2013年12月31日

私の2013年は『底』

年の瀬も押し迫ってきました。
例年のごとく今年を振り返り、それを表す漢字を考えてみました。

私の2013年(平成25年)は『底』です。

昨年大晦日の日記を読み返してみました。2012年は『過』に象徴されるように、様々な状況に反発しようともがいていた私がいました。
そして今年・・・

その反発も虚しく、撃沈して底に沈んだ状態からのスタート。外向きのエネルギーが一向に湧かないまま時間だけが過ぎ、ひたすら停滞する日々。ブログも更新できず、活動報告書も発行できない。気持ちも考えも「底」でぐるぐると廻り、いつになったらここから這い出せるのかと高いところにある遠い空を見上げ、何もできない自分に腹を立て、いつしか虚無感も生まれて・・・

どうして良いのかわからなくなった時、まずは現実(=何もできない自分)を受け入れ、日常の暮らしを大切に、「今できること」「今しなければならないこと」だけを実行してみるという助言に従い、やってみたら・・・

不思議と心と体が軽くなり、全体が見えてきました。『底』は「底なし沼」じゃなく、地に足が着いた状態であり、今は遠い空を見上げるより足元を固める時期だと気づいたのです。それからの日々はあっという間でした。

そして今日振り返ってみたら、「ああ、今年は『底』だったんだなあ」と。
もう『底』を脱したから、ハッキリと『底』が見えます。

何事も渦中にある時は全体の状況がわかりません。しかし、そこから少しそれれば客観視できる。つまり、置かれた状況(視点、論点、目標、行動)を意図的にほんの少し変えればいいのです。何か変だと思ったり、辛い状況なら、迷わず何かを変えればいい。挑戦すればいい。考えてばかりいないで身体を動かしてみたらいい。
課題や問題は、変化を生むための種でありヒントなのだと理解しました。

2013年を終えて、また1つタフになれたように思います。
みなさん、ありがとうございました。

さて、2014年はどんな年になるでしょう?

それぞれがお互いを尊重し、相互理解が深まりますように。町内も、国も、世界も。
経済一辺倒でなく、多様性を認め合い、楽しめる社会に。
力でなく、知恵で 平和な世界を築きましょう。

2013年12月15日

方向性決定までのタイムリミットは3ヶ月!【一般質問/月形町の幼児教育問題】

先の定例会(平成25年第4回)で私が行った一般質問のうち【月形町の幼児教育問題】についてくわしく報告します。様々な要素を含んでいる問題なので、まずは背景から。

※なお、一般質問答弁内容は私が書き留めたものを元に記載しています。速報ですので表現に若干の違いはあっても趣旨はとらえているつもりです。私の責任において記載します。
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[背景]

 月形町内には公立の認可保育園[花の里保育園]と私立の幼稚園[大谷幼稚園]があり、長年月形町の幼児教育を担ってきた。特に大谷幼稚園は来年創立60周年を迎える程。戦後、幼児教育の必要性を感じ、いち早く円福寺の境内で住職の奥さんが始めたのが起こりで、町民の愛着は深い。

 月形町は人口3800人の農業を基幹産業にした町だが農業形態は様々。時代に合わせた大規模経営もあれば小規模な労働集約型農業もある。また、収容人員が1800人にもなる月形刑務所があり公務員の数が多いのも特徴で、町内の子ども達の一定割合が公務員の子どもでもある。他に福祉施設も多数、もちろんサービス業や建設業なども。よって、保護者の労働形態は多様で所得の幅もある。

 全国的な傾向だが、少子化により一人の子どもに対する保護者の関心は高まっている。また、町内に住む刑務官家族は町外出身者や転勤族が多いことから他の地域との比較ができ『保育(教育)の質』に対する保護者の欲求は近年高まっている。

 なお、町内にはNPO法人ファミリーサポート聖十字広場が主催する認可外保育施設・ちらいおつ遊び塾「わくわくの杜」がある。廃校になった小学校(月形町から無償貸与)を活用し特徴ある保育内容で人気を集め、近隣(岩見沢市、美唄市、当別町)から通園バスで子ども達が通ってきている。現在、月形町内の子ども達は入園対象地域から外れているので入園できない。
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[大谷幼稚園が閉園することが公表されてからの状況]・・・私が把握している分

