2015年06月18日

【お知らせ】北海道自治体学土曜講座 第2回「メディアの現状と日本の民主主義」は6月20日(土)13:00〜

今週の土曜日、北海道自治体学土曜講座 第2回が開催されます。内容は以下の通りです。

今まさに起きているメディアの問題を題材に、現場を知る講師が問題提起。その後のパネルディスカッションでは会場も交えた熱い議論が交わされることでしょう。会場に集った人による生の議論が土曜講座の醍醐味。あなたも「場」の空気を吸い、議論に参加してみませんか。私も実行委員の一人として参加します。

興味を持たれた方、ぜひ、お越しください。

※ 写真はオオデマリ。お隣の庭先にあるのですが、スゴイ迫力。どうしてこんなにたくさんの花を咲かせるのか? 生命力に惹きつけられます。
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北海道自治体学土曜講座 第2回「メディアの現状と日本の民主主義」

 報道の自由は民主主義の基盤である。だが現状は、政権党の「メデイア監視」と「番組への介入」によって、ラジオ・テレビの「政権批判番組」は萎縮し減少している。ニュース解説は論点を避け、コメンテーターは「腰の引けた言説」になっている。とりわけNHKは籾井会長が就任して「ニュース番組の原稿」にも「政治部」が修正変更するという「凄まじい事態」になっている。
 メデイアの役割は「政権の監視」にある。民主主義の基盤は「言論・言説の自由」である。
 世界のジャーナリストから、日本のメデイアは「政権監視をしていない」と指摘・批判されているのである。
 現在の状況は、メデイアが競い合って戦争を煽動した「満州事変の前夜」にも似てきたと言われている。本講座は「メデイアと民主主義」の論点を「問題提起」と「会場討論」によって明らかにする。

第1講 問題提起(13:00~15:10)
「メデイアの現状とNHKの変貌」
          永田浩三(元NHK番組ディレクター/武蔵大学メディア社会学科教授)
「特定秘密保護法とメデイアの現状」
          菅原 淳(北海道新聞編集局解説委員)
「言論の自由とジャーナリストの責務」 
          徃住嘉文(日本ジャーナリスト会議北海道支部)

第2講 パネルディスカッション(15:20~17:30)
【パネリスト】◆永田浩二 
       ◆菅原 淳
       ◆徃住嘉文
       ◆林 炳澤 (イムピョンテク・自由学校「遊」共同代表) 
【司 会】  ◆森 啓  (北海学園大学開発研究所特別研究員)
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《会 場》 北海学園大学34番教室(札幌市豊平区旭町4 丁目1-40)
      地下鉄東豊線「学園前駅」下車。3番出口直結。駐車場は利用できません。

《参加費》 1回分    :1,500円/学生無料
      平成27年度通し:5,000円(第5回まで)
      ※会場受付でお支払いください。

《お問い合わせ》
北海道自治体学土曜講座実行委員会(共同代表:森啓、神原勝、小坂直人、内田和浩)
Eメール jichi_doyokoza2015@yahoo.co.jp(事務局:北海学園大内/斎藤、和田)

2015年06月16日

高齢者の買い物問題は悠長に構えている場合ではない。町長、決断を!【平成27年第2回定例会/一般質問】

6月10日開催の平成27年第2回定例会、一般質問の報告です。

今回取り上げたのは「元気な高齢者の買い物問題」。福祉の側面と商工振興の側面を関連づけ、提案も含めて質問したつもりでしたが・・・。
町長からの答弁は「第4次振興計画通りに進める。計画は今年4月に始まったばかり。これから具体化したい。」というもの。

何とも悠長な。現実は刻一刻と変わっているのに。

「元気な高齢者の買い物問題」は過去から指摘・懸念されていたこと。今春に閉店が相次ぎ、いよいよ現実問題となっただけのこと。実際の動きはないものの危機意識は共有できていると思っていたのですが・・・。それに、今、手を打ったとしても実際の動きになるのは数ヶ月先。雪に閉ざされた冬になってしまう・・・。

