2010年10月06日

江別市・防災対策強化研修会(DIG)に参加して

10月3日(日)午後、江別市大麻東地区センターで開催された防災対策強化研修会・DIGで知ろう地域防災(主催:大麻第二住区自主防災対策本部)に行ってきました。

というのも、2週間後に行う市南行政区での防災訓練に講師派遣・協力してくださる江別市担当者の方から、「事前に体験してみませんか?」とお誘いいただいたためで、二つ返事で参加させていただきました。

この日、月形からは私と役場危機管理係の職員、そして道北大空町からも消防職員の方が研修に訪れていました(3人とも一緒に体験させていただきました)。
さすが、DIGを地域防災に活用している先進地の江別市です!!

この研修会は大麻第二住区内の一部の町内会役員が対象でした。参加者は約40人(うち女性は約1割)。会場にはDIG用に5つのテーブルが配置され、その上には住宅地図と事務用品、そして人数分の資料が配置されていました。

ちなみに、この大麻第二住区は江別市で最初にDIGを開催した地区(それも地域住民の要請!)で、平成17年6月のこと。それ以来、江別市では約70回、4,000人が体験したそうです。

ebetsuDIG1.jpg人口の多い都市部であるため、近所に住んでいながらほとんど会話をしたことのない方が多いらしく、最初は緊張感で張り詰めた会場でした。が、ファシリテーター(DIGの先導役)の江別市危機管理・防災担当の職員Mさんの穏やかで軽やかな口調は場の雰囲気を和ませ、DIGが進むに従って参加者の会話も増えていきました。

DIGは参加者が災害のイメージを膨らませ、自分の考えをグループ内で発表、意見交換して「気づき」を得るのですが、それをサポートするのが外部からの情報です。この日はファシリテーターMさんの上司Gさんが適宜、必要な情報(市の食糧備蓄状況、災害時の水供給体制、他)を提供してDIGをより発展・強化させてくれました。


研修が終了したのは開始から約3時間後。普通の講習会であったら、皆疲れてぐったりしていたことでしょう。でもこのDIGでは皆さん笑顔で、会場に集まった時より元気な様子で「お疲れ様!」と声をかけながら帰られました。これこそ「満足感」「充実感」「一体感」を得られた証、DIGの力です。
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DIGの指導者である北海道教育大札幌校の佐々木貴子先生は、DIGを「ひとづくり、まちづくり」の道具として考えていました。まさしくその通りだと、この研修会に参加して実感した次第です。
私は今回がDIG体験2度目でしたが、新たな「気づき」がありましたし、元気をもらうことが出来ました。月形町内では10月17日(日)が最初の開催となります。どんな「気づき」が得られるのか、とても楽しみです。

当日私はサポート役に回りますが、参加者の皆さんの様子を遠くや近くから支援できればと思っています。もしこのブログを読んで興味を持たれ「参加したい」と思った方は、遠慮なくご連絡下さい。参加できるように手配します。

2010年10月01日

移動美術館「美へのいざない」〜月形町開町130年記念事業

今年は開町130年の記念事業が目白押しですが、その中でも目玉がこの移動美術館。北海道立近代美術館と北海道立三岸好太郎美術館の収蔵品が月形町にやってきました。

10月1日(金)〜5日(火)の午前10時〜午後7時まで(入場は午後6時30分まで)、多目的研修センターは美術館になります。

私も早速行ってきました。開館初日の夕方のことです。
会場のホール内は白い衝立で仕切られ、普段見慣れた場所とは一変、異空間になっていました。
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まず目に飛び込んできたのはジュル・パスキンの『花束をもつ少女』。案内チラシにも載っている絵で、紫のワンピースです。その左隣にはマリー・ローランサンの『三人の娘』、色遣いがいかにも。

順路を進むと、エコール・ド・パリ時代のが絵が並んでいます。(と言っても、学芸員さんの解説を聞いたお陰でわかったようなもので、美術史を全く知らない私です。)その中にはユトリロやピカソ、シャガール、ダリなど、聞いたことのある画家の作品もありました。
私が目を引かれたのはシャガールの作品。細い線と色遣いが何とも幸せそう。
そしてキース・ヴァン・ドンゲンの『アガーテ・ヴェゲリフ・グラヴェスタインの肖像』。画家の名前は初めて聞きましたが、その絵はハッキリとした色遣いと表情、そして小脇の赤いバラが印象的で、何度も見返したほど。

その先には日本画家のコーナー。片岡球子の作品があり、その先に目をやると神田日勝の『一人』がドーンと構えています。その存在感、質感に目を奪われましたが、その手前には佐藤忠良の彫刻『ボタン』。女の子がコートのボタンをかけようと一生懸命になっている姿は、まるでそこだけ冬の空気で覆われているよう。声をかけたくなるような雰囲気が漂っていました。

その先も左右の衝立に絵画が展示されていますが、やはり目を引くのは本田明二の彫刻『馬頭』。本田明二は月形町に生まれた彫刻家で2歳まで住んでいたそうです。町内には2つの彫刻が設置されいつでも見ることが出来ます(役場敷地内の月形潔像と、月形小学校敷地内の母子像)。