■平成25年11月12日:町政懇談会の初日、場所は交流センター。
町長「平成27年度末で大谷幼稚園が閉園すると、幼稚園理事者が11月1日に来庁した。」
※私はこの時、大谷幼稚園が閉園することを初めて知った。それ以外の情報はなし。

■平成25年11月25日:まちづくり常任委員会の教育委員会所管事務調査。質疑で
金澤議員「大谷幼稚園は平成27年度で閉園するとのことだが、今後はどうなる?」
教育次長「11月1日に大谷幼稚園の理事者が来庁。平成27年度末で閉園と伝えてきた。
     11月12日〜14日の町政懇談会で、町長から町民に知らせた。
     対応については教育委員会でも検討中。遊び塾とも話し合いを持つ。」

■平成25年11月27日:町政懇談会最終日、札比内コミュニティーセンター。質問で
某区長 「幼稚園の閉園をいつ聞いたのか?」
町長  「11月1日に初めて聞いた。」 
教育長 「・・・」
会場内にいた幼稚園関係者
    「今年の春には教育委員会に話しを持って行っているはずだが?!」
町長、教育長「・・・」
某区長 「月形に幼稚園がなくなることに不安を持っている。認定こども園は?」
教育長 「認定こども園の窓口は住民課。」
住民課長「認定こども園について検討している。」

※ここまでの段階では、大谷幼稚園閉園に関して断片的な情報が提供されるだけで、閉園に至る経過や行政との関わり、そして何よりも大谷幼稚園閉園後の月形町幼児教育をどう整えていくのかは明らかにされていない。
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【一般質問】

Q)大谷幼稚園が閉園するにあたり、行政はどのように関わってきたのか? 経過も含め説明を。また、大谷幼稚園閉園後の幼児教育環境をどのように整えていくのか?
A:教育長)
・閉園の話しは(11月1日に)突然聞いた。
・平成28年度以降については、閉園までの2年3ヶ月を使って、これからできる[子ども子育て会議]の中で保護者等の意見も聞きながら整えていきたい。
・月形町内に幼稚園の場を確保するよう努力する。
A:町長)
・教育長と同様の見解。平成28年度以降のことはまだ明言できない。

Q)閉園にあたって、大谷幼稚園側は以前から問い合わせや相談をしているのでは? 
A:教育長)
・昨年11月に最初の話しがあった。その後、今年の1月にも9月にも会っている。
・話し合う度に閉園に向けた内容が変わっているので、閉園すると思っていなかった。
・最初の時も9月の段階でも「公表しない方が良い」と伝えた。閉園という内容だけに、正式に決定していない段階で公になることは混乱を来すと考える。当然のこと。
・閉園の正式決定がなければ準備は進められない。閉園を認識したのは11月1日。それから(今後に向けて)動き出した。
A:町長)
・今年2月に閉園の話を聞いた。4月か5月の時は「数百万円の補助があれば続けられる」との話しで、しっかりとした結論を持ってきて欲しいと伝えた。
・10月23日、町がお金を出すのであれば幼稚園の収支予想などが必要と伝えた。本気で閉園すると思っていなかった。
・11月1日に文書で意志を受け取った。けじめの日が11月1日。

Q)正式でないとは言え、閉園の相談を受けているのに今まで何も動かなかったのはなぜか? 閉園の情報を聞いた段階で内々に調査は進められる。何もしないのは問題ではないか?
A:教育長)
・閉園が正式に決定していない以上、動けない。
・大谷幼稚園が(閉園せずに)長く続けられるよう、外国人英語助手の派遣や補助金の支給などのアイデアを提供した。対応はしている。

