時、1,100万円の見舞金を受け、また民間ボランティア100名程がゴミ処理を手伝いに
  集まってくれた。その時の感謝の気持ちも込めて支援額や方法を検討した。
  町民は理解してくれると信じている。

Q 町は、今回の支援(職員派遣と見舞金)以外にも様々な支援を検討しているようだが
  それら全てを含めて、どの程度(総額いくら)まで支援することを考えているのか?
A 今後の支援は空知全体と連携を取りながらやっていくが、今のところ全体像は見えていない。
  メニューを選びながら、その都度対応したい。(総額は検討していない。)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

東日本大震災の被害は甚大かつ広範囲におよび、「私達に何ができるのか」との問いが常に頭の隅に存在しています。様々な状況から、震災後約1ヶ月が経過した今は「お金」が最も有効ではないのかと考えます。

一方、今回のように公金から支出する支援金額を決定するのは非常に迷うところです。「支援は気持ち」なので、出せるものならたくさん出したいのではありますが、町民のみなさんの税金である以上「身の丈」を意識しなければなりません。

私は『どこかに線を引く=総額を決めておく』必要があると考えています。その中で支援内容(現金、物資、人材)を吟味し配分していくべきと思います。
また公金による支出である以上(言い方に問題があるかもしれませんが)支援が被災地のためだけでなく月形町にも還元されるものであって欲しいと思います。その点で「職員派遣」はとても有意義です。被災地での経験を月形町の防災や行政に役立てられるからで、支援が何倍にも生きてきます。

日本全体の問題である『東日本大震災』。これからも様々な困難が続くでしょうが、めげず、諦めず、人間の底力で何としても立て直していきましょう!

2011年03月30日

南空知地区市民合同学習会(岩見沢市のゴミ処理答申について)

岩見沢市の今後のゴミ処理方法を検討してきた「岩見沢市きれいなまちづくり検討会議」が先日、渡辺岩見沢市長に答申をしたことを受けて、その内容と今後についての学習会が3月26日午後、岩見沢市コミュニティプラザ会議室を会場に開かれました。

会場には、岩見沢市のゴミ処理に関心の高い市民(6つの市民団体)を中心に、南空知地区内からも数名(多くは有機肥料や産業廃棄物処理などをする事業者)、日本技術士会のメンバー2人(ゴミ処理技術解説のサポートとして)など、会場いっぱいの約40人(女性が2/3)が参加していました。

岩見沢市のゴミ処理方法に関しては、昨今の状況から月形町も無関心ではいられない状況です(「ゆみこの議員活動報告書No.9」PDFの2ページ目に記載)。私も強く関心を寄せていた事項なので、案内をいただいてすぐに申し込みました(今回月形町からの参加は私1人でした)。

以下は学習会の内容です。
「岩見沢市きれいなまちづくり検討会議」の市民代表委員の一人である武田涼子氏(ごみのよりよい始末を進める市民会議 代表委員長)の説明に加え、質疑応答での内容や技術的な解説も合わせ、全体的にまとめて記しました。私の視点で捉えたものです。

※本来は答申そのものを入手して書くべきところですが・・・岩見沢市のホームページを見ても、インターネットで検索しても見つけることができませんでした。「既に公開されている」との情報もあったのですが・・・市役所まで行かなければ入手できない? それとも閲覧だけ?
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

【岩見沢市きれいなまちづくり検討会議 答申内容】委員7名(大学関係者3名+市民代表者4名)

■ゴミ処理の検討経緯
 ・今使用中の最終処分場はあと5年で満杯(ただし現状の処分方法なら3年で満杯もあり得る)
 ・検討会議は、平成27年度からのゴミ処理をどうするかを検討課題としていたが、
  検討途中で「ゴミ問題」が発覚。問題の主たる原因である「生ごみ」に注目が向けられた。
 ・岩見沢市では平成4年に2分類から始まり、平成7年には7分類に → なし崩し的に問題発生
  (家庭からの排出時に分別していたものを、最終処分場では一緒に埋立していた。)
 ・現在、岩見沢市岩見沢地区はプラスチック容器包装リサイクルに対応していない。
  (プラの分別回収なし。北村地区、栗沢地区は実施している。)
  ただ、平成23年度からモデル地区で、24年度からは全市で実施することに決定している。
 ・岩見沢市は、次の最終処分場の場所は確保した。

