2014年05月14日

賛成8 対 反対1で原案可決【H26年第3回臨時会/報告1】

いよいよ田んぼに水が入り出し、一日中トラクターの音が響いています。1ヶ月後には全ての田んぼで田植えが終わっているのですから、一年で一番活気のある1ヶ月間と言えるでしょう。

今日は小雨のぱらつく空模様。乾ききった大地にはお湿り程度の雨でしたが、それでも植物たちは喜んでいます。もちろん私も。


さて、5月7日に行われた平成26年第3回臨時会について、3回に分けて報告します。「臨時会の報告に3回も!?」とビックリされたことでしょう。実は色々ありまして・・・

当日の議題は2つ。通常なら15分とかからない議案数ですが、今回の議案(一般会計の補正予算)に「認定こども園開設準備事業」が含まれていたため、2時間以上の審議を要しました。もっとも質疑時間のほとんどは私が行ったので、審議を長引かせたのは私です。

通常3回までの質問回数を越え、いくつもの視点から質問を繰り返しました。町側の説明も答弁も終始不明解であり、事業の進め方や予算の組み立てに違法性を感じたことから、私はこの事業予算に問題があるとの判断に至りました。

そこで「認定こども園開設準備事業の全額減額の修正案」を提出しようと他の議員に呼びかけましたが、賛同者を得られず(月形町議会では、修正案の発議に2名の議員が必要)、残念ながら修正案の提出を断念。反対討論を行いました。
採決の結果、賛成8 対 反対1で原案通り可決となりました。


この「認定こども園開設準備事業」のあり方や進め方は、月形町の幼児教育に対する考え方を表しているとも言えます。なので、今回の議論の中身を多くの皆さんに知っていただき、皆さんにも参加していただいた中で、今後の幼児教育を考えていきたいと思っています。少しくどい内容かもしれませんが、どうぞお付き合いください。

なお、以下は当日審議された2つの議案の概略です。「認定こども園開設準備事業」については次の項で詳しく。
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平成26年第3回臨時会

議案1:専決処分の承認「名誉町民・故井上幸喜氏町葬にかかる費用」420万円
実際の公費負担は313万2648円(公葬実施マニュアルに従い実施。僧侶への謝礼等宗教的な部分は遺族負担)。不要額(予算の残金)は、今後の議会で補正するとのこと。なお、井上家より寄付がありました(月形町に193万0761円、月形町社会福祉協議会に30万円)。

議案2:一般会計補正予算
中身は「臨時福祉給付金等の財源振替」と「認定こども園開設準備事業」。

2014年03月31日

【平成26年第1回定例会/報告3】一般質問

今日は年度最終日。いつもとちょっと雰囲気が違うのは、明日からの新年度で消費税増税(5% → 8%)を控えているからでしょう。

消費税が上がるのは確かに影響がありますが、ここ数年来、新年度になれば国保税も年金も上がっていましたし、昨年からは復興特別所得税が加算されています。他にも日常生活で料金改定があれば確実に支払金額が上がっていて、そうそう、灯油代や電気料も随分上がりました。

少子高齢化や都市化(過疎化)が一層進み、政策も国際情勢も変化の幅が大きくなっている上に、国の借金がどんどん膨らんでいる現状を見れば、『変化することが日常』であり、『可処分所得が減る』ことを前提に暮らしを組み立てていくことが必然でしょう。

だからこそ、税金として納められたお金を時代に合わせて有効に使うことが一層求められていると感じます。私たち町議会議員は町財政や町の施策をチェックする立場。一層気を引き締めていかなければ! そんな想いに至った年度末です。


さて、平成26年第1回定例会の報告も今回が最後。一般質問についてご報告します。

一般質問をしながら私が取ったメモを元に、要旨のみ報告します。また、内容を分かり易くするために質問(Q)と答弁(A)を対比させました。実際の場面との構成が違っている他、ニュアンスの違いや言葉遣いに正確さが欠けるかもしれないことをご了承ください。
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平成26年第1回定例会/一般質問[質問者:宮下裕美子]

1. 月形町行財政の運営と改革について【答弁者:町長】

【財政運営と改革】
Q)
月形町財政は近年綱渡り的である。平成25年度当初予算で1億4千万円の財政調整基金取り崩し見込みが最終的にほぼ無しで済んだのは、年度途中に行われた職員給与削減(国の要請による)と、岩見沢市とのごみ処理場建設費の大幅な削減(1億3500万円の減)などによるもので、突発的なものであった。
 平成26年度当初予算では財政調整基金から2億円の繰り入れが見込まれている。歳出の多くで物件費(委託料や賃金等の消費的経費=固定費)が上昇している他、福祉関係費用(特に障がい者福祉)や医療分野の費用(町立病院への赤字補填)の伸びも大きく、厳しい状況は続くと考えられる。
 この状況を町長はどのように捉えているのか?

