2013年03月26日

つづき【平成25年度予算特別委員会/総括質疑】

引き続き、予算特別委員会の報告です。
今回は総括質疑。

平成25年度行われる事業とその展開に対して、理事者(町長)の考え方などを明らかにしていきます。全てを掲載したいところですが、ここでは私の総括質疑を報告します。

※左の写真は前回とは別の種類の「紅梅」。
下の写真は「福寿草」。育ちすぎて姿も変わっていますが、紛れもなく「福寿草」。何事もイメージ通りのものに出会うのは難しい。
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■町立病院会計について
Q 予算書における数字(入院・外来患者数、患者単価)は目標値とは言え、現状に比べ高すぎる設定なので、新たな取り組みをもってしても実現不可能と考える。
○どういう考え方で予算を組んだのか? 
○更なる赤字補填の認識があって立てた予算か?

A 病院スタッフのモチベーションを下げないでやっていきたいと考えた。
更なる赤字補填の認識を持っている。
接遇対応はまずしっかりやっていきたい。また、人口規模やベッド数を調べなおしながら積極的に取り組んでいきたい。


■平成25年度の重点施策
Q 執行方針には「少子高齢化、医療福祉、環境衛生などの課題に配慮した予算編成」と書かれているが、個別の予算審議が終了した現段階でも平成25年度の重点施策が見えない。「共生のまちづくり」には具体的な施策がないとのことであり、実際何を重点的に行うのか? 

A ゴミ焼却炉建設、農業施策、見守り。
身の丈にあった中でやらなければならない。


■一般会計における財政調整基金からの繰り入れ
Q 当初予算において既に、財政調整基金からの繰り入れが1億4千万円組み込まれている。これは例年より多い。国の方針転換で地方交付税が絞られる可能性が高い上、先の答弁で病院の更なる赤字補填も見込んでいるとのこと。このような状況で大丈夫か?

A 歳入の減少は最大限に見込んでいる。歳出は数千万円削減した上でこの予算になった。これくらいの規模は問題ない。危機感は持っている。
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私の勝手なイメージです。
町長や教育長が、それぞれの「執行方針」によって自分のやりたいことをぶち上げ、「私は○○をやりたいんです。今、月形町には○○が必要です。」と、熱を帯びたように熱く語って議会を説得する・・・みたいな、そんなイメージを持って毎年3月の定例会に臨みます。

でも現実はイメージとは全く違うもの。
それも致し方ないですね。所詮、私のイメージですから。

この定例会を通して聞きたいことのほとんどは聞くことが出来ましたし、意見や提案など、言いたいこともそれなりに言いました。一つ一つに納得できたわけではありませんが、今は理事者が「やる」と言ったことが確実に実行されるのかを見守るしかありません。

結果として「町民の暮らしがより良く」なれば良いんです。
「町民や職員が希望を持って、未来に向かった仕事が出来る」ようになれば良いんです。

2013年03月25日

今年展開される事業は・・・【平成25年度予算特別委員会/個別審議】

月形は低温続きで雪に埋もれたままですが、ちょっと休憩。
写真は3月17日に撮影した、栃木県鹿沼市の紅梅。春爛漫の彩りです。

さて、本題。
4月から始まる平成25年度。予算特別委員会は【予算】というお金の流れを追ってはいるものの、「役場の仕事」や「月形町の未来の姿」を明らかにしていく「場」です。自ずと理事者(町長等)の考え方や姿勢を追求する場にもなります。

月形町議会では議長を除く全議員(9名)が構成委員として参加(議長はオブザーバーとして、終始同席)。まずは担当課ごとに個別の事業について審議します。説明員として担当課長、係長が同席し、議員からの細かな質問(事業内容や金額の確認等)に答えていきます。(現在、副町長は総務課長も兼務なので、個別の案件にも答弁します。)

理事者(町長、教育長)は個別案件審議中は聞くこと中心ですが、最終段階の【総括質疑】では事業全体を通した「考え方」や「方向性」が問われるので、必然的に答弁者となります。一般質問とは形式が異なりますが、同質の議論が展開されていきます。

以下は、平成25年度予算特別委員会の個別審議で私が気になった項目です。内容と私の気になったポイントを記載しました。
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月形町の平成25年度予算規模

