2012年01月09日

平成24年 月形消防出初式

日付は前後しますが、1月5日に月形消防の出初式がありました。

この日は未明から朝にかけて(石狩市厚田と月形町付近だけの)局所的大雪でしたが、日が昇り出してから落ち着き、出初式開会時間には風も止み晴れ間ものぞく穏やかな日和になりました。

月形消防の出初式は3部で構成されています。

まず、岩見沢地区消防事務組合月形支署前で「開始宣言」があり敬礼や観閲(=消防の状況を、関係者等が検閲すること)が行われます。

続いて分列行進。月形支署前を出発し役場前を通って交流センターまで、消防団本部(女性団員を含む)を先頭に第1分団、第2分団、消防関係車両(消防団配備のポンプ車や消防支署の広報車、工作車、救急車等)の順に隊列を作り、勇ましいラッパの音とともに行進します(写真)。

そして最後が交流センターで式典。メインは団員(定員80名:現在78名 うち女性11名)と職員の表彰です。
1.消防庁長官表彰   /功労章 門脇団長
2.北海道知事表彰   /勤労章(20年)2名、表彰状(10年)4名
3.北海道消防協会長表彰/特別功績章 1名、勤続章(20年)3名、勤続章(10年)4名
4.月形消防団長表彰  /優良団員表彰(平成23年度の消防団活動への参加率85%以上)9名
5.岩見沢分会勤続章  /勤続章(15年)6名、勤続章(5年)5名

式典での挨拶や祝辞では、日頃の消防活動に対する感謝の言葉とともに東日本大震災での消防団や消防職員の活躍と被害(殉職者 約270名)にも話題が及び、住民の生命財産を守るために危険を冒しても活動する消防という仕事について再認識することになりました。
また平成23年は災害の多い年で、全国各地で水害があり避難勧告や実害が出たこと、月形町においても9月の台風による石狩川警戒水位超えにともなって内水の排水ポンプを設置したことの話もありました。
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毎年のことですが、出初式を通して「消防」というものを色々考えさせられます。特に今年は東日本大震災での消防団活動を目の当たりにしただけに、より一層その重要性と危険性を認識しました。

人口の多い市などは消防職員の数も多く、火災が起きた場合でもある程度職員で対応できると聞きますが、月形町のように小規模自治体で市街地が分散しているような田舎では、町民による消防団がどうしても欠かせません。特に冬場、大雪の時などは移動にも時間がかかるために、地元での初期消火が何よりも欠かせないでしょう。

また高齢化が進み独居宅が増えている現実から、女性消防団員による火災予防巡回も需要が伸びているとのこと。いままで家族や地域、民生委員などが対応してきた分野へも(形は違っても)消防団が関係していかなければならない状況になってきていると思います。

月形町は岩見沢市と一部事務組合を設置しているので消防団員の待遇も同一ですが、住民生活における消防団の役割は自治体の規模や状況により違っています。だからこそ、その重要度に見合った報酬や処遇を考え、実践していくべきだと私は考えています。
私は理事者でなく、消防議員でもないので、直接提案できないのが残念です。

2012年01月08日

平成24年 月形町成人式

全国的に、成人の日(1月9日)を含む3連休のどこかで成人式が行われますが、月形町では例年連休の初日(土曜日)に行われます。今年は暦の関係で最も早い7日に開催されました。

会場の交流センターには、「ハレの日」を迎えて誇らしげに旧友や恩師と談笑する新成人、子ども達の成長の区切りを迎えてホッとした表情の保護者の皆さん、お祝いに駆けつけた町内の皆さんと関係者とが集まり、華やかで和やかな雰囲気がいっぱいでした。

新成人の皆さん、おめでとうございます。

それにしても、成人式っていいですね。その場にいるだけで「希望」や「郷土愛」「若い力」をお裾分けしてもらえたような感じです。すっごく元気が出てきました。
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そうそう、今回の成人式にはNPO法人コミュニティーワーク実践センターの利用者Eさんも新成人として参加していました。彼女は昨年春に月形町に住民票を移し、住み込みで農作業や地域行事、ボランティア活動などに参加して普通の町民以上に様々な多くの町民とつながりを持ってきました。

そんな彼女のハレの日を祝うため町内の皆さんが家に眠る晴れ着を提供したり、成人式に集まったり、祝宴をもうけたり・・・様々な形でお祝いしてくれたそうです。素敵ですよね。
(この様子は同NPO法人の月形での活動を紹介するブログ「月形日記」に掲載されています。)