A)予算編成は「歳入は少なめ、歳出を最大限」に見込み、安全面を重視して編成している。平成25年度の繰越金も1億6千万円ほどあり、危機的状況ではない。財政の健全化判断比率は良好で道内自治体のトップクラス。ただし自主財源は18%しかなく、経費節減は必要。

Q)財政を他の自治体と比較するより、月形町がどのような傾向にあるかが重要ではないか。予算編成が甘いのではないか。
 テーマを持った独自施策をしなければ予算は使われずに財政は良好となるが、それで良いのか? 近年新しい事業展開がない。自主財源の確保のために何をしているのか?

A)私(町長)がテーマとして取り組んでいるのは「命に対するもの」「安心・安全」。公共施設の耐震化や防災士の育成、病院の運営もこれにあたる。月形町の基幹産業は農業であるので、自主財源の確保として中山間地域事業に力を入れている。

Q)中山間地域事業は国の事業であり、既に行われているもの。新しい事業の芽がなければこれから大きく膨らませることはできない。予算編成を見ても新しい事業がなかったことが問題。

【行政運営と改革】
Q)
行政面では保健福祉課が本格的に稼働し福祉分野に力を入れる姿勢は見受けられる。しかし、近年の福祉業務の増大(特に障がい者福祉や高齢者福祉に関する事業はきめ細やかな人的交流が欠かせない事業)で、業務量に合わせた人的配分は充分なのか?

A)職員定数は行政改革推進委員会によって決められている。保健福祉課へは住民課からの事務分掌変更(児童福祉が住民課 → 保健福祉課)に伴い1名加配する上、嘱託職員1名を増員する。

Q)以前、私(宮下)の質問「事業の精査が不十分で事業が林立し、事務が繁雑になっていないか?」に町長は「業務としてオーバーフローはない。」と答弁した。しかし平成25年度監査報告書には「業務が増加していると思われ、精神的なストレスによる休職や退職の事例がある。」「年次救急休暇取得の少ないところがある。」などの指摘がある。町長答弁とは裏腹に、増大する業務量を職員のマンパワーで何とかしのいでいる状況で、徐々に歪みが出てきているのではないか?
 加えて、新年度予算に提案型で獲得した国の予算(補助金)は見当たらない、以前「課長補佐を置き、課長とともに政策提案にも力を入れる。」と答弁していたが、機能していないのではないか?

A)職員からの政策提言はある。予算ヒヤリング時(予算編成当初)、職員から上がってきた施策を組み入れると6億円の不足になってしまった。そこで、新しい事業を取り止め、その結果、2億円の不足に収めた。
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2. 月形町の幼児教育について(平成26年度と今後の事業展開)
                         【答弁者:町長・教育長】

Q)月形町の幼児教育の課題は平成25年第4回定例会で指摘した。それを受けて行政は平成26年2月に保護者や一般町民向けの説明会を開催し、課題解決に向けた事業案を提示している。
 それによれば、平成26年度は認定こども園開設に向けた準備年として早急な事業展開があるはずだが、町政執行方針にも教育行政執行方針にも具体的な記述はなかった。また、平成26年度の予算審議においても最後まで理事者からの説明は一切なく、認識の違いに驚いた。
 月形町の幼児教育について、今後の方針も含め、具体的な事業展開は?

A)3月に方向性を示すと言ったが、そのスケジュールでは当初予算に盛り込むことは不可能なので、予算委員会にも諮らなかった。この定例会中に行われる全員協議会で議会の意見を聞いて基本的なこと決め、4〜5月に補正予算を組もうと考えていた。執行方針には私(町長)の想いは載せている。事業展開の周知はこれらとは別の方法で行うつもりだった。
 具体的な事業展開は(以下、2月の説明会での内容に同じ。詳細は → こちらを参照)
■平成28年4月〜 花の里保育園を(認可保育所 →)認定こども園にする。
■花の里保育園は指定管理者制度(指定管理者:札親会)で運営しているが、認定こども園になっても引き続き札親会に指定管理者として運営してもらう。
■円滑に移行するため、平成26年度・27年度を移行期間とし、大谷幼稚園と花の里保育園での合同保育、保護者を対象にした(既存の)認定こども園見学、北翔大学との包括的連携協定の活用などの取り組みを進める。
■移行準備のため、花の里保育園に職員2名を増員する。
■認定こども園開園に合わせ、大谷幼稚園の教員2人を認定こども園に採用する。

Q)指定管理者制度の目的は「サービス向上」と「経費節減(行政の効率化)」であり、保護者の希望も「保育や教育の質の確保・向上」と「保育料の低減」で一致する。指定管理者制度のメリットを追求することが重要ではないか?
 また、認可保育所から認定こども園に変わることで求められるものが違ってくる。指定管理者制度の目的(サービスの向上と経費節減)に合わせれば、継続や一者特命でなく、公募することが必要ではないか?