Q)閉園後の幼児教育について現状では何も決まっていないとのこと。行政は悠長に構えているようだが、そんな時間はない。行政は以下の状況に置かれている。
◎ 町内にある、ちらいおつ遊び塾「わくわくの杜」は認可外保育施設なので、幼児教育の観点から現状では幼稚園の代わりにはならない。仮にどこかの幼稚園を受入先にするなら、入園説明会が始まる前=来年夏までに決定すべき。
◎ しかし最も重要な問題がある。花の里保育園の指定管理期間は今年度末まで。
通常5年の契約だが、もし平成28年度から認定こども園とするならば契約内容を見直さなければならない。また、認定こども園ともなれば担い手は必ずしも札親会(現在の指定管理者)だけではない。よって、次期の契約期間を何年にするのか(=認可保育園を認定こども園にするのか。いつからするのか)の判断を、今年度末までに決定する必要がある。
つまり月形町幼児教育の方向性を今年度中に決定する必要に迫られている。どうする?
A:町長)
・花の里保育園の指定管理協定は単年度でも更新可能。その間に検討し結論を出す。
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Q)幼児教育を担う保育園の指定管理を単年度契約にするとは! 技術的に可能でも問題。そもそも閉園後の受入先が未定だから保護者は不安に思っている。今後の方向性を示さないまま先送りしても何の解決にもならない。早急に保護者の意向を調査し方向性を決定する必要がある。
A:町長)
・ならば、認定こども園を開設するかどうか、今年度中に方向を出せるよう努力する。
・保護者の意向調査を今年度中の早い段階で開けるように検討する。
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[一般質問を終えて/私の感想]

■大谷幼稚園閉園に対する認識
 町内に唯一の幼稚園が閉園するということは、私立公立の枠を越えて早急な対応をしなければならない場面。閉園が正式かどうかより、情報が入った段階で対応策を考え対処していくのは行政として当然の責務。もし、最初の相談(去年11月)から動き出していれば、閉園公表と同時にそれ以降の見通しも示せたはず。保護者の不安と不満は相当軽減できただろう。この問題に対する町長と教育長の認識の甘さに驚いた。

 私の独自調査では、大谷幼稚園側は「月形町の幼児教育の道筋をつけてから閉園したい」と強く願っていた。1年前、立て続けに3回も行政と面談している事実からもその意志は汲み取れる。それに対して行政側の対応と感覚は・・・正直呆れた。この1年間、時間だけが過ぎてしまったことがとても残念でならない。

 また、町政懇談会の席で「(閉園の話しは)11月1日に初めて聞いた。」と答えた件。正式な閉園の話しを11月1日と捉えていたとしても、会場から「春にも行っているはずだが・・・」という問いかけがあった時に状況を説明しても良かったのではないか? 行政と町民の信頼関係に影響があったと思う。

■対応の鈍さ
 正式決定がないうちは動けない・・・このことを言い訳に動かなかったことが問題。百歩譲って、けじめの11月1日を基点としても行政の動きは鈍かった。私が一般質問するまで1ヶ月以上の時間があったのに、問題点の整理(保育園の指定期間の問題。決定を急ぐ必要があるということ)ができていなかった。
 今回、私が幼稚園閉園の情報を初めて知ったのは11月12日だったが、何か問題がありそうだと感じたのは11月25日。それ以降、一般質問までの2週間の調査で課題は見えた。行政ならもっと専門的な情報も集められたはず。この問題に真剣に向き合っていたのか? 指示はあったのか?

■幼児教育環境に対する認識
 教育は長期展望のもとに進める必要がある。今、何も決まっていないからといって保育園の指定管理期間を単年度にするという発想そのものが、教育を受ける側(幼児側、町民側)に立っていない! 

■主体的な決意の言葉が欲しかった。
 最終的に町長からは「今年度中に方向を出せるよう努力する。」「保護者の意向調査を今年度中の早い段階で開けるように検討する。」との答をもらったが、いずれも決意の言葉ではなく、主体性を感じなかった。言われたからやるのではなく、自ら「やらなければ」と感じて発する場面ではなかったか。
「今日指摘を受けて状況は理解した。契約更新まで3ヶ月あるから、その間に最大限努力して結論を出す。」と、行政側から言って欲しかった。
町長は執行の責任者=単独で物事を決められる立場なのだから。

■町民の関心の高まりに期待
 今回の件では、私が一般質問で取り上げることを知った町民のみなさん多数から、声を掛けていただいたり問い合わせもあった。当日の傍聴も多く町民の関心が高まっているのを感じる。身の回りの課題を行政任せにせず、自ら行動することは住民自治の基本。最終決定は行政にあるとは言え、当事者が主体的に動くことは重要で期待が持てる。

