2009年10月24日

徳富(とっぷ)ダム視察

10月20日、お隣の新十津川町に建設中の徳富(とっぷ)ダムを視察してきました。

この視察は、徳富ダムの水を月形町札比内地区の灌漑用水として利用することから行われたもので、今回の参加者は役場職員や議員など約20名。徳富ダムの工事が約9割完成し、湖底など全容を視察できる最後のチャンスということで、この時期に設定されました。

徳富ダムの概要に関してはこちら(空知支庁HPの専用ページ)。

徳富ダムは工費を抑えるため、コンクリート以外(築堤のための石や砂利や砂、水など)はほぼ現地調達で建設されています。様々な取り組みの結果として当初予算とほぼ同等の金額で建設できているとのことです。工期は当初予定から1年遅れたものの(平成22年から試験湛水、平成23年完成)、それによる工費の増大はほとんどないとのことです。(徳富ダムを含む灌漑・水道・頭首工など関連工事を含め、総工費約1,000億円)

私は今回2度目の視察で、約1年半ぶりの現地でした。前回は湖底部分に採石プラントがありましたが、今は全て撤去され、また堤防本体や周辺の道路、トンネルなども完成し、9割方進んでいるというのを肌で感じることができました。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

民主党政権になり様々なところで「ダム建設中止」の動きがあります。この徳富ダムは道の事業ですが国の補助があるということで、一度は検討に上ったそうです(既に完成間近なことや必要度から予定通り執行)。

この徳富ダムは昭和54年に計画され、工事が始まったのが昭和62年。実に長い年月が費やされてきました。そして現地では実に大規模に自然に手を加えているのを目の当たりにしました。
人の力、機械の力、お金の力、政治の力・・・様々な「力」を見せつけられた感じです。

人が暮らすためには「水」は必要不可欠で、この徳富ダムの完成を心待ちにしている地域の人の生活が想像できます。その一方で「無駄な公共工事」として洗い出しをしている国の政策も理解できます。それだけ全国には「計画当時と状況の変化したダム」「甘い建設計画のダム」が存在するのでしょう。

結局、何事も「最初の決定」が最も重要、そして「各段階での見直し」も。

私は議員として、その「決定」をする立場です。直接決定を下さなくても、調査し、発言することのできる立場です。ダム建設現場を視察して、今まで以上に「議員の重責」を感じました。そしてもっと精進しなければとも・・・

2009年10月19日

市南行政区主催『防災訓練と講習会』

去る9月13日(日)、私の住む市南行政区で大地震を想定した『防災訓練と講習会』がありました。

今回の目的は
 1. 災害に備え、住民の防災意識の啓発を行う
 2. 災害時体制を確認し、公助と自助の範囲を認識する
 3. 行政区として、今後の防災活動の参考にする

参加住民は約60名。他に防災アドバイザー、役場担当者(総務課危機管理係、住民課保健師)、地域担当職員など。

行政区が主催(住民が企画・立案)となる中規模な『防災訓練と講習会』は町内初の試みです。私も企画段階から参画しましたが、様々な場面で「気づき」があり、今後の「地域自治組織」「地域防災体制の確立」に繋がる出発点だったと感じました。内容は以下の通りです。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

【防災訓練】
◆地震発生、避難勧告(広報車による伝達)
◆住民避難(市南行政区の収容避難所:月形町総合体育館)
◆安否確認(参加者名簿を台帳にして、確認作業)

【講習会】
1. 月形町災害体制の説明     (総務課危機管理係 古谷秀樹氏)
 ◆月形町の過去の災害
  ・水害(S50年8月、S56年8月)大雨洪水による床上、床下浸水
  ・地震(S43年5月 十勝沖M7.9)水田浮苗、用水・貯水池・橋梁被害 
 ◆月形町地域防災計画
  ・災害発生の内容や程度に合わせ、様々な計画が策定されている
 ◆連絡体制
  ・サイレン、防災行政無線(町内に13機のスピーカー)、広報車 他
 ◆避難所
  ・行政区別の避難所と一時避難場所
  ・月形町防災マップ
 ◆防災備蓄品
  ・非常食(アルファ米500食・保存水)
  ・調理器具、給食容器
  ・救助・救急・衛生用品
  ・災害現場容器材、災害現場用品

2. 非常食の紹介と試食準備    (総務課危機管理係 桑原祥之氏)
 ◆月形町備蓄品(アルファ米)の作り方実演
 ◆その他の非常食:町内で入手できる物、家庭での常備品、行動食
  (おかゆ、レトルト・乾燥品、缶詰、賞味期限)


3. 防災協力自動販売機の体験
 ◆月形町と北海道コカコーラボトリング(株)の協定に基づき
  設置・運営されている防災協力自動販売機の災害時対応
 (無料で飲料を提供)を体験
 ◆平常時は防災情報やニュースの提供

