2014年03月09日

問題山積、一般質問は14日(金)。明日からは新年度の予算審議。【平成26年第1回定例会・一般質問/通告】

現在開会中の平成26年第1回定例会。

写真は第1日目(3月5日/水)の昼に撮影したものです。この日は一日中、春のべたついた雪がちらついていました。日中-1℃まで気温が上がったので、月形樺戸博物館の屋根雪がちょうどこの瞬間、落ちました。

さて、明日(3月10日/月曜日)朝9時30分〜、平成26年度予算特別委員会が始まります。予定では13日まで(12日午前中は月形中学校卒業式のため休会)。

今年度の一般会計予算は36億2700万円と、昨年に比べて7.8%(2億6100万円)も伸びています。いくつか伸びた要因も見受けられますが、私としてはしっくり来ていないのも事実。そして何より問題に思うのは、財政調整基金の取り崩しを(当初予算の段階で)約2億円も見込んでいること。今までにない額です。
これらについて、細かな事業予算の質疑から全体的な総括質疑まで、町民の皆さんにきちんと説明できるようにしっかり取り組んでいきます。

予算特別委員会も役場3階の本会議場で行います。
誰でも傍聴できますので、ぜひお越しください。

予算特別委員会の最初は数字の羅列ですが、その内容は身近な話題。暮らしと直結した内容が次々出てくるので、案外面白いです。傍聴者は私たち議員とほぼ同じ資料を閲覧しながら傍聴できますので、その点も分かり易いのではないでしょうか。また、最後に行われる総括質疑は例年ほぼ全議員が質問に立ちますので、普段では見られない議員の質問風景が見られるかもしれません。


では、一般質問の通告です。

今回の一般質問は3月14日(金)10時〜、大釜議員(1問/15分)、楠議員(2問/40分)、宮下(3問/120分)の順です。
質問者が3人だけだったので一般質問は14日のみになり、17日(月)は休会です。

以下、私の通告内容です。
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平成26年第1回定例会/一般質問[質問者:宮下裕美子]

1. 月形町行財政の運営と改革について【答弁者:町長/40分】

 月形町財政は近年綱渡り的であり、平成26年度当初予算でも財政調整基金から2億円の繰り入れが見込まれている。また、今後も福祉・医療分野の大きな伸びが予想され、厳しい状況は続くと考えられる。
 一方、行政面では保健福祉課が本格的に稼働し福祉分野に力を入れる姿勢は見受けられるものの、事業展開にあわせた人的配分は適当なのか疑問がある。また行政全般においても同様のことが言え、「選択と集中」が戦略的に実施されているのか疑問がある。
 これらのことを踏まえ、月形町の行財政の運営や改革をどのように進めるのか、伺いたい。


2. 月形町の幼児教育について(平成26年度と今後の事業展開)
                  【答弁者:町長 および 教育長/50分】

 月形町の幼児教育における課題については平成25年第4回定例会で指摘した。それを受けて行政側も対応を行い、平成26年2月には保護者や一般町民向けに課題解決に向けた事業案を提示す説明会を開催している。
 それによれば、平成26年度は認定こども園開設に向けた準備年として早急な事業展開があるはずであるが、町政執行方針にも教育行政執行方針にも、具体的な記述はない。
 月形町の幼児教育について、今後の方針も含め、具体的な事業展開等を伺いたい。


3. 教育行政における平成26年度の具体的な施策について【答弁者:教育長/30分】

 平成26年度の教育行政執行方針では分野別に重点項目が明記されているが、その中には「内容を工夫します」「努めます」等の表現が多く、教育委員会が主体者としてどのように事業展開をするのか、理解できなかった。
 特に「魅力ある教育に向けた年度ごとの計画は教育行政執行方針の中で示している」と平成25年第3回定例会一般質問に答弁している。具体的には何を指し、どう展開するのか。
 以上、平成26年度における教育行政全般における具体的施策等と、その中で教育委員会が主体として担うのはどの部分なのか、伺いたい。