成人式で、またも月形町の魅力を発見できました♪

2011年12月18日

もちつき交流会【主催:コミュニティワーク】

20111216c.jpg12月16日(金)の午後、特定非営利活動法人コミュニティワーク研究実践センター(略称:コミュニティワーク)が主催する「もちつき交流会」が開催されました。これは、今年から月形町内で本格的に活動を始めたコミュニティワークが「この1年の感謝とこれからもよろしくお願いしますの気持ちを込めて」企画したものです。

会場には月形町内の老若男女、世代も地域も仕事も越えて様々な人達がひっきりなしに訪れていました。この1年、町内の様々なシーンにコミュニティワークの職員や利用者が顔を出し、関係を築いてきた成果だと思いますし、この「もちつき交流会」に向けて、知恵を借りる目的で積極的に助けを求めた結果でもあると思います。それに当日の午前中の街宣車による広報が効いたのかもしれません。

また、札幌方面からの短期利用者さんの姿も数多く見かけました。夏場農作業で見知った農家のお母さんと笑顔で話しをしたり、餅を丸めながら地域ボランティアの人達と世間話をしたり、初体験の餅つきに大はしゃぎしたり、皆さんこの催しを十二分に楽しんでいたようです。

「餅つき」そのものでは、2つの臼と2つの餅つき器がフル回転。真っ白な餅に始まり、草餅、紅ショウガ餅、胡桃餅、豆餅などをついては丸め、次々と平たい容器に並べて重ねていきます。
そのつきたて餅は、お雑煮やお汁粉、納豆からみ餅、ゴマからめ餅など、色んな味で楽しめるようにトッピングが用意され、参加者の誰もがお腹いっぱい食べて帰って行きました。
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人と人とが関わり関係を築くためには、困っている人に手をさしのべる(受け入れ側の)気持ちと寛容さが大事だと思っていましたが、それ以上に「助けてください」「教えてください」という(求める側の)積極性も大事だと、コミュニティワークの活動を見て感じました。

ただそのバランスは難しいですね。
これからも試行錯誤の連続だと思います。頑張って!!

コミュニティワークの活動は、就労困難な若者達が新しい働き方や新しい暮らし方を見つけるためのもの。現在の社会通念や制度からは少し外れて亜流を生きている彼らの秘めたパワーを引き出し、新しい居場所と生きる力をつけてもらうためには、今までとは違った視点と価値観が必要です。

彼らだけが(今の社会にあわせようと)変わるのではなく、私たちももっと様々な価値観や生き方を受け入れる柔軟性を身につけなければ。それを見つけるきっかけが、このコミュニティワークの活動にあるように思います。

そうした結果、彼らだけでなく私たちも、日々抱える様々な問題から解き放たれるのではないでしょうか。

2011年12月16日

『財界さっぽろ 新年特大号』に掲載

12月15日発売の『財界さっぽろ 新年特大号』に、先月北海学園大で開催された『市民参加手法の公開研究会』の記事が掲載されました。

記事のタイトルは「国従属のかべを崩すのは市民自治の実現だ ー市民参加手法の公開研究会ー」。

P336から6ページに渡るもので、壇上に立った6人(司会:北海学園大学開発研究所特別研究員・森啓氏、問題提起者:室蘭市長・青山剛氏、奈井江町長・北良治氏、月形町議会議員・宮下裕美子、ニセコ町長・片山健也氏、北海学園大学経済学部教授・内田和浩氏:掲載順)の顔写真もあります。

記事になったものを読み返してみると当日の議論の展開が蘇ってきて、ちょっとした緊張感と興奮を思い出します。

私の記憶では、当日多数参加されていた学生向けに基本的で教科書的な話題と展開だったような印象を持っていましたが、こうして記事を読み返してみると・・・結構おもしろい内容ですし、私は(普段通りの発言内容ではありますが)思いの外、厳しいことを言っていますね。

今回の経験から学んだことは「(私は)いつ何時も裏表なく、同じ意識と姿勢で自分に正直に議員活動をすることが、最も容易に自信と誇りを得ることに繋がる。」ということ。

町内での普段の言動や政治に対する姿勢と、町外でのそれとが違っていたら、こういう記事で底の浅さが露呈しますし、誰からも信用されないでしょう。私自身も自信を持って議員活動が出来ません。
今回のことで、自分の記憶や感覚が必ずしも正確でないことも分かりました。そういう気質の私が自分の行動に責任と誇りを持ち続けるには、やはり真面目に正直でいることが最も容易で確実なのだと確信したのです。

