2010年09月01日

コテージガーデンプロデュース・トマトイベントvol.2

日付は前後しますが、8月29日(日)は町内で3つのイベントがありました。

まずは「コテージガーデンプロデュース・トマトイベントvol.2」。

コテージガーデンはこのブログに何度も登場している梅木さんが経営する園芸店で、皆楽公園エリアにある旧つち工房の広い敷地を活用し、様々な展開をしています。その代表格がト・マ・ト。
コテージガーデンでは数十種類のトマト苗を販売し、その一部は敷地内で作付けして収穫、サンプルにしたり販売したりしています。この日はこのトマトが主役です。

会場には町外からたくさんの梅木ファンがカメラ片手に訪れ、トマト談義に耳を傾け、様々な品種のトマトの食べ比べをし、トマトをふんだんに使った3種のカレー昼食に舌鼓を打って大盛況でした。

それに会場の片隅には、役場の商工観光課や振興公社から「トマトすくい」なる出店も。涼しげなプールに浮かぶのは金魚ではなくミニトマト。それを金魚すくいの要領で、紙製のポイを使ってすくっていきます。
「金魚みたいに動かないのでやりやすいですけれど、トマトは重いから・・・」
とは、先日金魚すくいの全国大会に出場した役場のMさん。慎重にトマトをすくっていく姿は目を見張るものがあり、子ども達もそれをお手本に2本のポイで20個くらいはすくっていきました。(ちなみに名人Mさんは1本のポイで53個すくえたとか。見ているだけでも楽しかったです。)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

梅木さんはアイデアの宝庫ですね。それを形にしていく馬力もある。
そんな人が身近にいるのだから、もっともっと連携できたらいいですよね。

2010年08月27日

樺戸神社秋季例大祭カラオケ大会(平成22年)

毎年8月24日〜26日は神社のお祭りです。月形町民にとっては宗教行事というより、伝統的なムラ社会の行事という感覚で楽しんでいます。

24日午前、樺戸神社境内にたくさんの提灯が飾り付けられ、道辻にはのぼりが立てられました。この日の夜は宵宮で、出店が始まり、各種芸能が奉納されました。

25日は御神輿巡航。軽トラックに据え付けられた御神輿は朝のうちに神社を出発し、夕方まで町内各所を巡ります。また午後からは何台かの子ども神輿が地域を巡ったり、奉納剣道大会が行われたり。そして夜は神社境内の神楽殿でカラオケ大会。

この日は職場や団体でチームを作り各3曲披露します。じっくり聴かせる歌からダンスやパフォーマンス、変装まで、趣向を凝らして場を盛り上げます。若い人から年配の方まで様々な世代が参加するので、演歌あり、Jポップあり、フォークあり・・・。約2時間に及ぶステージもバラエティーに富んで飽きさせません。

私も月形町議会チームの一員として坂本冬美の「まだ君に恋してる」を歌ったのですが、雰囲気を出すために着物を着てみました。月形町議会は全て演歌でおとなしめです。それでも議員全員で「祝開町130年」のプラカードを左右に振り、「月形町議会」の横断幕を張って頑張りました。

このカラオケ大会のお楽しみは最後の抽選会。お祭り前に町内会を通じ、抽選券付きプログラムが各戸に配布されます。景品は事業所や個人から提供されたもので、かなり豪華! お祭り期間中毎日(3日間)行われるので、連日通い詰める人も少なくないとか。
抽選の最初はカラオケに出演した人達への景品となり、続いて会場に集まった人達となります。私たち月形町議会も発泡酒3ケースをいただきました。

26日の最終日は夜のカラオケ大会のみ。月形高校の先生方や、行政区での参加など、盛り上がったのは言うまでもありません。

例年、お祭り時期は既に秋風が吹き、夜は肌寒さを感じるものです。しかし今年は・・・。
この残暑がおさまり、実り多き収穫の秋を迎えられますように。

2010年08月24日

HOPS2010地方議員向けサマースクール(3)