そして最後のコーナーは三岸好太郎の作品の数々。

ちょうどこれで会場を一周しましたが、最後の仕切り役としてガラス工芸が2点。青色が眩しい水差し(茶道具)と、漆器蒔絵のようなガラスの箱も存在感を示していました。
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町内にいてこれ程の美術品を一度に見られる機会はまず無いです。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょう。
私も会期中にもう一度は行ってみようと思っています。

2010年09月26日

つきがた産業まつり&JRヘルシーウォーキング

9月最後の日曜日の今日は、「つきがた産業まつり」が皆楽公園内の多目的アリーナで、それに合わせて「JRヘルシーウォーキング」も石狩月形駅を発着地として開催されました。

いつもの日曜日はお店も閉まって人影もまばらの寂しい町内ですが、今日ばかりは早朝から町内のあちこちで楽しそうな雰囲気の人や必死で歩く人、たくさんの袋を持って帰る人など、賑やかでした。

我が家の前(国道275号線沿線)もヘルシーウォーキングのルートになっていたようで、9時前から人の気配が・・・

「お母さん、何だか人がいっぱい通って変な感じ。」
とは娘の弁。

その人影は途絶えることなく昼過ぎまで続きました。予約定員は400名とのことなので、実に人口の1割に当たる人が我が家の前を通ったことになるわけで、それはやっぱり「非日常」ですね。

産業まつりの会場も例年にない人出と賑わい!! 
晴天に恵まれ気温もほどよく「お祭り日和」であるのと同時に、主催者(月形町商工会)のアイデアと行動に寄るところは大きいです。

会場入り口脇では毎年恒例の鶏の丸焼きの良い匂い! 
これで人を呼び込み、昨年好評だった「マグロの解体ショー」には開会前から整理券を求めて列ができ、今年の目玉企画「タマネギの詰め放題」もすっっごい人だかり!! 

その他の出店(おつまみや軽食、飲み物、手作りおこわとカボチャ饅頭、ポップコーンの無料配布、鮮魚介類の格安販売、友好交流地区の新潟県南区月潟(旧月潟村)の果物販売に、電気店の展示やフリーマーケット)、子ども向けのゲームコーナー、消防署のPRと体験コーナー、そして消防車試乗なども人が次々訪れて・・・

町民の出足が好調だっただけでなく、ヘルシーウォーキングのスタンプラリーコースに組み込まれていたので、町外からの参加者が立ち寄ってくれたことも大きかったようです。
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夏の初めから今日までのほぼ毎週末、町内のどこかで場所を変えて「お祭り」が開催されてきました。私はいつも「お客さん」でしたが、「主催者」「お手伝い」「ボランティア」と立場を変えながら「もてなす側」で参加されている「いつもの顔」がたくさんいらっしゃいました。

その方々のお陰で「田舎の楽しみ」が維持でき、元気を頂いています。
本当にありがとうございます。

さて次のイベントは・・・
10月1日(金)〜5日(火)は「ぐるっと美術館」。月形町開町130年事業の一環で、北海道立近代美術館と三岸好太郎美術館のコレクションが町内多目的研修センターにやってきます。楽しみですね〜。

それから地域行事ですが「市南行政区防災訓練(DIG)」が10月17日(日)にあります。防災やDIGに興味のある方、ぜひご参加下さい。(お問い合わせは宮下まで。お気軽にどうぞ)

2010年09月24日

市南行政区防災訓練(DIG)にむけて

私の住む市南行政区では昨年から防災訓練を実施していて、私は防災担当としてこの企画・立案に今年も関わっています。

今年は大地震を想定したDIG(災害図上訓練)を実施します。
このDIGを提案したのは北海道女性議員協議会で体験(その1その2)したことがきっかけで、その時の繋がりから、DIGを地域防災活動に積極的に取り入れている江別市に協力を要請し、講師を派遣していただけることになりました。(江別市はDIGの第一人者の北海道教育大札幌校准教授 佐々木貴子先生と連携し、年間10件以上、様々な単位や状況で実施しています。)

その江別市の担当者と先日打ち合わせを行ってきました(こちら側からは、私と市南行政区のもう1人の担当者、月形町役場の危機管理係の3人)。お話を伺ったり、質問することで当日のイメージが出来てきました。多くの部分でご支援いただけることになり、準備は着々と進んでいます。

さあ、いよいよです。

現在各町内会に案内文書を回していて参加者を募集しています(〆切り10月1日)し、行政区内の事業所やライフライン関係者にも参加のご案内と挨拶廻りをしています。
また今回は月形町内で初のDIGなので、他行政区の方や役場職員の方にも防災訓練の参考になればと考え、案内を出しました。

