2008年10月21日

乳幼児検診とブックスタート事業

月形町内のブックスタート事業の実際を調査するため、乳幼児検診を見学してきました。

乳幼児検診は生後4ヶ月、6ヶ月、10ヶ月、12ヶ月、1歳半、2歳、3歳が対象で、毎月保健センターを会場に、身体測定や栄養・育児相談、歯科検診、フッ素塗布等が行われています。これらの検診には保健師の他、月形町保健福祉推進員の方2名も加わり、身体測定や声かけ等をしてお手伝いされていました。

また、会場には対象児の他その兄弟が来ても楽しく過ごせるよう、玩具や本が置かれています。これらの本は町立図書館から持ち込まれたものもあり、幼児向け・お母さん向けなど様々な種類の本が用意されていました。また、この場で貸し出しができるよう図書館から担当のお姉さんも来ていましたし、読み聞かせボランティアの会「おはなし・じゃんけんぽん」の方もいらしていて、雰囲気を見ては読み聞かせを行っていました。
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月形町のブックスタート事業は、生後6ヶ月の検診時に絵本を2冊プレゼントしています。このプレゼントをきっかけに「本」に親しんでもらうのがねらいで、図書館のお姉さんから対象児の保護者の方に、この事業のあらましや図書館の利用方法などについて説明がなされていました。

本を受け取ったお母さんにお話を聞いたところ、今回が2度目(二人目)で、2歳になる上のお子さんはここでもらった本を今も大事に読んでいるとのこと。いつから本を与えたらいいのか分からなかったときに、このブックスタートで本をもらって「ああ、そろそろ本があってもいいんだなあ」と思えたそう。今も家で読み聞かせをして楽しんでいるとのことでした。

ブックスタート事業が「本」と親しむきっかけになっていて、ちょっと嬉しかったです。
将来的には恵庭市のように、「本で人育て」ができれば・・・なんて夢を描いています。
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今回短い時間の見学でしたが、「子育て環境」に関係したお話をたくさん聞くことができました。私自身の子育て体験を思い出したりしながら、以前より良くなった点、相変わらず改善されていない点、状況が変わった点など、現場で生の声を聞き自分の目で見ることで理解できたことがいくつもありました。

年間の出生数が20人弱の現状で、子どもに関連した部署(住民課、教育委員会)が今まで以上に連携し、様々な資源が有効活用できたら子育てもしやすくなるなあと感じました。
また、縦割り行政の間をつなぐ役目としてボランティアの方々が重要な役割を担っているのも分かりました。できることなら、現場をよく知っているボランティアの方々の考えやアイデアが行政に反映されるようになれば・・・。

最近はお父さんが検診の付き添いで来ることも多くなったとか。夫婦で子育て・・・時代の流れであると共に、良いことだと思います。それでもなお子育ての現場は女性がほとんど(今日集まっていた保健師さん、保健福祉推進員さん、図書館のお姉さん、読み聞かせのボランティアさん、そして私は全て女性)。この分野に関心を持つ議員も今まではいなかったのでは?

私には、女性の視点を議会に、そして行政に届ける役割があるのだなあと、改めて感じました。

2008年10月20日

第56回北海道女性議員協議会(岩見沢市内施設見学)

記念講演終了後(2日目の午後)、希望者によるオプショナルツアーとして岩見沢市内の施設見学がありました。参加したのは23名。行き先は以下の3カ所です。

1. いわみざわ公園(昼食とバラ園散策)
2. クラインガルデン(栗沢地区)
3. 岩見沢市立教育研究所(北海道教育大学岩見沢キャンパス内)

この中で興味深かったのは「岩見沢市立教育研究所」。
私は、岩見沢市が独自にこのような教育研究機関をもっていることを知りませんでした。歴史は古く、昭和25年に開設され、昨年当地に専用施設を新築し移ってきたとのことです。教員の資質向上のための研修や教材の開発、地域や大学との連携など、興味深い活動が企画・実践されていました。