2014年02月24日

議会と行政は似ているが違う【南幌町議会懇談会・栗山町議会報告会を視察】

20140220a.jpg「議会」と「行政」は違う・・・ 今は知っているし、理解している。

しかし、まだ私が政治や行政に感心のなかった頃、少なくとも20代は理解できていなかった。お恥ずかしい話しだが、本当のことである。

今回近隣の2つの議会の報告懇談会と報告会を視察して、「議会は何をするところ」で「何ができるのか」、改めて気づかされた。《議会不要論》が叫ばれる世の中だが、議会には行政にない「役割」と「できる仕事」がある。議会のことをもっと真剣に考え活用しよう。

そのために議員は本来の仕事を全うし、町民は議会を監視し要求し協力する。

議員の私が言うのもなんだが、議員は選挙で選ばれる。住民が選んだ人しか議員になれない。発言しない議員も、消極的な議員も、選ばれなければ生まれない。そして、選ばれている議員は町民を映す鏡で、議会は町民の縮図。議員が本来の仕事を全うすることで「まち」が変わる。
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唐突に書き始めましたが、今の気持ちを書き留めておきたかったので。解りにくかったらゴメンナサイ。

ここしばらく「月形町の幼児教育問題=大きな行政課題」に関わってきました。その中で、行政と町民の合意形成・政策形成に議員は何をすべきなのか、議員として何ができるのか、を常に考えながら行動してきました。今までは《一議員》として。
これからはいよいよ《議会》として取り組む場面になります。まずは予算審議の場で。

それとは別に、ちょうど良いタイミングで、他の議会の「議会報告会」を視察することができました。月形町議会ではまだ行っていない「議会報告会」。その差が、まさしく議会の差であり、町民の差なのだと思います。

以下は、南幌町議会報告懇談会と栗山町議会報告会の、私目線の報告です。
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【南幌町議会報告懇談会】・・・開催5回目(5年目)
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日程]2月15日(土)午後2時〜 
    南幌ビューローにて
   (報告懇談会は全体で3日間、
     夜2回・昼1回。会場は2カ所)

内容]・10人の議員を2班(議長班、副議長班)にし、
   ・2つの常任委員会と議会運営委員会から、1年間の活動報告
    (各班に正副委員長が分かれて配置されているので、各正副委員長が対応)
   ・話題提供「医・食(職)・住を考える」
   ・自由懇談

感想]前年までは「議会報告会」だったが、より広聴の意味を強調するため「報告懇談会」にしたとのこと。私が視察した会の参加者は少なかったが、参加町民全員が思いの丈を存分に話し、それに対して議会側は真摯に対応していた。もちろん、議会では対応できない行政分野のことも多かったし、予算の絡むものあったので、解決できないことも多い。それでも仕組みを説明したり、検討課題として取り上げるなどしていたので、町民の皆さんは議会を身近な存在・頼れる存在として満足したのではないか。そんな雰囲気を感じた。
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【栗山町議会報告会】・・・開催10回(10年目)

日程]2月20日(木)午後2時〜 
   松栄団地集会所
 (議会報告会は全体で4日間・計12回。
  町内各地の身近な場所で、
    地域と相談し、昼か夜に開催)

内容]・12人の議員(定数13・欠員1)を
    3班に。各班1日1会場担当。
   ・配付された資料は4種類。
    ○次第書には「議会報告会とは?」と題し、7つの「場」であることを掲載
    ○議会報告会の本編(黄色の表紙)には、
     「議員定数と報酬」の基礎資料(変遷と推移、審査経過、比較・・・)
     「討論内容」・・・議案審議で討論のあった2件の資料(議会だよりより)
     「昨年の議会報告会で、議会に寄せられた意見や要望への処理と対応」
     「平成25年に提出した意見書」
     「町税の未収金」
    ○昨年の議会報告会に寄せられた「町への意見と要望」に対して、町の回答
    ○「栗山町議会議員定数と報酬のあり方について」パブリックコメントの用紙
   ・報告会の資料を参考に説明を進めるも、基本は町民の意見を聞くこと。
    議会側から話題を提供し、町民の発言を促していた。
   ・報告会の最後に「水道料金の値上げについて」の説明。