■検討された処理方法
[基本の処理方法(4種類)]×[生ごみの処理方法(3種類)]=12通りの検討
 ・焼却処理          ・区別せず(基本処理のみ)
 ・溶融処理          ・堆肥化
 ・高温高圧処理        ・バイオガス化
 ・炭化処理

■検討経過
 ・市側がコンサルタントを使って作った資料(各処理方法の特徴、建設費・維持管理費見積 等)
  に基づいて議論。
 ・決定にあたってのポイントは「コスト」。他に、最終処分場に入るゴミの量。
 ・ゴミ処理方法を決めるための会議であって、ゴミ処理行政全般について議論する場でなかった。
 ・よって、分別の細分化や有料化についてはほとんど議論されていない。

■検討会議が答申した「溶融処理」について
 ・まずゴミに重油をかけ、約500℃の蒸し焼き状態にすることで可燃性のガスと炭に分解。
  発生したガスと炭を溶融炉に投入し1300℃以上の高温で燃焼。炭を溶かすことでガラス状の
  スラグを生成する。
 ・現在、スラグがリサイクルされることは少なく、ほとんどがそのまま最終処分場へ。
 ・高温で燃焼させるのでダイオキシンは発生しないが、燃焼制御の徹底が必要。
  → 場合によっては発生することも(事例あり)
 ・ゴミの中身(生ごみやオムツなど水分の多いものの割合が高い場合)によっては、
  処理温度が低下しタールなどが発生しやすくなる。
  → 配管のつまりや異常燃焼などが発生(故障の原因)
 ・処理温度の低下を防ぐために、当初の計画量より重油を多量に投入する事例が見受けられる。
  また、熱量の高い「プラ」を投入している事例もある。
  → 岩見沢市で平成24年度から実施される「プラの分別」との整合性は?
 ・溶融処理施設の建設や維持管理ができるのは、本州の大企業のみ。
  → 故障時に遠方から技術者を呼ばなければならず、経費がかかる。
 ・溶融処理方式が自治体に導入されてから既に10年が経過し、事例や検証などもされている。
  → 現代に求められる性能に達していないとの評価も出ている。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

今回の答申は「岩見沢市のゴミ処理」についてのもので、他の自治体議員である私が何かを言える立場にはありません。ただ説明会に参加して「岩見沢市がこのままこの処理方法を導入することに決定したのなら、月形町として広域処理に参加する意味はない。」と確信できました。

もし一緒に行うことになれば、
◎月形町が今まで行ってきた「環境に配慮したゴミ行政」を大幅に後退させなければなりません。
◎また「広域処理によるゴミ処理の効率化」も果たして達成できるのか疑問です。

岩見沢市にとってベストの選択であっても、月形町にとっては必ずしもベターではないのです。
様々な状況を考慮し「月形町単独のゴミ処理」も検討段階に来ているのではないでしょうか。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

話を戻します。

今回の説明会には、岩見沢市6つの市民団体の参加がありました。
・ごみのよりよい始末を進める市民会議  ・岩見沢消費者協会  ・岩見沢友の会
・ポプラの会  ・バイオマス資源循環を進める南空知市民会議  ・生活クラブ生協

いずれも独自の方法で「生ごみの資源化」に取り組み、「ゴミ処理=これからの生活がどうあるべきかということ」と捉えていました。また現代のゴミ処理は「まず家庭で分別を行い、ゴミを減量化する」ことが全国的な認識であるとの報告が、技能士会のメンバーからありました。
検討会議や岩見沢市の考え方とは出発点が違っていると感じます(私自身は市民団体のみなさんと同じ考えです)。

学習会の中で
「岩見沢市のゴミ行政は他の自治体に比べかなり遅れていた。遅れていたからこそ、今回の問題を契機に最先端のゴミ処理の町に変わることもできた。なのに何故?」
という声があちらこちらから上がりました。
こういう市民の声を理解し市議会に届ける議員がいないとしたら、とても残念なことです。

<<前の5件 161162163164165166167168169170171

▲TOPへ戻る