 思い返せば、私が行政に関心を持ったきっかけが「認可保育園と学童保育の開設」。今から15年以上前のこと。その時、必要に迫られたお母さん達が集まり勉強し活動した結果、今の形がある。やはり当事者の想いは強い。
 今回の件でも当事者のみなさんにはぜひとも頑張って欲しい。自分たちの想いを行政に伝え、月形の未来を創っていって欲しい。もちろん私もバックアップするので、一緒に頑張りましょう。
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※しばらく前から、海外からの迷惑コメントが多く入るようになりコメント欄を停止していました。しかし今回の件は町民のみなさんの関心も高く、早急に結論を出さなければならない事例です。多くの意見や感想を聞かせていただきたいので、コメント欄を開くことにしました。

どうぞ、ご意見やご感想をお寄せください。
もちろん町内にこだわらず、どなたでもOKです。
よろしくお願いします。

2013年12月01日

議会改革って、何?!【月形町議会中継検討委員会】

先日(11月25日)のまちづくり常任委員会の最後、副議長から唐突に
「私たちの任期も残り1年と少しになってきた。この辺でそろそろ議会改革の話しを始めた方が良いんじゃないか。」(のような趣旨の発言)があった。???

議会改革って、時期を見て始めるもの?

百歩譲って、期限が切られないと「自らの改革」は進められないこともあるから、全員で議論を始めることは良しとしても、何をイメージして議会改革と言っているのだろう?

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というのも、月形町議会では1年以上前から「議会の公開」をめざして、画像配信の話が持ち上がっている。町民のみなさんに少しでも議会に関心を持ってもらうには、議会審議の様子を見てもらうのが一番。でも、役場3階にある本会議場に足を運ぶのは大変(現に傍聴者はほとんどなし)。なので、画像と音声が配信できたら・・・。

それに、議場の様子が配信されれば行政側にとっても良い。まずは、議会で審議されている内容を職員一同ほぼ同時に共有できるから。加えて、予算審議や決算審議の時に議事の進捗状況を自席で把握することができ、担当職員が不要に控え室で待たなくて良いから。相当に事務の効率化ができる。

画像配信はインターネットを使ってオンデマンド放送ができれば一番良いが、町内に光通信網は整っているもののインターネットの接続は1/3程度(光回線を利用したもの。他に無線接続は実数把握できていない)。
ネット配信は次の段階として、ひとまず役場庁舎内だけでも中継できれば、1階ロビーや町民サロンでも見ることができる。もちろん職員も。

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という流れの中で、今年の9月定例会の全員協議会。
この話を詰めるために検討委員会を立ち上げようという事になった。

が、しかし・・・

副議長からは「画像配信/議会中継はいつかは必要と思うが、今すぐに始める必要があるのか。配信の是非も含め検討員会で検討すべきでは。」との意見が出た。

私は「画像配信については昨年から話を進めていて既に承認されていることだから、検討委員会では実際の画像配信に向けた調査と準備(設備、スケジュール、運用等)を進めるべき。」と意見を言った。

(いつものように)何だかハッキリ結論が出ないまま(と言うより、明確な後ろ向き意見は副議長のみで)、正副議長に検討委員会のメンバー選出を一任した。

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月形町議会中継検討委員会のメンバーは、
委員長:金澤議員、 副委員長:宮下、 委員:金子議員、大釜議員。

第1回 10月10日 委員長選出。検討委員会の目的確認と今後のスケジュール確認。
第2回 11月25日 設備業者から、設置機器の種類と費用の説明を受ける。

2回の会議の中で、私以外の3人の委員からは
・画像配信/議会中継は時期尚早。次の任期(再来年春)から始めればいい。
・庁舎内中継に350万円(インターネット配信は+10万円)は、高額。
・費用をかけて全町民が見られる環境が整えられるのならまだしも、一部の人のためだけに予算をつけることを、町民は理解しない。
・果たして議会を中継する意味があるのか。
・庁舎内に議場の画像が流れていたら職員は業務に集中できなくて、かえって支障が出るのではないか。