きっと私はいくつになっても「政治屋」にはなれませんね。あしからず。

2011年12月11日

平成23年第4回(12月)定例会【一般質問】

定例会から間もなく1週間になります。師走は本当に駆けていきますね。

ここでは一般質問の要旨と町長答弁を報告します。最後に私の感想なども載せました。
別のページですが、当日傍聴に来られた方からのコメントもいただいています。(→ こちら
率直なご意見と感想に「なるほど」と感心したり、アイデアをいただいたり。第三者からの視点は非常に重要だと、改めて感じました。ありがとうございます。

このページを読まれた方、感想やご意見など何でも結構です、コメント欄への書き込みをお待ちしています。
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【1】非理営利活動法人コミュニティワーク研究実践センター(略称:コミュニティワーク)の活動把握と認識、今後の支援について

Q)■今年度から町内で本格的に活動を始めた「コミュニティワーク」の活動について、
   町長はどの程度把握・認識しているのか?
A)●3年前から町内との関わりがあったことを知っている。新しい形の事業だと認識している。
    
Q)■今後の支援策の提案がある。どう対応するか?
   1.国や道への補助申請の窓口や補助金の受け皿としての支援
   2.町内の様々な地域活動に参加できるよう、コミュニティワークの利用者を
     町民と見なすという支援
A)●月形町内に残っている地域コミュニティがあるからこその事業なので、歓迎したい。
   1.しっかりと対応したい。
   2.具体的な事例がないと何とも言えないが、参加を望むことに対して協力する。


※【解 説】質問の中で、コミュニティワークの活動内容と実績、利点などを説明しました。
      皆さんにも知っていただきたいので、以下に掲載します。
      なお、コミュニティワークのブログ「月形日記」は → こちら

 ◆特定非営利活動法人コミュニティワーク研究実践センターとは
    都市部における就労困難な若者を対象に、地域コミュニティの力によって新しい働き方や
   暮らし方を見いだし自立できるように支援する団体。数年前から町内で活動準備を重ね、
   今年度法人として本格的な活動を開始

 ◆コミュニティワークの活動実績(平成23年5月〜10月)
  ・新しい働き方 :町内の農家(トマト、花、米等)での就労体験、その他
  ・新しい暮らし方:地域との交流(ボランティア、高齢者との交流、各種夏祭り)
           地域行事への参加(樺戸神社カラオケ大会、行政区対抗ソフトボール大会)
  ・利用状況   :利用者(延べ708人、実数32人)
           1日あたりの利用者数 4.12人(+職員2人)

 ◆月形町にとってのコミュニティワークの利点
  ・地域の担い手(特に農業、福祉分野。ボランティア、イベントスタッフ)
  ・地域経済の活性化(職員の定住、町内商工店やJRの利用、販売ルートの確保)
  ・町外からの資本投入
   (様々な補助政策、利用者の利用料、コミュニティワークによる事業展開)
  ・都市部との交流=グリーンツーリズム的な要素
  ・若者が来ることによる、町内の雰囲気の変化
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【2】月形町の「歴史遺産を活かすまちづくり」について (1)ビジョンと施策

Q)■月形町の歴史遺産を題材に様々な活動が展開されているがそれぞれの連携は極めて薄く、
  「歴史遺産の活用」と「まちづくり」が結びついていない。具体的には、行政と町民が共有
  できるビジョンがなく、基本的な構想と実際の活動を繋げるロードマップ(具体的施策を
  管理する進行表)が不足していると感じる。町長はどう見ているのか?

A) ●ビジョンは月形町総合振興計画であり、それを基に様々な事業が展開されている。
   連携が足りないとの指摘だが、どこが足りないのか分からない。
  ●昨年の130周年と今年の地域創造フォーラムで、第1部の事業展開が終わった。
   これからは第2部として展開していく。
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【3】月形町の「歴史遺産を活かすまちづくり」について (2)物故者追悼式のあり