その間に人は歳を重ね、生活環境に不安を募らせていきます。また、2年後の4月には消費税が10%に上がります。[8%に上がったのは昨年4月。その前年度に例年の2〜3倍の人口流失があった。消費増税前の住宅建設(=便利な都市部に終の棲家を求める)が一つの要因という見方もある。消費増税は生活環境を見直すきっかけになる。]

このままでは、不便な田舎には住めないという雰囲気が、同じ地域で住み続けたいという想いを越えてしまうかもしれないのに。


■ 一般質問は事務方(職員)ではなく、
  決定権を持っている町長に聞いています。
■ 計画や実態ではなく、
  これからの月形町をどうするのかを聞いています。
■ できない理由ではなく、
  実行するためにどう対処するのかを聞いています。

全ての答は、決定権者の【決断】でなければならないと、私は考えています。

以下、般質問の議論内容(要旨)です。一般質問をしながら私が取ったメモを元に書いているので、ニュアンスの違いや正確さに欠ける部分があるかもしれません。その点はご了承ください。

※ 写真は野茨[ノイバラ]です。風とともに漂う芳醇な香り(まるでバラの香水!)で、今が盛りだと存在感を示しています。茎には小さいトゲがびっしりと生え、何者をも阻むかのよう。そのせいで雑草を取ることもできず、辺りは藪。花言葉は「素朴な愛」「孤独」。人間味を感じる花です。

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平成27年第2回定例会 一般質問報告(宮下裕美子)

1.元気な高齢者が町内で暮らし続けるための施策(特に、福祉と商工の連携)について【答弁者/町長】

Q)月形町は人口減少や高齢化が進行、人口3,500人代、町民の3人に1人が65歳以上(高齢化率37.7%)である。身内が町外・遠方の高齢者夫婦や高齢者独居の世帯も多い。商圏人口減と高齢化による消費減により小売店は苦戦。後継者がないこともあって廃業が相次ぎ、この春には町内の衣料品店が無くなり、札比内地区の食料品店も無くなった。
 一方、70代・80代でも現役で自力生活をしている元気な高齢者も多い。自動車を運転し、JRやバスで岩見沢市や札幌市まで買い物に行っている。しかし年々衰え、運転免許返納や長距離移動が難しくなるなど、身の回りのことができても生活(特に買い物)ができるのか不安が募っている。
 月形町では地域福祉に力を入れていて介護や見守りの対象になれば支援が受けられる。しかし元気な高齢者は対象外である。身近なところに最低限が揃っていて日常生活が成り立つが、このままでは元気な高齢者が地域で住めなくなり、遠方の親族を頼って転出してしまう。
 町はこのような状況をどのように捉え、どう対処していくのか?


A)買い物難民の状況は理解している。この件は「未来を考える委員会」からも意見があり、第4次総合振興計画にも盛り込んだ。しかし、基本的には経済活動であり、行政は事態の趨勢(すうせい)を見守るしかない。
 現状として、Aコープは月1回の催事で日用品や衣料品を提供しているし、食料品等の配達も行っている。町外戸配業者(コープさっぽろのトドック)利用も増えている。様々に対応されている。
 なお、過去にAコープが移動販売車を検討したが採算ラインを達成できず断念した。商工会はカタログ販売を検討するも難しいようだ。町としては、それぞれの事業者の対応に期待するしかない。
 福祉的には、月形町は地域支援に力を入れている。実態として福祉の対象であるかないかは関係ない。


Q)第4次総合振興計画の高齢者支援の項には「医療・福祉・介護の連携・生きがいづくり(=心身のサポート)」、地域福祉の項には「見守り活動・安全安心な暮らし(=危機管理)」が謳われているが、日常の暮らしそのものを維持する視点は感じられない。また、商工業の項には「経営安定・企業誘致・商品開発(=事業者側の目線)」だけである。
 商工業者の取り組みに高齢者側の視点を取り入れる必要がある。例えば、催事会場が2階では階段を上がれないし、下着売り場が店先にあっても買いにくい。町が仲介役となってニーズに合わせる必要がある。高齢者の行きつけの場所(福祉の店や古くからある商店、病院など)に日用品を置けるよう支援する方法もある。
 また、単独の事業者任せでは限界がある。移動販売車を町が用意して支援をすれば、町内商業者の様々な商品を載せ販売できる。小規模事業者の商工振興にもつながる。
 現実的な問題として、札比内地区では食料品店廃業後すでに他町の移動販売車が来ているし、戸配業者(トドック)の利用も増えている。このままでは町内商店の商圏人口が減り、衰退の一途ではないのか。