20140220c.jpg感想]やはり栗山町議会! 議会報告会に向けた事前の準備(資料作成、日程調整・・・)、報告内容、町民との対話、どれをとっても10年の経験とそれにより進化した[町民と議会の関係]を垣間見ることができた。皆さん[二元代表制]を理解し、活用していた。

私が以前視察したのは平成22年(第6回)議会報告会。その後の選挙で議員は入れ替わり、事務局も随分変わっている。しかし、議会報告会の精神は同じであり、資料や説明内容などは進化していると思う。また、ベテラン議員は議会の強みや仕事を十分理解した上で、議会報告会がそれを示す絶好の機会であることを体現するため、楽しむような雰囲気を作る余裕が感じられた。
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各議員は報告会ではスーツ姿でキメていても、普段着の日常生活も人となりも知られているから、お互い構えがなくて気軽な雰囲気で話を進められるんですね。議員は町民にとって身近な存在なのだと改めて感じました。もちろん、議会報告懇談会も報告会も、基本が「聞く姿勢」だから良い雰囲気ができているのかもしれません。

現状の議会の活動場所は役場ですが、役割は「町民側」です。だから「聞く姿勢」が必要であり「聞く前に情報を提供」しなければならない。「開かれた議会」であることが、議会が議会として機能していくためには必要不可欠。改めて認識しました。

月形町は「開かれた議会」も道半ばですし、議会が町民側であることを体現していない場面もあります。各議員が本来の役割を認識するところから始めなければならないかもしれません。

2014年02月18日

平成28年度から保育所型認定こども園【町主催:月形町の幼児教育についての説明会】

月形町の幼児教育環境が大きく変わることへの対応や課題を、これまで様々な視点からお伝えしてきました。
そして今回、いよいよ町側が方針を示す説明会が開催されたので、ご報告します。

町主催による
『月形町の幼児教育についての説明会』

2月16日(日)午前10時〜
2月17日(月)午後6時〜
の2回、月形町交流センターで開催されました。

開催告知は約1週間前からと直前だったのですが、新聞折込1回とIP告知端末によるほぼ毎日の集中告知、開催日を昼夜2回にしたこと、町民の関心の高さなどから、2日間で50名以上の参加がありました。多くは対象幼児を持つ保護者ですが、幼児教育・児童福祉の関係者、一般町民、議員(楠、大釜、宮下)の姿も。

主催者側として会場前方には9名。町長と教育長、その後方に関係部署(総務課、教育委員会、住民課)から各課長と課長補佐など。司会は総務課、受付等は教育委員会が担当。別室では託児もしていたようです。(子ども連れの保護者に個別に声かけしていた。配慮されていたことは◎だが、事前告知があればもっと良かった。)

説明会では右の写真のようなレジュメと、幼保連携推進室が発行する「認定こども園」の資料(A4両面カラー1枚)が配布されました。

「町の方針」については資料が全くなく、町長と教育長から口頭での説明があっただけですので、以下の内容は私が急ぎ書き留めたものです。多少のニュアンスの違いや漏れがあるかもしれません。町側からの正式な報告は「議会で説明したのち、直近の町報かお知らせ号に掲載する」とのことですので、ご参考までに。
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《町の方針》
 ・・・町長・教育長からの説明を中心に、質疑応答で明らかになったことも含む

■平成28年4月から、認可保育所花の里保育園を、保育所型認定こども園にする。
・「保育所型認定こども園」開設決定の理由:月形町の乳幼児数や出生数から2つの施設を持つのは難しく、1つの施設で賄えるため。また、国の方針(幼保一元化)、子ども達の人的環境変化に配慮(?)、保育の継続性などから。
・平成26年4月からの2年間は「認定こども園」への準備期間とする。
・花の里保育園の指定管理者である札親会に、引き続き認定こども園をやってもらう。
・花の里保育園の職員として2名を新たに採用(平成26年4月〜)。
 認定こども園への準備と、大谷幼稚園からの移行幼児への対応をするため
※大谷幼稚園の閉園は平成28年3月で決定。1年延長することはない。