【一般会計】             33億6600万円
【国民健康保険事業特別会計】      5億2916万3千円
【農業集落排水事業特別会計】      1億1320万4千円
【介護保険事業特別会計】        4億5509万円
【後期高齢者医療特別会計】        5280万円
【国民健康保険月形町立病院事業会計】
             収益的収入  8億0819万8千円 
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個別審議

◆まちなか歴史探索事業(新規) ・・・ 315万円
 ・月形町の歴史を、博物館を訪れた観光客や町民に広めることが目的。
 ・歴史を感じながら町内を歩けるよう、地図を作成。
  合わせて旧町名や建物跡地を示す道標を設置(平成25年度は20基)。
  様子を見ながら来年度以降も展開していく予定。
 ・9月3日(樺戸集治監開庁日)を中心にイベント展開予定。
 ・予算315万円(うち100万円は、宝くじ系補助金を活用)
《気になったポイント》
 ○歴史を使った「まちおこし」として、新たな展開に期待する。
 ○平成25年度の事業内容の詳細はまだ決まっていない上、将来的な展望もハッキリ
  していなかった。もっと構想を練ってから展開した方が良いのでは?


◆特別職の退職手当組合への負担金 (→別項目で詳しく)
 ・3年前に退職した渡部教育長の退職金の取り扱いと事務手続きに関し、議会への
  説明が間違っていたことが発覚。
 ・全員協議会で対応協議するも、理事者と議会の隔たりは大きいまま。
 ・本会議最終日(19日)の開会前に町長が謝罪。今後の展開アリ。
《気になったポイント》
 ○前教育長の退職金問題が発端だが、問題の本質は別のところにあると私は考える。
  行政の広範囲に影響することなので重要であり、慎重に対応していきたい。


◆総合振興計画事業 ・・・ 372万6千円
 ・総合振興計画の義務付けはなくなったが、今まで通りの内容で計画を策定予定。
 ・次期計画は平成27年策定のため、平成25年は住民アンケートを実施。
 ・予算はアンケートを行う経費が中心。
《気になったポイント》
 ○議論の中での楠議員の発言「義務づけの無くなった意味を考えるべき。独自色を
  出すことが重要ではないか。コンサルが作るキレイな物より、町民とともに行政
  自ら考え絞り出した計画を」に共感する。現状では今までの焼き直しに過ぎない。


◆障害者自立支援等給付事業 ・・・ 1億0529万8千円
 ・事業費が急速な勢いで増えている(昨年は 9056万7千円)
 ・月形町の特性(2つの障がい者施設が立地)もあり、今後も伸びる。
《気になったポイント》
 ○規模が大きく、お金の出入りも様々な事業なので「特別会計化」の検討も必要かと
  私は考えたが、様々な理由から「今のところは現状で」とのこと。特別会計化する
  ことのメリット・デメリットも整理されていて、納得できた。
  ただ、将来的には検討の余地もある。その時のための準備は必要。


◆町道および公共施設除排雪業務 ・・・ 4969万7千円
 ・平成24年度は2件の人身事故が発生。安全管理体制、人件費の積算と配分について
  一般質問と絡めて金子議員から質疑アリ。
《気になったポイント》
 ○人身事故が立て続けに起きた以上、安全管理等を問われるのは必須。
  委託事業における人件費の問題は「公契約条例」に繫がる視点。展開に要注目。


◆主に高齢者向けの除雪対策事業
[福祉分野:17万7千円/産業課・私道除雪補助金(新規):60万円]
 ・福祉分野の除雪事業は、高齢者事業団に依頼する高齢者の身近な除雪支援。
 ・産業課分野では、高齢化している地区の私道の除雪が対象。緊急路確保が目的。
  要件を満たす地域住民団体が申請すれば、1シーズン3万円以下/戸の補助。
《気になったポイント》
 ○豪雪地帯の月形町では、除雪なしに暮らしは成り立たない。公道の除雪も含め
  様々な対策は必要。しかし個人に補助金を出す場合、キチンとした構想が必要。
  担当課ごとに対象者を規定すると「公平性」の問題も。
 ○少ない予算を有効・公正に配分し町民の満足度を高めるには、町民が「選択」出来
  るようにすることが重要。除雪の様々なメニューを提示し、その人(世帯もしく
  は地域)が最も必要なところに手厚く支援できれば満足感も高まる。
  行政の総合的な取り組みと構想力。