A)利用している子ども達の環境が激変しないようにすることは重要で、保護者も望んでいる。また、花の里保育園の「保育の質」の評価は高い。
 認定こども園として質を向上させるためにも、2年間にわたって(花の里保育園の職員に)技術研修を行っていく。そのために2名の職員を雇い(臨時雇用)、その職員が通常保育にあたる間に既存の職員が研修などを受けられるようにする。
 保育料は、平成27年の制度改革による。国の設定する保育料が決まってから。

Q)花の里保育園職員の研修費用は事業者(札親会)側が出すべきもの。指定管理者制度の基本に立ち返るべき。

A)4月中に補正予算を組むなどして、取り組んでいきたい。
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3. 教育行政における平成26年度の具体的な施策について【答弁者:教育長】

Q)平成26年度の教育行政執行方針では分野別に重点項目が明記されているが、その中には「内容を工夫します」「努めます」等の表現が多く、教育委員会が主体者としてどのように事業展開をするのか、理解できなかった。特に、平成25年第3回定例会一般質問の答弁で「魅力ある教育に向けた年度ごとの計画は、教育行政執行方針の中で示している」と教育長は言ったが、具体的には何を指し、どう展開するのか解らなかった。
 平成26年度における教育行政全般における具体的施策等と、その中で教育委員会が主体として担うのはどの部分なのか?

A)(自治体教育委員会の役割は)学校教育では、学校に対して働きかけること。社会教育については選択と集中をしていきたい。

※要旨を上手く整理できないので、ここまで。詳細はのちに公表される議事録で。
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種を播かなければ、芽は出てこない。
そして
行政とは、自治体が法規に従って行う政務。

私ばかりが勝手に危機感を抱いているのか、いつもながらに煮え切らない一般質問になってしまいました。

2014年03月11日

3月11日。この気持ちはまだ言葉にできない【東日本大震災から3年】

3月11日が近づくにつれ、折に触れ「あの日」のことを思い出し、「あの日を境に一変した様々な人々の暮らし」に想いを巡らせてきました。

今日はその当日(3月11日)、
その時間(午後2時46分)、
予算審議中の本会議場で1分間の黙祷。

そして、今。

気持ちはまだ言葉にできません。
何かしっくりと来る言葉が紡げない。
まだ私の中では消化できていないのでしょう。
これからも「あの日」に向き合いながら、
いつか気持ちを言葉に表せる日が来ますように。

今朝、町内のあちこちには弔旗が、役場も半旗が掲げられていました。


東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

被災された皆さんが一日も早く日常を取り戻せますように。

2014年01月23日

未来を創るのは「私」。さあ、身近なことから始めましょう!・・・初講演【北空知地区指導農業士・農業士会 冬期研修会】

1月20日(月)、深川市で初体験。

正確に言えば「北空知地区指導農業士・農業士会 冬期研修会」で、初めて単独の講演をさせていただきました。お声かけくださった関係者のみなさん、貴重な機会を与えていただき、ありがとうございました。

今まで私は公開討論会やパネルディスカッション、一般質問など、「掛け合い」によって自分の考えをお話しする経験は何度となくしてきましたが、単独で一方的に話を進めるのは初体験。それも、ほとんどが年上の経験豊富な方ばかり(約60人)の会場で。

念入りに準備したとは言え、終始汗だくだったのはいうまでもなく・・・。
ただ、持ち時間(1時間)をフルに使い、伝えたかったことはほぼ全て話すことができました。

もちろん反省点はいくつもあり、間延びしているな〜と感じながらも場面転換できなかったり、もっと事例を出せば良かったかなあ等々。掛け合いなら相手の言葉をヒントに次々と場にあった話題が出てくるのに、一人で話す講演は「間を取る=考える」ことができないんだと改めて気づきました。奥が深いです。

それでも参加した方から「共感できた。」「日頃感じていたことを言葉にしてくれた。」等の他、私の講演内容を話題にしてくださったりと、想いは伝わったという感触も。
デビュー戦としては及第点をいただけるかと、勝手に自己評価しています。