■北翔大学と保育分野でも連携を図る。
・平成26年1月に、町と大学が包括的連携協定を結んでいるので活用する。
・北翔大学には子ども学科や、系列の認定こども園がある。
 職員の研修先としての活用。ノウハウを入れる。

■「大谷幼稚園で卒園できない幼児」と「花の里保育園児」が
           認定こども園にスムースに移行できるよう配慮する。

・2年の準備期間中、幼児の交流を行う。
・幼稚園閉園と同時に、幼稚園教員2名を認定こども園に採用する。
 (慣れ親しんだ先生も一緒に移行。小学校統廃合時と同様の対応)。
・保護者(幼稚園・保育園とも)を対象にした「認定こども園」への視察を実施。
 認定こども園への不安を解消、理解を深めるため。


《質問・意見》
Q)「花の里保育園」が「認定こども園」になる時、施設の収容能力は足りるのか?
A)現在80人を想定して検討している(今後ニーズ調査をし、待機児童なしで定員を決める)。法的には間に合うだろうが、使い勝手などから増改築することもある。平成26年度に幼児交流の様子を見ながら、平成27年度に工事を行う予定。

Q)工事中、花の里保育園に乳幼児を預けるのは不安。どのように対応するのか?
A)大規模な工事はしないつもり。保育に迷惑を掛ける工事はしない(=子どもの安全には十分配慮する)。

Q)保育料の確定はいつ? 
A)認定こども園に関する新しい法律が平成27年度からスタートする。その全容が解らないうちは保育料を決定できない。検討できるものはできるだけ早く詰めて知らせたい。(当初は「平成27年度を目処に」としていたが、保護者からの要望が強く「平成26年度中に目安となるものを示したい」となった。)

Q)今後、認定こども園の詳細はどのように決定されるのか? 
  意見や要望は反映されるか?
A)役場と認定こども園(花の里保育園)側による「準備委員会」が対応する。保育内容などは幼稚園と保育園の良さを生かし、先生方と協議をしながら決めていく。要望や意見は準備委員会に言って欲しい。

Q)保育所型認定こども園になれば就園奨励費は受けられなくなり、保護者の手出しは大きくなる。また、所得割の保育料では高額になる。幼稚園を選べない月形町の状況を考慮して、町として補助できないか?
Q)花の里保育園の現行保育料も近隣に比べて高く、子どもを育てにくい。認定こども園になることをきっかけに、保育料を安くすることはできないか?
A)現在の幼稚園の負担額を勘案しながら決めていくが、保育料の基本は所得割。
 国の基準が出ないうちは決定できない。保育料を安くすることは私(町長)だけで判断できない。行政は総合的な見地で予算配分する。保育料だけを取り出して補助するのは難しい。保育料を手厚くすれば他にしわ寄せが行くことは理解して欲しい。

Q)町内無認可保育施設「わくわくの杜」への入所は可能になるのか?
A)町内幼児が入所できないのは、「わくわくの杜」側の判断で行っていること。

Q)入園から卒園まで同じ施設で過ごさせたい意向(保育環境の継続)への配慮は?
A)学校統合と同じ考え方で、特段の配慮はしない。準備段階で交流をするので、理解して欲しい。

Q)認定こども園で(他地域の幼稚園等で行っている)未満児保育を行うか?
A)要望として考えていきたい。
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《町の方針=2年後に保育所型認定こども園開設》が出されたことで、ひとまず先の見通しがついたことは良かったです。しかし、全ての疑問や課題、保護者の不満や不安が解決したわけではなく、これから検討すべき点は山積み。準備期間が短いことも変わりはありません。行政は危機感・緊迫感を持ってコトに臨んで欲しいです。

