2007年12月21日

「企業と市民の連携で進める温暖化防止」情報交流会

12月20日、札幌のエルプラザ(北8条西3丁目、札幌駅北口すぐ)内の札幌市環境プラザ環境研修室にて、表題の情報交流会が開かれました。主催は「NPO法人環境コンソーシアム えこらぼ」で、札幌市の市民環境提案事業の一つとして委託されたものです。

この情報交流会の目的は「企業・市民双方に役立つ温暖化防止行動やそのヒントを学ぶこと」で、6つの事例紹介がありました。約40人の参加者は情報を受け取るだけでなく、自分達の日頃の生活や活動と照らし合わせ、疑問点や問題点を積極的に発言し、活発な情報交流がなされました。

以下、6つの事例紹介で私の印象に残った点を記します。

1) 北海道リコー株式会社
・環境保全と経済価値の追求は同軸である。
・環境に配慮した商品(長寿命商品、リサイクルしやすい商品)を沢山売ることで利益を上げる。
・お金の援助が主ではなく、活動を通して(地球温暖化防止に)取り組んでいく。 

2) ウインド・カー株式会社
・カーシェアリング事業の展開。
・今の自家用車はプリペイド(前払い)方式のために「あるのに使わないのはもったいない」と余計に使う。しかしウインド・カーは後払いで全ての経費が見えるため、利用者が経済性を考慮しながら必要があるときにだけ使う。結果、使用頻度が減って家計にも優しく、二酸化炭素排出量も減る。
・地球温暖化対策として、観念だけでなく数字を追求していく。

3) 生活クラブ生活協同組合
・共同購入の容器を、規格統一・整理し、リターナル瓶として利用するグリーンシステムの実践
・グリーンシステムを維持するための鍵は回収率
・良いものを買うのではなく、作っていく精神
・環境を守るということは、『地域』という単位を考えることであり、『地域』がキーワード

4) NPO法人 北海道グリーンファンド
・白熱電球を電球型蛍光ランプに替える「省エネ電球モニターキャンペーン」の実施
・自分達だけでなく地域の電気店と協働することにより、幅広い層の参加があった

5) NPO法人 ひまわりの種の会
・省エネルギー住宅の普及活動

6) 札幌市
・さっぽろエコ市民運動
・各自が取り組める二酸化炭素排出抑制行動を、エコライフレポートに書き込み宣言することによって、温暖化防止に取り組む運動。
・四季によりテーマを変えたり、プレゼントを提供することによって、継続できるように配慮
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様々な実践の発表に刺激を受けてきました。

今回の事例紹介は、札幌市を中心とした都市圏で活動をしている団体の事例で、彼らが環境の鍵としてあげた「地域」という「繋がり」や「小さい単位」は、私達の月形には確固として確立されいます。この財産を活かすべく、都市圏とは違った方法で取り組む必要があると思いました。

たまたまかもしれませんが、今回の事例紹介者(各代表者)は、企業関係は男性、NPO関係は女性となっていました。そして、それぞれの活動に取り組む姿勢も、前者は仕事の目線から、後者は生活者の目線からとなっていて、環境問題においても男女の視点や立場の違いを感じました。
観点や手法が違っても、目指すところは同じ。様々な場面で様々な議論の場が設けられたらと思います。


「地球温暖化防止」も「まちづくり」も、それぞれの地域にあった独自性が求められ、様々な個性の協力によって前進するのだと思いました。


2007年12月17日

役場のペレットストーブ・その後

ペレットストーブ周りはこんな風に変化していました(←)。

このペレットストーブは、ペレットストーブの普及促進のために現物を見てもらうことを目的に、道の補助を受けて設置されたものです。ですから燃焼効率や燃費などの検証はできないと言うことで、私の最も知りたかった経済性については有効なお話は聞けませんでした。

annnai.jpgただ、何種類かのペレットストーブの資料や、ペレットの入手先のパンフレットなどが近くに用意され、興味のある人が手に取ることができるようになっていました。また、もっと情報が欲しい人に対しては担当者(産業課)が直接説明をしてくれるということです。

地球温暖化防止の観点はもとより、灯油高騰の折、ペレットストーブに関心が高まっているのは事実です。ただ、経済性を抜きにして導入することはできません。実物展示はいいのですが、それにはペレットを燃やすというコストもかかっています。また、カーボンニュートラルという考えがあるにせよ、今まで以上に温かくしていたのでは結果的に二酸化炭素排出量を増やしていることになります。

不完全な実験系しか組めないにせよ、その中でどのような現象が起きたのか、きちんと検証し、経済性や環境負荷などを考察していかなければ普及促進には繋がらないと思いました。

2007年12月15日

平成19年度 公開授業研究会(月形中)

昨日は午後から月形中で公開授業研究会(公開授業と研究協議)が開かれました。この研究会は町内の関係者(教職員、教育関係、一般人)を対象にしたもので、月形中の実践研究の1つに位置づけられています。

私は今回の一般質問で「教育の質の向上」を取り上げたこともあって、この研究会にはとても興味があました。この研究会には町内の先生方(小、高の管理職と、月中の教員)の他、教育委員会委員1名と同期議員1名の姿もあり、私も興味深く授業を拝見しました。
その後の研究協議は月中の先生方を中心に行われましたが、様々な観点で授業の進め方や到達点などを話し合い、より良い授業に向けて積極的に取り組む姿に、ちょっとした(嬉しい)驚きがありました。その中で、空知教育局指導主事の方の細やかな観察と指摘、問題解決のための手法の提案など、専門的で建設的な発言が印象的でした。
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さて実際の公開授業は、3年生の国語で、魯迅の「故郷」再開の場面から「登場人物2人の心情を読み取る」というものでした。幼い頃は親友として過ごしていた二人が、しばしの時を経て再開したときには主人と使用人という身分の違いが厚い壁となり、それぞれの心が揺れるという場面です。