このような教育研修所は全道各地の「市」にあるそうですが、各自治体の財政難で、規模縮小や廃止が増えているとか。その中で新しい建物を構え、大学との連携を図るなどの取り組みを進める岩見沢市に感心しました。また、独自に開発した学習教材をHPを通じて一般に公開していることも驚きました。

月形町では単独でこのような研究機関をもつことはできません。しかし、教育現場と地域との連携や、教員の資質向上は同様に期待し、望んでしまいます。
月形にこの研究所の機能を補完する「何か」があるのか? 工夫する必要はないのか?

小中学校の先生方が何年かで転勤し、それぞれの地域で「何か」を身につけ、資質を向上させてまた次の学校へ・・・そんなプラスの循環が自治体の枠を超えて育ってくれることを期待しています。
だとすれば、月形町も「教員の資質向上のために何ができるのか」しっかり考え、教育研究所では得られない体験や思考を提供することが必要ではないでしょうか。それが提供できたとき、この「プラスの循環」に乗り、「月形に赴任するのが楽しみだ」「月形に赴任したい」と思われる地域になって、地域も先生方も共にハッピーになれるのだと思います。

2008年10月19日

第56回北海道女性議員協議会(DIG・その2)

今回のDIG演習は、佐々木先生が普段行っているものとは若干違ったようです。DIGを使って「身の回りにある危険に気づく」というより、「DIGの手法を使った、まちづくり・人づくりの可能性」に重心を置いた講義でした。これは、私たち参加者が全て議員で、地元に帰って「防災」「まちづくり・人づくり」を企画し主体的に進める役目を担っているからなのだと思います。

佐々木先生はDIGを説明しながらも、行政と住民の様々なギャップ(行き違い)とその解消法について、お話しくださいました。
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◆これからは地域住民(住民力)を育てるソフトの時代
◆災害は誰の身にも平等に起きる。防災をテーマにすることで住民全員、地域全体が同じ土俵で考えることができる(→まちづくりに応用できる)
◆防災をハードとソフトの両面から考えなければならない。行政は今までハードに力を注いできた(建物の耐震基準、備蓄品等)

◆情報は広がりにくい。聴く側への配慮が重要。
 例)避難所では情報が次々流れてくる。聴く側は「聞き逃したくない」という心理が働き、トイレにも行くことができない。→ 案)時間を区切って情報を出す。経時的に情報を貼りだす。
◆今まで起きてないから、これからも起きないだろう(正常化の偏見)=人間の心理
 → この考えを修正するには「知識が必要」→ 自分のものにするために「訓練が必要」
◆今まで行政は「防災ハンドブック」等、配ったところで仕事を終えていた(ハード的作業)
 →(活用してこそ生きる)→ 活用の方法(やり方)を教える(ソフトの充実)

◆DIGを行うには、1班4〜5人、作業台は事務机がベスト
 (コミュニケーションがとれる人数、距離) 
◆DIG演習時の地図使用、注意が必要(著作権)
◆災害時本当に必要なものは何か?
 ・厚底の靴(サンダル)を寝室に:夜の災害に備えて。暗闇での危険と不安を除くため
 ・ダンボール箱と厚手のゴミ袋 :いろいろ使える。水も運べる。
 ・避難所(体育館)へは毛布より座布団:床からの振動・冷えは心身の疲労を増す
 ・「落ち着きなさい!」という声かけ:気づかずに気が動転している
 ・「3日分の食糧備蓄」は住民のマナー