特に、これまでは「幼稚園に通う平成26年度3歳児」の処遇が争点でしたが、花の里保育園を認定こども園にするとなれば最も影響を受けるのは「保育園在園児」。保育園の保護者向けに丁寧な説明が必要でしょう。

また、これからは「指定管理者の指定」や「予算措置」の審議で議会の役割が大きくなります。問題の本質をどれだけ理解し、これからの月形町にとって最善の選択や問題提起ができるのか、議会・議員としての真価が問われる場面になるでしょう。気を引き締めて取り組みたいと思います。もちろん情報公開していきます。


さて、ここから先は「幼児教育」という内容ではなく、「説明会」という行政と町民の対話の場に対して、私の感じた感想(=違和感)です。今後、改善されることを期待して記しておきたいと思います。

■会場の配置
今回の「説明会」は、参加者からの意見や要望を聞く場としても設定されていたはず。だとすれば、なぜこのような対峙する会場の配置にしたのでしょう? 

「正面に構える行政側」と「説明を受ける参加者側」として座席が配置され、大きな溝を作っているように見えました。

例えば、前方のテーブルを無くし、町長と教育長を参加者全員が丸く囲うようにしたら、もっと気楽に参加者も発言できるでしょうし、理事者の考えもストレートに届くでしょう。加えて、理事者の後方に控えていた職員は参加者側の後方に位置し、必要があった時だけその場で発言すれば行政側の威圧感は相当に減るのではないでしょうか。
参加者の意見を引き出す工夫や姿勢があっても良かったのではと思います。


■資料の不足
町から配付されたものは項目だけで、《方針》も、それに至った根拠も何も記載されていませんでした。説明会なのに、なぜ全てが「口頭」なのでしょう?  
非常にたくさんの情報が提供されたのに、何も資料がない中でメモを取るのは大変ですし、誤解や勘違いがおきるかもしれません。

説明会とは、町側の意向を伝え町民を説得する場でもあると思うので、誰もが理解し納得できるような資料があれば、より早く相互理解が深まるのではないでしょうか。


■決定権・予算提案権を持つ理事者の発言
地方自治体で予算提案権を持つのは町長だけです。町長が「こういう政策をしたいから予算をつける」と提案しなければ何も始まりません。認可保育所の保育料に関して言えば、国は最高限度額は決めていますが、実際にいくらにするかは自治体に委ねられています(町長が議会に提案し、審議後決定する)。

今回、多数の保護者から「保育料」について意見が寄せられましたが、それは具体的な数字を求めると言うよりも、「理事者が月形町の幼児教育をどう考えているのか?」という《基本的な考え》《姿勢》を聞いていると感じました。あくまでも国の基準に従う(独自施策はしない)のか、子育て支援を重視する(独自の予算配分をする)のか。

それに対する町長の回答は「国の基準が出なければ決定できない」「私一人では判断できない」と残念なもの。決定権を持たない担当職員ならいざ知らず、予算提案権を持つ理事者の発言ではないと私は感じます。
「国の基準以上の予算措置はできない。」「負担が増えないように激変緩和措置を考えている。」・・・ 考えや姿勢を示す表現はいくらでもあるでしょう。次の機会を待ちたいと思います。
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最後に・・・

幼児を持つ保護者は身軽です。町内に幼児教育環境が整っていなければ、転居し遠距離通勤もいとわない家庭も少なくありません。実際(様々な理由はありますが)月形町は昼間人口>夜間人口、町外から通っている人の方が多いのです。

今回の問題は、町内の幼児教育環境・子育て支援だけでなく、過疎対策、定住化策、自治体間競争の側面も持ち合わせています。

2014年02月02日

ポイントは自己有用感!【月形町地域見守り推進フォーラム】

1月28日午後、月形町交流センターで開催された標記フォーラムに参加してきました。主催は月形町社会福祉協議会。参加者は見守り活動や地域づくりに関わる各種団体、事業者、地域、行政などから85名です。

今年度から始まった【地域見守り推進事業】。事業開始前の昨年は「どう展開するのか」がテーマでしたが、2回目となる今回は「1年間の見守り活動を通して見えてきた状況や課題を共有し、今後の活動に生かす」ことが目的となりました。