A)「町は何もやっていない」と言っているように聞こえる。第4次総合振興計画は策定したばかりで実施はこれからだ。これまでにもプレミアム商品券、ぬくもり福祉券を発行しているし、高齢者サロン、地域包括支援も実施している。
 各種アンケート結果等から実態を踏まえた上で、しっかり検討していきたい。

2015年06月08日

一般質問は 6月10日(水)午前10時〜 私のみ【平成27年第2回定例会/一般質問通告】

今週水曜、6月10日のみの日程で定例会が開催されます。

一般質問は10時の開会後すぐに始まります。行うには私のみで1問。
高齢化率37%の月形町において、高齢者が地域で暮らし続けていけるよう環境を整えるのは行政の大きな課題。人口減少社会対策を視野に、商工振興とも関連させて今後の展望につなげていきたいと考え、一般質問に取り上げました。


新人3人を迎え新たな体制で始まった月形町議会。各議員、選挙時や今任期の抱負・所信として「町民の負託に応える議員に」「積極的な議員活動を」と意思表示していましたが、一般質問への取り組みは今までと変わらないようです。議会・議員の権能(議会・議員としての権利を主張し、 行使できる能力)を発揮するために、年4回しかない一般質問は必要不可欠な「場」だと私は考えているのですが、共通理解ではなかった・・・のかな?

定例会は役場庁舎内1階テレビ(町民サロン、玄関ホール)に中継されますので、気軽に見ることができます。が、もしお時間がありましたら3階の本会議場までお越しいただければ、月形町のこれからが決まる瞬間の雰囲気を感じることができます。ぜひ、どうぞ。お待ちしています。
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平成27年第2回定例会/一般質問[質問者 宮下裕美子]

1.元気な高齢者が、町内で暮らし続けるための施策
 (特に、福祉と商工の連携)について[質問時間:40分/答弁者:町長]

 町内では人口減少や高齢化の進行により商店等の廃業が加速している。また、高齢による自動車免許の返納や長距離移動(=JR・バス等利用で)の買い物が難しくなるなど、現在辛うじて自立できている元気な高齢者から、日常の暮らしの維持(特に買い物)に不安の声が上がっている。「福祉」の対象でない高齢者の暮らしをいかに保障していくかは、人口減少対策の面からも重要である。
 町は、第4次総合振興計画の地域福祉の一部でこの件に触れているが、具体的にはどのように取り組んでいくのか? 特に福祉と商工の連携を中心に伺いたい。

2015年05月20日

「自治」を考えた金・土・日【まちづくり常任委員長初公務/自治立志塾/北海道自治体学会/北海道自治体学土曜講座/大阪都構想住民投票】

先週末の金、土、日(5月15日〜17日)は、《自治》を様々な視点から考える、濃密で有意義な時間になりました。


【5月15日(金)】
■まちづくり常任委員長として初公務

町内にある樺戸神社の豊穣祈願祭に出席しました。議長、町長、教育長、産業課長、農業委員会委員長、JA組合長も同席しています。豊穣であることは、農業を基幹産業とする月形町の体力を保ち、発展の基礎となること。宗教的な行事というより昔から続く「地域のお祭り」「まちづくりの一要素」と捉えて出席しています。


■自治立志塾に初参加
中島興世さんが主催する議員向けの勉強会に今年入塾し、この日が初参加。
ゲストによる情報提供(この日は、NPO法人札幌チャレンジド事務局長 岡野裕幸氏による「障害を持つ人の自立支援―札幌チャレンジドの実践と課題」)をもとにした意見交換を皮切りに、参加議員と中島興世さん、松本懿先生とが自由な雰囲気の中、めざすべき議員像やそれぞれの自治体が抱える課題などについて、お互いに発表や主張をし助言や指摘を受けながら本質や方向性を探っていくスタイルで、有意義な5時間を過ごしました。