◆DIG演習を終えて気づいたこと
【避難時】・ペットをどうする?:心の癒し←→共同生活
     ・連絡先を玄関に貼る
     ・ブレーカーは高い位置に設置されているので、高齢者には手が届かない
      (独居の高齢者に配慮。若者とのペアリングで対処)
     ・入れ歯、薬、生理用品、ベビー用品(世代によって必要なものが違う)
◆災害時要支援者になりうる人
 ・障がい者、独居の高齢者、寝たきりの人、妊婦
 ◎小さい子どもが沢山いる家庭
 ◎消防署職員・公務員等の家族(災害直後からしばらくの間不在)
 ◎昼間独居の高齢者
 ※災害時助けて欲しいか?欲しくないか? 町内会等でアンケートを取ることによって状況把握
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佐々木先生の記念講演(DIG演習)は、とても濃密な3時間でした。様々な「気づき」もありましたし「可能性」も見えてきました。地元の町内会や行政区でやってみたい!!

防災に関する知識があるのと、体験するのは雲泥の差だと思います。大がかりな避難訓練は経費も時間もかかりすぐには対応できませんが、DIGならば様々な状況設定や対象者を変えて何度もできると思いました。
『知識を補完するのが体験、それを自分のものにするのが訓練』

月形町は様々な施設が多く特殊な環境だと思います。災害時に緊急招集されるのは、刑務所・消防・役場・病院・老人福祉施設・福祉施設の職員。地域のグループホームで生活する障がい者も増えているので、その方達とのコミュニケーションも重要です。70歳以上の方が1,000人(人口の1/4)。

ざっと考えただけでも危機管理の重要性は高いのですが、実際に準備はできているのか? 疑問と不安が残りました。議員として、地域に住む者として、家庭の一員として、私にできることはたくさんあります。今回得たことを積極的に活用していきたいと思います。

2008年10月18日

第56回北海道女性議員協議会(DIG・その1)

2日目の記念講演会は、北海道教育大札幌校准教授 佐々木貴子先生による講演&ワークショップです。

佐々木先生は「防災の視点から まち育て、人育て」をしようと、DIG(ディグ:Disaster(災害)Imagination(想像)Game(ゲーム):災害図上訓練)の手法を用いて、まちの力を高める活動を積極的に展開しています。
道内各地で講演会を行い、それをきっかけにDIGによる防災に力を入れた自治体が数多く出てきました。例えば江別市・岩見沢市では消防を中心に、十勝管内や深川市では保健師さんが中心になって取り組み、「防災予防」を意識してまちづくり、人づくりがなされています。

今回の記念講演でもDIGをより理解しやすくするために、江別消防署から3名・岩見沢消防署から2名のファシリテーター(講習を受け取得した資格。DIGが滞りなく進むよう助言する役)の方々がボランティアで参加、DIG演習資材(地図、フィルム、マジック、付箋、シール、資料他)準備にもご協力いただきました。ありがとうございました。

さて、DIGの講演&ワークショップは以下のように行われました。
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【1. お誕生日ゲーム(アイスブレーキング)→ グループ分け 】

◆初対面の人達が打ち解け、その後のワークショップが円滑に進むように、コミュニケーションを取るゲーム
◆佐々木先生を先頭に(1月1日として)お誕生日順に右回りで並び、円を作る(佐々木先生が12月31日にもなる)。この時、会話はしない。身の回りのものを使ったり、ジェスチャー等で意思を伝え合う。
◆並び終わったら、最初の人から順番に自分の誕生日を言う(確認作業)
◆テーブルの数に合わせ順番に番号をかける。同じ数字の人が集まりテーブルに着く(グループ分け)
◆この一連の作業で全員声を出す機会が回ってくる。コミュニケーションしやすい雰囲気ができる。