さて、せっかくの機会ですので、私のお話しした内容をここに書き留めておきます。

そもそもいただいた講演のテーマは「女性の地位向上、活躍で農村社会を活性化する」だったのですが、女性問題をストレートに掲げると、男性にとっては「他人ごと」になり、女性にとっては「もっと頑張れって言うの?」と不信感が生まれるので、少し別の視点から話しを展開したいと考えました。

以下は講演の要点です。
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『農村社会の明日に向けて
 〜 未来を創るのは「私」。さあ、身近なことから始めましょう! 〜

        宮下裕美子(新規就農者・月形町議会議員・就農アドバイザー)

■農村社会の課題(閉塞感、固定化された役割、リスクの増大)は、農村だけのものではない
・「農村社会」として切り取られるとそう受け入れてしまうが、実は違う
・都市部、国にも置き換えられるし、家庭内の課題としても置き換えられる。
  ↓
 身近な課題を解決することが、社会全体に通じる。解決は身近なことから。

■家族みんな(社会全体)で、ちょっとずつ補完できれば楽になる。リスク分散できる

■現在の日本では、『男女差 < 個人差』。基本的行動に男女差はない。
  → 個人の差を決めるのは、当事者意識=「私」の問題

■男女逆転社会をイメージしてみよう。
・もし全て女性議員だったら、話題は教育や福祉が中心になるのでは?
  → 男性ばかりの議会が「女性に配慮」して物事を進めたとしても、
    必ずしも汲み取れていない。やはり議会は男女とも必要。

■「発想」は想像と打開策の種。多様性は宝。
・新たな「発想」を得るためには、
    知らず知らず周りに合わせている(空気を読んでいる)ことに気づくこと。
  → 空気を読むことで新たな発想に出会えなくなる。
・自分の正直な気持ち・考えを押さえ込まないないこと。
  → 自分で感じたことを素直に表現する訓練
・自分の意志で物事を決定していますか? 
  → 訓練すればできるようになる。まずはメニューの選択から。
・多様性は身近に広がっている。夫婦で同じモノを見ても、違うとらえ方をしている。

■ムラ社会の価値=強い信頼関係。セキュリティーの高い場所。
・信用のある人のひと言が大きく影響する。
・信用のある人の手助けは、ムラ社会ほど価値がある。
  → 信用のある人(この研修会に集まっている人)は、
           自分の感覚や価値観に共感できる人を応援して欲しい。
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今回初めて「講演する側」に回って、講師のみなさんのご苦労が少し理解できました。
講演を聴きに集まった人が何を求めているのかは案外わからないものでしたし、全ての人を満足させることも相当難しい・・・ それなのに、私は今まで結構辛辣な感想を書いてきたなあと。

その一方、講演を聴いてくれた人の感想はどんなことでも知りたいと。批判だろうとお褒めの言葉だろうと全て嬉しい。だから、何も語ってくれないことが一番の不安材料であり、最も重たくて辛い評価なのだと実感しました。

ということで、これから先も講演会の感想など、自分の気持ちに正直に書いていこうと思います。
同様に、皆さんも遠慮なく感想などお寄せください。よろしくお願いします。

2014年01月06日

2014年(平成26年)もよろしくお願いします

今年もよろしくお願いします。

月形町は比較的穏やかに明けました。
写真は初日の出。
初詣に向かう途中、ひと時だけ初日を拝むことができました。このあとは雪雲に隠れ時折雪も交じるようになり、翌日からは連日除雪車が出動しています。

お正月休みは1年ぶりに揃った家族で団らん。子ども達の成長や自分たち(夫と私)が歳を重ねたことにしみじみしたり、遠く離れた親たちの心遣いを感じたり、爆笑あり、馬鹿話あり・・・
日常とは全く違う時間軸を過ごしているうちに、あっという間に過ぎていきました。浦島太郎もこんな感じだったのでしょうね。

そして例年通り、1月5日の月形町消防出初式から議員の仕事をスタートさせました。


さて、今年はどんな年にできるでしょう。

日本社会全体が何か一方的な力でどこかに進んでいるように感じます。個人の生活も考えも多様になっているのに、それらを考慮せず、配慮もなしに物事が決まっていくような雰囲気。これは国も地方も同じです。
それに、私の子ども時代(今から40年前。昭和40年代)から見ても、文化的にも物質的にも豊かになっているのに、それに気づかないくらい満足感が少ない日常。
どうして?

これらを何とかして改善する一年にしたいです。

人々が日常のチョットした変化を気にとめ、そこに触れること・関われること・創造することができ、足元から満足感や達成感を感じられる社会。

それを築くために議員でなければできないことがあるはず。
私の感性・能力・人脈で少しでも理想の社会に近づけるよう、頑張ります。

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