Q) 樺戸監獄物故者追悼式は長らく続く月形町としても重要な行事の一つであうが、近年規模が
  拡大し、有り様も変化したと感じる。大きな行事が終了し区切りを迎えた今、物故者追悼式の
  あり方を見直す時期だと感じる。
  ■物故者追悼式を年々盛大にしてきた理由は?
  ■招待範囲を広げたことの意義は?
A)●囚人労働による道路開削は北海道開拓の歴史でもあり、物故者追悼式は月形町だけの行事
   ではない。道民みんなで先人の労苦に感謝するイベントにしたいと考えた。
  ●道内の関係団体や要人を招いたことで月形の歴史を知ってもらうことができ、(樺戸監獄や
   囚人労働の歴史に対する)評価が上がった。また展開もあり、プラスの効果が出ている。

Q) 町長の思いと成果は理解したが、今まで説明が不十分だった。今後も税金を遣うのであれば
  町民に対して説明する責任がある。
  ■町外向けには成果が上がっているようだが、自由参加の町民が少ないなど町民に対しては
   不十分と感じる。今後どの様な物故者追悼式にするのか? 
  ■町民の行事であることを動機付けるための提案がある。どう思うか?
   ・中学生を町歌だけに呼ぶのだけでなく、追悼式そのもの参加し献花体験をさせる。
    (未来を拓く子ども達に、郷土愛を持ってもらうため)
   ・以前行われていたように、町民からの詩吟や民謡、舞などの奉納を行う。
A)●年々町内招待者も増やしており、現状でも町民共有の物故者追悼式になっていると思ってる。
   今後の物故者追悼式は、(招待客の一部、食事会などは取りやめるものの)ほぼ同じ規模と
   内容で執り行う予定である。
  ●中学生の参加は希望するところだが、授業時間との関係がある。(要検討)
   町民による奉納は、町民側の事情もある。
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今回の一般質問は「町長の考えを聞く」ことを柱にしようと臨みました。

一般にその年度に実施される事業の背景やねらいは3月の町長執行方針で語られ、その後の一般質問の議論を通して肉付けがなされてハッキリとした形が形成されます。この過程により、町長と議員と町民がイメージを共有し、「まちづくり」の大きな力に発展すると考えます。

しかし現実には、ここ数年の執行方針は「総合計画に沿った事業展開」を言い訳にして総花的なものになり、町長の「まちづくり」に対する考え方や方向性が見えない状況でした。
だからこそ、今回の一般質問でイメージを共有したかった・・・私の正直な気持ちです。

幸い、私の一般質問の時に小学生の傍聴があり、町長が自分の想いを熱く丁寧に語ってくれました。最近の私に対する答弁の中では、最も真摯な答弁だったと感じます。

しかしながら、議論の中身は・・・
私は「まちづくりに向けて、これからどうやっていくのか?」と未来についての質問を投げかけたつもりでしたが、町長からは「実績は上がっている。」「その前に比べ増えた。」等、視点が過去に向いている答弁ばかりでした。だから噛み合わないのですね。残念です。

傍聴された方からいただいたコメントに
『“連携”とか“ロードマップ”の意味が抽象的でわかりにくかったので,答えるほうも抽象的な答弁になってしまったのだろうと思います。』
とありましたが、目から鱗が落ちる思いでした。自分なりに『分かり易さ』を追求して出した言葉が”連携”や”ロードマップ”だったのですが、それがかえって分かりにくくしていたとは! 指摘されて初めて気付くことで、本当に有り難いです。これからは少し視点を変えて言葉を選んでみたいと思います。

もう一点。コメントには
『過酷な条件の中,命を削って原野を切り開いてきたのは,囚人たちですが,ではその歴史に,この月形の自然環境や住民たちは,どう関わり支えてきたかということにもっと目が向けられてもいいような気がします。』
とありました。とても重要で新しい視点だと思います。

『歴史』と『まちづくり』を連携させ自分たちのものにするためには、『自分(町民)』という視点で歴史を掘り起こすことが必要になります。その観点で今までの事業を見直すと、『官』『政府』『看守』の視点でしかなかったことが分かります。だから『まちづくり』と関連させようとすると違和感が出てくるんですね。やっと理解できました。

更にもう1点。月形の歴史を語る時『開拓時代』『明治時代』と言うものの、その視点は『現代から見た』ものだったのではないでしょうか。もっと『当時』の感覚に遡る必要があり、そのためには研究が足りないとも感じました。
幸いにも樺戸博物館は学術的資料が豊富です。そして学芸員も郷土史研究家や歴史好きの人もいます。これからです。

『視点を変える』こと、『気付く』ことで、目の前に宝の山が出現したようです。

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