【2. 災害シミュレーション】

◆グループ内で自己紹介
◆「あなたなら、どうする?」
 佐々木先生からの指示に従い、与えられた設定ごとに考えたことを付箋(ポストイット)にメモする。
 (1) 震度6の地震発生。直後の行動を3つ書く
 (2) 地震発生から3時間後の行動を3つ書く
 (3) 発生から12時間後、避難所に行くことになった。家を出るときにすることを3つ書く
 (4) 同じく発生から12時間後、避難所へ持っていくものを5つ書く
◆模造紙を4分割し、設問(1)〜(4)の場所を作る。各人の行動等が書かれた付箋を分類しながら貼り付けていく。同じ内容のもは重ねる、○で囲む等、グループ内で話し合いながら解りやすくまとめていく。
◆どのような考えが出てきたか発表(情報の共有。気づき)


【3. 地図上訓練】

◆地図の上にマジックで印を付けていく
 ・自宅(ピンクで塗る)
 ・避難場所(青。広場のようなところは青で囲い、建物があるところは塗りつぶす)
 ・病院(緑:一般病院は囲む。歯科は塗りつぶす)
 ・コンビニ、スーパー、食料品店(オレンジ)
 ・災害時要支援者のいる家に色別のシールを貼っていく
  (赤:妊婦、青:一人暮らしの高齢者、緑:寝たきりの人、オレンジ:障がい者・・・)
 ・交通渋滞が起きる交差点等に×印を入れる
◆自宅から避難所までのルートにマジックで線を引く(×印は通れない)
◆避難時の問題点を話し合う
 ・要支援者の介助は?

2008年10月17日

第56回北海道女性議員協議会(交流会)

総会に引き続き、交流会となりました。

交流会には岩見沢市議会 安田議長にご参加いただきました。安田議長は華やかな会場に吹き込む爽やかな風のようで新鮮でした。
また余興として岩見沢市在中のオカリナ奏者 斉藤かすみさんが、オカリナの澄みきった音色を響かせてくれました。途中、曲の解説と共に9月に演奏した「樺戸監獄物故者追悼式」の様子や月形町の歴史にも触れていただきました。思いがけないところで月形の話を聞くことができて嬉しかったです。

交流会ではどこのテーブルからも会話が絶えることなく、とても賑やかに経過しました。みな女性議員ということもあって今日の議案審議の議論の続きや、普段の議会での疑問や課題、揺れ動いている政局、これからの取り組みなど、少し耳を澄ますとあちらこちらから堅い話が聞こえてきます。みな真面目で真剣に議員の仕事に打ち込んでいる様子がこんな場面からも感じることができました。

さて、最後は「お楽しみ抽選会」。役員がそれぞれの自治体から持ち寄った特産物を景品に、各自治体のPRも兼ねて楽しく行いました。各自治体からの提供された特産品は以下の通り。それぞれの特徴が良くでていて、当たった人も大満足!

◆岩見沢市:キジラーメン(岩見沢名産キジ肉を使用。障害者支援施設「岩見沢清丘園」製造)
◆江別市 :寒干ラーメン(江別で取れた小麦を使い、江別で製粉、製麺したもの)
◆三笠市 :梅干し   (三笠市内にある道内最大の梅園「邦梅園」の梅を漬けたもの)
◆滝川市 :菜の花ドレッシング(滝川市名産のナタネ油を使ったドレッシング)
◆美唄市 :お菓子の詰め合わせ(美唄は菓子どころ)
◆長沼町 :トマトジュース&ミックスジュースの詰め合わせ
            (ミックスジュースはトマト・ニンジン・リンゴ入り)
◆南幌町 :キムチラーメン(特産のキャベツキムチから展開されたラーメン)
      瓶詰めセット(南幌特産の三升漬、南蛮みそ、ブルーベリージャムの詰め合わせ)
      ※キャベツキムチ(交流会の席でいただきました。辛くて甘くて美味しかった〜!)
◆栗山町 :手作りクッキー(農家のお母さん手作りの野菜入りサックリクッキー)
      きびだんご (味は3種類。プレーン、メロン、ミルク)
◆月形町 :トマトジュース(月形産桃太郎を使った自慢のトマトジュース)
      トマトゼリー (新作。凍らせてシャーベット状でなおさらGood!!)
      

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