このような発言に終始し、いつの間にか以下の構図になっていた。
画像配信/議会中継 推進派 1(宮下)
          慎重派 3(金澤、金子、大釜)

で、最も問題なのは、
「画像配信/議会中継を行うかどうかは、この検討委員会では決められないから、12月定例会の全員協議会で状況を説明し議員全員の意見を聞く。その上で検討を続けるかどうか(全議員に)決めてもらう。」
という結論になったこと。

月形町議会中継検討委員会の会議は2回。この中で新たに決めたことも調査したことも何もない。(目的は以前から話し合われていたので文言整理しただけ。設備と予算は1年前に事務局が用意したものと同じ。業者から直接説明を聞いて、不要と思われる機器が1,2個あっただけ。)

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恥ずかしながら、これが月形町議会の実態です。
このように物事は進められています。数の論理で。

このような中で「議会改革」って何をやるのでしょう? 何を議論するのでしょう?
もしかして、もう既に「数の論理」で答が決まっていたりして・・・


もちろん議会だから、最終的に「数」がものを言うのは理解しています。
でも、その前段に是々非々の議論があって、そして「数」でしょ。
最初から「数」じゃない。

民主主義の本質は「数の論理」じゃない。
少数意見の中にある真実をくみ取るための仕組みが民主主義。

「国会」を見ても「地方議会」を見ても、議会不信は増すばかり。

2013年11月28日

リーダーシップとは変革能力。【日経WOMAN Networking フォーラム プレミアム2013】その2

前回(その1)から少し時間が経ちましたが、【日経WOMAN Networking フォーラム プレミアム2013】の報告(その2)です。

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日経WOMAN Networking フォーラム プレミアム2013
〜 魅力的な女性リーダーをめざす 学びとネットワークづくりの場 〜

講演1 『パラダイムシフトで自分の殻を打ち破る』  岸 英光氏
  (岸事務所代表/コミュニケーショントレーニングネットワーク統括責任者)

■パラダイム(Paradigm)=価値観の枠組み=現実が変わっても行動を変えられない。
■アクセルを踏む努力ではなく、ブレーキ(パラダイム)を外すことに注目。


講演2 『いまの日本経済の本当の姿と、これから向かうべき方向』
 藻谷 浩介氏(日本総合研究所 調査部 主席研究員)

■バブル以降、個人所得は横ばい(延びていないが下がってもいない)。
 配分がおかしくなっている。
■この20年、輸出は3割増しだが、個人所得は増えなかった。
 (輸出を増やす政策を打っても、個人所得は増えないのでは。)
■消費の牽引役は女性。
 ・だが、女性の賃金は3割安い=お金が使えない。
 ・モノを作っているのは男性中心=女性が買いたいモノがない。
■みんなが「したいこと」ができる社会に。


講演3 『“部下力”を高めるリーダー術 〜手放したくない部下の育て方〜』
 河合 薫氏(健康社会学者・博士(Ph.D.、保健学)

■自分の言葉を持つには「専門の力」が必要。→ 学び、資格
■心の健康は1本の線上にあり、マイナスの力とプラスの力で綱引きをしている。
 ・マイナスが大きくても、それ以上に元気になる力があれば健康になる。
 ・ストレス=マイナスの力。人生における雨。
■雨を防ぐ(ストレスに負けない)ために「傘」をさそう。
 ・心の中に傘を持つ=自己肯定感(自分はできる)。目標を持つ。楽観的。
  → 心の傘は使い物にならない時がある。心の傘だけでは足りない。
 ・外の傘置き場(上司や先輩。心の距離感が近い人)から傘を借りる。
  =本音をぶつける。弱音を吐く。
  → ただし、借りた傘を持つのは自分。依存する関係ではない。
■首尾一貫感覚(Sense of Coherence)によるストレスへの対処
 =人生のつじつま合わせ(受け入れて、それ以上のプラス思考で対処)
■有意味感(出来事には意味があるという感覚)が、ストレス回避のポイント。
 ・声を掛けるだけで有意味感は増す。声かけは有意味感の「傘」になる。
 ・声を掛け、メッセージを送り続けることで、有意味感を見いだせる。
■1回の失敗を叱ることもあるが、99回の何もないことを認めることも重要。
■パフォーマンスを上げられない人もいるが、その人は使えない人間ではない。
■「あいさつ」と「ムダ」を大切に。心の距離感を縮められる。