【5月16日(土)】
■北海道自治体学会 総会&政策シンポジウム

「人口減少社会を見据えた地域づくりとは」をテーマに、島根県隠岐郡海士町の山内道雄町長を迎えたシンポジウムは盛況でした。「最後尾から最先端へ」を実践した町長は経営者としての感覚が鋭く、自ら率先して取り組む経過はベンチャー企業家のそれと同じ。ただ自治体であるために対象範囲が広く、それを解決するには「経済基盤を整える=外貨を獲得する手段を得ること」と「人づくり・多様性の確保」がポイントだと感じました。
その後の分科会では「教育」のテーマを選択。海士町の島前高校を出発点に、月形高校の取り組みも話題の1つとなりました。初顔合わせの人も多く新鮮さがあり、今回をきっかけにした今後の展開に期待が膨らみます。

なお、総会で役員改選があり、私は今年度から代表運営委員となりました。
一般会員からいきなりの代表運営委員で戸惑いもありましたが、「女性の登用」という意味合いを伺い納得。女性であるために目の前にある階段を上らせてもらえない場面もあれば、いきなりエレベーターに乗る場合もあります。与えられたチャンスを活かすことが後進の道を拓くことでもあるので、任と期待に応えられるよう精いっぱい頑張ります。

北海道自治体学会役員体制(2015年〜2016年)
 代表運営委員 石井 吉春(北海道大学公共政策大学院教授/院長)
        大坂 敏文(江差町職員)
        宮下裕美子(月形町議会議員)
 事務局長   松井  健(中川町職員)


【5月17日(日)】
■北海道自治体学土曜講座第5回の打ち合わせ

今年も北海道自治体学土曜講座が6月から開講されます。私は実行委員の1人として、10月24日開催の第5回「男女平等社会をはばむ「壁」を越えるには 〜女性の視点から〜」を担当。共同代表の森啓先生とともに、基調講演を行っていただく妙木 忍先生(社会学者/北海道大学留学生センター特任助教)と打ち合わせを行いました。

第5回は、世代も活動分野も違う5人の女性による講座です。
・妙木忍先生 
・下郷沙季さん/札幌学生ユニオン共同代表
・藤根美穂さん/岩見沢市立総合病院小児科医師 
・中村由美子さん/北海道女性農業者ネットワーク「きたひとネット」事務局長 
・宮下裕美子/月形町議会議員

このメンバーでの講座(基調講演とパネルディスカッション)がどう発展するのか、企画者側としてもとても楽しみです。有意義な内容になるよう当日までに準備を重ねていきますので、どうぞご参加ください。《問い合わせ & 申込 : jichi_doyokoza2015@yahoo.co.jp


■大阪都構想の是非を問う住民投票
大阪市の住民でない私たちには直接関係ないものの、《自治の形》も《住民投票のあり方》も、いつ自分の身に迫るか解らない身近なこと。今回は橋下市長という話題の人物が主導しただけに、多くの分析がなされています。私もfacebook上で、他の人のまとめたブログや記事をシェアしながら自分なりの考えを記しました。興味のある方は検索してみてください。

まとめれば・・・
二重行政の解消の必要性は強く感じるが、大阪都構想は権限を市→府に移すもので集権的。この構想が通った場合、自治の観点が失われる可能性がある。都構想でない方法で二重行政を解消することは可能。
一方、住民投票の投票率は高く《参加型の手法》は自治意識・主権者意識を喚起することがわかった。ただし、住民投票は投票にかけられる課題(今回は大阪都構想)の細かな制度設計まで説明を尽くした上でなされるべきだが、現実には、それぞれの陣営が自分たちの勝利をめざし余計なことは言わない(=本質的なところは明らかにならないまま投票日を迎える)。よって、第三者の解説が欠かせない=マスコミにはもっと頑張って欲しかった。

関連して・・・
国民に投げかけず(国民投票=参加型の手法をとらず)、閣議決定だけで憲法主旨を変更しててしまう安倍政権の問題と、「僅差でも負けは負け。私は辞めます。」と言った橋下市長の《多数派支配型民主主義》の危うさについても。
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《自治》には答がない。当事者が模索し、創り上げていくしかないのだと、学べば学ぶほど強く感じるようになりました。だから考え続け、学び続け、議論し続けなくては!