会場はワールドカフェの雰囲気。正面に向かって島方式に配置された10個のテーブルにはお茶とお菓子があり、合間合間には音楽が流れ、参加者には大きなネームプレート。こういうフォーラムにありがちな堅苦しさはほとんどありません。
また、テーブル毎のグループ分けは「居住地域」。地域見守り事業の目的に合わせ、普段顔を合わせる者同士で気軽に会話が弾むように、そして地域づくりの課題を共有できるように、細部にわたって工夫がなされていました。


さて、フォーラムの中身は・・・
4部構成になっていて、それぞれの内容と私の気になったポイントを以下に記します。
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月形町地域見守り推進フォーラム

1)社協は地域福祉の“かなめ”です!

社会福祉協議会(社協)の歴史・目的・全国的な組織とその役割など、社協が地域づくりにとって重要であること、力になることを伝えていました。また、月形町の社協が行っている事業の紹介があり、福祉全般にわたって身近なところで様々な活動をしていることが示されました。

この紹介の中で、今回のテーマである「地域見守り推進事業」が具体的にはどのような活動なのか、社協職員や役場保健福祉課の保健師などが役者になり寸劇で表現されました。

内容は、見守りサポーターが対象者のちょっとした変化に気付き、社協に連絡。その後、社協から地域包括支援センターに情報が伝えられ、関連する部署が一緒になって対応するというもの。事業全体の流れと、それぞれの役割がよくわかる内容でした。また、役者の迫真の演技に「あ〜、あるある。」「そうだよね〜」など会場からは共感する声も出て、場が和んだのは言うまでもありません。このあと続く事例検討に向けて良い雰囲気作りになったと思います。


2)講話「変わるマチ、町・人動く」
      鳥居一瀬氏(地域福祉アドバイザー)

 講師の鳥居さんが手がけている全国の様々な地域福祉の事例をもとに、それらの課題と取り組みを紹介し、月形町ではどうなのかと問題提起をしてくれました。特に、個別の課題解決のための町内会活動の重要性や、全体の方向性を決める総合計画とそれを作る行政がいかに発想を柔軟にするべきか、重要な視点だったと思います。


3)見守り活動に見る町民意識とその活動(事例研究)

 見守り対象者の状況や様子、希望や課題などが提示された8つの事例について、各テーブル毎に割り当てられた事例の解決策を段階を追って話し合いました。
 1.事例から感じたことは? 
 2.どうしたら安心に過ごせるのか? 
 3.私たちができることは何か?

 私のグループで話し合ったのは《市街地から離れたところに住む高齢夫婦。移動手段をなくしてさあどうする》という事例。本人の気持ちを大事にしながらも状況の変化への対応策を考えねばならず・・・。
転居なども視野に入れ、各種行政サービスへの取り次ぎ方法、隣人としてどこまでできるのかなど身近な話題として話しは進みました。が、それだけでなく(今はまだ月形町では実施されていない)訪問医療の提案まで話しがおよびました。

 その後に与えられてお題
■見守られる人になったら?
■地域全体での「見守り」をどう進めたらいいか?
についても、挨拶や回覧板の活用など、月形だからこそ意識すればすぐにでも「見守り」として取り組めるアイデアが出されました。


4)まとめ「大丈夫!と伝えるマチに」

 グループ発表や関係団体代表者の感想を聞いた後、鳥居さんからのまとめは
「自己有用感=自分の属する集団の中で、自分がどれだけ大切な存在であるかということを、自分自身で認識すること」
地域の中で誰もが自身の価値を見いだせれば、きっと幸福感が増し、地域づくりも上手くいくのだろうと想像できました。
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《自己有用感》は地域づくりの大きなポイントであり、重要な視点だと思います。