このサマースクールの最大の特徴は「参加者による議論」です。

事前に3つのテーマ(地域主権・議会改革・地域課題解決)が与えられ、それぞれの考えや自治体の取り組みをまとめて提出してありました。
それをもとに6〜7人の少人数(2班)で議論を行います。基本は参加者の進行による参加者の議論ですが、担当教授(北海道大学公共政策大学院教授の山崎幹根先生または寺田文彦先生)と現役の大学院生も加わり、助言や解説、新たな資料の調達などサポート体制が整っていました。

この中で最も時間を割いたのが、<ワークショップ・地域主権改革の影響とその対応>です。3日間(1日90分の授業時間+余暇)を使い、テーマの絞り込みから発表まで行いました。

この「地域主権」というテーマですが、当初私は漠然としか捉えられず、何を論じて良いのかわかりませんでした。言葉の定義や国の方向などは理解していますが、自分の町への影響やその対応となると細部の事象を並べる程度で「議論」まで結びつけられなかったのです。

しかし山﨑先生の様々な事例を交えたヒントと、現役議長(鷹栖町)の采配でだんだん方向性が見え始め、最後には誰もが「そうだ」と思える点まで達することが出来ました。やはり目標設定(最終日に発表を行う。影響と対応を明確に示す。具体例を交えてわかりやすく等)がきちんと行われ、それに向かってじっくり時間をかけて議論した成果だと思います。時間の経過と共に考えが整理され、質の高い議論がなされていくのを肌で感じました。

以下は私たちのチームでの結論です。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

<ワークショップ>
 地域主権改革の影響と対応 【権限委譲について】

●権限委譲による、行政・議会・住民への影響
(プラスの面)・自覚ができる
       ・意識改革ができる
       ・地方の自立(自律)意識を高める
(マイナス面)・受け入れられない部分がある
        → 格差に繋がる部分

●マイナス面を解消するために、組織・お金・時間の枠で考える
【組織】→ 地域の形を変化させる
       ・水平補完(振興局、中心市)
       ・広域連合、一部事務組合
       ・合併
【お金】→ まずは血を流すところから
      (お金が下りてこなければ何もしないのでは、何も始まらない)
【時間】→ 段階的な受け入れ(できるところから)→ 最終的には同じレベルで

●地方議会としての対応
 1.情報の提供と共有    ( 国 → 議会 → 住民)
 2.議会が優先順位をつける (住民 → 議会)
 3.声を上げる       (議会 → 国 )

●具体例
[幼保一元化]【現状】・・・児童数の減少、社会ニーズの変化、子どもの権利
       【影響と対応】・・・田舎でも都市部でもメリットがある
          例)幼稚園の生き残り    (札幌市)
            地域の子どもを地域でみる(新冠町)
            育児環境の確保     (月形町)

[公営住宅の入居資格(政令月収)]
       【現状】国の基準での政令月収は地方では高額設定となるため、入居倍率が上がる。
           公営住宅を最も必要とする住宅困窮者(低所得者)が入居できない。
       【影響】地方都市の一部(例:恵庭市)
       【対応】民間に流れるように(政策で)誘導

●最終的な到達点 → → 議会改革 (地域のことを地域で決めるためには議会改革が必要)
__。__。__。__。__。__。__。__。__。


建設的な議論は楽しい!!

霧の中をさまよっていたものが、議論をしていくうちにおぼろげに見え始め、ある時パッと霧が晴れて視界が開けたのを感じるような、そんな楽しいワークショップでした。久々に感じた「議論の楽しさ」です。

私は発表者&書記だったのですが、議論に積極的に参加することができました。そうできたのも議長役の青野さん(鷹栖町現役議長)のお陰です。要所要所で問題点を整理してくれたり、じっくり話を聞いてくれたり。議論にリズムがあって、参加者が皆それに乗れるような良いタイミングの合いの手を入れてくれる・・・とても参考になりました。


 地域主権改革 → 議会改革

このワークショップで、議会改革がもう避けては通れない所まで来ているのを実感しました。けれど現在月形町議会で行っている議会改革(議会活性化の議論)は枝葉部分がメインで理念や理想は後回しですし、他の多くの議会も似たり寄ったりのようです。