ただ学んでいるだけでは何も解決しないのも事実。理論と実践がともにあってこそ。
そして私は議員。実践の当事者。

2015年04月20日

花の里保育園の増改築工事、これでいいのか? 少数意見を再考することなく進む事業に議会はOKを出した。【平成27年第1回定例会:一般質問と予算/花の里保育園増改築工事】

1年後に開園する月形町認定こども園。そのために、花の里保育園を増改築する工事費(1億円:写真の緑&赤の部分)が平成27年度予算に計上されました。

予算の額もさることながら、その設計内容(特にトイレの配置:緑部分の左上)と進め方(少数意見の検討もなしに粛々と進めるやり方)に大いに疑問を抱いた私は、設計変更の可能性を追求しましたが・・・

一般質問と予算審議で見えてきたことは、全てが予定調和で進む現実。より良いものを作る努力より、予定通り進むことを重視する町側の姿勢。それら全てを容認する議会の姿。でした。

議会はこの案に賛成しました。

※私は一般質問や総括質疑で問題点を指摘し続けました。しかし、議員の中に賛同者を得ることはできず、工事費の減額修正案を提出できませんでした。いつもならここで、この事業を含む全ての予算に対して反対するのですが、今回は36億円余の当初予算。行政全体の予算配分を考えた時に反対することはできませんでした。結果、私もこの工事費を認めたことになります。

この予算は既に議会を通って、当初の設計と計画通りに進んでいます。
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【平成27年第1回定例会/一般質問/平成27年3月10日】
花の里保育園増改築工事・実施設計の変更について[答弁者:町長・教育長]

Q)2月20日の全員協議会に、増改築工事の実施設計図面が初めて提示された。その際、私は「新設トイレの位置は、使い勝手や増改築目的と違っていて問題がある。」と指摘した。町側からは「設計変更は難しい。」との答弁だった。
 今はまだ設計段階であり変更は可能と考える。変更が困難な具体的理由(設計変更料、手続きや工期の変更等)は何か?

A)2月20日の全員協議会で説明した際、宮下議員以外から意見はなかった。他の議員はみな「花の里保育園としっかり協議した上での設計なら問題ない。」とのことだと理解した。粛々と進んでいる。よって設計変更は全く考えていない。
 設計変更は全く考えていないが、もしも変更するとしたら、新たに発生する設計変更料は160万円(当初の設計額は400万円)は補正が必要。4月の臨時会で承認をとり、設計し直し完了するのが6月中旬。予定の工事期間8ヶ月が遅れることによる工事費の増額、加えて冬工事で除雪費や暖房料などかかり、1億円の工事費では済まず必ず補正予算の議決が必要になるだろう。完成は来年4月を過ぎてしまうので開設時期にも影響が出る。

Q)工事の開始が後ろにずれ込むのであれば、それを見越した工事のやり方に変更すればいい。計画原案では保育園で保育を続けながら並行して工事を進めるから工期が長くなる。以前から提案しているように、別の公共施設に場所を移し保育を行ったなら工期も短くなる。その方が工事費が安くなることも考えられる。設計変更すると決めれば検討の余地は充分にある。 
 そもそも、今回の進め方には問題がある。2月20日の全員協議会は決定の場ではない。議会に1度設計図を見せただけで事業を進める(=最初から設計変更できない)手はずになっていることが問題。これなら何のために議会があるのか? 議会は保育専門家とは違う視点で設計図を見て、保育園のあり方を議論・提案することもできる。
 町長は先の答弁で「宮下議員以外OKの方向だから問題ないだろう」と言ったが、それなら最初から議員の半分がOKならそれだけで物事が進んでしまう。議会の役割は、様々な視点から問題点や疑問点を示すこと。それに対し町側がキチンと答弁(対応)し、最終的に議決=多数決という形をとる。今回の場合の進め方はどうだったのか。議会が設計図を見ても変更できない時期であれば、何の意味もない。
 本来は利用者である保護者に対しても町側から提案を行い、見て、納得して、不安をかき消すような説明をする必要があるのでは? これでは町長がめざす「共生」や「協働」からほど遠い。