◆国民健康保険事業特別会計
 ・平成25年度の予算に[財政調整基金からの繰り入れ 1000万円]を計上。
 ・平成24年度も1000万円の繰り入れを行った。
 ・平成24年度末の基金残高見込みは2,400万円。
 ・厚労省指針では、基金残高約2100万円が下限ライン。平成25年度下回る見込み。
《気になったポイント》
 ○基金繰入額の動向は、平成24年度の国保会計決算確定と税申告の状況により決定さ
  れる国保税率による(6月定例会で補正)。国保税は一昨年大幅に上げられ、負担
  感が倍増。今後の動向に要注目。
 ○国の抜本的制度改革はいつ? 政治不信に繫がりかねない現実。


◆国民健康保険月形町立病院事業会計
 ・予算書における入院患者数・外来患者数が、実績より遥かに多く非現実的な数字
   → 平成21年度から「目標数値」として計上。
 ・内科医師派遣が隔週1回から毎週1回に増えることで院長の負担軽減になる。
 ・当初予算に一般会計からのルール分以外の繰り入れが、2500万円含まれている。
《気になるポイント》
 ○予算決済時、町長はどういう判断でこの予算を了承したのか?( → 総括質疑)

2013年03月22日

理事者の考えは分かったけれど・・・【平成25年第1回定例会/一般質問】

昨日の吹雪と打って変わって、今朝は気持ちの良い青空が広がっています。思いのほか積もった新雪でまぶしい限り。積雪もまだ1.5m以上あるので、雪融けはまだまだ先ですね〜。春の訪れはいつもよりゆっくりです。

さて、今日は一般質問のご報告。

今回は3つのテーマで質問しました。
質問ごとに、質問主旨と答弁要旨、感想を掲載します。質問中に筆記したメモを使ってまとめたので、詳細な部分は多少違っているかもしれませんが、趣旨は合っていると思います。速報ということでご了承ください。
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平成25年第1回定例会/一般質問[宮下分]

1.「共生のまちづくり」の具体的な施策について

【質問】
「共生のまちづくり」という耳慣れない言葉に当初は戸惑ったが、昨年12月の一般質問答弁で示された概念(組織を越えた横の繋がりをもち、地域コミュニティを活かして育てる)は、古くて新しいスタイルの「まちづくり」の可能性があり、月形町の歴史や様々な取り組みとの合致し期待が持てた。
しかし、それを進めるための具体的な施策は平成25年度執行方針において示されていなかった。平成25年度あるいは任期の4年間を通じて、何をどのようにして「共生のまちづくり」を進めるのか、具体的施策あるいは構想を伺いたい。

【答弁:町長】
「共生のまちづくり」とは「町内にある5つの福祉施設と2つの矯正施設があることに感謝し、しっかり繫がっていくこと」であり、言葉で区切って進められるものではない。職員が意識し、認識を持って進めることが大事である。
町内では「共生のまちづくり」を意識した取り組みが展開されている。例えば新年交礼会(様々なジャンルの人が集う)、地産地消料理コンテスト(JAや商工会、雪の聖母園等が協力)、月形学園への町立病院からの医師派遣など。これらは職員が「共生のまちづくり」を意識した結果である。


【質問】
職員だけが認識していても「共生のまちづくり」はできない。町民にも解りやすく示し、協力を得て進めるものではないか。
そのためには明確なテーマ設定あるいは事業を示す必要がある。例えば「中心市街地」をテーマにすれば、中心市街地の設備や機能を様々な観点から結びつけることで地域コミュニティを活かした「共生のまちづくり」ができる。「地産地消」をテーマにしても良い。
町政の執行者として、目標やテーマを設定・提示して欲しい。

【答弁:町長】
中心市街地のように場所を限定するものではない。共生という想いがあるかどうか、職員の意識が重要。それに「共生のまちづくり」は4年間ではできない。将来にわたって積み上げていくもの。