講演4 『これからのリーダーに求められる人脈力
     〜 成長の機会を創り出すためのキャリア開発方法〜』
 岡島 悦子氏(プロノバ代表取締役社長/グロービズ経営大学院 教授)

■労働寿命 50 年時代=変化に適応し続けないと生き残れない時代
 ・リスクをとらないことが最大のリスク。
 ・チャレンジしないことは、リスク大。
 ・「昨年と同じ」は後退を意味する。
■能力開発(例:資格取得)より、機会開発(実戦の経験)が重要。
■リーダーシップとは「変革能力」。
 ・リーダーになるには、(早い段階で)逆境、修羅場をくぐる。
■これからは、多様性のある組織(多様なままで、働くことを可能とする組織)が優位
  = ただし、マネジメントは複雑で、難易度が高い。
■信頼貯金と権力で「選べる自由」を獲得する。
 ・良いメンターやスポンサーを持つ。
 ・「いざ、鎌倉」に備え、スキルアップしておく。
 ・優れたリーダーのフォロワーとなり、リーダーシップを疑似体験する。
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全ての講演が今の私にとって有益でした。

講演者はそれぞれ自分の言葉で、自分の分野を語っていましたが、本質は同じことを言っていたと思います。ただ視点や表現が違うだけのこと。私も講師の言葉に共感できたので、今まで進んできた方向や方法は間違っていなかったとのだと自己肯定することができました。

他に、講演内ワークショップや合間のNetworkづくりの中で、私自身の課題や欲とそれを解決するためのヒントも得られました。やはり人との交流は自分を映し出しますね。
こういう場に出てくると、実に多様な人がいて、多様な考え方や振る舞い方が目に飛び込んできます。目的を同じくして集まった人でさえこれほど多様なのだから、社会の中はどれほど多様なのか・・・普段、閉じた世界で暮らしているのを改めて感じ、そこでの常識に囚われることはないんだなあと、改めて感じました。

また、閉じた社会は視野も狭まり、アイデアも枯渇するんですよね。ほんの1日参加しただけで気づくことがいっぱいあるのだから、どんどん出て行くことで得られるものは相当ありますね。特に気持ちが萎えている時、先が見えなくなった時は積極的に外に出ようと思いました。

ぜひ、みなさんも機会があったら参加してみてください。良い出会いがあるでしょう。

議論が見えずに強行採決! 議会をおとしめる行為だ!【特定秘密保護法案/衆議院可決】

11月26日夜に「特定秘密保護法案」が衆議院本会議で賛成多数で可決した。

賛否両論、疑問点や問題点多数、今後の検討課題多数、国民の反対デモ多数・・・
このような状況で、一部野党との修正が成立したからと言って、過半数を確保できたからって、政府与党は可決して良いと思っているんだろうか?

政府与党は良いと思ったからそういう行為に及んでいるのだけれど、その行為によって国民は「国会(議会)や議員は信用できない」「当てにならない」という議会不信に駆り立てられてるっていうのに。

この採決までの進め方は、議員と名のつく仕事をしている者(私)にとって、断じて容認できない。議会(国会)は議論を通して問題点を明らかにし、合意形成していく場なのだから。

私は、国を運営する上で特定秘密が存在することも、それらを保護する必要性も理解する。が、だからと言って今ある「特定秘密保護法案」に賛成は出来ない。やっぱり恣意的に解釈される部分が多すぎる。

国や社会(世界)の状況は絶えず変化し流れているのだから、誰かの考え一つで解釈が変わるとしたら、それがどうかとチェックできる場がないとしたら、検証する記録さえないとしたなら、何を軸に、何を頼りに物事を進めて行けばいいのだろう?

知識豊富な官僚、一国の大臣、崇高な人格者であっても、やっぱり人間。100%は信用できない。そこを制度で補完するのが、現代の私たちが身につけた英知ではないのか。


私のブログ読者には唐突な内容だったと思う。
でも、今日はこのことを書き留めておきたかった。

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