今回のテーマは「見守り」だったので対象の多くは【高齢者】ですが、「ニート・ひきこもり」などの【若者】を対象とした場面でも、「女性の自己実現・社会進出」「自殺予防」など【子育て世代】【働き盛り世代】の場面でも、《自己有用感》は重要なポイントに上げられていて、問題解決の鍵であると感じます。

「見守り事業」というと、現場の課題をどう解決すればいいのか近視眼的になりがちですが、様々な計画を立てていく側(行政や議会)は《自己有用感》をいかに高めるかという大きな視点に立たなければならないし、その視点に立てば解決策も見えてくるように感じます。

これからは否が応でも超高齢社会。これまでのように物事の担い手が若者や現役世代というわけにはいきません(何せ、人数が少ないので)。
高齢者同士の支えあいが日常的になるでしょう。だとすれば、それを支える地域や行政の役割や仕組みも変化させねば!
やはり柔軟な発想が必要ですね。

2014年01月28日

その3)協働とは何か?【これからの月形町の幼児教育を考えるための勉強会】

20140124b.jpg《その1》《その2》に引き続き、
「これからの月形町の幼児教育を考えるための勉強会」の報告。これで最後です。

このブログを読んだみなさん、当日参加者のみなさん、ぜひコメントをお寄せください。
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【その他】・・・全体を通しての質疑および意見
質問》
Q 認定こども園になると入札になるのか? 障がい児のことも認識しているか?
A 色んな要望はあると思うが、認可保育所から認定こども園への切り替え時、タイプによっては今まで通りの指定管理ができないかもしれない(調査中)。何を次の教育の場にするのかによっても変わる。新たな施設になれば内容も変わるので、公募などもあり得る。今まで通りにはならないだろう。やるとすれば、質が高くて安定的に継続してやっていけるものを提供する。

Q 今回「子どものため」というのが感じられなかった。不満な思いが強い。
3歳児を抱えている保護者だが、大谷幼稚園があるうちは我慢しなければならないのか?
このことで町外に出て行った家庭も、出て行くことを検討している家庭もある。現状を知っているか?
A 今の方針は「ご理解いただきたい」ということ。みなさんのご意見は持ち帰って検討するしかない。町外に出て行った家庭のことは、私たちは知らない。

意見》
■役場は過疎化の問題から入っていかなければならないのでは? 
若い人が出て行かないように、若い人が来るようなまちづくりをしていくべき。子ども達に良い環境を作らなければ過疎化に拍車が掛かる。もっと子どもに予算を使っても良い。

■役場ばかりを攻めてもダメ。議会が特別立法すればいい「月形町の特殊性を踏まえた幼児教育のあり方」について議員立法すれば役場は仕事をする。議員にはもっと頑張って欲しい。

■今日の話を聞いて、子どもを主体にしていないと感じた。
町は転居のことを知らないといったが、転居するかもしれないという危機感が必要。

■3歳児を持つ保護者だが、最後の1年が曖昧で何も考えていないと感じた。もう少しこの子の気持ちを考えて欲しいと思った。検討をお願いしたい。

■花の里保育園に通っている保護者が出席できる時間に、事後報告でない説明会を開いて欲しい。認定こども園ともなれば花の里保育園も関係してくることなので、ぜひ開催して。

■勉強会に役場が来ると聞いて、何か決まりつつある話が聞けると期待してきたが、今までと状況が変わっていないことにガッカリした。今いる子ども達のことをもっと考えて欲しい。

■2年前、認可外保育施設に入りたいと直談判したが、その時と応対(説明)が同じだった。もう少し子どものことを考えて欲しい。

■時間はあっという間に過ぎてしまう。きちんとした話し合いを進めて欲しい。みなが納得できる施設ができることを期待する。

■良くしようと検討しているのは理解するが、保護者も不安なので、早く決めて欲しい。

■小さい子供を持っている親は不安。子どもと保護者を第一に考えて欲しい。町長も毎回「未来の子ども達のために」と言っているので、ぜひ未来の子ども達のことを考えて欲しい。