《感想》
最後まで「共生のまちづくり」の具体策を聞くことは出来ませんでした。
私は「共生のまちづくり」を「組織を越えた横の繋がりをもち、地域コミュニティを活かして育てること=個人や組織が有機的に繋がり発展すること」だと考えていたのですが、町長は「町内にある5つの福祉施設と2つの矯正施設があることに感謝し、しっかり繫がっていく」と言い、「施設・行政・地域という枠組みを大事にしてまちづくりをしていく」という印象を受けました。
いずれにせよ「共生のまちづくり」という言葉は目新しく抽象的ですし、具体策がないので同じ目標に向かって進めるのかも疑問です。町長が事例として掲げたものは既に進められている実績がほとんど。将来的な構想や目標が何一つ示されなかったのが残念です。
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2.町立病院の経営改善について     

【質問】
月形町立病院は赤字補填(ルール分以外の一般会計からの繰り出し)が、5,000万円以上3年連続となり、入院・外来患者の継続的な減少も見られる。平成21年度から5カ年計画で「公立病院改革プラン」を作成したが、効果は見えない。
これらのことから町立病院は危機的状況と考えるが、町長は現状をどのように認識しているのか? また、なぜこのような事態になったと考えるか?

【答弁:町長】
危機的状況と認識している。
その要因の第1は医療法の改正であり、第2は最近の医療費高騰と言える。1次救急、1次医療にはお金がかかる。


【質問】
町長は「ほとんどの公立病院が赤字だ」と言っているが実態は違っている。医療法や医療費の問題はあるものの、全国の公立病院の経営はここ数年で改善されている。総務省のホームページによれば、全国で平成23年度に経常収支が黒字の病院は全体の53%(平成20年度は30.2%)。小規模病院でもほぼ同様の割合で黒字化になっている。(ただし、道内の公立病院の黒字化は全体で38%)

同ホームページには公立病院経営改善事例集が掲載され、黒字化の要因があげられている。
◆患者満足度の向上(病院理念・経営スローガンの浸透、接遇研修、投書箱の設置)
◆医師の確保(大学とのパイプ強化、奨学金・研修費の助成、魅力ある病院づくり)
◆地域医療福祉ケアの実践(地域医療福祉ケアシステムの導入、地域完結型の医療)

各地の公立病院は黒字化に向けて様々な取り組みがなされている。月形町立病院はどうか? 設置者として、今後どのような取り組みをしていくのか?

【答弁:町長】
どういうことで黒字化になっているのか分からない。道内で黒字化になっている病院は少ない。医師が足りないことが要因。医大が3つしかなく、定数を確保できない。

平成25年度から町立病院では、札幌医大からの派遣医を、隔週1日から毎週1日に増員していただく。また、理学療法などの医療スタッフが地域のサークルなどに出向き、保健と連携した取り組みを進めていく。

《感想》
今回の質問をするに当たって全国の公立病院の経営状況を調べたところ、多くの病院がここ数年で経営改善に成功していて、正直驚きました。これまで病院経営に対し町長からは「公立病院の赤字は仕方ない」「改善を国や道に要請している」という答弁しか得られず、甘んじて受け入れてきたことを反省しました。

黒字化している小規模病院の多くは、接遇改善や地域医療福祉ケアシステムの導入など、独自施策でできることをどんどん進めています。月形町も一歩踏み出せば出来るような環境は整っていると考えます。
答弁で赤字の要因を延々と聞かされるより、「黒字化した要因を解析し、検討します。」のひと言さえ聞ければどれほど期待が持てたことか。いつまで先送りしていても状況は悪くなるばかり。  
“いつやるか?” “今でしょ!”  流行語にあやかりたいものです。
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3.学校教育における「地域」との関わりについて

【質問】
「いじめ」や「体罰」など学校教育を取り巻く問題が社会問題化している中、その改善策として、昨年9月の一般質問で教育委員長から「学校・地域・家庭が一体となった三本柱の教育を」の答弁を得た。この言葉から、「学校現場に家庭や地域がもっと関わりながら子ども達を教育する=開かれた学校」が実践されると期待した。
しかし、平成25年度教育行政執行方針では、学校教育分野に地域との関わりや「開かれた学校」を感じさせるものはなかった。
今後、学校教育における「地域」との関わりをどう醸成していくのか?