先生が丁寧に登場人物の言葉から心を読み解くヒントを投げかけ、それに子供達が応えていく・・・先生が子どもと同じ立ち位置で授業に望んでいて、私にはとっても良い雰囲気に見えました。また授業の最初に先生が通読していたのですが、私はその言葉の響きとトーンで物語に引き込まれ、登場人物と同場面にいるような感覚になりました。

このお話は中国の歴史や身分制度など奥の深い作品ですが、この授業で私は単純に「この世の壁」を感じました。それは今の時代でも通じる「格差」「男女差」などです。
また強者(この物語では「わたし」こと魯迅)にとっては何気ない差が、弱者(幼なじみの「閏土」)にとってはとてつもなく大きく重い壁だという感覚は、わたしが社会に出てから感じる「男女の社会的地位の格差」や「セクハラ」に共通する感覚ではないかと、授業を受けながら考えていました。
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この研究授業も、先日の月高公開授業も、ともに学校現場を知る(知らせるための)機会ではありましたが、わたし自身の内面と向き合い、学ぶことの楽しさを再確認させてくれる時間でもありました。また、「学びの裏側」を知る機会でもあり、子供達がこのような積み重ねられた教育理論や情熱の上に、学ぶ場を与えられていることに驚きと感動を覚えました。先生方には感謝でいっぱいです。


なお、この実践研究の研究主題は『自らの学びを高める生徒の育成〜一人ひとりの学習意識を高め、確かな学びを習得させる指導の研究』で、校内研修(全7回を予定)や他校研修などで進めていくもので、1年を通じて幅広く、深く研修していくと言うことです。また今年から町内の教職員による3校(月中、月小、札比内小)交流なども行われるようになり、より一層充実してきているということです。

先生方、より一層の『教育の質の向上』に向けて、よろしくお願いいたします。

2007年12月05日

一般質問準備中

来週の定例会(12月11日(火) 10時〜)の一般質問に向け、現在原稿を作成しています。

一般質問の発想と基本的なデータの収集は、普段の議員活動の中で行っています。その中から今この時期に質問しておきたい事項を選定し、テーマを設定するのが通告書を提出するまでの作業です。
その後通告書の内容に従って、問題点と質問の内容を分かりやすく組み立てるのが今の時期です。

うちの議会では、完全な原稿を作成する議員が多いのですが、私は演説になるのも、学芸会になるのもイヤだったのでこれまでの2回は要点を書き出し、話しの組み立てだけを並べて準備を進めていました。できるだけ現場の議論や展開を大事にし、緊張感を持った一般質問にしたかったからです。

この方法で行った一般質問は、その場の展開に柔軟に対応でき、最終的な回答も得られて、一応の目標は達成できました。しかし、3回という発言の制限や、議会ならではの言葉の使い方が身についていない私にとって失敗もありました。普段の会話のように議論を積み重ねていくのなら、私にも自信があるのですが、議会は私にとって習練の場です。

さて今回は、今までの反省を基に、原稿を作成しています。ただ「演説にならない」「学芸会にならない」という気持ちは同じなので、それだけは気をつけて。まだまだ検討の余地あり、完成するのは直前でしょう。

2007年12月02日

平成19年度月形町PTA連合会 研究大会

 町内にある小学校、中学校、高校のPATによる研究大会「郷土に根ざした人間性豊かな子どもを育てよう」が、12月1日の月形町「教育の日」に開催されました。この研究大会のメインは家庭教育フォーラム(講演)で、今年はポロナイクリニック所長(長沼町)で心療内科が専門の高塚直裕氏を講師に、「気楽に子育てしませんか」と題して行われました。

私が講演の中で印象に残った言葉は

●(子どもが)育つのを(親が)邪魔しないのが子育て
●母性、父性は子どもとのコミュニケーションの中で育つ
●子育ての目標とは、子ども自信が「播いた種は自分で刈り取る(自分で考え、判断し、責任をとる)」ことができるようにすること。

●基本的に、自分の物差し(価値感)でしか相手を見ることができない。だから相手(子ども)のことがわからなくて当然。この認識があることが大事。
●(子どもの)話は聞くが、言うなりにはならない。感情と行動の分離(感情は認めて、行動はコントロールする)が大事。
●(子どもが)大事にされていると実感できるような環境を提供する

◎止まる、信じる、待つ、再び信じる
●子どもは親を見て育つ
●親は親の人生を(それなりに)生きること
●「よい親」になるより「幸せな親」になること

 高塚先生は職業柄、穏やかで落ち着いた口調で話されるのが印象的でした。またたくさんの患者さんを通して親子関係、子どもの成長を見てきているので、言葉の1つ1つに説得力がありました。

 今回の講演は子育てについて、親の側からのアプローチでした。また先日の子育て支援センター主催の「子育て講演会」では、子どもの内面にスポットを当てたお話しでした。視点の違う2つのお話しでしたが、どちらも子どもとじっくり関わる(観察、聴く、待つ、信じる)ことの大切さをポイントにしていて、そのことが今一番求められていることであり、子育ての本質なのかと思いました。

 それから、今回の講演会の参加者の半分は男性(来賓、教育委員会、教員、PTA役員)で、子育て講演会のほとんどが女性だったのと対照的でした。教育分野では男性が、福祉分野では女性が主導権を持っている現実を垣間見ました。男性も女性も協力し合って子育てに望める時代が来てくれることを願っています。

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