A)保護者からは、小さな部分の意見は出てくるだろうと認識している。
 今後において、大型工事などの時は充分に注意しながらやっていきたい。

Q)2月20日にも指摘したが、新設するトイレの配置に問題がある。今の配置は新設される2歳児室内の一角にあり、2歳児以外は使いにくい。また、新設される建物は渡り廊下で本舎とつながるが、トイレは最も奥になるので死角になる。
 トイレの位置を本舎側に持ってくる(トイレと2歳児保育室入れ替える)ことで、廊下から直接トイレに入ることができ、3〜5歳児・1歳児も使うことができる。また保育士等が廊下を通るたびにトイレの様子を見ることができ、死角になりにくい。
 これまでの町側説明や答弁で「トイレの増設が必要」と何度も言われてきた。私も合同保育を見学したがトイレは確かに混んでいた。また独自に調査したところ、定員80人の場合、現在のトイレの数は基準を満たしているが余裕はない。せっかく増設するなら、2歳児以外の園児も使えるよう配置すべき。

A)設計は開設準備委員会幹事会が中心に進めていて、トイレの配置は現場の保育園と何度も図面を確認して決めてきた。2歳児専用トイレは保育園側からの要望である。3〜5歳児は既存のトイレを使用しているが、合同保育の様子から、クラスでトイレの使用時間帯を分ければ対応できるということだ。
 保育園に確認したが、トイレと保育室などは今の配置がベターとのこと。もしトイレと2歳児室を入れ替えた場合、2歳児室が最も遠く孤立してしまう。本舎側の保育室との連続性が大事と判断した。
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【平成27年度予算特別委員会/総括質疑】
認定こども園開設について[質問:宮下/答弁:副町長・教育長]

Q)増改築工事のスケジュールは?
A)予定では、3月定例会で予算を議決。平成27年4月に入札、仮契約。5月上旬の臨時会(初議会)で契約議決のあと本契約。工事は5月上旬からで12月中旬完成予定。
 工事はまず愛光園側の園庭に2歳児用保育室などを増築(写真の緑部分)。完成したらそこに職員室を移し、玄関と職員室と厨房の増改築を行う(写真の赤部分)。この間、給食は「はな工房」を利用。

Q)保護者に対する説明は?
A)工事業者の工程表ができてから、1度説明会をする予定。まずは花の里保育園の保護者会役員と打ち合わせをし、必要なら保護者全体に説明する。

Q)平成27年度、認定こども園開設までのソフト事業の内容は?
A)今年度と同様。合同保育や視察を計画。教育目標を作成していく。

Q)教育目標の作成は平成26年度の委託事業だったのでは?
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一般質問も予算総括質疑でも、私は何一つ納得できませんでした。「共生のまちづくり」を標榜する町長が、町民を全くの蚊帳の外にして事業を進めていることが悔しいです。

それから今回の件を通して「議会の役割」を果たすことの難しさを痛切に感じました。議会が自らの役割(権能)を果たすには、議会・議員自らが意識を持って行動しなければ得られないのだと。今回の件では、議員自らその権能を放棄したように見えてなりません。このことも悔しいです。

物事を議決するとき、専門家の意見は重要です。だからと言ってそれを鵜呑みにするのなら、そんな議員はいらないです。専門家の意見は意見として聞いた上で、別の視点からどうかと見てみたり、検討は十分だったのかと確認したり・・・。

議決の責任は個々の議員に戻ってきます。私たちはもう議決してしまったのです。


あ〜それにしても今回の件、1億円もの工事費をかけて保育園を増改築することに対して「大金をかけて施設を良くしてやるんだ。満足だろう〜。」と、四方八方から言われているように感じてしまったのは私だけでしょうか?

汚れているより綺麗がいいし、何もないよりは設備が整っている方がいい。
でも限られたお金だったら、私は(保育や教育の)中身が充実する方がいい。
1億円の1/10=1千万円あるだけで、ソフト事業数年分が手に入るのに。
どう使おうか自分たちで考えられる少額のお金と、あてがわれるだけの高額のお金はどっちがいい? 
私は自分で使い方を選びたい。何に使おうか考えている間中、幸せな気持ちになれるから。

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