【答弁:教育長】
学校支援ボランティアなど多種多様な形で地域の人々の関わっていただいている。また、学校に施錠はしているものの、いつでも授業を見せたり、茶話会の会場を提供したりして受け入れている。

《感想》
教育長との一般質問は、いつも一般論を展開されて終了です。答弁がきれいにまとまっていると見る向きもありますが、私は徒労感しか残りません。私は目の前で展開されている教育現場の話しがしたいのであって、一般論はネットで充分知り得るからです。

昨年、札比内小学校が統廃合され、地域に根ざした良質の教育現場が一つ消えました。小・中各1校体制になったことで、今まで以上に地域との関係を持たなければ(関係を持つ工夫をしなければ)、学校は地域から離れて行ってしまうでしょう。
加えて少子化が急速に進行している現状では、関係する保護者の数も減ってきています。以前はあった親子レクが無くなったり、学校を会場にした雪祭りは数年で終了しました。勤務している先生の多くが通勤であり、町内に居住している管理職(校長・教頭)を町内行事で見る機会は年々少なくなっています。

この現状で「学校現場と地域は繫がっている」とハッキリ言えるのでしょうか?
学校を核にした地域の繋がりは明らかに減ったと感じるのは私だけなのでしょうか? 
多少なりとも工夫の余地はあるのではないかと思うのですが、いかがでしょう?

2013年03月04日

教育行政の現場【小学校/参観日、教育委員会/傍聴】

年度末が近づき、様々な会議や懇談会が行われています。

3月1日(金)午後、月形小学校(児童115名)の参観日を覗き、その後、役場庁舎内で運良く「教育委員会」が開催されるのを知って傍聴してきました。
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月形小学校は今年度、札比内小学校と統合して町内唯一の小学校となりました。
全町内の小学生が集まっているにもかかわらず、各学年15,6人程度(第5学年だけが30人以上。写真は5年生の授業風景)の現実。どの教室もガランと広い印象で「少子化」の現実を受け止めざるを得ません。

それにしても少子化のスピードの速いこと!

約10年前、町内には小学校が5つあり、町内同学年の人数は40名近く。月形小学校にも各学年30人はいました。それが今は・・・

※ 小学校に通う年齢の子ども達は1学年15,6名ですが、その下の世代(幼児)は若干増えています。様々な政策(少子化対策・月形刑務所の増設)が功を奏したのか(?)は分かりませんが、増えているという事実はキチンと押さえた上で議論せねば。イメージで語るより、データで現状を認識することが大事。


これとは別の視点で、認識すべきこともあります。

少子化になって、子ども達一人一人に目が行き届いているということ。
1授業時間内にほぼ全員が「発表」できたり、クラス全体として進む授業の中で個別の疑問に対応できたり。子ども達の小さい声を拾って授業が進行していく様に、ホッと一安心できました。

また、2つある特別支援学級の子ども達も(教科によって)同学年の子ども達と普通学級で学んでいました。支援する先生が寄り添う場面もありますが、ごく自然に同級生に溶け込んでいる様子は、特別支援制度ができた約15年前とはちょっと変わってきていると感じました。

また、どの学年も保護者の参観が多かったのも印象的でした。一つの家庭における子どもの人数が減ったことで、子どもへの関心が高まっているのでしょう。必然的に学校教育にかける期待と要求も高まっていると感じます。それに応えられるか・・・ 
・・・ 提供側(教育行政側や理事者)あるいはそれを審議する議会側に、(保護者の期待と要求の高さの)認識があるかどうかが問われそうです。
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午後4時からは「教育委員会(会議)」の傍聴。

「教育委員会(会議)」は通常、年3回開催されているとのこと。傍聴は可能な会議なのですが、いつ開催されるのかが明示されていないこともあり、今まで縁のなかった会議でした。今回たまたま会議室の掲示を見かけ、初の傍聴となりました。

今回の議題は、平成25年度の「教育行政執行方針」と「教育予算」の審議。

月形町教育委員会の委員は現在3名。うち1人は教育委員長で会議の議長役、もう1人は教育長で執行事務を一任されている立場。フリーの委員は1人だけ。審議とは言うものの、この会議そのものが形式的にならざるを得ない構造なのが傍聴して改めて分かりました。


ならばどこで教育行政の方向が決められるのか? 
どうすれば保護者や一般住民の感覚が、教育行政に取り入れられるのか?
地域に合致した、独自色を持った教育はできないのだろうか?