せっかくの機会ですので、多くの人にDIGを体験していただけたらと思っています。

どうぞ皆さん、ふるってご参加ください。お問い合わせは宮下まで。
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先日の打ち合わせで、初めて江別市役所に入りました。市役所の壁面にはソーラーパネルが取り付けられていたのが目をひきました(それも角度が2通りに設置され、太陽の角度の違いを意識した設定になっていました!)。庁舎内は市民がひっきりなしに訪れ、窓口は忙しそう・・・(自治体の規模が違うのですから当たり前ですが)月形町の役場とはちょっと雰囲気が違いました。

市議会のある3階もチラッと覗いてきました。たくさんの会議室に囲まれた中にある待合い所にも審議(当日は決算委員会)の音声が流れ、緊張感のある雰囲気が漂っていました。
審議に参加する議員と傍聴者以外に「ふらっと」立ち寄ることのない議会のフロアは閑散としていて音声だけが響き、階下とは全く違った雰囲気です。これは月形町議会も同じ。この雰囲気がもっと柔らかくならなければ、住民は足を運びにくいだろうなあ・・・と感じました(もちろん自戒も込めて)。

江別市とは管轄が違う(石狩振興局と空知総合振興局)上に、「市と町村」という違いもあります。たった40分くらいの距離にありながらほとんど接点のない自治体ですが、「防災」という共通の課題でご協力・ご支援いただけたことに感謝しています。ありがとうございます。

また江別市議会の中には顔見知りの議員が何人もいます。北海道女性議員協議会で知り合った方もあれば、各種勉強会で顔を合わせたり、共に壇上に立ったり。顔を見知ってるからこその心強さで相談したり情報交換したり。顔を広げることの重要性を感じる今日この頃です。

2010年09月11日

社協ボランティアセンター主催・映画「空想の森」上映会

今日の夕方、交流センターにて映画「空想の森」の上映会がありました。この上映会、月形町社会福祉協議会のボランティアセンターによる企画・運営で入場無料! 共同募金からの補助とボランティアの方々の協力があってできた催しでした。

この映画「空想の森」は十勝管内新得町が舞台で、2組の夫婦(宮下さんと山田さん)の暮らしを綴ったドキュメンタリーです。4人とも道外出身ですが今は新得町内で農業に携わっています。それぞれの暮らしの他に、新得共働学舎の生活や仕事(牛飼いやチーズ作り、畑作業)、新得町の風景、Shintoku空想の森映画祭や新得バンドなども盛り込まれ、2時間以上の上映時間もあっという間のひとときでした。

映画に描かれた農作業風景は、会場に集まった町内の人々(ほとんどが私より上の方々)にとって自らも体験した身近な光景だったのではないでしょうか。季節の移ろいに作業がはかどらない様子や赤ちゃんをおぶって農作業する姿に共感の声が聞こえました。それに共働学舎の様子も、障がい者施設やグループホームがいくつもある月形町では、何となく想像できる雰囲気でした。

かく言う私も17年前に新規就農した当時、1歳の娘をおぶって花切りや草取りをしていたので素直に感情移入し、植物の生長する姿に感動したことや子育てのワクワク感を思い出しました。一生仕事がしたくて、農業ならそれが叶うと新規就農した私にとって、映画の中の宮下さん夫婦の暮らしぶりは憧れですね。それに「労働は人間の最善の友である」そんな言葉が上映中何度も頭をかすめました。

とはいえ、現実の世界は厳しい。私自身、子どもが大きくなってお金のかかる世代なった今、素直で純粋な感動の時間は少なくなったかもしれません。素敵な物に目を留める余裕よりも、目の前の仕事をこなさなければ生活できない現実があります。
そういえば今は稲刈りの真っ最中。現役世代の参加者がほとんどいなかったのもそういう理由・・・。
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この他、映画の上映前後にもちょっとした企画が・・・

上映前にはフォークグループ「ノース・ファーム・ワン」による「勝手に作った月形のお店PRソング」の演奏が場を盛り上げてくれましたし、上映後の田代陽子監督と主催者代表・釣崎さんとのトークセッションでは、この映画が繋ぐ人と人との縁や価値観が語られ、田代監督の情熱とこの映画の不思議なパワーを感じることができました。

最後の最後、片付けも終わったロビーで田代監督(中央)と私(左)、そして新規就農仲間・春木さんの3人の記念写真。この映画に共感し繋がった3人です。
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とても素敵な映画でした。

kuusou3.jpg自主上映が主体なので滅多に見る機会のない映画を月形で上映するまでに汗を流してくれた釣崎さん、その想いを実現してくれたボランティアセンターの皆さん、資金を工面してくれた社協の方々、出店を開いてくれた協力者の皆さん、PR看板を書いてくれた月形高校の生徒さん、そして月形まで足を運んでくれた監督。皆さんのお陰で素敵な映画を見ることができました。ありがとうございました。

それから会場に集まった皆さん。同じ空間で月形の雰囲気を醸し出してくれたことで、私の感受性は高まりました。ありがとうございました。

願わくばもっとたくさんの人に見て欲しかったけれど、それはまたの機会に。
皆さん、お世話になりました。ありがとう。

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