しかし地域主権改革のような大きなテーマに立ち向かうためには・・・
根本的な議会改革をするためには何をすればいいのか・・・    → 次項「議会改革」へ

2010年08月22日

HOPS2010地方議員向けサマースクール(2)

第1日目、まずは議会改革に関した講義が2本。私の印象に残った点を記します。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

講義「議会改革に向けた政策の思考と議論」
  北海道大学公共政策大学院教授 公共政策学研究センター長 宮脇 淳先生


◆地域主権=行政と立法を担えるということ
・「地方分権」と「地域主権」は看板を書き換えたようなもの。内容はそう変わらない。
・地域主権を達成するには「立法」の充実が重要。しかし立法を司る議会側の姿が見えない。

◆縦型ネットワークと横型ネットワーク
・縦型ネットワーク:旧来型の中央集権(標準化と階層化)、縦割り行政
 → 視点の硬直化が起きている(トップが変わらないことによる)
   住民ニーズに対応できない(縦割りから外れたところへの視野がないため)
・横型ネットワーク:民主党政権が行おうとしている分権のモデル
          目に付いたもの、声の上がったところから手をつける
 → まだメカニズムが出来ていない。混沌状態(新しいシステムと混乱の分岐点)
   近視眼的になり、後で矛盾が出てくる

◆政治主導の裏に官僚主導(=交付金政策の拡大)
・交付金の基準を作っているのは誰か?
・基準が曖昧な「交付金政策の拡大」と基準がはっきりしている「補助金行政の減少」は、
  霞ヶ関(官僚)の関与を強めている。
・地方が生き残るためには、交付金でなく税源移譲すべき

◆現状と合わない国土計画
・今の国土計画は人口増大、右肩上がりの時期に作られたもの。当時の予測と現状は違う
・2010年9月から新たな計画を作り始める
 → 多極分散の見直し(人口減少を見据えた効率化と集中)
   都市政策の充実(今後急激に都市部が悪化する予測)
   新たな公共(民間団体の一部行政化)

◆グローバル化
・既に、基礎自治体と海外は直結している
・観光・農業分野でデフレ輸入してしまったら、悪循環になる

◆政策思考の必要性
・政策を創造すれば国が受け止めてくれる時代
・議論と主張は違う
 議論)根拠を示す → それを受け止め検証する = 建設的な新しいものを作っていく
 主張)自分の考えを伝える行為
 客観性)比較が出来ること。別の視点が見えてくる

◆政策
・政策とは理想と現実をつなげる手段の集まり。政策には理想が必要
・ニーズを無秩序に受け止める政策に反論は出ない。しかし失敗に結びつく。
・政治が担うべきは「政策」と「施策」の部分。「事務事業」ではない。
 どう分配すべきかを議論することが大事。

◆その他
・考える(道筋を求める)と悩む(すぐに答を出す)の違い。考えることが重要。
・公共性=価値観の違うものが共通すること
・3%ルール:住民の3%が確固たる意志を持てば政治が変わる
・民主主義は与えられるものではない。常に作り続けていなければ劣化する。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

講義「北国発 議会改革」
  北海道町村議会議長会事務局長 勢旗了三氏


◆北海道の現状
・1万人未満の自治体 113町村/144町村(全体の8割)
  ←→ 全国では5割
・道内は合併が進んでいない
・道内には議会改革の先進地がある(福島町、栗山町、白老町)

◆議会改革
・議会側もマニフェストの時代に入ったか。
・議会基本条例 = 議会の改革決意を示したものではないか。
・議会改革には議長のリーダーシップが重要。
・会議規則や委員会条例は会議のルールを決めただけのものに過ぎない。
・議員定数の上限値が撤廃された時、各自治体の議員定数の根拠を示さなければならない。
 (現状では、上限値の○割り削減という形で定数が決められているから)

◆議員報酬
・戦前、地方議会議員は名誉職であった。
 そこから転換する際、全国町村会等によって議員報酬の基準が示された。
  市議会議員:市役所の局長・部長級と同程度
  町村議員 :首長の30%程度
・現在は報酬審議会やそれぞれの自治体財政にあわせ柔軟に決められている。
  全国町村議員の平均 約21万円 (首長の31.2%)
  道内町村議員の平均 約17万5千円(首長の25.3%)
   → 報酬の低さが若手の立候補を阻害している。