現状では委員の数を5人にしたところで、審議が進んだり、外部の意見が取り入れられるとも考えにくいです。それは、教育行政の直面する課題(国を頂点とする教育行政の縦割りシステム、教育ムラと呼ばれる閉鎖的な組織構造、人を教育するという重大で長期間を要するテーマ・・・)が大きいから。ゆえに組織構造全体を見直さなけれ変化は望めないのではと強く感じました。


大津市いじめ自殺事件や体育会系部活の体罰問題をきっかけに、教育委員会の役割や体質・体制が問われています。
子ども達が将来に向かって夢を描き、成長できるようにするにはどうすればいいのか?
保護者は、地域は、どう関わればいいのか?

独自色を出して戦略的に教育行政を進めている自治体もあります。
今、現在、声は上がっていなくても、身近な教育行政への視線は熱くなっていると、私には感じられるのですが・・・

2013年02月14日

木も見て、森も見て【議員活動:地域回りから】

昨日はとても気持ちの良い晴天。日中は春の日射しと相まって
「暖かくて良い日ですね〜」
が挨拶の定番の一日となりました。(最高気温−2.0℃)

1月下旬以降は際だった降雪もなく、約3週間、穏やかに過ぎています。初冬の「豪雪の雰囲気」とは一変、雪の降らない生活がこれほど気楽で(身体も)楽なことを、今更ながら再認識しました。昨シーズンはとんでもなかったですからね。

写真は町内の木に止まっていたカケス。
きっと暖かさに誘われて出てきたのでしょう。エゾマツの梢をチョンチョンと飛ぶように駆け上がり、てっぺん近くで大きく深呼吸といった風情でした。(カケスは雀に比べ相当に大きな躰なので、チョンチョンよりユサユサと言った方が近いかも。)


さて、私の方はここしばらくの議員活動として、地域回りに精を出しています。行事に参加したり、集会に呼んでいただいたり。縁のある人や町政に関心のある人、お電話をいただいた人を訪ねたり。感想や意見、悩み事などを伺って町内を歩いています。

2月5日に「議会だよりNo.6」が発行になったこともあり、町民のみなさんも議会や町政に関心が高まっているようで、話しはとっても弾みます。
やっぱり情報発信は重要ですし、情報発信がなければ始まらないですね。


この地域回りで感じることは、町民のみなさんは実に様々な視点もアイデアも持っているということ。これは本当に当たり前のことなのですが・・・

行政に関わっていると(というか、理事者の答弁を聴いたり、一部の管理職や職員と話していると)町民の意見や考え方は「一方向」、行政のやり方は「一つ」みたいに聞こえてきます。いくら「多様性」「少数意見」と言っても「う〜ん」という曖昧な返事と共にそれ以上進まなくなり、結果として当初からの既定路線で進んでいきます。この、現実との乖離が「お役所仕事」「お上」となって人心から離れていくのだなあと、改めて感じました。


『木を見て森を見ず ・・・ 物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うこと』

確かに、こういう場面は往往にしてあります。しかしながら、物事の変化は細部から始まるのだから、現状打破や新たな展開の模索では「木を見る」事も重要です。「森だけを見て、木は見なくてもよい」とはならないでしょう。

もちろん「森を見る人」はそれなりの立ち位置に構えているでしょうから、そこから「木を見る」のは存外大変だと思います。だからこそ普段から「木を見ている」「木が身近にある」町民のみなさんの視点やアイデアに手助けしてもらわなければ!

写真のカケスもそう。車に乗っていたのでは、エゾマツは見えていてもカケスの存在は気付かないでしょう。
でも、私がその場で立ち止まり、カケスの様子を見ながらカメラを向けていたら・・・
脇を通った乗用車やゴミ収集車は「何事か?」と興味深く過ぎていきましたよ。

町民の多様な意見や斬新なアイデアを行政に繋いでいくのが【議員の仕事】。
これからも諦めることなく、めげることなく、「良いものは良い」「役立つものは役立てる」姿勢で取り組んでいきます。


追伸)役場の中にも柔軟な人もいます。町民に意識の向いている人もいます。行動を起こす人もいます。それを全て一括りにしてしまっては、それこそ「多様性」を認めていないことになりますね。ものの言い方に気をつけます。ちょっと反省。自戒をこめて。

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