4. 非常食の試食
 ◆アルファ米(2種):月形町提供
 ◆おかゆ(2種)、缶詰(2種):市南行政区提供

5. いざというときの心構え
 ◆その時の備えは充分ですか?  (防災アドバイザー 渡辺隆氏)
  ・災害発生直後、避難時、避難後の対応シミュレーション
  ・非常持ち出し品
 ◆災害時の連携・防災用品    (防災アドバイザー 張江円氏)
 ◆非常持ち出し医薬品と避難所での健康管理(保健師市南地区担当 吾妻利佳氏)
  ・医薬品(一時持ち出し用)のリストと、個人情報カード
  ・避難所での感染症対策、便秘・脱水症状対策
  ・エコノミークラス症候群、クラッシュシンドローム
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

まず、
今回の『防災訓練と講習会』開催にあたって、ご協力いただいた関係各方面の方々、大変お世話になりました。どうもありがとうございました。また、飲料を無料提供いただきました北海道コカコーラボトリング(株)様、資料を提供の北海道防災関係機関、備蓄品のアルファ米を提供いただいた月形町に感謝いたします。

市南行政区は月形町内で最も戸数が多く(266戸、526人 H21年4月現在)、多様な施設(老人福祉施設愛光園、月形学園、雪の聖母園グループホーム)があります。また水害の最も発生しやすい低地帯を含み、様々な面で防災の取り組みが必要な地域です。
ここで防災訓練と講習会が実施できたこと、住民主体で企画・立案ができたことは地域住民にとって大きな収穫だったのではないでしょうか。

私自身も今回の企画・立案に関わり、地域の実態と関係機関の役割や装備、協力関係を確認でき、大変勉強になりました。住民が主体となった組織を創り上げるのは大変ですが、月形町には昔ながらの繋がりがまだ残っていますし、行政や自治に対する理解や関心が高いことも今回確認できました。
これからの行政のあり方を考えた場合、地域自治組織は必要不可欠で求められる姿です。それを創り上げる手だてとして【防災】の観点は最も取り組み易いテーマだと再認識しました。
今回をきっかけに一歩一歩進めていければと思います。

2009年10月14日

第57回北海道女性議員協議会(研修会・AWN)

2日目の研修会の詳細です。

研修会の講師は「Active Women's Network(AWN:通称 あうん)」の皆さん。道内各地より5名の会員(様似町高村議員もそのうちの1人)の方が集まってくださいました。
研修ではロールプレイングの手法(現実の場面を想定し、シナリオに沿って複数の人がそれぞれの役を演じる。疑似体験を通じて考えを深める学習法)を用い、参加者全員で問題点、疑問点、解決策等を考えました。

今回用意されたシナリオは2つ。
『男女共同参画条例をつくろう!』
『梅さんが成年後見を受けるまで』

約2時間半の研修時間で2つのテーマをこなすため、ロールプレイングの部分は「手法の紹介」と「問題提起」だけしかできませんでした。が、目の前で参加者(議員や来賓、AWNの会員)が演技をするので理解しやすく、またシナリオ(AWNによるオリジナル)も良くできていて、深く考えることができました。また、それぞれのテーマごとに「制度の概要と現状」の報告もあり、地元に帰ってからの議員活動に応用できる「気づき」がありました。

以下、「男女共同参画」について詳しく記します。

なお「成年後見」についてはシナリオを購入したのでいつでも実践できます。また「農家の家族協定」に関するシナリオも購入し手元にあります。興味のある方は声をかけてください。(「男女共同参画条例をを作ろう!」は今回が初公開なのでシナリオは発売されていませんでした。残念!)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

『男女共同参画条例を作ろう!』

【シナリオ】
道内各地で暮らす、学生時代の同級生4人。久々に顔を合わせての会話

【配役】
条子・・市民活動を続けている。
    自分の町にも男女共同参画条例を作りたいと運動。
例子・・市議会議員2期目
    最近、自分たちの市の特色を出した男女共同参画条例を制定した。
推子・・町議会議員1期目 (※ 私が演じました)
    10年前、男女共同参画社会基本法制定と共に条例ができた町に住む。
    仏つくって魂入れずの条例。実体が伴っていないことが問題。
進子・・夫は町議会議長。夫を陰で支える主婦。
    同級生の話を聞いているうちに男女共同参画にめざめる。

【北海道における男女共同参画条例・計画の推進状況】
 ◆男女共同参画基本計画を策定している道内の市町村は18.0%(全国は57.1%)
 ◆男女共同参画条例を策定している道内の市町村は7.2%(全国は21.9%)
 ◆最も進んでいる自治体(札幌市、旭川市、恵庭市、函館市、苫小牧市)
   ・男女共同参画条例策定 ・男女共同参画計画策定 ・苦情処理窓口あり 
   ・拠点センターあり ・庁内連絡会議設置 ・諮問機関設置
 ◆最も進んでいる町村(士幌町)・・・苦情処理窓口以外は設置・策定済み
 ◆道内180市町村(H20.4現在)中、52自治体が何らかの施策を実施
 ◆月形町は「検討中」段階

【感想等】
 ◆条例はその地域に合った、特色を持ったものを作るべき。じっくり議論をして魂を込める
 ◆北海道では男女の役割分担が明解。それぞれ分野別で頑張っているが・・・
 ◆男女が共同参画することで、より力を発揮できる → 男女の意識を変えることが重要
 ◆意識変革のためのプログラムはないか。欲しい。
 ◆月形町には計画も条例もない。作ることは可能であるが、意識が伴わなければ意味がない。
  月形町初の女性議員として、共同参画の意義を体現するべく頑張っていきたい。