■不安で不安でしょうがない。大谷幼稚園があるうちは大谷幼稚園に行かなければならないということか。でも、3歳児は最後の1年はどこかに行ってくださいとのこと。ご理解くださいというけれど、理解に苦しむ。ここをもう一度よく考えて欲しい。

■狭間になる子どもの保護者だが、認定こども園になるにしても、どのような状況になるのか早く知りたい。なるべく早く決定して、常に情報提供して欲しい。

■引っ越してきたばかりだが、幼稚園もなくなるし、小児科もないので、月形町に住めるのか心配。

■閉園が決まっている幼稚園にこれから2年間、子どもを入れることに不安が残る。
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【勉強会を終えて・・・私の感想】

この勉強会は、4人の保護者がが立ち上げた「月形町の幼稚園教育を考える会」が企画したものですが、その企画意図は、来たるべき「保護者の意見を聞く会」で役場側ときちんとした意見交換をしたいということから出発しました。感情的なぶつかり合いでなく、意見交換をする。そのために基本の仕組みや月形町の現状を知りたいと。その発想が素晴らしいと思います。

私は12月定例議会のあとから約1ヶ月間、メンバーのみなさんの傍でお手伝いしながら、その活動を見てきましたが、今まで役場に働きかけをしたことなどない若いお母さんが、自分たちの企画を形にするために奔走する姿は驚きと感心の連続でした。

というのも、準備期間のほとんどが冬休み中で常に子ども連れの打ち合わせでした。小さい子ども同伴がどれほど大変かは想像できるでしょう。それから、打ち合わせの度に出てくるアイデアは、メンバーの個性と能力が相乗効果として表れた秀逸なものでした。そのエネルギーやアイデアに触れ、私も触発されたくらいです。

こうして出来上がった勉強会は、質問内容や構成は勿論ですが、会場の配置と参加者への配慮は素晴らしかったです。小さいお子さん連れのお母さんが参加しやすいように安全なおもちゃを準備したり、遊んでいる子どもを見守りながら話を聞くことが出来るように机を配置したり、会場に入りやすいようにポップを作ったり。2時間という長丁場にもかかわらず、参加者が最後まで勉強会に集中できたのは、たった4人によるアイデアの賜なのです

※ 写真は、会場後方に設置された子ども達の遊び場スペース。開会前に撮影したので落ち着いた雰囲気ですが、勉強会が終わる頃には「楽しくて帰りたくない」子ども達が続出!


このように、若いお母さん達が膨大なエネルギーをかけて開催した勉強会ですが、その意図や努力を役場側が理解していたのか・・・私には疑問が残りました。
事前の打ち合わせ情報が全ての説明者に共有されていなかったり、そもそも6人もの役場職員が来る必要があったのか(威圧的な印象を受けたのは言うまでもありません。役場が主催する説明会ではないので、担当部署毎に回答する必要があったのか?)、制度や仕組みを知りたいという参加者に対して、もっとかみ砕いた表現ができなかったのか・・・ 

企画意図を十分に理解した少人数の説明員と腹を割った話ができたら、どんなに理解が深まったでしょう。役場側が構えすぎたことでせっかくの機会が充分に生かされなかったのが残念でした。


今回の企画はまさに「協働」です。でも協働になっていなかったのも事実。
町長が常々言っている「協働を越えた共生のまちづくり」をどう実現させるのか、次に開催される「保護者の意見を聞く会」を楽しみに待ちたいと思います。
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月形町の幼児教育に関心のあるみなさんへ

今回の勉強会で、疑問は解決しましたか?
まだ疑問が残っていたり、もっと知りたいことがある方向けに、
私が主催する「幼児教育の解説会」を開催します。

といっても特別に会場を設けるのではなく、お友達等が集まったところに私を呼んでください。説明に伺います。場所はご自宅でも、町内の集会スペース(図書館、交流センター、萌木の貸しスペース、駅前ゆづき)等どこでもOK。時間も合わせます。
アットホームな雰囲気で、ざっくばらんに話しをしながら疑問を解決しましょう。

まずは、ご相談ください。連絡先はホームページのトップページから。
お待ちしています。

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