◆通年議会のメリット(白老町議から)
・専決処分の抑止
・いつでも必要とされる所管事務調査を決議して取りかかることが出来る。
__。__。__。__。__。__。__。__。__。

宮脇先生の講義を受け、今まで曖昧にイメージしていたものが明確になりました。特に地域主権下における議会の役割や取り組むべきこと、将来像など。いずれにしても「理想」「理念」の重要性は政治学の先生方誰もが主張するところで、私も日頃感じるところです。

この後のワークショップにおいても、この宮脇先生の講義がベースになって思考する部分も多く、こうしたトップランナーの身近で学ぶことが出来る環境は、やはり北海道大学の公共政策大学院ならではのものでしょう。ますます魅力を感じました。


議会改革に関しては、参加者に白老町議の方がいたので直接質問することが出来、疑問が解決、納得できました。また2日目には議会改革をテーマに徹底討論を行ったのですが、鷹栖町や音更町の取り組みは非常に興味深く、ほとんど報道されていないところでも様々な工夫がなされていることを感じました。やはり直接お話を聞ける機会は重要です。それと、町村議会の先進性も再確認できました。このあたりはまた別の項で。

2010年08月21日

HOPS2010地方議員向けサマースクール(1)

8月18日〜20日、北海道大学公共政策大学院(HOPS)が主催する『地方議員向けサマースクール』に参加してきました。

このサマースクールは今年で3回目です。私は第1回から興味を持っていましたが、なかなか条件が整わず参加できずにいました(過去のブログ)。しかし今年は春先から準備を重ね参加することが出来、正直嬉しかったです。

ちょっと大げさですが、農繁期のこの時期に3日間家を空けるのはやはり大変です。ましてこのサマースクールには申込時に選考(志望動機の記述による)がありますし、事前の課題提出(宿題)も課せられています。これら事前の準備を含め、多くの議員が尻込みするのも理解できます。(現実的に月形町議会の仲間もそうでした。)
私の場合、家族や周りの方々の協力があって可能になりました。
(お世話になった皆さん、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。)

これだけの準備を重ね、覚悟を持って臨んだサマースクール。その成果は想像以上でした。

会場となった北海道大学は緑豊かなキャンパスで、学生だけでなく様々な人が出入りする自由な「学びの場」という雰囲気は久しぶりに感じる新鮮さでした。2泊3日どっぷりとその雰囲気に浸かることで、若かりし学生時代に戻ったように思考が鮮明になったように思います。これは日帰りのシンポジウムや講演会、講座とは違っていました。

もちろんカリキュラムによる効果もあります。公共政策大学院教授の先生方による専門的な講義を少人数で間近に聞くことができるのも一つの魅力ですし、事前課題をもとにした参加者同士の議論や、担当教官の結論への導き課程なども特徴的で、質の高さを感じさせてくれました。

そんなサマースクールですが、今回の参加者は13名(他に公共政策大学院在籍の市議1人も部分参加)。これだけの内容なのに定員(20名)割れしているのは本当に残念です。前述の議員個人の負担感だけでなく国政選挙の影響もあるらしいとのこと、地方議員の学びの場としてこの企画が継続されるためにも、全国的な周知と日程等の調整が加えられ多くの参加者が集まることを希望します。

さて、今回の参加者は道内の市議2名(札幌市、苫小牧市)、町議8名(鷹栖町2,上富良野町、白老町、新冠町、音更町、妹背牛町、月形町)、道外市議1名(愛知県瀬戸市)、元市議1名(恵庭市)、町民1名(ニセコ町)の計13名(うち女性3名)。年齢も30代〜70代までバランスよく、現職の議長が2名含まれるなど、様々な視点や情報を得るには絶好のメンバーでした。

以降、内容と感想等を記載していきます。 →→→ 次のページへ

<<前の5件 7071727374757677787980

▲TOPへ戻る