2009年10月12日

第57回北海道女性議員協議会(総会)

今年の北海道女性議員協議会は、10月8,9日に日高管内様似町・中央公民館で開催されました。今年のテーマは『ひと(男)とひと(女)が 生きがいをもって暮らせる まちづくり』。

大会の日程は
第1日目 ・総会(議案審議 1件)
     ・講演『様似町ジオパーク(地質遺産)の取り組み』
     ・交流会
第2日目 ・研修会『AWNによるロールプレイ:男女共同参画、成年後見制度』

今年の参加者は約40名と少なく寂しいものでした。これは日程的要因(8月末の総選挙により、各議会の9月定例会がずれ込んだ)や地理的要因(様似町は日高管内でも東部に位置し札幌等中心部から遠い。苫小牧からJR室蘭本線で約3時間)、気象的要因(台風の到来)によるもののようです。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

総会で審議された議案は1件。
「特別支援教育就学奨励の補助金制度の確立(新設および改正)について」
特別支援学級(市町村立)と特別支援学校(都道府県立)との、特別支援教育就学奨励補助制度の格差を是正する要望。

補助制度の実態と障害の種類や程度などについて活発な議論が成されましたが、議案書が当日配布だったためにそれぞれの議員が充分な資料を得ることができず、最終議案の文言まで検討することができなかったのは残念でした。
ただ意思統一が図られ、要請活動を行うという方向性が確認されたことは一つの成果だと思います。

なお前回議決した4つの議案は、昨年11月に平出道議、故山田岩見沢市議、酒井岩見沢市議により道の関係機関へ要請活動が行われ、国に対しても関係機関へ郵送で要請活動が行われました。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

今年の女性議員協議会総会は、折しも今年初上陸の大型台風18号が北海道に最接近するのと同時。最接近した8日夜は風が吹きすさび、お隣のえりも町では停電、様似町でも国道の一部で土砂崩れが発生するなど、大変な状況でした。ただ関係者のご配慮で私達は予定通りに総会・交流会・研修会を終え、無事帰宅することができました。ありがとうございました。

日高管内は7町(日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町)ありますが、女性議員がいるのは5町で計6名。この町議6名で全ての準備を行ったとのこと、また日高管内は各自治体が横に連なっているので自治体間の距離もあり、何かにつけ大変だったと思います。

お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

この2日間、私は実に有意義な時間を過ごすことができました。様似までの約5時間、そして宿舎での長い夜、他の議員と様々な情報交換をしたり、議員になるきっかけや活動の様子などを聴いたり話したり、皆日々葛藤しながら理想に向かって努力している姿が共通していました。女性だから、思想信条が他の人とは違うからと不利益を受けたり・・・それぞれに強烈な経験を持っていました。やっぱり女性は強いです。それぞれに想いがあるからこそ「議員」として活動していけるのだと思いました。
この2日間で多くの議員とうち解けるとともに、新たな力をもらいました。

来年は釧路市での開催です。その日にみんなに活動報告できるよう、精進したいと思います。

2009年09月27日

第3回つきがた産業祭り

全国的な秋晴れの今日、月形商工会主催の『第3回つきがた産業祭り』が多目的アリーナ(野球やグランドゴルフができる土間の施設)で開催されました。

商工会が「日ごろの感謝を込めて、楽しめる場所を提供するお祭り」ということで、会場内外には飲食店の出店や地デジテレビのデモなど地元商店のコーナーの他、友好地区(新潟県旧月潟村)の梨やブドウの販売コーナー、救急救命講習会や煙体験コーナーが設置されたり、子供向けのアトラクション(スピードガンコンテスト、餅まき)があったり、どの場所も大いににぎわっていました。

そして、今回の目玉は「マグロの解体ショー」。午前と午後の2回、それぞれ1体のマグロ(約30kg/体)を、Aコープのお魚屋さんが解体していきます。普段、買い物で見慣れていた魚屋のお兄さんの手際の良い包丁さばき、重たそうなマグロ、マグロの匂い、きれいな切り身・・・マグロステージの前はいつの間にか黒山の人だかりとなり、近づいては覗いたり、声をかけたり。身近なお祭りだからこその光景を目にしました。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

今年9月の月形は、毎日曜日に催し物が開催されました。感動したり、勉強したり、食べたり、飲んだり・・・。そういえば、今年は今日までいくつのお祭りがあったのかな? 私はいくつ参加したっけ?
 
町民が、時には催す側になり、時には楽しむ側になり、それぞれの「場」を盛り上げています。中学生や高校生も、アルバイトやお手伝いで裏方の仕事をこなしていました。どちらの側も知っている町民だからこそ絶妙な間合いで物事に対峙できるのではないでしょうか。

こういうお祭りを通して自然に「月形の底力」が育てられているのでしょう。

<<前の5件 8283848586878889909192

▲TOPへ戻る